サービスのマーケティング・ミックス 8Pと分類 1 サービスの定義 • ある主体が別の主体に提供する経済活動 • 通常、時間単位の行動であり、受け手に対し て期待通りの結果をもたらす • 顧客は、金銭、時間、活動を対価とし、サービ ス提供に関わる物を利用し、価値を手に入れ ることを期待 • ただし、通常はサービス提供に関わる物の所 有権を得ることはない。 2 サービス業特有のマーケティング課題 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. サービスには在庫がない 無形要素がサービス価値を生み出す 可視化が難しい 顧客が共同生産者となる 顧客がサービス経験を左右する インプットとアウトプットの変動が大きい 時間が重要な要素である オンライン・チャネルが存在する 3 マーケティングこそが営業利益につながる活動 広範囲なマーケティング・ミックスが必 要なサービス業 4 サービス・マーケティングの8P • • • • • • • • Product Elements Place and Time Price and Other User Outlays Promotion and Education Physical Environment Process People Productivity and Quality 5 Product Elements (製品要素) • マーケティング戦略の根幹をなすもの • ターゲットとする顧客に価値を提供し、顧客 ニーズを満たすような、サービス・コンセプトを 策定 • 顧客の中核的ニーズを満たす「中核要素」と サービス価値を高めるための「付帯要素」で 構成される 6 Place and Time (場所と時間) • 顧客はインターネットの登場により、都合のよ い時間と場所で情報サービスを受けられる。 • サービス提供側は顧客に直接サービスを提 供する場合もあれば、小売店などに業務を委 託する場合もある • サービス提供の高率に大きく影響する要素 7 Price and Other User Outlays (価格とその他のコスト) • サービスそのものの費用とそれ以外の費用 • サービスに付随する費用も考慮し最小限に 抑える努力が必要 • 顧客がサービス施設に出向くための交通費 や時間が必要 • 顧客がストレスや不快感を感じている場合も ある 8 Promotion and Education (プロモーションと教育) • 特に新規顧客を対象に啓発的なコミュニケー ションを行う – サービスのベネフィット – サービス提供の場所と時間 – 効果的なサービス・プロセスへの参加方法 9 Process (サービス・プロセス) • 「どのように」サービスが提供されたのかは 「どのような」サービスが提供されたのかとと もに重要 • 顧客がサービス・プロセスに深くかかわるた め、不適切なプロセスでは非効率的となる • また、スタッフも業務をスムーズに遂行できな くなる 10 Physical Environment (物理的環境) • 物理的環境から得られる視覚的要素がサー ビスの品質を表象 • 物理的環境が顧客の印象を大きく左右する 11 People (人) • 多くのサービス業ではスタッフが顧客に直接 サービスを提供する • 当然、従業員によるサービスが、知覚サービ ス品質に大きく得供する • また、別の顧客が他の顧客のサービス・パ フォーマンスを左右する場合もある 12 Productivity and Quality (生産性とサービス品質) • 生産性と品質は同時に考慮しなくてはならな い – コスト削減には生産性の改善が必要 – 不適切なサービス・カットは顧客の不満につなが る • 「サービス品質」の改善は顧客の立場から行 う • 理想は、生産性と品質を同時に改善する戦 略 13 他の部門との連携 オペレーション マネージメント マーケティング マネージメント 顧客 人材 マネージメント 14 フレームワーク 顧客理解 サービス・モデルの構築 顧客インターフェースのマネジメント サービス戦略の遂行 15 サービスの4つのカテゴリー 有 形 の 行 為 無 形 の 行 為 人を対象とする行為 物を対象とする行為 体 物 人の身体を対象とする サービス 有形資産を対象とする サービス 心 情報 人の心を対象とする サービス 無形資産を対象とする サービス 16 体に作用するサービス • • • • 人の身体を対象とするサービス 医療・宿泊・旅行・美容院・フィットネスジムなど 顧客自身がサービス・プロセスの構成要素 十分なベネフィットを得るためには、オペレーショ ンに積極的に協力する必要がある • 金銭的な対価以外に – 精神的労働・肉体的労働 – 恐怖・苦痛 • 顧客に何が起こるのかという観点からプロセスと 成果を検討 17 物に作用するサービス • 有形資産を対象とするサービス • サービス対象物が物であるため生産工程と 同様の特性を持つ • サービスの生産と消費が可分 • 顧客自身がサービス提供現場にいることは 少ない • 顧客のサービスへの関与も限定的 18 心に作用するサービス • 人の心を対象とするサービス • 教育・情報提供・アドバイスなど • 顧客の心に作用することにより態度や行動に影 響を与えるサービス • サービス側に強い倫理観が必要 • 顧客側は精神的努力が必要 • 提供される情報に接することができればよい • サービス現場にいる場合は体に作用するサービ スに類似 19 情報に作用するサービス • 無形資産を対象とするサービス • コンピュータの出現により大きく変容したサービ ス • 専門家による情報処理・情報提供 • 会計・法律・リサーチ・コンサルティングなど • 心に作用するサービスと明確に区別することが 困難 • 心に作用するサービスと合わせて情報サービス 20 サービス施設への接触 • 「体に作用するサービス」ではサービス施設と 接触することが必要 • 「情報サービス」ではサービス施設へ接触す ることが少ない • 長年の習慣や専門性などがサービス施設へ の接触へ影響する 21
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