機械システム工学実験 Experiment in Mechanical Engineering st 1 year in Kosen th (10 grade) part 6 ゴール • 有効数字について学ぶ(丸め誤差) • 誤差を含む数値を計算して得られるデータの誤差の計算方法につ いて学ぶ 丸め誤差。 3枚目のクイズは全てが正解、問題の設定がちゃんとしていないから。 丸めること。 • 計測を行う時には必ず計測可能な最小単位がある。 =有限小数である ≠最小桁より下の桁に数字は無い、無限小数では無い、無理数で無い 概数である(おおよその数) ルール1:理科・専門では書いてある桁の次の桁は四捨五入で 丸めてあると仮定している。 例えば0.010と書いてあれば丸め誤差±0.0005があることが前提 数値の取り扱い • 速度vで上方向に投げ上げたボールの地面からの位置は重力加速度をg、時間をtとすると式は 1 2 • 𝑦 𝑡 = − 𝑔𝑡 2 + 𝑣𝑡 変数に数値を入れる場合>有限桁に丸めた誤差付きの値 式中の1/2や2乗の2は数学的な無限桁を持つ数値 以下の概数を計算する例。√3を1.73とすると下の式の1、3は無限桁の数学的数値 1 3 = 3 3 1 3 3桁の精度の計算は3桁目が少しずれる。 = 3 3 分母を小さく丸めた場合の結果は大きくなる。 分子を小さく丸めた場合の結果は小さくなる。 0.5780….. 0.5766…. 計算結果は3桁目がずれることを承知の上で3桁で表記する。 ~0.578 ~0.577 計算方法によって3桁目 がずれる。 丸め誤差。 丸めた値の場合の 加減算 足し算 1.2+20の場合 前者の丸め誤差は0.05 後者の丸め誤差は0.5 どちらも最大の誤差ずれた場合には1.25+20.5もしくは1.15+19.5の可能性がある。 単純な足し算では21.2だが、21.75~20.65までの可能性がある。 つまり、信用できそうなのは21の桁まで小数第1位を四捨五入して 21が答え 引き算20-1.2=18.8の場合はどうだろう? こちらは最大の場合20.5-1.15=19.35 19.5-1.25=18.25 こちらも小数点以下は意味が無いので 小数1位を四捨五入して19が答え 加減算の場合の丸め誤差を考慮した計算結果の誤差はもっとも桁の高い値にあわ せる。 誤差を持つ値の加減算 1.2±0.2 + 2.4±0.3のような場合はどうだろう? 誤差が正方向に最大に乗った場合は3.6+0.5 誤差が負の方向に最 大の場合には3.6-0.5になる。つまり、3.6±0.5でよさそう。 引き算の場合も同様に2.4±0.3‐1.2±0.2の場合1.2±0.5が妥当。 引き算であっても足し算であっても同じ大きさの誤差を考える必要が ある。 つまり 引き算をする場合は実際の値に対して誤差がどんど ん大きくなっていくことに注意するべき。 加減算の場合の誤差の取り扱い • 先のように絶対値で計算するのは単純な場合は楽だが、少し複雑になると困る ことがある。ここでは絶対値の変わりに二乗を使うことで正負判断をする必要を なくす。 • 𝑧 = 𝑎1 𝑥1 + 𝑎2 𝑥2 + ⋯ かつそれぞれの誤差が𝜖1 , 𝜖2 …となるとき、 Zの誤差は𝜖𝑧 = 𝑎1 𝜖1 2 + 𝑎2 𝜖2 2 + ⋯となる。 例1:長い紐の長さZを計りたいと考え、8等分した一つを計測したところ、 L=12.3±0.3であった。紐の長さと誤差を答えなさい。 Z=8L Z=12.3x8± 8 × 0.3 2 =98.4±2.4 例2:長方形の2辺を計測して週の長さzを求めたい。それぞれがx=3.5±0.1 Y=4.0±0.2であった。 Z=2x+2yより Z=2x3.5+2x4.0+ 2 × 0.2 2 + 2 × 0.1 2 =15.0±0.4 誤差の考え方で有効数字を考え直すと • 先の例1,2は丸め誤差は0.05なので、前のページの式に入れると • 1の場合0.40、2の場合0.14程度のまるめ誤差を最大考える必要が ある。 丸め誤差の影響は係数が大きい場合、たくさんのデータを足し算する 場合、引き算する場合には取り扱いに注意が必要。 丸めた場合の乗除算 • 0.15x1.2=0.18の場合を考えよう最大の場合0.155x1.25=0.19375~0.19 最小の場合は0.145x1.15=0.16675~0.17 二桁位までが信用できそう。 0.18がおそらく正しいであろう計算値 ・0.2x1.2=0.24 だとどうなるだろうか0.15x1.15=0.1725~0.2 0.25x1.25=0.3125~0.3 一桁程度しか信用できない。0 0.2がおそらく正しいであろう計算値 0.215x10=2.15ではどうだろう0.2155*10.5=2.26275~2.2 0.2145x9.5=2.033~2.0 二桁まで程度が信用できそう 2.2がおそらく正しい計算値 乗除算の丸め2 • 乗除算の丸めでは計算する数値の桁数の小さい桁を採用する。 誤差込みの乗除算 X=1.0±0.1 y=2.0±0.2であるとすると Z=xyの時 最大2.0+0.42 最小2.0-0.38 ~2.0±0.4 Z=x/yの時 最大0.50+0.11 最小0.50-0.091となる ~0.50±0.10 程度となる。 さて、平均との比を取るとそれぞれ0.2程度となる。元の値の誤差の平均と の 𝜖𝑦 𝜖𝑧 𝜖𝑥 比はそれぞれ0.1程度であるので = + と表記できる。 𝑧 𝑥 𝑦 乗除算の誤差の取り扱い 𝑎1 𝑎2 𝑥1 𝑥2 •𝑧= 表し、 • 𝜖𝑧 𝑧 = × ⋯ の場合には足し算と同様に絶対値を二乗を使って 𝜖1 2 𝑎1 𝑥1 + 𝜖2 2 𝑎2 𝑥2 +⋯
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