3.分子動力学計算環境の構築 東北大学未来科学技術共同研究センター 助教 三浦隆治 (宮本研究室) 西宮市5年 仙台市 24年 京都市3年 仙台市 10年 1970年:杉並区の病院に生まれ、兵庫県西宮市で幼児期を過ごす。 1975年:父方実家のある仙台に戻る。 仙台市立八幡小学校 仙台市立第一中学校 宮城県立仙台第二高等学校 代々木ゼミナール(浪人) 1990年:一浪して東北大学工学部に入学 1993年:宮本研究室に配属、1999年博士(工学)修了 分子動力学計算とプログラム開発の研究を行う。 1999年:(株)関西新技術研究所(現KRI)(京都市)に就職 他の民間企業からの受託研究業務に携わる。 2002年:宮本研究室に戻り、現在に至る。 錦木コーポレーション派遣研究員 → 科学技術振興研究員 → 産官学連携研究員 → 工学部化学系助教 → NICHe助教 市販ソフトウェア利用の限界 無機結晶系を扱いにくい(当時) 新手法が実装されるまで時間がかかる 独自の計算手法を導入することが難しい 異種複数ソフトの連携に課題がある 他:動作が遅い、コストが高い、など 自分たちでプログラムを作る 有機・無機・混合系・特殊環境が自由自在 様々なアイデアをすぐに試すことができる 使用ハードウェアに合わせて高速化できる 研究対象のスケールに応じた計算手法 (マクロからミクロまで) 1m 10-3m 構造、流体計算など 10-6m Meso領域:クラスター単位の計算など 10-9m 分子動力学(MD)法、分子力学(MM)法 原子分子レベルの結晶構造、分子構造の再現と挙動解析 10-12m 量子化学(QC)計算、量子分子動力学(QCMD)法 電子レベル、密度汎関数法、Tight-Binding法 シミュレーション手順の各段階に応じた プログラムを開発 結晶構造・分子構造の調査 計算モデルの構築 RYUKI 原子間・分子間ポテンシャルの決定 分子動力学(MD)計算の実行 RYUDO 計算結果の視覚化解析 RYUGA 計算結果の統計的解析 特別なハードウェアやライブラリを使わず、 種々の環境で動作する互換性を目標 当初はPC-9801(i386)のMS-DOS環境で開発 のち、Linux/X-Window環境に移行 ANSI準拠C言語で記述 標準C言語関数、X-Window標準ライブラリ 主な動作環境 Linux(CentOS、Suseなど)、UNIX Windows環境:Cygwinや仮想マシンなど Linuxサーバ+Windowsクライアント環境: telnetとPC-X Serverで利用可能 テキストエディタで単位結晶モデルの構 造ファイルを作る。 MgOモデル(岩塩型構造) RYUKIプログラムで加工する。 MgOファイルを読み込んでバルクか表面モデ ル化、110面の切り出し Ver.3でエタノール分子をモデリング、複製 して液体化 2枚のMgO表面に挟んで剪断場 テキストエディタで計算条件ファイルを 編集、説明 rdsetを実行して初期速度を生成 入力ファイル(def.rd,set.rd)を確認 ryudoを実行し、画面を解説 終了後、出力ファイルを説明 cnd.rd,val.rdを例示 X-Windowプログラミング解説 RYUGA ver.2で視覚化 各種原子表示、結合線、回転、動画 ステレオ表示、結晶内侵入表示(ZSM5) 軌跡線表示とそのステレオ表示 複数計算結果の並列表示、同時回転 RYUGA ver.3で視覚化 AVIファイル化、箱形表示 より実践的な応用計算のための拡張 New-RYUDO 化学反応表現:確率論的に反応過程を再現 量子化学計算との連携 ハイブリッド計算:構造の一部を量子化学計算し、そこ で得られた原子間力をMD由来の力と統合する 超高速量子分子動力学法:MD計算中に随時量子化学計算 を行って原子間ポテンシャルを更新する New-RYUGA 量子化学計算結果への対応:MD計算と連携
© Copyright 2024 ExpyDoc