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2.非正規従業員の活用
1. 非正規従業員の雇用量と構成
 非正規雇用・・・雇用期間に定めのある(有期契約)労働者
→雇用形態はアルバイト、パート、派遣社員、契約社員、嘱託等
 総務省『就業構造基本調査』
1992年:正規従業員78.3%⇔非正規従業員21.7%
2012年:正規従業員61.8%⇔非正規従業員38.2%
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サービス業の割合増加、就職氷河期、女性の社会進出などの背景
 非正規従業員の構成
•パート 〜 女性89.2% (とりわけ既婚女性68.7%)
•アルバイト 〜 学生30.5%
•派遣社員 〜 女性59.1%
•契約社員・嘱託 〜 高齢者43.5%
2.非正規従業員の増加要因
製造業に代わって、サービスを生産するサービス業の比重が高まる
➡サービス需要は曜日や時間帯などによって変動の幅(ピークとオフピークの差)が大きく、オフピーク
時に労働サービスにおける余剰人員が発生しやすいので、労働サービスの提供を弾力的に調整可能
な雇用形態としてアルバイト・パートが活用される
仕事内容が簡単であるため
労務コストの効率化のため
人材確保のため
長い営業時間への対応のため
労働者側のニーズ
・パートは主婦層を中心に、家庭生活と両立可能な雇用形態として選好される
・アルバイトは、学生数の増加に伴い様々な業種が選択されるようになる
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企業は両者を補完的に組み合わせることで必要な労働サービス需要を充足
3.パートタイマー活用上の課題
○パート活用上の特徴と課題
 主婦は家庭生活の都合にあわせて働きやすい環境を選択
➡勤務形態の弾力化や選択肢の拡大、管理業務のシステム化
 主婦は生活の時間を重視しがちで労働サービス供給の安定性に欠け、職業能力が不十分
➡仕事の標準化や作業マニュアルの整備、昇進などのキャリア制度を導入(パートの戦力化)
 パートは仕事や時間帯、技能レベルによって時間給が異なる
➡時間給の設定は合理的かつ納得性の高いものが求められる