証券市場論後期(15)

証券市場論後期(15)
講師
参照
福光
寛
福光証券市場論前期(8)
Hybrid Finance ; Debt Restructuring ;
Basel Ⅲ Framework
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Hiroshi
Fukumitsu
1
Great Rotation
2013年に入るところ
で話題になる リスクオフからリスクオ
ンへ
•
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•
2013年10月~11月下旬
•
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•
債券相場の落ち着き
2013年11月7日
金融緩和の長期化
欧州中央銀行が利下げ決定
過去最低0.25%に
2014年2月にFRB議長の就任するイエレン議長が景気回復
を優先する姿勢 買いに安心感
9月上旬の3%前後から2.5%台に低下
株式(2003年以来の上昇年初から23%
11月末)
投資マネー 債券から株式へ(債券相場↓ 国際商品↓ 株式相場
↑) 11月21日ダウ1万6000ドル台(10月初旬の1万
5000ドル割れから回復 1月初には1万3500㌦未満だった)。
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2
株式市場の活況
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2013年4月から5月
•
2013年11月22日
準
•
2013年11月28日 一時1万5660円まで上昇 終値1万5727円今年の高値を更新 先進
国相場を日本がけん引。
1日あたり4兆超を超す日が目立つ活況
2013年5月22日日経平均1万5627円の高値
5月23日急落1143円安
2013年9月8日 東京五輪決定
2013年10月1日
消費税率引き上げ決定
2013年11月15日 米イエレン次期FRB議長が長期緩和を示唆→日中1万
5000円台回復(午後1時1万5155円)
東証1部
1日で2兆9000億円 4ケ月ぶりの高水
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3
新興国投資の退潮
• 高成長の終えん
ブラジル ロシア インド 中国
Brics
• 中国の成長鈍化
農村から都市への人口移動が一巡
成長率は屈折点迎えた
• 資源国通貨の下げ(2013年5月から8月)
南
アフリカランド オーストラリアドル ブラジルレ
アル → 米量的緩和の縮小でドルへ資金移動
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4
先物主導の相場
•
日経平均先物の売買が高水準(裁定取引とは現物株と先物の価
格差を利用した取引 裁定取引により値がさ株が値を上げる株
高局面ではすでに上がった先物を売ってまだ安い現物株を買う
その後先物が下がるとつまり先物売りの局面で現物に利益確定
の売り あるいは裁定取引の持ち高解消売りとも表現される)
•
•
現物株売買は盛り上がっていない
•
米量的緩和縮小 投資マネーが新興国から流出
現物株に対する先物の売買代金の比率は4割切れから8割超え
あたりまで変動している。先物の比率が増えると現物の値動き
が荒くなるとされる。
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5
予想変動率(VIX)
ベータ値
•
VIX指数の動き このような先物主導の相場で市場の値動きが
あらくなるとされるなかで 注目されているものにVIX指数と
ベータ値がある。
•
VIX指数には 米国株のものと日本株についてのもののほか各
地の株価指数について計算されている。株式市場の不安定性がふ
えているか。注目はその数値が上昇しているか下降しているか。
日経VIXについては30が目安。米国のVIXはその半分位が目安
だろうか。それぞれの投資家の不安心理を映している。
•
相場が不安定なときは、ベータ値が低い銘柄に注目することが推
奨されている。ベータ値は株価指数との連動性に注目した数値。
完全に一致するものが1。1を基準に数値は大小に分かれる。
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6
海外株
• 日本株が低迷していたとき海外株取引きが注目され
たこともある
• 外国証券取引口座を開設し米ドルなど外貨を入金し
て始める
• ネットでできるのは米国、中国などに限られる
• 為替手数料+現地の手数料+現地に頼むための手数
料
• 手数料は割高
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7
TwitterのNYSE上場
2006年サービ
ス開始 利用者世界で2.3億人上場で20億ドル規
模入手
•
2013年11月7日 初値45.1$が公開価格26$を70%上回る こ
れはITバブルの1999年なみの上昇率
•
しかし2013年のIPO146社の平均上昇率は21%(11月2
4日まで)
•
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99年のIPO企業の平均経過年数は4年
13年は11年
ハイテク企業の比率 99年は77% 13年は22%
99年のIPO企業のうち年間5000万ドル以上の売上28%
13年は64%
フロリダ大学のジェイリッター教授の調査
日経2013年11月28日による
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8
地方取引所
• 地方取引所
札幌 名古屋 福岡 → 企業による
重複上場廃止の動きの加速で存続はますます厳しい。
• 地域経済の象徴の側面はあるが。
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9
野村証券
•
•
2008年4月 渡部社長(CEO)―柴田副社長(COO)
•
買収後 高額報酬の海外スタッフ維持で業績は圧迫され経営の重荷にな
る→2009年2回の公募増資7000億円の資本増強でしのぐも社内外で批判続
く
•
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•
•
2008年9月 リーマン買収は戦略ミスか英断か(海外業務の比率が一気に
ほぼ半分に上昇)投資銀行での地位上昇狙うが
経営上の無策続く 欧州債務危機後もリストラで出遅れ
2011年新日鉄住金の合併で野村のみ助言業務からとれず
2012年増資インサーダー事件で摘発受ける
2012年7月経営陣刷新(永井CEOー吉川COO体制へ) 経営陣若返り 欧州事
業縮小 国内ーアジアに回帰を決断
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10
大和証券
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•
2009 三井住友ファイナンシャルとの提携解消
1999旧住友銀行と法人証券分野で業務提携
2009三井住友と合弁解消(大和証券SMBC正式解消)
独立系総合証券を指向
大和ネクスト銀行 2011年5月設立
2012年4月
大和証券と大和キャピタルマーケッツ合併
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11
三菱UFJモルガンスタンレー
証券
発足直後につまづく
•
2008 三菱UFJは米モルガンに90億ドル出資。三菱UFI証券とモルガ
ンスタンレー証券合併で2009年3月に合意(出資比率60-40)
•
2010/05 三菱UFJモルガンスタンレー証券(三菱UFJ証券とモルガン日
本法人のM&A助言などインベストバンク業務を統合)とモルガンスンタ
レーMUFJ証券(49-59)の発足
•
2011/03 2010/02以降スワプション取引き拡大想定元本130兆円 モル
ガンスタンレー引き取りで合意だが損失約800億円 300億円の三菱UFJ
HDに割当増資 三菱UFJHDは資産売却するも500億円の赤字
•
•
2011/02希望退職の実施 2011不採算店舗の廃止 など
2014/01 米モルガンと国内富裕層向けビジネスを開始へ 三菱UFJモルガ
ンスタンレーPB証券設立(2013年10月報道)
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12
SMBC日興証券
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•
2009.4 三井住友FG貸倒引当金計上で2009.3期3千億円規模の赤字計上へ
友FG 最大8000億円の増資方針
三井住
2009.5
日興コーデなどの買収決定
2009.6
増資総額8629億円 追加含め最大9200億円 資本組み入れ予定8850億円
2009
大和SMBCとの統合で大和証券G本社との交渉決裂
2009.10 日興コーデ 三井住友FG子会社として営業開始
2010.1 再度8000億円規模の大型増資
2010/01
三井住友が 日興コーデの法人向け代理店
2011.4 商号変更 SMBC日興証券
2011春
住友信託銀行と中央三井トラストHDの経営統合
2013/04 三井住友B SMBC日興証券と個人業務で一体営業へ
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13
みずほ
反社会的勢力に間接融
資
•
2010年9月
主に)
•
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•
•
2010年12月
•
•
•
2013年7月
みずほ銀とみずほコーポ銀が合併
2013年9月
金融庁が業務改善命令
みずほFG
オリコをグループ会社化(出資比率5%→27% 伊藤忠に代わり筆頭株
問題融資228件2億円を把握
2011年3月
大規模システム障害
2011年6月
西堀頭取引責辞任
障害対策で問題が放置
オリコに買戻し請求せず放置
後任の塚本頭取に引き継がれず
2013年3月 金融庁検査で問題が発覚
た 147件1.6億円
13年4月以降
みずほは代位弁済をオリコに求め
みずほ オリコを介して反社会的勢力に融資 8000億円のうち2億円 個人との接点がない
銀行が安定した利ザヤをかせげるため拡大 3年前(2010年12月)に把握しながら放置
(11年から12年にかけての取締役会資料にも断片的記述)。2013年10月28日社内処
分発表。
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14
みずほ
•
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2000.9 みずほHD発足
•
2011.3.14 懲りずに2回目の大規模システム障害 1口座への義捐金の大量振込原因(処理量の限界
超える 直ちに口座の処理容量増やさず) 116万件滞りATMが全面停止19-21 みずほ銀行とコ
ーポレート銀行の合併を決断2011.5 発表2011/09
•
2012春 国内最大級2500億円規模のシステム投資(15年度末にシステム1本化
みずほコーポ みずほ信託)
•
•
2002.4
興銀
第一勧銀
富士
みずほ銀とみずほコーポ銀に再編統合
大規模システム障害
2003.1 みずほFG発足
2003
増資
2006.7 3兆円の公的資金返済 2006.11米国に上場 米国で証券化に業務に参入
失は1兆円を超える 2008年の4000億円超の赤字につながる
2013.1
グループの損
みずほ
みずほ証券とみずほインベスターズ証券とが合併
2013.7 みずほ銀行とコーポレート銀行を合併
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15
新「みずほ証券」
•
•
旧みずほ証券
•
2012年4~6月 首都圏や中部地方で10店舗閉鎖8
6店体制に
•
•
•
2013年1月4日営業開始
従業員9500人弱
預かり資産27兆円(2012年9月末)
2011年希望退職 募集300人程度 応募500人
2011年末までに退職
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16
• 証券業協会
ファクトブック
• トムソンロイターズ
プレスルーム リーグテーブ
ル
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17
証券犯罪
相場を狂わせる多くの要因
もある
•
詐欺(金を預かり逃げる
いのに営業する など)
•
不適切な金融商品の販売(高リスク商品を不適切な顧客に売り込
む)
•
•
•
地位の乱用
•
•
風説の流布
ウソの投資話で金を集める
免許がな
証券業の無登録営業
相場操縦(他者と通じる「なれ合い売買」
う「仮装売買」)
一人で売買の繁忙装
インサイダー取引
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18
証券犯罪
類型化
発行者に関するもの
• 虚偽記載 虚偽増資
内部情報の悪用
• インサイダー事件
仲介者に関するもの
• 無免許営業 不適切な商品の販売・・・・
証券取引に関するもの
• 相場操縦(仮装 馴れ合い・・・) 風説の流布
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19
相場操縦
•
•
•
•
•
•
•
仮装売買 特定銘柄を大量売買 活発な取引を装う
なれ合い売買 あらかじめ時間・価格を相談して売買を成立さ
せる
見せ玉 他の投資家の売買を誘う狙い
変動操作 相場とは異なる価格を指定して大量売買
終値操作 取引間際に断続的売買 終値の下げ・上げ・維持狙
う
買い上がり 断続的に購入 引き上げ狙う
買い下がり 断続的に売却 引き下げ狙う
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20
風説の流布
自分の取引を有利にするために
• 根拠のない情報を知人に伝える
• 根拠のない情報をネットで流す
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21
増資インサイダー事件
•
•
•
大手証券会社(野村)で指摘される
営業部の情報提供の過熱(営業部の体質に問題)から、機関投
資家に投資情報がわたり、小口株主は損失を被った。
今回たまたま2010年のケースで摘発されたが、こうした投資情
報提供は長年にわたり行われていた。モラルがない証券会社の
姿を示す。
•
増資のたびに株価はさがり、儲けていたのは大手証券の顧客で
ある機関投資家。
•
大手証券がすでに小口株主を完全に無視している現状をよく示
す事件。
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22
増資インサイダー事件
• 増資インサイダー事件
• 証券業協会では永久追放に向けてルールを整備中。
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23
海外ファンドに初めてメスが入る(2012年6月)
•
現在でも海外ファンドが自己資金での場合は不公正取引取締り
の対象。
•
•
他人の資金の場合は対象外。→対象に含める方向(後述)。
•
ジャパン社は公募増資など未公表情報の提供を求め、情報の価
値に応じて株式売買手数料の配分を決めていた。
米系ヘッジファンドGノジャパンアドバイザリー 増資インサ
イダーの中心的存在 日本板硝子の公募増資でインサイダー取
引(情報を漏らしたのは大和証券) 証券取引等監視委員会が
2012年6月に金融庁に対して処分勧告。金融庁は悪質なファン
ドとしてジャパン社の登録取り消す。
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24
•
何が取り締まられているか
発行者は正しい情報を公開する義務がある。公開義務違反や虚偽情報に対
して罰則。
•
•
業者は登録制 非登録での営業には罰則
•
•
•
情報の操作は違法
•
証券会社は利益相反 conflicts of interestsを犯しやすい業態。
相場の操作は違法 株価操作(架空取引 高値に吊り上げて売り抜ける
増資と絡んでいるケースもある)
架空あるいは虚偽の情報の流布など
顧客に対する信任義務 fiduciary duty 違反する行為は違法
例 説明義務違反(例 解約時に巨額の解約手数料が発生することを充分
説明しなかった) 顧客のリスク対応力に比して不適切な商品を販売した。
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25
証券会社が犯罪にかかわった事
例
•
社債の資金使途の虚偽表示:某証券会社。海外の発電プ
ロジェクトへの投資を名目。実際は商品先物会社に融資。
•
架空の投資話による勧誘:某証券会社社員。詐欺。国債
投資と称して勧誘。勤務先の書類を偽造して顧客に渡し
て信用させる。
•
書類を偽造して顧客の投信を解約:某証券会社支社員。
詐欺。顧客の損失の穴埋め。生活費。デリバでも資金運
用。
•
某投資助言会社:無登録販売、誇大広告(運用実績を偽
装)、中立性違反(顧客と運用会社双方から収入)
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26
ドイツ証券贈収賄事件(2013年12月)
•
厚生年金基金に対する金融商品販売に絡んで贈収賄の疑いでドイ
ツ証券営業担当社員と収賄側が逮捕(2013年12月) 10億円購入し
てもらうのに三井物産厚生年金基金(資産総額500億円)運用担当
者に対して海外旅行飲食代など90万円相当の接待を繰り返した。
•
このほかドイツ証券では3つの厚生年金基金に約100回627万円分の
接待を繰り返していた。→ほかの証券会社もやっているのでは。
問題はそうした接待で決定される年金の運用とは何かいうこと。
決算の飲み食いで本来の運用収益は消えているかもしれない。
•
•
•
年金担当者の人間として公益性意識の欠如。
年金の役職員による収賄も倫理問題は深刻。
問題社員は懲戒解雇へ。
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27
AIJ投資顧問事件(2012年2月表面化)
•
AIJ投資顧問事件 AIJ投資顧問 2000億円近い資
金を厚生年金などから受託 その多くを毀損させた事件
•
米国では2011年10月末にMFグローバル(12億ドル) ま
た2008年12月にもマドフ事件(650億ドル) など巨額の
顧客資産消失事件が続いている。
•
日本ではその後米MRI社を巡る資金消失事件が起きて
いる(2013年4月発覚 12年度末の預り金は1365億円)。
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28
防止策
• 報酬のあり方
• 防火壁 fire wall
(業務隔壁)
• Chinese wall
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29
Jアイリス
•
上場会社役員は日本証券業協会のシステムJ-IRISSに氏名、
住所、勤務先などが登録されている。2009年5月運用開始。
2010年末に1789社(5割弱)。2011年10月に2000社超える
(56%)。2012年2月末で2154社(全上場企業の6割超
え)。
•
口座の開設や発注があったときに、本人がインサイダー
情報をもっていないか確認することで、インサイダー取
引を防ぐもの。日本独自で海外にはないシステム。
•
抑止力になると期待されている。証券業協会ではシステ
ムへの登録を上場規則で義務つけることを取引所に要請
している。
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30
取締り
•
自己管理(証券取引所
証券業協会
各証券会社)
不正な売買(インサイダー取引や相場操縦)など
の監視 不正行為者に対する処分 など
• 外部(証券取引等監視委員会 警察)
•
•
•
厳罰化
罰金 懲役刑 など刑事罰
金融庁による課徴金命令
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31
強化されるインサイダー取引規
制
•
•
刑事罰制度
•
•
•
納付命令
•
今回の改正
裁判で有罪の立証責任・・・時間がかかる
長期戦
2005年4月 違反者に対する課徴金制度(行政処分)導入・・・立
証責任の軽減 機動的な調査可能になる
2006年7月
不服申し立てなければ処分確定
金融商品取引法一部施行
2008年6月 金融商品取引法改正
倍超に:利益相当額)
げ)
刑事罰の強化
課徴金の引き上げなど(実質2
情報提供者に罰則
他人の資金預かる者への課徴金(報酬→引き上
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32
インサイダー取引の取り締まり
• 業績発表(修正発表)不適切な会計処理
増資 自
社株買い 配当修正 株式分割 M&A(TOB 合
併)
上場廃止含む上場区分の変更 などの経営
上の重要事実を企業が発表した前後の取引を重点的
に調べる。
• 疑わしいとの判断で詳細な審査。証券会社からデー
タ取り寄せ(現在は専用回線コンプライアンスWAN
で)。関係者の売買の有無調べる。
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33
プレヒアリングの禁止
• プレヒアリングの禁止(2007年日本証券業協会は業
界ルールで禁止 しかしルールの効力は国内だけの
ため海外でのプレヒアリングがインサイダー取引の
温床とされる)
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34
インサイダー取引の事例
•
某大手証券(D証券) 主幹事でありながら未公表の増資情報を海外のヘ
ッジファンドに伝達 このヘッジファンドは空売りで利益出す
•
某大手証券役員(N証券) 未公表のMBO情報などを利用。友人と共謀。
買い付けを行い高騰したところで売り抜け巨額の利益を得る
•
某社子会社社長 某社の企業買収情報を知り、某社の株を購入。巨額利益
を得た。
•
某社役員 某社の3者割当情報を入手。公表前に某社株を購入。発表によ
る高値で売り抜けた。
•
某社役員 自社の業績下方修正(不祥事やトラブルなど)を知り 自社株
を売り抜け損失を回避した(→このタイプは多い)。
•
某社社員 自社の利益変動の情報を知り知人の助けを借りて他人名義で売
買して利益を得た。
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35
事例:会計士 直接担当する企
業の株を売買するモラル感覚
•
•
•
•
会計士(S監査法人所属) 監査業務を行っている企業の重要事
実を入手。公表前に売却して利益を得た。→第三者委員会が調査
したところ 監査法人と契約を結ぶ企業の株式を売買している事
例がみつかる。
↓
再発防止に本当に必要なことは株式取引の全面禁止
(社内での提言は顧客株式の売買の全面禁止
司への報告義務 など)
株式売買内容の上
↓
企業活動の変化
監査対象の変化を考えるとこの提言は不十分
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36
事例:経済産業省幹部 直接担当する案
件の株を購入する倫理意識の欠如
•
•
•
•
•
情報の宝庫といえる経済産業省審議官(休職中)がエルピーダ
などの再建策 資本増強策を入手したうえで同社株を購入。
エルピーダ 資本増強の検討を発表(2009年2月4日)
同審議官ガエルピーダ株購入(5月15日と18日)
エルピーダが増資の発表(6月30日)
2013年6月28日 東京地裁判決は「検討」を重要事実公
表と認めず有罪判決になる このほかNECエレ(ルネサスと
合併)の株も合併計画を知り4月に購入するなど担当案件で売
買繰り返す
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37
増資とインサイダー取引 市場の信頼性
確保がなにより重要
•
公募増資 大量発行で株価が下がることが多い
情報を入手して売り抜けるタイプが多い・
•
第三者割当増資 資金繰りに窮していた状態からの脱却
を意味することが多い。株価は上がることが多い。した
がって事前に情報を入手したものは買い付けて利益を出
すことが多い。
2013年6月改正法(1年以内に施行)で情報伝達も処罰対
象に
•
•
事前に
N証券役員については情報伝達では処罰できないものの、
犯罪の教唆で有罪判決(東京地裁 2013年9月)
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38
インサイダー規制は市場を委縮させる 市場活
性化に逆行するという意見もある
•
厳しすぎるという意見もある。市場の活性化に逆行するとして
緩和を求める意見もある。
•
というのは内部情報を受け取る可能性のある人はおおいからで
ある。
•
しかし基本は株式取引を社会的にしかるべき立場の人、つまり
内部情報を受け取る立場の人はするべきではないということで
ある。そもそも証券会社に勤めている人間 その家族もするべ
きではない。上場会社の役職員も同様である。
•
市場の透明性がもっとも重要で、社会的に立場のある人の株式
取引は制限されてよいと考える。取引に励む時間に人生にとり
有意義なことは他にあるようにも感じている。
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39
代表的な逃げ方
•
•
•
重要情報を聞いていないと主張する。
•
•
•
•
刑事罰
妻に買わせる。自分は知らない妻の意思だと言い張る。
知人あるいは友人(つまり第三者)の口座を利用する。
5年以下の懲役 又は罰金 あるいは両方
ほかに課徴金
ほかに勤めている勤務先の解雇 露出による社会的制裁 など
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40
インサイダー取引に関与したも
ののその後
•
•
•
•
•
•
•
刑事告発を受け刑事罰を受ける。
課徴金支払い命令により得た利益を吐き出すことになる。
勤務先の信用を失墜させた罪は大きく取り戻すことはできない。
市場の公正さを乱した行為は許されない。
多くの場合、懲戒解雇(退職金はない)など社内処分を受ける。
社会的に復帰はできない。
上司も監督責任を追及され処分される。
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41
現在議論されている方向
•
情報提供者が取引で利益を得ず、単に情報を伝えただけ
でも処罰対象とする。情報提供者の氏名を公表する。現
在は情報漏えいだけでは処分対象にならない。
•
他人の資金を使って不公正な取引をするものの扱い。現
在は金融庁に登録している国内のファンド、証券会社な
ど金融機関。海外を拠点とするファンド、運用会社を対
象に入れる。→海外のファンドを規制対象
•
他人の資金を使って不公正な取引をしたものの課徴金を、
手数料や報酬相当額から利益相当額などを基準として数
値に変更
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42
金融庁
証券取引等監視委員会
金融庁 検査局
•
•
•
•
•
不公正取引から財務健全度チェックまで
•
•
•
•
2007年9月の金融商品取引法施行後 届け出ファンド4000弱など
証券会社
のほか
証券取引所
投資顧問
特定目的会社 なども検査対象
証券会社の連結子会社も監督対象
2005年から課徴金納付の処分勧告 有価証券報告書の虚偽記載の有無
証券会社 金融先物取引会社 投資信託委託業者 投資顧問など5000社超が検査対
象
証券会社に対して自己資本比率規制 目安120% 目安100%
割り込むと業務停止命令
通常はその前に増資あるいは自主廃業
証券取引等監視機構IOSCO
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43
自主規制
•
金融商品取引法 2007年9月全面施行)による自主規制機関の機
能強化促進 監査部門強化
•
取引所 違反行為に処分 不公正取引監視システムがリアルタ
イムで稼働している
• 金融商品取引法 2007年9月全面施行)による自主規制機関の機
能強化促進 監査部門強化
• 日本証券業協会 証券会社290社のほか銀行 生命保険など220
社が参加(2006/04)
証券会社さらに銀行に対しても監査もおこなっている 自己規律
• 自主的に高品質のルールを作る期待
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44
証券投資者保護基金
•
•
投資家の保護
•
分別管理の仕組みであるが・・・・
•
義務付けは証券会社のみ
は補償対象ではない
証券取引に対する信頼性の維持
証券会社の経営破たん時
過失がない限り
投資家保護
顧客側に重大な
投信を販売する銀行
郵便局
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review
•
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•
•
•
•
•
•
•
Equity Financing
内部留保型の成長
Dilution 希薄化
Equity Story
成長期・成熟期
配当性向
配当
自社株買い
総配当性向
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46
review
•
•
•
•
•
•
•
•
•
持合い
mutual holding
事業会社の株式保有・・・英米では原則しない
Strategic investment
提携政策的な意味で保有
Portfolio investment
収益投資としての保有
長期継続的取引関係の合理性に疑い
投資としての収益性は低い
時価会計で損益に影響受ける
銀行については
自己資本規制
ファンド保有の増加
⇒
保有制限法
CGへの関心
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47
補足
debt finance
• Debtの有利性
• 節税意識
• 資本コスト
• 加重平均資本コスト
• ガバナンス機能
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48
Hybrid Finance
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49
ハイブリッドの意味
• equity とdebtの2つの性格をもつ
原理的(会計上)はいずれかに区分
両義性認めると都合がいい面がある
• ハイブリッドファイナンスが行われる背景
背景: ① 経営困難
企業の再編
② 自己資本規制
③ 格付け機関 監督機関の対応
⇒ マクロプルーデンス政策
④ 証券化などの影響
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50
転換社債(CB)
昔からある「ハイブリッド型証券」だが、近年話題の
ハイブリッドファイナンスには入れない。
社債としては低い利回り(転換権が甘味剤となる)が
発行企業には魅力。
希薄化懸念
転換価格を上目設定で対処(株価が上昇しないと転換
進まない)
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51
普通社債(SB)
•
•
国債金利(基準金利)+スプレッド金利(上乗せ金利)
•
公募社債
低金利条件のもと
金利設定物も登場
低格付け債
•
外貨建てや株式絡みを用いて
ゼロ
トリプルB日本では下限
私募社債
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• 優先債
• 普通債
• 劣後債
• 優先株
• 普通株
• 劣後株
負債性高い↑
劣後ローン
曖昧な領域
優先出資証券
曖昧な領域
資本性高い↓
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53
優先株
• 優先配当が付いているので発行会社としてはコスト
が高い。
• そこで償却(圧縮)が課題になる。
• 普通株に転換して(売却可能にして)市場で売却可
能にする(持ち主は市場で処分できる)。
• あるいは発行会社が買い取る。
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54
持ち手がDESに応じたケース
• 資金支援の意味合いがある。
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劣後ローン
• 優先株に比べて希薄化の可能性が低い。
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劣後債
• 金融機関などが資本対策で発行。
• 自己資本に算入できる。
• 株式に比べて機動的に発行できる。
• 株式の希薄化リスクをさけることができる。
• コストが高いので 早めの償還の必要が高い
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• equity finance
問題の所在
普通株を用いたエクイティファイナンスには権利の希薄
化dilutionという問題がつきまとう。
株主へまず負担。しかしその先には債権者にも負担を求
める世界がある。
• 他方で過大な債務を背負った企業は、再建では債権者か
らの債務減免を期待。再建手法の一つに債務の資本性を
高めるという方法がある。
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Bail-in Bail 0ut さまざまなstake
holdersにも負担求める:金融機関の救済
では税金の投入
•
•
劣後債
•
•
普通社債
•
預金者(金融機関の場合)
劣後ローン
普通ローン
劣後債 劣後ローン保有者にまず損失を負担させる。額面を割り引いた新債券との交
換 新株式との交換
次に普通社債保有者に負担を求める
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59
Contingent capital
• 自己資本比率が低下すると資本(普通株式)に転換
される債券
contingent capital securities
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60
問題の所在
• 企業が円滑に運営されている状態であれば、株主に
追加払込を求めるまでもないと考えられる。
• つまりequity finance自体が、株主を煩わせる問題で
ある。
• 株主が負担してなお、不足する。あるいは株主以外
に負担を求めるということが考えられる。
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Debt Restructuring
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debt restructuring
• debt relief 支払の減額など
•
後回しにする方法と減額を認める方
•
法とがある。
• debt for exchange swap
• debt exchange(debt swap)
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debt relief
• 月々の利払い額の引き下げ
• 償還期日の先延ばし
• 貸し手がこれに応じるのは債務者が破たんする場合との
比較で、債務者が立ち直ることを選択するから
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債務リストラをあらかじめ
織り込む債券もある
• callable bond 発行者は満期前に償還できる。金利が下が
ったとき、この債券なら低金利債に乗り換えやすい。
• extraodinary redemption条項
天災など一定条件で償還
を可能とする条項。
• call条項
こちらは逆に投資家側が償還を要求できる条項。
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債務と株式の交換
• DES 債務と株式(優先株が多い)の交換
debt for equity swap
• 債務が減り 自己資本が増える
優先株が多い理由
• 債権者は
普通株を保有するリスクを避けたい
株には高い配当がつく
• 債務者は
優先
普通株を出したくない(希薄化避けたい)
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債務を債務と交換
• これをDDS
debt debt swapと呼ぶのは
和製英語
• debt restructuring
• debt swap or debt exchange
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DES or debt exchange
• 債権放棄との比較で選択される
うまくゆけば再生する
債務者区分変更
キャピタルゲイン得られることも
• 独占禁止法(5%規制)
への配慮もあり 金融機関は
優先株(議決権なし) を求める
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Basel規制
金融危機の再発防止
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金融機関への自己資本規制
• 海外SPCの優先出資証券 がTier 1で
• 劣後債 などをTier 2 で
↓
• 希薄化を避けたい金融機関の思惑と一致したことから
優先出資証券 や
劣後債
=Hybrid Financeの活用広がる
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コア自己資本core capital
• core capital ストレステストの議論の中で自己資本のバッ
ファー機能=収益の変動を吸収する力 に関心 バッフ
ァー機能があるものだけをコア自己資本として大きさを
問題にするように変化
• 二つのストレステスト(2009-2010)
http://blog.goo.ne.jp/fu12345/e/
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71
2009末 狭義の中核で7%以上で合意
2010/06 大手を対象に1-2.5%の上乗せ合意
• 2007年から実施のBasel 2(金融機関の自己資本規制)の
見直し議論の末に決着した内容(2013年3月期から適用)を
Basel 3という。
• コア自己資本(普通株式等Tier1)概念による自己資本規制
の強化 規制のカウンターシクリカル性に対処するため
の資本保全バッファー機能の導入など
• バーゼル3
http://blog.goo.ne.jp/fu12345/e/
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72
Basel 規制2019年完全導入時
Basel 2
Tier 1 Tier 2
Basel 3
Tier1を狭義の中核と
その他中核に細分
2013年導入段階的に
適用
国際的
に活動
する銀
行
合計で8%以上
狭義の中核で
4.5%以上
合計で8%以上(2013
年から段階的に適
用)
地域金
融機関
合計で4%以上
4%という数値は変
えないものの劣後債
劣後ローン除く「コ
ア自己資本で4%以
上」
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(大手に対する上乗
せ1.2-2.5%は2016年
から段階的に適用
FSB201211個別上乗
せ幅公表)
狭義の中核で
7%以上
合計で10.5%以上
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73
バーゼル3 の自己資本比率規
制以外の内容
• レバレッジ比率規制=中核自己資本/簿外含む総資産
• 3%以上
• 流動性カバレッジ規制=現金や国債など流動性資産/
1ケ月の必要流動性
• 100%以上
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74
自己資本規制の論議
2009-2010 銀行の増資につながる
•
•
•
•
•
•
•
Basel 2 中核的自己資本4%以上(狭義中核的自己資本は2%以
上)
自己資本では8%以上
↓
狭義の中核的自己資本の基準を明確かつ厳格化(4.5% 最終的
には7%)
優先株 劣後債の扱い
繰延税金資産の扱い
金融機関間の持ち合い株式の扱い
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繰延税金資産と他の金融機関への出
資分の扱い
• それぞれ銀行の普通株の10%相当分まで
合計で
15%相当分まで
• 他の金融機関への出資分は自己資本の10%まで自
己資本に算入できる。金融危機時は10%を超えるこ
とを容認。
• この上限を超えるものは徐々に縮小すること
• → 極端な貸し渋りは起こらないように配慮
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Basel 3 (2)
• 現在は2%以上の狭義の中核自己資本を2015年3月期まで
に4.5%以上(その他合わせ中核で6%以上)
• その他Tier 1とTier 2でハイブリッドファイナンスは残る
ものの内容は資本性から厳格化
• Tier 2(2%) 5年以上の期限付き債務可
• 2019年3月期までに普通株式等Tier1 7%以上に引き上げそ
の他合わせ中核で8.5%以上
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