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教育格差
09311045 福嶋 敬識
参考
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/04120101.htm
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryokuchousa/sonota/071205/001.pdf
格差には大きく分けて2つあり、1つは、ゆとり教育によって没落した公立
校とハイレベルであるが学費も高い私立校の格差、もう一つは、ハイレベル
な塾や予備校へ通うことができる都会とそれができない地方との格差です。
この二つの格差の共通点は、どの親元に生まれたかということによって、大
きな格差がうまれるということです。
日本の場合、最終学歴がその人の人生を大きく左右ことが多いので、学力格
差は世代を超えた格差の固定化につながる可能性があるといわれています。
教育格差の原因その1
また、保護者の教育に対する意識もかなりの程度で、差が
あります。
いい大学に行けばいい会社に行けると、信じている親がいる
一方で、学力の効用を信じない親が多いのも事実です。
ここで疑問
• この問題は日本独自のものなんでしょうか?
• 外国の実態はどうなっているのでしょうか?
教育格差の原因その2
1.台湾
2.フィンランド
548
3.台湾
547
3.香港
547
5.オランダ
531
6.スイス
530
7.カナダ
527
8.リヒテンシュタイン
525
8.マカオ
525
10.日本
510
OECDとは国際学習到達
度調査のことです。義務
教育の修了段階にある15
歳の生徒を対象に、読解
力、数学的リテラシー、
科学的リテラシー、問題
解決を調査するもの。国
際比較により教育方法を
改善し標準化する観点か
ら、生徒の成績を研究す
ることを目的としていま
す。ちなみに2000年の
数学的リテラシーにおけ
る、日本の順位は1位、
2003年の場合は6位でし
た。
549
523
515
520
525
530
535
540
545
550
555
2006年OECD 数学的リテラシー
1.韓国
556
2.フィンランド
547
3.香港
536
4.カナダ
527
5.ニュージーランド
521
6.アイルランド
517
7.オーストラリア
513
8.リヒテンシュタイン
510
9.ポーランド
508
10.スウェーデン
480
507
500
520
540
2006年OECD 読解力
560
2000年の場合、日本は8
位でしたが、2003年で
は14位、2006年では、
15位となっています。
1.フィンランド
563
2.香港
542
3.カナダ
534
4.台湾
532
5.エストニア
531
5.日本
531
7.ニュージーランド
530
8.オーストラリア
527
9.オランダ
525
10.リヒテンシュタイン
500
2000年の場合、日本は
2位、2003年の場合は4
位でした。
総合点はフィンランドが
1位でした。
522
510
520
530
540
550
560
570
2006年OECD 科学的リテラシー
OECDで世界一の学力を示したフィンラ
ンドの教育の特徴として、学校間の格差
が非常に少ないことが挙げられます。一
方、日本の場合は、先に述べたとおり、
学校間格差が非常に大きいことがわかっ
ています。
県民所得の高い都道府県ほどセンター試
験の成績も高く、逆に、県民所得の低い
都道府県ほど低い傾向があるとさえ、い
われています。
なぜフィンランドが世界1位なのか?
また、就学援助率と学力テストの間には負の相関関係が見られ
るともいわれています。
学校選択制では、人気校を選ぶ家庭は所得階層が高いのに対し
て、不人気校に残る家庭は所得階層がそれほど高くないという
傾向もあります。
このようなことは、教育機会が親の階層や教育水準によって左
右され、教育格差がさらなる教育格差を生むという負のスパイ
ラルへとつながる危険性を示しています。
教育格差の悪循環
一部の私立大学では、付属幼稚園や付属小学校
から大学までの一貫教育を行っており、付属校
に入学すればほぼ全員が大学まで進学できます
が、付属幼稚園や付属小学校の学費が非常に高
額で、教育格差の象徴といえます。
たとえば、青山学院大学の付属幼稚園から大学
まで19年間の学費は総額1972万円、学習院大
学の付属幼稚園から大学まで18年間の学費は総
額1601万円、慶応義塾大学の付属小学校から大
学まで16年間の学費は1750万円です。
教育格差の実態
まとめ
学校間の格差はもちろ
ん是正すべきですが、
進学競争を緩和する
と、学力が低下する傾
向があるのは事実で
す。
格差社会の根源ともい
える、教育格差の悪循
環を断ち切るには、学
校に任せっぱなしでは
なく、社会全体でこの
問題を考えるべきで
す。