平成27年度インターライ・ケア研究会 第14回学会 基調講演

人口減少への対応と地方創生について
平成27年11月14日
HIT一般社団法人北海道総合研究調査会
理事長
五十嵐智嘉子
(インターライ・ケア研究会事務局長)
(内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局参事官出向)
Ⅰ なぜ人口減少が進むのか
2
Ⅰ-1
日本の総人口と年齢3区分別人口の推移
○ 日本は、2008年をピークに人口減少時代に突入。
○ 生産年齢人口、年少人口は減少、老年人口は2042年ころまで増加し、その後、減少に転じる。
資料:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来人口推計」(平成23年1月)」より作成
3
Ⅰ-2
日本の出生数・出生率推移
○ 出生数・出生率は、1970年代から長期的に減少傾向。出生数は1970年代半ば以降減少傾向。
〇 合計特殊出生率は、人口置換水準(人口規模が維持される水準)の2.07を下回る状態が、1975年以降、
約40年間続いている。
図1 出生数及び合計特殊出生率の年次推移
出生数及び合計特殊出生率の年次推移
(昭和22~平成26年)
万人 第1次ベビーブーム
(昭和22~24年)
300
最高の出生数
第2次ベビーブーム
(昭和46~49年)
2 091 983人
2 696 638人
5
昭和41年
ひのえうま
1 360 974人
出
平成26年
平成25年
最低の出生数
1,001,000人
1 029 800人
200
平成17年
最低の合計特殊出生率 1.26
生
数
100
4
合
計
特
3
殊
出
2生
率
1
平成25年
平成26年
1.43
1.42
出生数
合計特殊出生率
0
22
・
30
・
40
・
50
・
60
2
平成・年
昭和・・年
(出典)厚生労働省「人口動態統計」
7
・
17
・
25
0
8
4
1-3 人口移動の状況
○ これまで3度、地方から大都市(特に東京圏)への人口移動が生じてきた。
三大都市圏及び地方圏における人口移動(転入超過数)の推移
第1人口移動期
(転入超過数 万人)
(1960~1973
(オイルショック))
37.7万人
東京圏
21.1万人
大阪圏
第1人口
移動均衡期
第2人口移動期
(1980~1990年代
(バブル崩壊))
(1973~1980)
第2人口移動均衡期 第3人口移動期
(1993~1995)
(2000~)
10.9万人
6.3万人
名古屋圏
-0.1万人
-1.2万人
-9.7万人
地方圏
-65.1万人
地方圏からの転出超過ピーク
(出典)総務省「住民基本台帳人口移動報告」
(注)上記の地域区分は以下の通り。
東京圏:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県 名古屋圏:岐阜県、愛知県、三重県
三大都市圏:東京圏、名古屋圏、大阪圏 地方圏:三大都市圏以外の地域
大阪圏:京都府、大阪府、兵庫県、奈良県
5
Ⅰ-4
地方と大都市の人口減少の構造的要因
○ 三大都市圏、特に東京の出生率は極めて低い。
○ 地方から三大都市圏への若者の流出・流入と低出生率が人口減少に拍車。
〇 宮崎県の出生率は1.69と、平均以上だが、2.07には届いていない。
1.00
全国
北海道
青森県
岩手県
宮城県
秋田県
山形県
福島県
茨城県
栃木県
群馬県
埼玉県
千葉県
東京都
神奈川県
新潟県
富山県
石川県
福井県
山梨県
長野県
岐阜県
静岡県
愛知県
三重県
滋賀県
京都府
大阪府
兵庫県
奈良県
和歌山県
鳥取県
島根県
岡山県
広島県
山口県
徳島県
香川県
愛媛県
高知県
福岡県
佐賀県
長崎県
熊本県
大分県
宮崎県
鹿児島県
沖縄県
(出所)日本創成会議・人口減少問題検討分科会
「ストップ少子化・地方元気戦略」より。
1.10
1.20
1.30
1.40
1.50
1.60
1.27
1.30
1.34
1.47
1.31
2.00
1.58
1.43
1.45
1.45
1.55
1.43
1.54
1.42
1.46
1.45
1.31
1.27
1.90
1.46
1.44
1.31
1.32
1.24
1.80
1.42
1.44
1.43
1.15
1.70
1.42
1.50
1.53
1.41
1.55
1.49
1.46
1.45
1.46
1.50
1.60
1.66
1.55
1.54
1.57
1.63
1.57
1.66
1.64
1.62
1.69
(出典)厚生労働省「平成26年人口動態統計月報年計」
1.86
6
Ⅰ-5
地方への移住に関する意向
○ 東京在住者の4割が今後地方への移住を予定又は検討したいと考えている。
○ 移住の不安としてあげるものは、「雇用」や「日常生活・交通の不便」。
1.東京在住者の移住希望調査結果(2014年8月) 2.移住希望は、男性は10・20代と50代で高
く、女性は10・20代は高いが、年齢が高
今後1年以内に移住する予定・検討したいと思っている
今後5年をめどに移住する予定・検討したいと思っている
くなると減少。
今後10年をめどに移住する予定・検討したいと思っている
46.7%
具体的な時期は決まっていないが、検討したいと思っている
検討したいと思わない
60
49.7
50
50.8%
34.2%
40
関東圏以外の出身
2.3 6.7 5.0
者(n=300)
35.7
50.3
40.7
30
20
10
全体(n=1200) 2.7 5.8 3.5
28.8
59.3
0
10・20代
30代
40代
3.移住の不安は「雇用」や「日常生活・交通の不便」が高い。
50代
60代
うち男性
うち女性
(資料出所)内閣官房「東京在住者の
今後の移住に関する意向調査」
7
Ⅱ 宮崎県の人口動態分析
8
Ⅱ-1
総人口の動向と推移(宮崎県)
○ 宮崎県は、1980年代から1990年代後半にかけて人口の高原状態。
○ 1980年代を除き転出超過、2000年頃から死亡数が出生数を上回り、2040年には、約90万人程度に
なると推計されている。
117万人台前後で推移
2040年、90万人
台に減少
社会減
自然減
Ⅱ-2 人口の社会増減分析① (年齢階級別の人口移動の状況)
○ 日本は、2008年をピークに人口減少時代に突入。
○ 生産年齢人口、年少人口は減少、老年人口は2042年ころまで増加し、その後、減少に転じる。
(人)
3,000
90歳以上
85~89
2,000
80~84
60~64; 291
75~79
1,000
60~64; 303
60~64; 261
70~74
60~64; 234
65~69
60~64; 138
0
60~64
55~59
50~54
-1,000
15~19; -1,957
15~19; -1,990
15~19; -1,857
15~19; -1,980
15~19; -1,788
45~49
40~44
35~39
-2,000
30~34
20~24; -1,347
20~24; -1,235
20~24; -1,334
-3,000
20~24; -1,563
20~24; -1,597
25~29
20~24
15~19
10~14
-4,000
全体 -2,147
全体 -1,195
全体 -2,165
全体 -2,740
全体 -3,185
5~9
0~4歳
-5,000
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
資料:総務省「住民基本台帳人口移動報告」
10
Ⅱ-3
人口の社会増減分析② (人口移動の地域別状況)
○ 日本は、2008年をピークに人口減少時代に突入。
○ 生産年齢人口、年少人口は減少、老年人口は2042年ころまで増加し、その後、減少に転じる。
(人)
1,000
500
九州・沖縄
0
四国
東京圏; -151
東京圏; -493
-500
東京圏; -867
中国
東京圏; -1,097
九州・沖縄
; -1,187
-1,000
関西
東京圏; -1,303
中部
東京圏
-1,500
九州・沖縄
; -1,455
九州・沖縄
; -1,046
北関東
北海道・東北
-2,000
九州・沖縄
; -1,150
-2,500
九州・沖縄
; -1,355
-3,000
-3,500
全体 -2,147
全体 -1,195
全体 -2,165
全体 -2,740
全体 -3,185
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
地域ブロックの区分は下記のとおり。
北海道・東北:北海道,青森,岩手,宮城,秋田,山形,福島
北関東:茨城,栃木,群馬
東京圏:埼玉,千葉,東京,神奈川
中部:新潟,富山,石川,福井,山梨,長野,岐阜,静岡,愛知
関西:三重,滋賀,京都,大阪,兵庫,奈良,和歌山
中国:鳥取,島根,岡山,広島,山口
四国:徳島,香川,愛媛,高知
九州・沖縄:福岡,佐賀,長崎,熊本,大分,宮崎,沖縄
資料:総務省「住民基本台帳人口移動報告」
11
Ⅱ‐4 人口の自然増減分析③ 出生順位ごとの出生率順位
都道府県別にみた出生順位ごとの出生率推計値(2013年)
2.0
第3子~(全国値 0.23)
1.8
沖縄 第3子 0.37
第4子 0.15
第5子~ 0.06
1.6
1.4
1.2
1.0
第2子(全国値 0.53)
0.8
0.6
0.4
第1子(全国値 0.67)
宮崎県は、第二子・第
三子の出生率が高い
0.2
全国
北海道
青森
岩手
宮城
秋田
山形
福島
茨城
栃木
群馬
埼玉
千葉
東京
神奈川
新潟
富山
石川
福井
山梨
長野
岐阜
静岡
愛知
三重
滋賀
京都
大阪
兵庫
奈良
和歌山
鳥取
島根
岡山
広島
山口
徳島
香川
愛媛
高知
福岡
佐賀
長崎
熊本
大分
宮崎
鹿児島
沖縄
0.0
(出所) 厚生労働省「人口動態統計」(2013年確報)
注1: 都道府県別の合計特殊出生率に当該地域における出生順位別の割合を機械的に乗じて算出した試算値である。
注2: 出生順位(第1子、第2子、…)とは、同じ母親がこれまでに生んだ出生子の総数について数えた順序である。
12
Ⅱ-6 市町村初来人口への自然増減・社会増減の影響度
○ 宮崎県内の市町村も、自然減、社会減の影響を受けるところが多い。
(影響度大)
45.宮崎県
1
1
2
0
0
自然増減の影響度(2040)
3
4
1
0
5
0
0
4
4
0
0
都城市、日向市、川南 小林市、三股町、綾
町、門川町
町、高鍋町
(
2
0
4
0
)
社
会
増
減
の
影
響
3
1
1
諸塚村
5
1
1
総計
0
0
0
0
0
2
7.7%
1
0
0
0
12
46.2%
2
7.7%
日之影町
3
11.5%
13
50.0%
高千穂町
椎葉村
(影響度大)
6
8
30.8%
串間市、西都市、木城 延岡市、日南市、えび
町、都農町、美郷町、 の市、高原町、国富
五ヶ瀬町
町、新富町
西米良村
4
6
1
3.8%
宮崎市
2
総計
11
42.3%
0
0.0%
0
0.0%
26
100.0%
注)影響度の考え方:社人研の市区町村別推計データと、2030年までに出生率2.1、および転出入が±ゼロになった場合の推計データとを比較。
自然増減の影響度 : 2030年までに合計特殊出生率=2.1を実現した場合の社人研推計に対する人口増減率
1=100%未満 2=100~105% 3=105~110% 4=110~115% 5=115%以上の増加
社会増減の影響度 : 2030年までに合計特殊出生率=2.1を実現し、かつ転出入が±ゼロになった場合の、社人研推計で2030年までに合計特殊
出生率=2.1となった場合に対する人口増減率
1=100%未満
2=100~110%
3=110~120%
4=120~130% 5=130%以上の増加
(出典)北海道総合研究調査会資料
Ⅲ 人口減少克服と
まち・ひと・しごと創生の考え方
14
15
「長期ビジョン」と「総合戦略」の全体像
長期ビジョン
中長期展望(2060
年を視野)
まち・ひと・しごと創生総合戦略(2015~2019年度の5か年)
基本目標(成果指標、
2020年)
「しごと」と「ひと」の好循環作り
地方の安定した雇用を創出
Ⅰ.人口減少問題
の克服
◎2060年に1億人程度の
人口を確保
◆人口減少の歯止め
・国民希望出生率=1.8
◆「東京一極集中」
の是正
Ⅱ.成長力の確保
◎2050年代に実質GDP
成長率1.5〜2%程度
維持
(人口安定化、生産性向上
が実現した場合)
◆若者雇用創出数(地方):2020年ま
での5年間で30万人
◆若い世代の正規雇用等割合
◆女性の就業率
地方への新しいひとの流れ
◆地方・東京圏転出入均衡(2020年)
・地方→東京圏転入 6万人減
・東京圏→地方転出 4万人増
若い世代の結婚・出産・子育
ての希望をかなえる
◆第1子出産前後女性の継続就業率
◆結婚希望実績指標 80%
◆夫婦子ども数予定実績指標95%
好循環を支える、まちの活性化
時代に合った地域をつくり、地
域を連携
◆地域連携数など
主な重要業績評価指
標(KPI)
主な施策
農林水産業:市場10兆円:
就業者5万人創出
①地域産業の競争力強化(
業種横断的取組)
訪日外国人旅行消費額3
兆円雇用者8万人創出
②地域産業の競争力強化(
分野別取組)
中核・中核企業候補1,000
社支援:雇用者8万人創出
③地方への人材還流、地方
での人材育成、雇用対策
地方移住の推進
移住あっせん 11,000件
①地方移住の推進
企業の地方拠点強化
②地方拠点強化
7,500件、雇用者4万人増
③地方大学等創生5か年戦
地方大学等活性化:自県
略
大学進学者割合平均36%
若い世代の経済的安定:
若者就業率78%
①若者雇用対策の推進、
②結婚・出産・子育て支援
③ワーク・ライフ・バランス
妊娠・出産・子育ての切
れ目のない支援
①「小さな拠点」形成支援
ワーク・ライフ・バランス
②経済・生活圏の形成(地域
「小さな拠点」の形成、
地域連携、
中古・リフォーム市場
連携)
③大都市圏の暮らしの確保
16
④既存ストックマネジメント 16
「新型交付金」による地方創生の深化
○「新型交付金」を創設し、地方創生の深化を図る先駆的・優良な取組を支援
◆具体的な「成果目標の設定」と「PDCAサイクルの確立」
具体的な「成果目標 (KPI)」設定
「PDCAサイクル」の確立
「新型交付金」により、従来の「縦割り事業」を超えた取組を支援
◆「新型交付金」の支援対象
①先駆性のある取組(例 日本版CCRC、日本版DMO、小さな拠点等)
・新たな「枠組みづくり」:官民協働や地域間連携
・新たな「担い手づくり」:地方創生の事業推進主体の形成、中核的人材の確保・育成
②既存事業の隘路を発見し、打開する取組(政策間連携)
・既存制度に合わせて事業を行うのではなく、地方公共団体自身が既存事業の隘路
を発見し、打開するために行う取組
③先駆的事例・優良事例の横展開
・地方創生の深化のすそ野を広げる取組
17
国民希望出生率について
○ 国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基本調査」(第14回、平成22年)によると、18~34歳
の独身者では、男女ともに約9割は「いずれ結婚するつもり」であり、結婚した場合の希望子ども
数は男性2.04人、女性2.12人となっている。また、同調査によると、夫婦の予定子ども数は2.07人
となっている。
○ 若い世代における、こうした希望等が叶うとした場合に想定される出生率を「国民希望出生率」
として、一定の仮定に基づく計算を行えば、概ね1.8程度となる。
国民希望出生率 =( 有配偶者割合×夫婦の予定子ども数
+
独身者割合×独身者のうち結婚を希望する者の割合×独身者の希望子ども数 )
×
離死別等の影響
=( 34%×2.07人+66%×89%×2.12人 )
= 1.83
≒ 1.8 程度
× 0.938
<基礎数値等>
・ 有配偶者割合:総務省統計局「国勢調査」(平成22年)における18~34歳の有配偶者の割合 33.8%(女性)
・ 独身者割合:1-有配偶者割合
・ 独身者のうち結婚を希望する者の割合:国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基本調査」(第14回、平成22年)
における18~34歳の独身者のうち「いずれ結婚するつもり」と答えた者の割合 89.4%(女性)
・ 夫婦の予定子ども数:上記「出生動向基本調査」における夫婦の平均予定子ども数 2.07人
・ 独身者の希望子ども数:上記「出生動向基本調査」における18~34歳の独身者(「いずれ結婚するつもり」と答えた
者)の平均希望子ども数 2.12人(女性)
・ 離死別等の影響:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」における出生中位の
仮定に用いられた離死別等の影響 0.938
18
「長期ビジョン」における将来推計①
図1.我が国の人口の推移と長期的な見通し
○ 国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」(出生中位(死亡中位))
によると、2060年の総人口は約8,700万人まで減少すると見通されている。
○ 仮に、合計特殊出生率が2030年に1.8程度、2040年に2.07程度(2020年には1.6程度)まで上昇すると、
2060年の人口は約1億200万人となり、長期的には9,000万人程度で概ね安定的に推移するものと推計される。
○ なお、仮に、合計特殊出生率が1.8や2.07となる年次が5年ずつ遅くなると、将来の定常人口が概ね300万
人程度少なくなると推計される。
(万人)
14,000
2008年12,808万人(概ねピーク)
2060年 10,194万人
(参考1)10,030万人
(参考2) 9,884万人
12,000
2013年12,730万人
2110年 9,026万人
(参考1) 8,675万人
(参考2) 8,346万人
10,000
8,000
2060年8,674万人
6,000
実績(1960~2013年)
4,000
「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」(出生中位(死亡中位))
合計特殊出生率が上昇した場合(2030年1.8程度、2040年2.07程度)
2,000
2110年4,286万人
(参考1)合計特殊出生率が2035年に1.8程度、2045年に2.07程度となった場合
(参考2)合計特殊出生率が2040年に1.8程度、2050年に2.07程度となった場合
0
(注1)実績は、総務省統計局「国勢調査」等による(各年10月1日現在の人口)。国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」は出生中位
(死亡中位)の仮定による。2110~2160年の点線は2110年までの仮定等をもとに、まち・ひと・しごと創生本部事務局において機械的に延長したものである。
(注2)「合計特殊出生率が上昇した場合」は、経済財政諮問会議専門調査会「選択する未来」委員会における人口の将来推計を参考にしながら、合計特殊出生率が2030
年に1.8程度、2040年に2.07程度( 2020年には1.6程度 )となった場合について、まち・ひと・しごと創生本部事務局において推計を行ったものである。
19
「長期ビジョン」における将来推計②
図2.我が国の高齢化率の推移と長期的な見通し
○ 「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」(出生中位(死亡中位))では、高齢化率(65歳以上人口
比率)は、将来的に41%程度まで上昇すると見通されているが、仮に、出生率が上昇すれば、2050年の
35.3%をピークに、長期的には、27%程度まで低下するものと推計される。
○ さらに、将来的に健康寿命の延伸等に伴って高齢化率の対象年齢が「70歳以上」まで上昇するとすれば、
高齢化率(70歳以上人口比率)は、概ね21%程度まで低下することとなる。
45.0%
2067年以降41%程度で推移
「日本の将来推計人口
(平成24年1月推計)」
(出生中位(死亡中位))
2090年以降27%程度で推移
合計特殊出生率が
上昇した場合
40.0%
2050年35.3%
(ピーク)
35.0%
30.0%
25.0%
20.0%
「65歳以上」⇒
「70歳以上」
65歳以上人口比率
21%程度で推移
15.0%
65歳以上人口比率(実績:1960~2013年)
さらに、仮に、2060年か
ら2110年にかけて高齢
化率の対象年齢が「70
歳以上」まで(概ね10年
ごとに1歳程度のペー
スで)上昇した場合
65歳以上人口比率(「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」(出生中位(死亡中位)))
10.0%
70歳以上人口比率
65歳以上人口比率(合計特殊出生率が上昇した場合)
70歳以上人口比率(実績:1960~2013年)
5.0%
70歳以上人口比率(合計特殊出生率が上昇した場合)
仮に、2060年以降高齢化率の対象年齢が上昇した場合(合計特殊出生率が上昇した場合)
0.0%
(注1)実績は、総務省統計局「国勢調査結果」「人口推計」による。国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」は出生中位(死亡中位)の
仮定による。2110~2160年の点線は2110年までの仮定等をもとに、まち・ひと・しごと創生本部事務局において機械的に延長したものである。
(注2)「合計特殊出生率が上昇した場合」は、経済財政諮問会議専門調査会「選択する未来」委員会における人口の将来推計を参考にしながら、合計特殊出生率が2030
年に1.8程度、2040年に2.07程度( 2020年には1.6程度 )となった場合について、まち・ひと・しごと創生本部事務局において推計を行ったものである。
20
Ⅳ まち・ひと・しごと創生
4つの分野の政策
21
『『』『総合戦略』 ー4つの政策パッケージ
積極戦略
2.地方への新しいひとの
流れをつくる
・人口減少に「歯止め」をかける
〇社会増対策
・人口流出の減少
・人口流入の増加
〇自然増対策
・未婚率の低下
・有配偶出生率の向上
調整戦略
1.地方のしごとをつくり、安
心して働けるようにする
しごとの創生
ひとの創生
3.若い世代の結婚・出産・
子育ての希望をかなえる
・人口減少に「対応調整」する
〇効果的・効率的な行
政・まちづくり
4.時代に合った地域をつくり、安心なくら
しを守るとともに、地域と地域を連携する
まちの創生
22
Ⅳ-1.地方にしごとをつくり、安心して働けるようにする
地域経済を巡る現状
 アベノミクスの浸透により、地域経済でも雇用は大幅に改善、消費もプラスへ。
 しかし、生産性を見ると、今なお東京が突出して高く、地方と東京は最大で約2倍の差。
 人材と資金を呼び込めるような、生産性の高い、活力に溢れた産業を取り戻し、若者や働
き盛りの世代にとって魅力のある職場を、地域に生み出す。
もう一度、未来を担う若者を地方へ。
グローバル経済圏:Global大企業
 大胆な金融緩和で投資は活性化
 消費・雇用も回復、株価も上昇
地域経済でも
雇用と消費は
回復したが・・・
人材と資金が
巡らない・・・
地域経済の活性化
次の展開へ
ローカル経済圏:地域に根付く中堅・中小企業等
 低迷する生産性(最大で約2倍の差)
 経営者の高齢化
 東京圏へ流出を続ける若者、人手不足
23
宮崎県の就業状況 ①産業別就業者数
○ 宮城県は、農業就業者が多い。
〇 男性は、建設業、製造業、卸・小売、女性は、卸・小売業と医療・福祉の従事者が多い。
0
20,000
0
40,000 (人)
A 農業,林業
A 農業,林業
うち農業
うち農業
B 漁業
B 漁業
C 鉱業,採石業,砂利採取業
C 鉱業,採石業,砂利採取業
D 建設業
D 建設業
E 製造業
E 製造業
F 電気・ガス・熱供給・水道業
F 電気・ガス・熱供給・水道業
G 情報通信業
G 情報通信業
H 運輸業,郵便業
H 運輸業,郵便業
I 卸売業,小売業
I 卸売業,小売業
J 金融業,保険業
J 金融業,保険業
K 不動産業,物品賃貸業
K 不動産業,物品賃貸業
L 学術研究,専門・技術サービス業
L 学術研究,専門・技術サービス業
M 宿泊業,飲食サービス業
M 宿泊業,飲食サービス業
N 生活関連サービス業,娯楽業
N 生活関連サービス業,娯楽業
O 教育,学習支援業
O 教育,学習支援業
P 医療,福祉
P 医療,福祉
Q 複合サービス事業
Q 複合サービス事業
R サービス業(他に分類されないもの)
R サービス業(他に分類されないもの)
S 公務(他に分類されるものを除く)
S 公務(他に分類されるものを除く)
宮崎県 男
宮崎県 女
東京都 男
200,000
400,000 (人)
東京都 女
資料:国勢調査より作成
資料:一般社団法人北海道総合研究調査会作成
24
宮崎県の就業状況 ②所得別・産業別就業者数
〇 製造業従事者の所得階級は比較的低い人が多い。観光関連産業は、宮崎も東京も同様
に比較的低い人が多い。
宮崎県
東京
出典:総務省統計局「就業構造基本調査」(平成24年)
資料:一般社団法人北海道総合研究調査会作成
25
サービス産業の課題ー生産性の停滞
TFP(全要素生産性)の水準を米独と比較すると、卸・小売業、飲食・宿泊業で特に低い。
※ただし、独の小売は営業時間規制(8時間)があるなど各国の事情を考慮する必要あり。
労働生産性の水準を日米比較すると、卸・小売、飲食・宿泊、その他サービス、ビジネスサービス
等、幅広いサービス産業で日本は米国より停滞していることがわかる。
産業別のTFP水準の日米比較
産業別の労働生産性の日米比較
(米国を100とした場合の割合 2003-07平均)
※TFPは、実質GDPの成長から、資本と労働の寄与を差し引いた残差として算出
サービス業
製造業
T
F
P
水
準
(
米
国
=
100
)
20
150
全生産額に占める割合
40
60
100
80
100
50
00
一
輸 化
般 機送 学
機 器用
械
金
保融
険・
建
設
金
属
電
機気
器
運
倉輸
庫・
そ
製の
造他
業
小
売
卸
ス電
・
水気
道・
ガ
宿飲
泊食
・
ドイツの産業別のTFP水準(米国を100とした場合の割合 2003-07平均)
20
150
40
60
100
80
100
50
00
小
売
卸
化
一
学 機般
械
そ
製の
造他
業
金
属
金
保融
険・
建
設
輸 水ガ電
飲
宿食 機送 道ス気
・・
泊・ 械用
運
倉輸
庫・
電
機気
器
出典:経済産業省「通商白書」(2013)
(備考)
1.EU KLEMSデータベースより作成。
2.同データベースにおける産業別の購買力平価(1997年値)を用いて、労働生産性水準を比
較し、各産業の実質労働生産性上昇率を用いて前後の期間に延伸。
3.産業別の労働生産性と各産業の就業者数のシェアは、2000-04年平均。
4.「ビジネスサービス」にはリース、情報サービス、研究開発、法務・技術・広告、人材派遣、そ
の他が含まれる。
5.「その他サービス」には「洗濯・理容・美容・浴場業」と「その他の対個人サービス」が含まれ
る。
図17.業種別労働生産性の水準の日米比較
(出典:「選択する未来」委員会 第3回成長・発展ワーキング・グループ(H26.4.18)「資料1サー
ビス産業の生産性」)
26
地域産業の競争力強化(農林水産業の成長産業化)
施策概要・目的
「農林水産業・地域の活力創造プラン」に沿って施策を展開
需要フロンティアの拡大
○食文化・食産業のグローバル展開
・オールジャパンでの輸出体制の整
備等を通じ、輸出環境整備等に取り
組みつつ、日本食材の活用推進、
日本の「食文化・食 産業」の海外
展開及び農林水産物・食品の国別・
品目別輸出戦略を推進
生産現場の強化
○農業の生産性の向上
担い手の育成・経営規模拡大等によ
る農業の生産性の向上
○米政策の見直し
平成30年度を目途に行政による生産数量
目標の配分に頼らない生産に取り組む。
林業の成長産業化
○新たな木材需要の創出
CLTの普及に向けた取組の総合的な推進、公共建築
物の木造化等の促進、木質バイオマス利用の推進
○国産材の安定供給体制の構築
木材の加工流通施設の整備、自伐林家を含めた多様な担
い手による林業の生産性の向上や地域における木材利用
供給システムの構築、人材の確保及び育成
○森林の多面的機能の維持・向上
バリューチェーンの構築
○6次産業化の加速化
幅広く他業種の人材、資金、技術等を活
用した地域ぐるみの6次産業化・農商工
連携等によるブランド化・高付加価値化
を推進
○畜産・酪農分野の更なる強化
生乳取引の多様化等による酪農家
の創意工夫に応える環境整備
【地域のワイン用ぶどうのほ場と製造されたワイン】
多面的機能の維持・発揮
○農林漁業・農山漁村の有する多面的機
能の維持・発揮のための取組を推進
○「鳥獣被害対策実施隊」等による効率
的
な被害対策の推進
水産日本の復活
○浜の活力再生プランによる構造改革
漁業者主導の計画づくり
○資源管理の推進
IQの導入等資源管理制度の強化
○担い手及び漁船漁業の体質強化
○省コスト型の生産体系への移行
○6次産業化・輸出等の出口戦略
HACCP対応等の促進
浜の活力再生プランの実施
漁業者の所得の大幅な増加
他産業(加工業・観光量)との連携
27
地域経済の活性化に向けて
 若者人材の流出、地域に閉じた資金循環など、地域経済は、人材・資金両面から内部に完
結した経済運営をしており、日本経済全体のダイナミズムとの相乗効果も得られていな
い。
 産業・金融が一体となって、以下の取組を進めることにより、地域に、生産性の高い競争
力ある事業・産業を回復し、人材、資金はもとより技術、情報などが、地方の隅々まで、
自由闊達に行き交う活力ある日本経済を作る。
ローカル・イノベーション
• 世界に通じる地域発のイノベーション
• 地域発グローバルトップ技術の発掘育成
ローカル・ブランデイング
• 地域資源の価値を高めるブランデイング
• 日本版DMO(※)を核とする観光地域・ブランドづくり
ローカル・サービス生産性向上
• 暮らしを支えるサービスの生産性向上
• 「サービス産業チャレンジプログラム」の実施
これを実現する
 枠組み
 官民協働スキーム
 地域間連携の促進
 担い手
 地方創生の事業推進
主体の形成
 中核的人材確保・育成
 圏域
 広域圏域から集落生
活圏まで
※様々な地域資源を組み合わせた観光地の一体的なブランドづくり、ウェブ・SNS等を活用した情報発
信・プロモーション、効果的なマーケティング、戦略策定等について、地域が主体となって行う観光地域
づくりの推進主体(Destination Management/Marketing Organization)。
特に産業・金融が一体となって、「稼ぐ力」の向上に取り組む。
28
「産官学金労言」の連携①
福岡地域戦略推進協議会(Fukuoka D.C.)
○福岡地域戦略推進協議会(Fukuoka D.C.)は、福岡の新しい将来像を描き、地域の国際競争力を
強化するために、地域の成長戦略の策定から推進までを一貫して行う組織です。産学官民が一体
となって、攻めの姿勢と強い意志を持った実現性のある成長戦略を策定し、福 岡都市圏を核とし
ながら、九州との連携、さらには隣接するアジアの地域との連携 を図りながら、事業性および波及
効果のあるプロジェクトを推進していきます。
○この協議会は、正・賛助・特別の3種類の会員で構成され、会費制の参画で運営されています。役
員は会長、副会長、幹事、監査役で構成され、組織は、意思決 定を行う総会と執行を行う幹事会、
また専任の専門家集団を置いた事務局(シンク&ドゥタンク)を会員の団体内に設置しています。
<達成目標> 2010年⇒2020年
・域内総生産(GRP) +2.8兆円
・雇用 +6万人
・人口 +7万人
5つの部会によるプロジェクト
・スマートシティ部会
・人材部会
・観光部会
・食部会
・都市再生部会
(ホームページより)
29
Ⅳ-2 地方への新しいひとの流れをつくる
地方居住の推進
東京圏在住者
ワンストップ
相談
地方居住の
機運醸成
充
若い世代
地
方
居
住
の
希
望
を
実
現
す
る
・5割近い人が意向
・Uターン希望が強い
・地方の雇用が課題
50,60代
・50代男性は5割以
上、50代女性は3割
が移住意向
・「二地域居住」の希
望が強い
移
住
情
報
提
供
シ
ス
テ
ム
(
全
国
移
住
ナ
ビ
)
の
整
備
「
移
住
・
交
流
情
報
ガ
ー
デ
ン
」
の
設
置
「
そ
う
だ
、
地
方
で
暮
ら
そ
う
!
」
国
民
会
議
の
設
置
地方居住の希望に
対応した取組
地方への人材還流
都
市
農
村
交
流
の
推
進
、
地
域
お
こ
し
協
力
隊
の
拡
ー地方企業とのマッチング支援ー
◎ 「プロフェッショナル人材」
◎若者人材
大学生等の地元定着
・奨学金(地方創生枠)の活用
「日本版CCRC」構想の検討
・東京圏をはじめとする地域の高齢者が、
希望に応じ地方や「まちなか」に移り住む
環境を整備
※米国等では、高齢者が健康時から介護・医
療が必要な時期まで・継続的なケアを受けな
がら、生涯学習や社会活動に参加できる地域
共同体 (Continuing Care Retirement
Community)が普及
30
地方への人材還流
施策概要・目的
 地域の中堅・中小企業の競争力強化や生産性向上等に必要な「プロフェッショナル人材」[経営(サポート)人材、販路開拓・業務改善等専門人
材]の都市圏から地方への還流を円滑にするため、UIJターン助成制度を創設するとともに、「プロフェッショナル人材センター(仮称)」を整
備。また、REVICの子会社による経営人材斡旋機能を拡充。
 地域企業への就職を希望する移住希望者のために、地域のしごと情報に加え、教育、医療等地域の暮らしに関する情報も一括して提供で
き、地域の創意工夫による魅力ある職場づくりや人材育成などに取り組む、「地域しごと支援センター(仮称)」を整備。
施策イメージ
プ
ロ
フ
ェ
ッ
シ
ョ
ナ
ル
人
材
一
般
人
材
東京圏から地方に約10万人を還流
都市部企業
等
企業経営
経験者
工場ライン
長経験者
REVIC子会社
統
ル合
サポ
イ
トー
タ
海外展開
経験者
都
市
部
の
若
者
(
未
就
労
者
)
プロフェッショナル
人材センター
(地
ポ
ー
タ
ル
サ
イ
ト
)
域
し
ご
と
ナ
ビ
地方の企業
経営
リーダー
業務改善
リーダー
民間人材斡旋業者
移住促進
センター
の地
情域
報金
も融
活機
用関
プ
ロ
フ
ェ
ッ
1シ
~ョ
2ナ
万ル
人人
材
の
還
流
販売管理
リーダー
U
I
J
タ
ー
ン
助
成
金
地域しごと支援センター
情地
報域
をの
一し
体ご
的と
にと
提生
供活
ハローワーク
一
8般
~人
9材
万の
人還
流
将来を
担う社員
新規就農相談センター
福祉人材センター
大学・高専
販売員
中小企業人材バンク
(若者・女性)
作業員
創意工夫ある地域人材育成
魅力ある職場づくり支援
31
企業の地方拠点強化
<地域別の上場企業数>
地方拠点強化税制概要
拡充型事業(含対内直
42
社
北海道
沖縄
5社
投)
地方にある本社機能の強化を、税制面から支援
(オフィス減税)
オフィスに係る建物等の取得価額に対し、
特別償却15%又は税額控除4%(※) 《新設》
※計画認定が平成29年度の場合は2%
東北
55
社
(雇用促進税制)
雇用者の増加1人当たりにつき、
法人全体の雇用増加率10%以上で、50万円を税額控除
《従来の40万円に10万円上乗せ》
法人全体の雇用増加率10%未満で、20万円を税額控除
《新設》
中部
中国
九州
114社
487社関東
86
社
31
7社
(東京都除く)
1804社東京都
640
うち23区内
社
1742社
35社 近畿
四国
(全国の約50%)
移転型事業
東京23区からの移転の場合、支援措置を深堀り
(オフィス減税)
オフィスに係る建物等の取得価額に対し、
特別償却25%又は税額控除7%
《新設》
※計画認定が平成29年度の場合は4%
(雇用促進税制)
雇用者の増加1人当たりにつき、最大80万円を税額控除
《拡充型50万円に対し、30万円上乗せ》
増加させた雇用を維持すれば、
最大3年間まで30万円分の税額控除を継続 《新設》
※1 平成27年6月時点で東証1部・2部、マザーズ、名証、大証等に上場する3585社を地方別に集計したもの
※2 地方は、地方経済産業局の管轄で区分。関東地方は、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県、静岡県中
32
部地方は、愛知県、岐阜県、三重県、石川県、富山県、近畿地方は、福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
「日本版CCRC」構想の検討
日本版CCRC構想(素案)【有識者会議において検討中】
◎東京圏をはじめとする地域の高齢者が、希望に応じ地方や「まちなか」に移り住み、多世代と交流し
ながら健康でアクティブな生活を送り、必要な医療・介護を受けることができる地域づくりを目指す
1.東京圏をはじめ高齢者の住み替えの支援
・移住希望者に対しきめ細かな支援(事前相談、お試し居住など)を展開。
・東京圏からの移住にとどまらず、地域の高齢者が近隣から「まちなか」に移り住むケースも。
2.「健康でアクティブな生活」の実現
従来の高齢者施設等
・健康づくりとともに、就労・社会活動・生涯学習へ
の参加により、健康でアクティブな生活を目指す。
主として要介護状態
になってから選択
日本版CCRC
居住の
契機
健康時から選択
高齢者
の生活
仕事・社会活動・生涯
学習などに
積極的に参加
(支え手としての役
割)
地域と
の関係
地域に溶け込んで、
多世代と共働
3.地域社会(多世代)との共働
・地域社会に溶け込み、子どもや若者など多世代との 高齢者はサービスの
受け手
共働や地域貢献ができる環境を実現。
4.「継続的なケア」の確保
・医療・介護が必要となった時に、終末期まで尊厳
ある生活が送れる「継続的なケア」の体制を確保。
◎8月に「中間報告」⇒年末に「最終報告」
◎希望自治体でモデル事業の開始
住宅内で完結し、
地域との交流が少ない
※米国等では、高齢者が健康時から介護・医療が必要な時期まで・継
続的なケアを受けながら、生涯学習や社会活動に参加できる地域共同
体 (Continuing Care Retirement Community)が普及
33
Ⅳ-3.若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる
「地域アプローチ」の推進
◎出生率や出生率低下要因、「働き方」等に大きな地域差
◆合計特殊出生率:東京都1.15⇔沖縄県1.86 豊島区(東京都)0.81⇔伊仙町(鹿児島県)2.81
◆第一子の平均出産年齢:東京都32.2歳⇔福島県29.0歳
◆週60時間以上働く雇用者の割合(H24):東京都11.2%⇔鳥取県、沖縄県7.1%
地方の特性に応じた対策(「地域アプローチ」)の展開が重要
◎地域の「見える化」の推進 ー「地域指標」の公表ー
・出生率に関する各指標や「働き方」の実態を地域別に分析した「地域指標」を公表
◎地域の実情に応じた「働き方改革」の推進
・地方公共団体がリーダーシップを発揮し、地域の関係者等が連携して取り組むことを支援
◎地域の先駆的・優良事例の横展開
・地域においては、働き方改革をはじめ独自の取組を推進しているところ(※)がある。こうした先
駆的・優良事例の横展開を図る
※福井県は、平成23年度から全国に先駆けて「企業子宝率(従業員の子ども数の指標)」の調査を県内事業所を対
象に実施、企業子宝率と子育て支援の取組がともに評価できる企業を選定(県の補助事業選定、融資優遇等)
34
【機密性 2 情報】
地域少子化・働き方改革について
出生率は、「未婚率・初婚年齢」と「有配偶出生率」によって規定される。それぞれが様々な要
因の影響を受けているが、その中で「働き方」は大きな部分を占めていると考えられる。
出産知識の向上
結婚への意欲・
機会の減少
結婚機会の増加
働き方改革
未婚率・
初婚年齢
経済的・生活
基盤の弱さ
出生率
○雇用形態、賃金
○労働環境
・労働時間、休暇
・通勤時間
○妊娠出産育児支援
仕事と家庭の
両立の困難さ
有配偶
出生率
保育環境の整備
育児費用の支援
第2,3子育児
負担の重さ
・保育教育費
・医療費
住宅環境の整備
「地域少子化対策検証プロジェクト(第1回)」資料より
35
未婚率と有配偶出生率の状況(平成22(2010)年
都道府県別)
※「地域少子化・働き方指標(第1版)」より
未婚率:高
有配偶出生率:高
未婚率:低
有配偶出生率:高
未婚率:高
有配偶出生率:低
未婚率:低
有配偶出生率:低
資料:総務省統計局「国勢調査」(平成22年)、厚生労働省大臣官房統計情報部「人口動態統計」(平成22年)より。
※1.未婚率は、国勢調査による日本人未婚者数の日本人人口(配偶関係不詳除く)に対する割合(性別・年齢階級別)と、総務省による国籍不詳及び年齢不詳按分後の日本人の基準人口(性別・年齢階級別)を用いて作成。
※2.有配偶出生率は、厚生労働省「人口動態統計」(平成22年)による出生数(母の年齢計)の、国勢調査から作成した日本人女性有配偶者数(15~49歳)に対する比率。
※3.日本人女性有配偶者数は、国勢調査による日本人有配偶者数の日本人人口(配偶関係不詳除く)に対する割合(性別・年齢階級別)と、日本人の基準人口(性別・年齢階級別)を用いて作成。
36
若年者の非正規雇用の増加
○ 若年者の非正規雇用割合は依然として高く、非正規雇用の給与は正規雇用と比較して低い。
○ 男性非正規雇用の有配偶率は低く、雇用の不安定が結婚に当たっての「壁」となっている。
(%)
若年者の失業率と非正規雇用割合の推移
24
20
16
33.5 33.7
32.1
完全失業率(全年齢計)
30.0
非正規雇用割合(在学中を除く)(15~24歳)
32.6
27.2
30.4
31.2
非正規雇用割合(全年齢計)
24.9
19.8 20.8 20.9
35.136.7
32.3
32.3
23.2
10.1
9.1 9.6
8.7
9.1
8.2
7.7
6.9
6.7
6.1
4.7 5.0 5.3 4.4 3.9 5.1 4.6 4.0
4.5 5.0
2.1 2.5 3.2 3.4
40
35
30
25
20
15
10
5
0
1991
1993
1995
1997
1999
2001
2003
2005
2007
2009
2011
2013
完 12
全
失 8
業 4
率
0
34.2
完全失業率(15~24歳)
60%
平均給与
うち正規
うち非正規
計
408万円
468万円
168万円
男
502万円
521万円
226万円
女
268万円
350万円
144万円
資料:国税庁「民間給与実態統計調査」(2012年)
正社員
非正規雇用
非
正
規
雇
用
割
合
資料: 総務省統計局「労働力調査」、「労働力調査特別調査」
(注) ) 1. 完全失業率については、各年の平均。 2. 非正規雇用割合については、2001年までは「労働力調査
特別調査」(2月調査)、2002年以降は「労働力調査(詳細集計)」による。調査月(2001年までは各年2月、2002
年以降は年平均の値)が異なることなどから、時系列比較には注意を要する。3. 在学中を除く非正規雇用割合
(15~24歳)については、2002年以降の「労働力調査(詳細集計)」より調査を開始したため、表の途中から記
載。
正規雇用と非正規雇用の1人当たり平均給与
就労形態別配偶者のいる割合(男性)
57.1%
50%
非正規雇用のうちパー
ト・アルバイト
非正規雇用のうち派遣
40%
無業
31.7%
30%
24.9%
23.8%
20%
17.7%
17.1%
10.1%
10%
0%
7.6%
5.6%
3.3%
12.5%
7.2%
13.2%
6.7%
2.3%
20~24歳
25~29歳
30~34歳
資料: 労働政策研究・研修機構「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状」
(2009年)より作成。
37
宮崎県の若年者未婚者の所得分布
○ 男性30代の所得のピークは「300~349万円」に対して、30代未婚者の所得のピークは「200
~249万円」と約100万円程度の差がある。
〇 女性30代の所得のピークは「100~149万円」に対して、30代未婚者の所得のピークは「150
~199万円」と、男性ほどの差はない。
仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の課題①
(都道府県別状況)
年間所定外労働時間数
(H25)
週60時間以上働く雇
用者の割合(H24)
全国平均
165.6時間
9.6%
2020年KPI
-
5%削減
女性有業率と育児している女
性有業率の差
▲17.6ポイント%
-
全国1位
徳島県 117.6時間
島根県 6.8%
島根県 ▲6.7%
2位
高知県 124.8時間
秋田県 6.9%
鳥取県 ▲7.2%
3位
青森県 127.2時間
鳥取県 7.1%
青森県 ▲7.5%
4位
沖縄県 128.4時間
沖縄県 7.1%
福井県 ▲8.5%
5位
秋田県 130.8時間
高知県 7.7%
沖縄県 ▲8.6%
43位
滋賀県 192.0時間
千葉県 10.2%
千葉県 ▲20.5%
44位
群馬県 195.6時間
神奈川県10.3%
埼玉県 ▲20.5%
45位
三重県 198.0時間
京都府 11.1%
東京都 ▲21.3%
46位
京都府 210.0時間
北海道 11.1%
兵庫県 ▲21.3%
47位
茨城県 219.6時間
東京都 11.2%
神奈川県▲41.1%
全国12位
全国20位 8.7%
全国6位 ▲9.1%
宮崎県
142.8時間
※ 年休取得率は、6県分が未集計
39
東京圏に転入した若年者の「働き方」に関する意識調査 結果のポイント ②
【ポイント 2 】
【ポイント 3 】
東京圏転入者が就職当時にもっていた地元の就職先のイメージは、「長く勤め続けられる」「通勤
どのような条件・環境が整えば、地元に戻って仕事することを検討するかについて、前向きな検討
時間が短い」「転勤がない」と思っていた割合が高い。 一方、能力に応じた仕事、十分な収入、成
材料になる(とても前向きな検討材料になる+前向きな検討材料になる)とする割合をみると、男
長の実感、責任ある仕事を任される、希望した仕事に就ける、将来性のある仕事が多い等につい
女ともに「配偶者の仕事も確保できる環境にある」 「住まいの確保ができ、暮らしの環境が整って
ては、そうは思っていなかった割合が高い。 また、職場の風通しのよさ、育児・介護休暇の取り
いる」において相当程度高く、男性6割、女性6割超となっている。(図5)
やすさ、ハラスメントの少なさ、ワークライフバランスへの管理職の理解、短時間勤務等の制度が
あるについても、そうは思っていなかった割合が高い。(図3)
また、男女ともに、「地元の就職情報が入手しやすい」ことも、前向きな検討材料になるとする割合
が5割を超えている。(図5)
地方の暮らしのイメージについては、住居費・物価の安さ、自然環境、何かあった時に頼れる知り
そう思っていた
ややそう思っていた
あまりそうは思っていなかった
そうは思っていなかった
そのようなイメージを考えなかった
合いの多さについて、そう思っていた割合がかなり高い。
一方、ストレスが少ない、医療や介護
が利用しやすいについては、そうは思っていなかった割合が高い。(図4)
とても前向きな検討材料になる 前向きな検討材料になる 前向きな検討材料になるかもしれない 前向きな検討材料にはならない
図3 就職当時もっていた、地元の就職先のイメージ そう思っていた割合が高い そうは思っていなかった割合が高い
(%)
n=
長く勤め続けられる
2453
通勤時間が短い
2453
転勤がない
2453
能力に応じて昇進ができる
2453 5.8
24.6
生活に十分な収入が得られる
2453
6.3
23.7
自分の成長を実感できる
2453 5.4
責任のある仕事を任せてもらえる
2453 5.1
職場の風通しがよい
2453 4.0
希望した仕事に就ける
2453
育児休暇、介護休暇が取りやすい
2453 4.6
職場でのハラスメントが少ない
2453 4.5
14.8
将来性のある仕事が多い
2453 4.0
15.3
ワーク・ライフ・バランスに対して管理
職の理解がある
短時間勤務、フレックスタイム、在宅勤
務の制度がある
起業しやすい
そう思っていた
13.0
36.3
15.2
13.2
27.2
29.8
27.7
34.7
6.2
17.0
16.6
2453 2.6 12.5
2453 2.6 9.4
32.5
27.4
28.7
26.6
31.2
そうは思っていなかった
図4 就職当時もっていた、地元で暮らすことのイメージ
そのようなイメージを考えなかった
とても前向きな検討材料になる
そう思っていた割合がかなり高い
(%)
n=
住宅費が安い
2453
水や空気がきれい
2453
家族と一緒に過ごせる
2453
物価が安い
2453
何かあったときに頼れる知り合いが多
い
2453
地域の行事に参加する機会が多い
2453
子どもを預けられる場所がある
2453
ストレスが少ない
2453
医療機関にかかりやすい
2453
介護サービスを利用しやすい
2453 4.2
38.8
31.9
36.2
18.3
24.1
28.0
13.0
22.7
29.7
23.5
7.1
12.3
20.5
38.3
38.3
15.4
1241
11.4
22.6
18.0
22.9
18.3
18.3
26.0
36.9
21.7
26.0
29.3
1241 11.4
22.9
38.3
36.9
18.0
(%)
21.7
29.5
29.3
29.8
29.5
29.8
29.2
26.8
36.4
29.2
36.4
18.7
男性も女性も、
「配偶者の仕事も確保できる環境にある」
前向きな検討材料になる
前向きな検討材料になるかもしれない 前向きな検討材料にはならない
「住まいの確保ができ、暮らしの環境が整っている」
「地元の情報が入手しやすい」
がポイント
【女性】
(%)
n=
配偶者の仕事も確保できる環境にある
1212
住まいの確保ができ、暮らしの環境が
整っている
1212
地元の就職情報が入手しやすい
1212
現在の企業に就業のまま、IT活用による在宅勤務制度や
サテラ イ トオフィスの活用ができる
1212 9.5
起業支援(制度、補助金、行政や企業
との協力)がある
1212 5.9
28.1
35.9
18.2
17.7
22.6
40.8
20.1
16.5
10.7
18.5
15.3
16.1
8.9
16.1
12.4
34.1
34.6
1241
22.6
9.5
9.0
32.3
7.7
8.1
19.2
32.9
8.7
6.4
20.2
37.4
14.6
16.3
15.6
34.4
23.7
6.0
17.1
35.5
29.4
8.4
14.6
32.5
31.3
前向きな検討材料にはならない
26.9
32.5
あまりそうは思っていなかった
21.1
起業支援(制度、補助金、行政や企業
26.8
1241 7.7
起業支援(制度、補助金、行政や企業
1241 7.7
との協力)がある
との協力)がある
19.1
23.8
1241
20.5
15.4
サテラ イ トオフィスの活用ができる
26.5
25.9
33.7
現在の企業に就業のまま、IT活用による在宅勤務制度や
1241
サテラ イ トオフィスの活用ができる 現在の企業に就業のまま、IT活用による在宅勤務制度や
38.3
n=
地元の就職情報が入手しやすい
21.8
20.0
21.1
1241
地元の就職情報が入手しやすい
16.0
19.1
35.7
配偶者の仕事も確保できる環境にある
住まいの確保ができ、暮らしの環境が
整っている
1241
23.4
31.0
34.2
前向きな検討材料になるかもしれない
(%)
住まいの確保ができ、暮らしの環境が
配偶者の仕事も確保できる環境にある
1241
整っている
16.8
18.4
19.0
37.8
前向きな検討材料になる
n=
13.5
19.1
29.9
とても前向きな検討材料になる
17.5
19.0
34.1
図5 どのような条件・環境が整えば、地元にもどって仕事することを検討するか
【男性】
14.9
25.2
34.9
19.4
12.7
12.8
19.2
31.2
24.0
12.6
12.5
14.3
32.9
22.6
2453 2.17.6
ややそう思っていた
25.5
32.3
15.8
37.0
23.3
26.5
29.8
20.6
37.5
9.7
17.9
22.7
27.5
43.9
26.3
そうは思っていなかった割合が高い
※「地域少子化対策検証プロジェクト(第2回)」資料より
40
Ⅳ-4時代に合った地域をつくり、安心なくらしを守るとともに、地域と地域を連携する
 地方都市の再生と地方経済の活性化を同時に実現するため、官民連携・地域連携・政策間
連携を通じ、地域経済を支えるサービス産業の生産性を向上させる取組や新たな需要を喚
起する取組などによって「地域の稼ぐ力」を高めるとともに、地域価値の向上を図る。
◎官民連携
○広域的経済圏における官民連携の体制構築
(成長戦略の策定から実施までを一貫して担う)
○官民連携のエリア開発・マネジメントの推進
○「密度の経済」と「地域の稼ぐ力」の関係を表す指標の策定等
○日本版DMOの確立(観光業を強化する地域における連携体制の構築)
◎地域連携
○連携中枢都市(圏)の条件確定
○定住自立圏の取組に関する成果の再検証と支援策の検討・実施
◎政策間連携
○都市のコンパクト化と周辺等の交通ネットワーク形成に当たっての
政策間連携の推進
【連携施策例】
・公共施設の再編等
・地域包括ケアシステムの構築
・国公有財産の最適利用
・「まちの賑わい」づくり
○ひとの流れと活気を生み出す地域空間(「まちのヘソ」)の形成
○「小さな拠点」の形成(集落生活圏の維持)
地域の稼ぐ力、地域価値の向
41
都市のコンパクト化と交通ネットワーク形成
 各種の都市機能がアクセスしやすく利便性の高いものとなるよう整合性をもって配置され
るとともに、人と企業を集積し、「密度の経済」の実現による「地域の稼ぐ力」の向上に
資するため、都市のコンパクト化と交通ネットワーク形成に当たっては、公共施設の再
編、医療・福祉、中心市街地の活性化等の関連施策との連携の下、総合的に取組を進め
る。
低密度な市街地の拡散
福祉・医療・商業等の
都市機能が維持困難
公共交通の利用者減少
による事業者の経営悪化
公共交通サービスの水準低下
42
「小さな拠点」の形成(集落生活圏の維持)
◎中山間地域等において、将来にわたり持続的に集落で暮らせるようにするため、地域住民
自らが主体的に地域の将来プランを策定。
◎必要な生活サービス提供の事業や域外からの収入確保の事業を将来にわたって継続でき
るような「小さな拠点」の形成(集落生活圏を維持するためのサービス集約化と周辺集落と
の交通ネットワーク化)を図る。【地域再生法改正H27.6成立】
意識の喚起
取組イメージ
集落生活圏
例:地域資源を活かした作物
を栽培、道の駅で販売
集落
集落
○地域住民による集落生活圏の将来ビジョン(地域デ
ザイン)の策定
・ワークショップを通じて住民が主体的に参画・合意形成
集落
体制の構築
例:コミュニティバス等により交通手段を確保
○地域住民が主体となった持続的な取組体制(地域
運営組織)の形成
集落
例:道の駅に直売所等を併設
道の駅
例:集落の女性組織による
6次産業化商品の開発
例:付加価値の高い
農林水産物加工場
小学校
郵便・ATM
診療所
旧役場庁舎
例:旧役場庁舎を
公民館等に活用
ガソリン
スタンド スーパー
跡地
例:小学校の空きスペースや
廃校舎を福祉施設等に活用
例:撤退後のスーパーを
集落コンビニ等に活用
・地域デザインに基づき、住民や地場企業が役割分担を
明らかにしながら、事業に取組む体制を構築
生活サービスの
維持・確保
地域における仕事・
収入の確保
○日常生活に必要な機
能・サービスの集約 ・確
保、周辺集落との交通
ネットワークの確保
○地域に合った多機能型
のコミュニティビジネ
スの振興、地域経済の円
滑な循環の促進
43
Ⅳ 新型交付金対象先進事例と
取組事例
44
地方創生の深化のための新型交付金における先駆的な事業例
◆ローカルイノベーション
・明確な出口戦略の下、大学、研究機関、企業、金融機
関等の連携を促進し、日本型イノベーション・エコシス
テムの形成や地域中核企業等への支援等を通じて地
域の「稼ぐ力」を引き出す取組を行う。
◆サービス生産性の向上等
・地域におけるサービス産業の生産性の向上のため、
地域金融機関、商工会議所等との連携強化を図る。ま
た、事業者と支援人材とのマッチング等を行う。
・対内直接投資の拡大に資するよう、地域におけるビジ
ネス環境の改善、新陳代謝や標準化の促進を図る。
◆生涯活躍のまち(日本版CCRC)/移住促進
◆ローカルブランディング/DMOを核とした
観光振興
・地域の農林水産業・観光等の成長産業化に向けて、
必要な人材・資金等を域外から呼び込むとともに、地
域商社的な機能を有した新たな推進体制の形成等を
通じ、販路の開拓に向けた環境整備を行う。
・広域観光戦略の実現に向け、多様な関係者の協働及
び地域間連携を引き出し、日本版DMOを確立する。
◆地方創生推進人材の育成・確保
・今後、地域において、地方創生を担う様々なタイプの専
門人材が求められることから、産学官等と連携した、地
方創生に向けた取組の核となる人材の育成・確保を進
める。
◆地域ぐるみの働き方改革
・生涯活躍のまち(日本版CCRC)の創設により、高齢
者の移住・住み替え支援、就労、生涯学習、社会参加
の確保や 地域コミュニティの形成に資する取組と併
せて、地域への移住を促進する施策を総合的に行う。
・出生率向上の取組の一環として、20~30代の子育て
世代の雇用者等をターゲットとした長時間労働の見直
しなど働き方改革に官民が協働して取り組む。
◆「小さな拠点」等によるコミュニティビジ
ネスの活性化
◆コンパクト化と公共交通ネットワークの形
成等
・「小さな拠点」等を核に、生活機能の確保に加え、都市
部との交流による観光誘致や地域資源の活用によるコ
ミュニティビジネスの活性化を図り、自立的な集落の実
現を目指す。
・一定の地域に人と企業を集積する「密度の経済」を実
現するため、都市のコンパクト化や公共交通網の再構
築、公共インフラや既存ストックの有効なマネジメントな
どに資する取組の連携の促進と、その戦略的な運営に
取り組む。
※ 上記の事業例は現時点のものであり、今後、関係各府省庁の参画を得ながら、先駆的な事業例の具体化
を進める。
45
45
就労に関係する取組事例
(生活困窮者自立支援制度との政策間連携)
(豊中市と土佐町の地域間連携)
送り出す側(自治体)
生活困窮者自立支
援制度、被保護者就
労支援事業により、自
立支援を実施しつつ、
①利用者に対する説
明会・相談会の開催
(多様な自立就労の
選択肢)
②利用者の選定、送り
出し(事前訓練等)
役
割
分
担
・
連
携
受け入れ側(自治体)
③ 利用者の生活環
境等の整備(安心)、
④ 受け入れ先(生活
困窮者自立支援制
度に基づく認定就
労訓練事業所の開
拓を含む)の開拓、
環境整備、特に業務
の構造化、人事政
策等の受入側への
支援(有用感、自
信)
目的
●生活困窮者の就労支援
●農業担い手の不足解消
●本人の自立支援
事業手法
●生活困窮者自立支援制度と農業
の人手不足の解消
●生活困窮者の能力把握とマッチ
ング
KPIの設定とPDCA
●現状 : 移住8人
5年後 : 移住〇人
○説明会の様子
○就農体験の様子
46
移住と共生推進事例
(介護保険制度とコミュニティビジネスの政策間連携)
◎シェア金沢の全体像(総面積:約11,000坪)
障がい児入所施設
サービス付高齢
者向け住宅
共同売店
(日用品・
生活雑貨
)
⇒ボランテ
ィア店員
全天候型グラ 児童発達支援
センター
ウンド
事業手法
●「生涯活躍のまち」のコアとなる本
部機能の他と揚げ・維持に交付金
●移住、地域活動、多世代交流、生
涯学習などの政策間連携も
産前・産後ケ
アセンター
通常の店舗
(バー、セレ
クトショッ
プ、ボディ
ケア等)
目的
●地域への移住の増加
●地元の雇用を確保や健康ビジネス
の拠点に
●高齢者や障がい児がアクティブに
生活を継続
天然温泉
飲食店
デイサービス・
訪問介護事業所
KPIの設定とPDCA
●現状 : 高齢者移住10人
5年後 : 高齢者移住200人(累計)
学生向け住宅
農園での農作業
の実施も可能。
バス待合場:障害児の通学バス、買い物バスなどの
ターミナル。住民全員が利用。
【コミュニティの運営管理機能】
〇街全体の管理
〇住民の交流スペース(住民ボランティ
ア)
〇生活全般のコーディネート
→既存の財政支援がない部分に支援 47
介護人材確保のためのシングルペアレントの受入れ(モデル)事業(島根県
浜田市)
概要
人材が不足している介護保険サービス事業所に対し、都市部で増加しつつあるシングルペアレント
の受入れを行い、一定期間の産業体験を行う場合に要する経費の一部を助成する。
対象者※次の全ての要件を満たす者
・浜田市外在住のシングルペアレントで、高校生以下の子と浜田市に移住する者(65歳未満)
・浜田市が指定する介護保険サービス事業所で就労が可能な者
・介護職場での就労が未経験(資格の有無は問わない)であり、研修終了後も定住し続ける意思のある者
研修期間
3か月以上1年以内
支援内容
1年目
2年目以降
○給与
○月額15万円以上の給与
事業所の給与規定等に準じて支給。
○事業所からの給与支給
※原則1年目の給与水準が保障され、昇給等
により増額。
○養育支援
○1世帯につき月額3万円(1年)
○ひとり親家庭や子ども等に対する支援を活
用
○1世帯につき家賃月額の1/2(上限2万円まで)
民間アパート等に入居する場合、1年間支援。
○住宅等は引き続き入居可能
○家賃補助
○自動車の提供
○本体価格0円で中古自動車を提供
※保険料等の諸費用については自己負担
○継続して所有可能
○一時金(支度金)
事業所から引越し等の支度金として30万円が支給。
―――
○一時金(奨励金)
事業所から1年間の研修終了時に100万円が支給。
―――
○資格取得支援
事業所の負担により、介護サービスを実施するための
「介護職員初任者研修」を受講。
―――
資料:島根県浜田市ホームページより作成
48
「生涯活躍」の具体的なイメージ
資料5
○元気な高齢者が「活躍」するためには、個人のスキルを活用するという視点と、新しい生き
方・人生を開いていくという視点が考えられる。
○生涯活躍のまちを推進する地域においては、入居者のスキルを活かすような、また、ポテン
シャルを開かせるような地域資源とのマッチングと活動プラン作りが重要となる。
(
元健
気康
な時
高か
齢ら
者選
択
)
個人のスキルの活用
地域資源
活動
今までの人生で得られたスキ
ル・教養・経験を活かす
自然環境
就労
例)事務スキル、経営コンサルタント、
教育、医療分野、スポーツのコーチ、
観光ガイド、通訳、翻訳、IT等
個人のポテンシャルの開拓
「第二の人生」として新たな
暮らし方を開きたい
例)農業、園芸、工芸(地域の特産品、
伝統)、スポーツ(地域の特性・資
源を活かした種目)、ボランティア
活動・地域活動への参加等
マ
ッ
チ
ン
グ
・
プ
ラ
ン
ニ
ン
グ
例)農地、スポーツ
環境など
社会環境
例)産業、文化、伝
統、地域活動など
例)農業、地元
中小企業
生涯学習
文教施設
例)大学等の講
座、資格取得
例)小中高、大学、
生涯教育など
社会参加
要支援者
例)児童、障害者、
高齢者など
例)育児・子育
て、介護、地
域活動など
個
人
の
希
望
に
応
じ
た
活
躍
の
実
現
健康づくり(介護予防等)
49
「生涯活躍」の参考となり得る事例
スキル ⇒ 就労(中小企業等)
・建設業、製造業、情報通信業、卸売・小売業、金融・保険
業、医療・福祉、教育・学習支援業、サービス業等の経験
や資格を有する高齢者が多数登録され、中小企業を中心に
した高齢者の専門的な能力・人材を活用したいというニー
ズに応える。【とやまシニア専門人材バンク(富山県)】
スキル ⇒ 社会活動(生活支援)
・地域住民同士が助け合う組織を設立し、家事、介護、話し
相手、お使い、子守、草取り、窓ふき、犬の散歩、大工仕
事、庭木の剪定、相談ごとなどの依頼に対して「電話一本即
対応」の柔軟なサービスを提供。
ボランティアから発展し、介護保険事業、障害福祉サービ
ス、移送サービス等も実施。【NPO法人たすけあい平田
(島根県出雲市)】
スキル ⇒ 社会活動(講師)
・「芸術・文化」「スポーツ」「趣味・娯楽」「人文」「語
学」「教育」等の各分野について専門知識、経験、技術等を
有する者が、学習活動に取り組もうとしているグループや個
人のニーズに応じて指導を行う。【生涯学習指導者紹介・登
録制度(埼玉県和光市)】
・シニア世代が自分の「技」や「知恵」を活かして、地域の福
祉施設や老人クラブ、学校、自治会等の依頼に応じて活動。
【シニア世代による特技登録制度(愛知県豊田市)】
スキル/ポテンシャル ⇒
ポテンシャル ⇒ 社会活動(育児・子育て)
・ファミリー・サポート・センターを通じて、「保育施設の保
育開始前や保育終了後の子どもの預かり」、「保育施設まで
の送迎」、「放課後児童クラブ終了後の子どもの預かり」、
「学校の放課後の学習塾等までの送迎」など育児や子育てを
援助。ボランティアで最も多いのは60歳代(28.3%)であ
り、70歳代(6.3%)も含めると、3人に1人は60歳以上であ
る。【ファミリー・サポート・センター】
ポテンシャル ⇒ 就労(介護)
・介護ヘルパーの資格・経験に関わらず、社会貢献事業の主
旨に共感する高齢者が介護分野の人手不足の解消に貢献。
【株式会社かい援隊本部(東京都)】
ポテンシャル ⇒ 社会活動(教育)
・「小学校パソコンボランティア」「特別支援教育ボランティ
ア」等の養成講座を受講した高齢者が、小学生等の学習をサ
ポート。【シニア活動支援事業((公財)川崎市生涯学習財
団)】
ポテンシャル ⇒ 生涯学習(講師)
・自ら「一年制課程」「専攻課程」で学ぶほか、卒業後は彩の
国いきがい大学のOB講師や公民館での生涯学習講座の講師、
市民活動団体の研修講師等として活動。【彩の国いきがい大
学((公財)いきいき埼玉)】
就労(農業等)
・柏市豊四季台団地では、「1.農業」、「2.日常の家事や困
りごとのサポート」 、「3.育児支援」、「4.地域の皆様が
集う食堂」、「5.福祉サービス」の5分野で専門の事業者が
事業を実施し、高齢者が多く雇用されている。【柏市豊四
季台プロジェクト(千葉県柏市)】
(資料)ホームページ等に基づき作成。
50
○目前の困難の解決に向けた「課題解決型」プランだけではなく、生きがい・社会参加の観点か
ら本人の希望を引き出し、それを目標と計画につなげていく「目標志向型」の『生涯活躍プラ
ン』の提供が重要である。
○そして、PDCAサイクルを通じて改善に向けた取り組みを進め、「生涯活躍」に向けて本人の
希望を実現する。
『生涯活躍プラン』:目標志向型
何がしたいか?どういう人生を送りたいか?
その目標を実現するには、何が必要か?
シニア個人の資源
スキル・教養・経験
シニア個人の
ポテンシャル
なりたい自分を可能にする
マッチング
地域の資源
自然・社会・地域活動等
足りないサービスや活動を地域で創出
希望する資源がない場合、共働により創出することも
介護保険ケアプラン:課題解決型
Plan
○生きがい・社会参加の視点
○入居者の希望を引き出し、目標と計画
につなげる
○短期的な目標で成功体験を積み重ね、
長期的な目標の達成へ
Do
○実行(半年程度)
Check
○活動内容、目標との整合
○健康状態、生活自立度(介護保険の認定状況)
○生活上の満足度
Act
○プランの改善→再実行(半年程度)
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「支援サービス」の参考となり得る事例① ~就労等~
◎地域農園、コミュニティレストランでの就労ー当別町共生型地域福祉ターミナル(北海道当別町)
・「共生型コミュニティ農園ぺこぺこのはたけ」
認知症の有無に関係なく高齢者がそれまでの経験を生かして就労できる農園を軸に、そこで採れた食材を活用したコミュニ
ティレストランや交流スペースを含む拠点。高齢者だけでなく、障害者の就労の場所にもなっている。
◎シニア・ジョブスタイル・かながわ(神奈川県)
・40歳以上の方が対象の就業支援施設
・キャリアカウンセリングを中心とした就業支援、生活支援相談、職業相談・職業紹介
・職種の選び方や面接対策のアドバイスから職業紹介まで、ワンストップで様々なサービスを利用可能
◎高齢者の起業・仲間づくり支援ー高齢者生きがいワーク支援事業(奈良県)
・高齢者の生きがいや就労の場を創出するとともに、地域が抱える課題解決につなげるため、高齢者がその知識や経験を活かし、
身近な仲間で事業を起こしたり、起業を目的とした仲間づくり活動を実施することに対して支援。
・事業の立ち上げ経費の一部を助成(上限100万円/グループ)
・セミナー、相談会、情報交換会の開催
◎シルバー人材センター登録者の労働時間延長(兵庫県養父市)
・シルバー人材センターが派遣する高齢者の労働時間を週20時間から週40時間まで延長する特例を活用(国家戦略特区)
・農業労働力を確保するとともに、会員の生きがいづくり、所得の向上等の効果を見込む。
◎高齢者の就労マッチング支援・活躍の場の開拓ー福岡県70歳現役応援センター(福岡県)
・「70歳まで働ける企業」の開拓など高齢者の活躍の場の拡大
・高齢者が地域の子育ての現場で活躍する「ふくおか子育てマイスター」の養成
・専門相談員による就業から社会参加まで多様な選択肢の提案・マッチング支援
・企業向け高齢者雇用セミナーや中高年従業員向けセミナーの開催など
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(資料)ホームページ等に基づき作成。
「支援サービス」の参考となり得る事例② ~生涯学習~
◎立教セカンドステージ大学ー50歳以上のシニアのための1年の「学び直し」と「再チャレンジ」の場
・修業年限は1年
・カリキュラム
1)エイジング社会の教養科目群(人文学的教養の習得)
2)コミュニティデザインとビジネス科目群(NGO等活動、ソーシャル・ビジネス等に役立つ実践的科目)
3)セカンドステージ設計科目群(セカンドステージの生き方についての科目)
4)ゼミナール・修了論文
5)全学共通カリキュラムの受講が可能
・1年の本科修了後も、さらに勉学を続けたい受講生のために、専攻科+科目聴講生制度
・また、セカンドステージに役立つ調査・研究活動や社会的に意義のある活動を自主的に行っている受講生および修了生の団体
を側面から支援する社会貢献活動サポートセンターを設立
◎起業、コミュニティビジネス、NPOの設立・参画等のための生涯現役夢追塾(福岡県北九州市)
・課題解決型学習(PBL)の手法により「地域の課題」や「解決手法」について、共通の認識を持つグループの中で学ぶ。
・受講終了後、すぐに実践に取り掛かれることを目指した、実践的・専門的な講義。塾生も「講師」となり、お互いに学びあう。
・大学生等の参加による、多世代交流を通じて、コミュニケーション能力等を身につけ、多様な感性による「気づき」や「発見」
の場とする。
(資料)ホームページ等に基づき作成。53
「支援サービス」の参考となり得る事例③ ~社会参加~
◎介護支援ボランティアポイント事業
・介護保険制度の中の地域支援事業として、介護保険料、国・県・市の予算を財源として実施。
・自治体指定の介護保険施設などでボランティア活動をすると、その活動に対してポイント
・ポイントに応じて換金、商品交換、介護保険料負担軽減資金の支給申請等ができる。
・平成26年度は、約235自治体で実施。
◎「ごちゃまぜサロン」で支援が必要な人を支える「パーソナルアシスタント」のコーディネート
ー「共生型地域福祉ターミナルみんなのうた」(北海道当別町)
・「共生型地域福祉ターミナルみんなのうた」で、子どもから高齢者までが世代や障害 ・病気の有無に関係なく交流し、地域活
動やボランティア活動を企画・運営する場である「ごちゃまぜサロン」を設置。地域住民が主体的に企画・運営
・
支援が必要な人を支えるボランティア「パーソナルアシスタント」のコーディネート
・
地元の商工会と連携してボランティアポイント制度も運用。
◎登録した「シニアマスター」が地域活動団体の依頼に応じて活動ー元気シニアバンク(茨城県)
・バンクに登録された方々は「茨城シニアマスター」として、子供会や高齢者施設、老人クラブなど、講師や実演を求めている
様々な地域活動等を行う団体等の依頼に応じて活動。
・高齢者の方が長年にわたり培った豊富な知識・経験・技能を、地域のさまざまなニーズに積極的に活用し、地域貢献
・高齢者の方の社会参加活動を通した生きがいと健康づくりのため設置。
◎会員制サークル「多摩らいふ倶楽部」で、多摩地域の素敵な場所や出会いの機会を提供
ー多摩信用金庫(東京都)
・
市町村との共催で創業支援セミナーを実施し、高齢者等が起業する際のノウハウを提供
・ 地域の「課題解決」や「活性化」を図るため、メーリングリストで、市民、NPO、企業、経済団体、地方自治体などをつな
ぐ「多摩CB(コミュニティービジネス)ネットワーク」の運営に協力。多摩信用金庫が地域の情報の収集・発信を行うプラッ
トフォームとして機能。
(資料)ホームページ等に基づき作 54
社会増減方策と自然増減方策の検討
〇社会増加→「しごと」を創る
→雇用と経済政策の合致
・地域における「稼ぐ力」を持つ業種の把握、地域資源を活用できる潜在的な業
種における「雇用」の量と質を検討する。
・労働集約的な産業は所得が低い場合が多く、必ずしも満足のいく収入が得られ
ない。地方では、仕事の掛け持ちもあり得る。また、地方への移住のキイは「配偶
者の仕事もあること」
↓
労働生産性の向上のほか、産業の多様化と雇用の多様化が求められる。
〇自然増加→「出産環境」を整える
→企業における制度と地域風土を整えることが先決。
→さらに、多様な子育て支援。
・保育園と学童保育があるから出産するのではない。
・女性も男性も仕事をし、出産・子育てに時間がさけるような制度と風土が必要。
↓
女性が通常の仕事をしながらも、出産と育児ができる地域環境が必要。家族jの
関係からNPOなども含めたソーシャルキャピタルの育成が求められる。
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