「夜間・休日 精神科合併症支援システム」の 利用に関する質疑等 二次救急病院・救命救急センターを対象に説明会を開催。 平成27年11月25日(水) 平成27年11月26日(木) 平成27年11月27日(金) 平成27年11月30日(月) 平成27年12月 3日(木) 堺市役所 本館3階第1・2会議室 大阪府北河内府民センター 1階大会議室 大阪府三島府民センター 4階第1会議室 大阪市こころの健康センター 大会議室 大阪府藤井寺保健所 講堂 1 〔システムの概要〕 Q1:夜間・休日精神科合併症支援システムの概要を教えてほしい。 A1: 精神科合併症患者は、まず、身体科の治療を優先させるため二次救急病院・救命救急セ ンターへの搬送を試みるため、合併症支援病院(精神科病院)が次の体制を整備し協力す ることにより、精神科合併症患者の治療を円滑に実施するためのシステムです。 ①二次救急病院・救命救急センターで身体科の治療を行う際に、「幻覚がでているがどの ような対応を行えばよいのか」など、精神科治療に関するコンサルテーションを精神科 医師から直接受けることができるよう、合併症支援病院(精神科病院)に精神科医を配 置しナビダイヤルで通話できるようにしました。 ②二次救急病院・救命救急センターで身体的な処置を終えた患者を円滑に精神科病院へ転 院できるよう、合併症支援病院(精神科病院)にベッド及び身体科医師によるサポート 体制を確保しました。 2 〔コンサルテーション〕 Q2: このシステムでコンサルテーションを受けるにあたって、注意点があれば教えてほしい。 A2: 相談内容については、合併症支援病院(精神科病院)への転院に関する内容に限らず、 精神科治療に関する内容であれば特段の制限を設けていませんが、コンサルテーション の内容に従うか否かは、二次救急病院・救命救急センターでご判断ください。なお、こ のコンサルテーションにおいては、身体科医師と精神科医師が直接話し合うことを想定 しています。 Q3: 転院を前提としたコンサルテーションの場合、初めに病床の使用状況を確認をしても よいか。 A3: 確認を取っていただいてもかまいません。なお、転院にあたっては、コンサルテー ション等により十分に情報交換を行ってください。 3 〔精神科病院への転院〕 Q4: このシステムで合併症支援病院(精神科病院)へ転院できる精神科合併症患者は、 どのような患者を想定しているのか。 A4: 二次救急病院・救命救急センターで身体科の処置を終えた患者のうち、引き続き、 速やかに精神科治療が必要な患者を想定しています。 救急病棟で入院している患者も対象に含みますが、既に一般病棟に入院している患 者は病病連携により対応してください。ただし、一般病棟に入院している患者であっ ても緊急を要する場合は、個別判断します。 Q5: 例えば、自殺企図者などは、身体科の治療を優先させるため二次救急病院・救命救 急センターへ搬送されるが、診察の結果、身体的な治療は不要だが、精神科治療が必 要な患者をこのシステムの対象としてよいか。 A5: 身体科の治療を優先させるため二次救急病院・救命救急センターへ搬送された患者 で、診察の結果、身体的な治療が不要な場合は、このシステムの対象としています。 その他、二次救急病院・救命救急センターへ搬送された患者で、身体的な異常は認 められず、心因性が原因と思われる場合についてもこの対象としています。 4 Q6: リストカット症例の場合、「縫合済み」が合併症支援病院(精神科病院)への転院受 入れの条件と記載されているが、暴れている時はなかなか縫合ができないので、きつめの 包帯で止血対応する場合もある。 縫合までできなくても出血のコントロールができた時点での受入れを検討いただきたい。 A6: 止血されていれば合併症支援病院(精神科病院)への受入れも可能と思われます。個別 対応になりますが、二次救急病院・救命救急センターから合併症支援病院(精神科病 院)へ転院を依頼する際に「患者が落ち着いた状態で逆転送してもらえれば縫合対応す る」旨記載があれば、合併症支援病院(精神科病院)側も受け入れしやすいと思われます。 いずれにしても、十分に情報交換を行ったうえ対応を決定してください。 Q7: 合併症支援病院(精神科病院)へ転院すべき事例・症例であるか否かの判断してもらう ために、患者を外来受診のため搬送してもよいか。 A7: 合併症支援病院(精神科病院)で受診した後に入院の判断をすることも可。いずれにし ても、十分に情報交換を行ったうえ対応を決定してください。 5 Q8: 一般科の二次救急病院においては、「どのような症状であれば精神科へつなげるべき か」迷うことが多い。精神科医師の立場から精神科へつなげるべき事例があれば教えてほ しい。 A8: 精神科医療においては、「本人から何らかの症状の訴えがある」場合と、「本人から症 状の訴えがない」場合に、大きく分けられると思う。 「本人から何らかの症状の訴えがある」場合で、「死にたい」という発言に加え、何か しらの具体的な行動を起こしているような事例は、必ず精神科医療につなげていただきた い。 「本人から症状の訴えがない」場合で、本人の行動を観察して、「危ない」、「予測が できない」、「発言と一致しない」という行動がある事例は、精神科医療につなげていた だきたい。 6 〔その他〕 Q9: 1日の当番病院は府内で2病院とのことだが、北エリア・南エリアそれぞれ1病院ずつ が当番になるように振り分けられているのか。 A9: できるだけ地域偏在が生じないよう配慮はしていますが、当番病院の日程の都合上、必ず しもそのようになっていない日もあります。 Q10: 精神科合併症ではない症例(=身体疾患がなく、精神疾患のみが疑われるような症例) についてはどこへ相談をしたらよいか。 A10: 「おおさか精神科救急ダイヤル:0570-01-5000」へお問い合わせください。 Q11: 救急隊との連携は進んでいるのか。 A11: 本システムを救急隊へ周知するとともに、今後は、このシステムの検討(検証)委員会 に府内消防本部等も参画する予定。 (* 平成28年2月より参画している) 7 [参考] 二次救急病院等から精神科病院へ搬送する際の患者 8 身体疾患を治療した後、二次救急病院等から精神科病院へ搬送 する際の患者 酸素吸入器を外して少なくとも30分以上SpO2が正常に保たれており、概ね次の患者(状態) とする。 なお、身体症状の急変等により二次救急病院等へ(戻し)搬送する場合(依頼した担当医が 不在になった場合においても病院として責任を持って対応)もある。 リストカット後で縫合済み オーバードーズ後で意識はほぼ回復している(しばらく静脈確保のための点滴が必要な 場合も含む。) 骨折をギブスにより固定済み 次の場合は、個別に判断・対応する • 救急疾患は処置済で、その他に内臓疾患がある場合 • 救急疾患は処置済で、妊婦である場合 等 9 夜間・休日 精神科合併症支援システムを利用するにあたっての 注意事項 1 「二次救急病院等において身体の処置を終えた後、精神科病院(合併症支援病院)へ搬 送する際の患者(状態)」は、最低限の状態を目安として例示したもので、各々の事例 においては、電話コンサルテーション等により十分に情報交換を行ったうえで、対応を 決定すること。 本システムにおいては、二次救急病院等において身体の処置を終えた患者を対象にして いるが、診察の結果、身体的な治療が不要な場合も対象に含む。 本システムにおいては、二次救急病院等において身体の処置を終えた患者を対象にして おり、既に一般病棟に入院している患者は病病連携により対応すること。ただし、一般 病棟に入院している患者であっても緊急を要する場合は、個別に判断する。 10 夜間・休日 精神科合併症支援システムを利用するにあたって の注意事項 2 合併症支援病院(当番病院)の配置(遠方・偏在など) • 当面は、2病院の組み合わせにより工夫(南北に配置し状況をみる) 入院の判断のために、外来受診を依頼してよいか • 可(電話コンサルで相談のうえ、個別判断) 様式1・2・3(同意書)を事前送信する件 • 必要(転院には必要な情報) ※ どうしても様式3の同意が取れない場合は、事前に合併症支援病 院のコンサル医と十分に相談すること。 身体科医師が患者・家族へ医療保護入院の説明をするのは困難 • 電話コンサルで合併症支援病院のコンサル医と十分に相談 夜間・休日 精神科合併症支援システムを利用するにあたって の注意事項 3 医師でなければ電話コンサルを利用できないか、例えば、看護師は • 医師のみ(身体科医師と精神科医師が直接相談するシステム) 『戻しあり』のルールを変更できないか • 『戻しあり』が原則 ※ 今後、『戻し』、『救命救急センターへ転送』、『元の病院以外への転院』など、 事例を蓄積する。 患者搬送 • 消防本部の協力を得る(更なる情報共有・連携強化)
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