計画研究A01: Bファクトリー実験における エキゾチックハドロンの研究 - 第一回評価委員会 - KEK 堺井義秀 1 序 Bファクトリー: CP非保存、小林・益川理論の検証 2008年 小林・益川両氏のノーベル物理学賞 に大きく貢献 多くの新共鳴粒子の発見 2 Bファクトリーで発見された新共鳴粒子 X(3915), Y(4350) Yb Z(4050),Z(4250) Y(4660) Z(4430) Y(4008) 積 分 ル ミ ノ シ テ ィ X(3940), Y(3940) D0 & D1 *0 c c d u u c c Y(4320) cc2’ *0 荷電粒子 u DsJ(2860) DsJ(2700) Xcx(3090) Sc* baryon triplet “エキゾチックハドロン” テトラクォーク 中性粒子 Y(4260) X(3872) DsJ(2317/2460) hc’ & e+e-cccc u c c クラスター g c c u ハイブリッド 3 Bファクトリー: CP非保存、小林・益川理論の検証 2008年 小林・益川両氏のノーベル物理学賞 に大きく貢献 多くの新共鳴粒子の発見 特に、X(3872), Z(4430)+などをはじめとして これまでに10種類以上のチャーム を含んだエキゾチック状態を発見 Belleの大量のデータは まだ探索されつくしていない! 4 Bファクトリーの多彩なデータ 5 A01:方針・計画 概要 • 既に取得された大量データの組織的かつ系統的 な解析。 (8億個のB崩壊、未曽有のe+e-衝突、 光子・光子衝突反応、 (nS)…) • 組織と環境の整備 - 研究員(KEK、奈良女)、 計算機(奈良女) • 理論研究との連携:計画研究 E01 • 核物理研究者の参加:Belle NPC、研究員 • 他の実験計画研究との連携: B01, C01 D01: 測定器開発・最適化へのフィードバック 6 研究項目 1)B中間子崩壊でのチャーモニウム・チャーム 中間子を伴うエキゾチックハドロンの研究 X(3872), Y(3940), Z(4430)… 2)B中間子崩壊でのバリオン・反バリオン・ 中間子への崩壊を用いたペンタクオーク探索 B中間子崩壊 3)電子・陽電子衝突反応におけるエキゾチックハドロンの探索・測定 Y(4260) Y(4320) … 始状態輻射 ダブルcc生成 X(3940) … 7 研究項目 (続き) 4)光子・光子衝突反応におけるエキゾチックハドロンの探索・測定 5)Υ(1S)からΥ(6S)共鳴励起状態のエネルギー領域での エキゾチックハドロンの探索・測定 6)検出器をターゲットとする固定標的実験手法によるエキゾチック ハドロンの探索・測定 二光子衝突 Z(3940), X(4350)… ビーム エネルギーの変更 Yb 検出器物質を標的と したハドロン生成 Q(1540) 8 研究項目 (続き2) エキゾチックハドロンに限らず、 新しいハドロン物理の可能性を探る Belle NPC に期待!(→内田氏) 重いフレーバーのメソンを主とするが、 軽いフレーバーやバリオンなどの研究も積極的に進める。 9 研究組織 NPC (→ JAEA) 研究員:酒井和幸(KEK、2010.10- ), V.Bhardwaj (奈良女、2011.05- ) 10 設備投資:解析環境整備 2009年度導入 2010年度ファイルサーバー増強 (奈良女子大) 11 二年間の主な成果 二光子反応 (チャ―モニウム) ボトモニウム X(3872) 12 ボトモニウム hb :まだ見つかって いなかった =(5S)? 13 (5S) vs Yb ? Hadrons K.Miyabayashi • 異常に大きな (nS)p+p- の生成率 • Line Shape が異なる 14 Y(4260) →hc p+p- ? Observation of e+e- → p+p- hc by CLEO arXiv:1104.2025 Ryan Mitchell @ CHARM2010 Energy dependence of the cross section Enhancement of (hc p+p-) @ Y(4260) (hb p+p-) is enhanced @ Yb? Belle search for hb in (5S) data 15 hb Search : Method “(5S)” → hb p+pMissing mass to p+p- system Mhb(nP) = ( P(5S) – Pp+p-)2 MM(p+p-) [(5S) → (nS)p+p- : control sample] Simple selection : good quality, positively identified Suppression of continuum events FW R2<0.3 (等方的な崩壊) 16 hb : Missing Mass Dist. First Observation arXiv:1103.3419 (submitted to PRL) 17 Charged Bottomonium-like Zb+ 異常に大きな 生成率 : エキゾチック粒子? “Yb” → (nS)p+pCharged Bottomonium-like States ? “Yb” → hb(mP)p+pcf) Charm: B → y ‘ p+ KB → cc1 p+ K- Z+(4430) Z+(4050), Z+(4250) 18 (nS)p+parXiv:1105.4583 Dalitz Plot Amplitude analysis 2 Resonances (Zb) + f0(980) + f2(1275) + NR 19 (nS)p+parXiv:1105.4583 Two resonances: Zb+(10510), Zb+(10560) 3つのモードで同じ質量のピーク 20 hb(mP)p+parXiv:1105.4583 M(hbp+ ) = Missing Mass against pTwo peaks: (nS)p+p- モードと同じ質量 21 Zb(10610) & Zb(10650) [preliminary] M=10608.42.0 MeV M=10653.21.5 MeV =15.62.5 MeV =14.43.2 MeV arXiv:1105.4583 22 X(3872) の詳細研究 2003年 Belle により発見 CDF, D0, BaBar により確認 LHCb, CMS でも確認 _ チャ―モニウム (cc) として 説明できない。 最初のエキゾチック粒子 _ D0-D*0 モレキュール テトラクォーク 正体を解明するためには、詳細研究が必要 23 X(3872)の輻射崩壊 X(3872) → J/y g C=+ X(3872) → y’_g 信号見えず: D0-D*0 molecule arXiv:1105.0177 (accepted by PRL) 24 X(3872): 量子数(JPC) 崩壊の角度分布 m+ K p+ 25 JPC = 1++ or 2-+ 他のJPC は排除 さらに多くの データで 識別可能 arXiv:1107.0163 (submitted to PRD) 26 二光子衝突による新粒子発見 gg → J/y w X(3915) B→ J/y wKでの Y(3940)と同粒子か? gg → J/y f X(4350) 27 進行中・今後の活動 若手研究者による活動のさらなる活性化 科研費雇用研究員、原子核研究者, 学生との連携 • ボトモニウム領域のエキゾチック粒子の展開 • チャ―モニウム領域:X,Y,Z粒子のさらなる詳細研究 新しい生成・崩壊モード、荷電パートナー探索 __ Tcc (ud cc) (あらわなテトラクォーク) • ストレンジ・低エネルギー領域への拡張 wfやffなどによる共鳴粒子 • 電子・陽電子衝突:ハドロン生成、破砕関数など 28 A01:まとめ • Belleの協力研究者と本領域の密接な協力により Belle 実験のデータを使ったエキゾチック粒子および ハドロン物理解析を推進した • 当科研費による研究員や計算機・ディスクシステムの増強 により解析体制を強化 • Belleの原子核研究者グループ(NPC)と定期ミーティングに より連携を強化 • ボトモニウム領域:hb粒子、Zb(10510)+、 Zb(10560)+発見 • チャ―モニウム領域:二光子反応で X(3915),X(4350)発見 X(3872)の詳細研究 • ストレンジクォーク領域への拡張進行中 • 若手研究者による活動のさらなる活性化・連携 29 Backup 30 Significance w/ systematics hb(1P) 5.5 hb(2P) 11.2 31 Deviations from CoG of cbJ masses consistent with zero. Ratio of production rates 0.46 0.77 0.07 0.12 0.08 0.09 022 0.17 Process with spin-flip is not suppressed No hb signal at (4S) • Mechanism of (5S) → hb(nP) p+p- decay is exotic! 32 X(3872): Mass, , BF 33 34 35 36 37 38 Search for Charged Partner 39 40 CDF Results (2007) 41 Is there a cc assignment for X(3872) ? S.Olsen @PANIC08 cc1’ ?? hc2 ?? 3872MeV • Mass is too low • cc1’ppJ/y violates Ispin •Bf(X3872ppJ/y)>4% • (gJ/y) should be >>(rJ/y) •expt: (gJ/y) <<(rJ/y) • Mass is okay • hc2ppJ/y violates Ispin •Should be ,, hc2 pphc • (gJ/y) should be tiny •BKhc2 is suppressed
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