軽い原子核(21Ne)での バレンス中性子とα相関 吉田亨 板垣直之 大塚孝治 東大理、理研 目次 • • • • • • αクラスターの重要性 これまでの21Neの理論、実験結果 SVMによるα相関、1p1h励起を含む計算 クラスターモデルの拡張 エネルギー曲線、1p1h励起を伴う密度分布 まとめ クラスターモデルによる20Neの記述 • パリティダブレット⇒20Ne=16O+αクラスター 7.5MeV(ex.5.78MeV) をエネルギーギャップとす るパリティ二重項の再現 7.5MeV 21Neのパリティダブレット シェルモデルの予想 11 13 3 7 mult.ph 正パリティ 16O+α+n? Kπ=3/2+ Kπ=3/2- Kπ=1/2+ Kπ=1/2- [WS Thummerer, von Oertzen et al., JPG (2003) ] 5 3 1 P-1 負パリティ クラスターモデルでの問題点 3/2+1/2+バンドのクラスター構造 [Descouvemont PRC (1994) ] 負パリティ再現されない 16O α 20Neのクラスター構造は中性子が一つ 付いた場合では残るか? シェルモデルとの関係 • シェルモデル極限 16O ローカルガウシアンによる記述 正四面体 ≒ 1 ε×|s4p12> ε 20Neのクラスターモデルによる表現 シェルモデルの一部を表す より一般的なシェ ル状態の表現 ε 1.α相関を調べる • シェルモデル的配位 • クラスターモデル的配位 クラスターモデル的配位をくわえる αparticle neoutron proton + シェルモデル的 クラスターモデル的 2.1p1h励起を取り入れる • クラスターモデル的配位 • クラスターモデル的配位+1p1h励起 16Oでの1p1hの配位をくわえる αparticle neoutron proton + クラスター的 クラスターでの1p1h励起 ハミルトニアン (V.2+G3RS) M c1[fm-2] c2[fm-2] V1[MeV] V2[MeV] 0.615 W 0.385 1.8 d1[fm-2] 5.0 1.01 d2[fm-2] 2.778 -60.65 V0[MeV] 2000 61.14 α-α、α-n の散乱を再現するものを元にしている。 Y.Abe, PTP49,800(79’)] [S.Okabe and AMD-SSS Eold-Enew > 0.05 [MeV] • 各核子のガウス中心の虚部 のみをクーリングする。 • モデル空間を広く取ることで、 α相関の有無、16Oの1p1hな どの寄与も自然に取り込める。 • 変分的にベースを生成 • 今回はJ射影をしない。 SSS[Itagaki et al NPA737 (2004) 17-23] AMD-SSS21Ne ←αクラスター壊す→ 16Oの1p1h αの1p1h ←αクラスター → 16Oの1p1h 負パリティ 正パリティ より広い空間 10MeV -155MeV 5MeV -165MeV モデルスペースを逆から取る ←αクラスター → 16Oの1p1h ←αクラスター壊す→ αの1p1h 16Oの1p1h 負パリティ 寄与の大きい物からモデルスペースをとる -155MeV より広い空間 AMD-SSS 21Ne ←αクラスター壊す→ α+ 16O+ 16O+2p+3n αクラスター α+n 16O+ 16O+2p+3n 負パリティ 正パリティ 3MeV 10MeV まとめ • α相関の自由度と16Oの1p1h励起両方が寄与す るが、α相関の方が正負パリティとともに重要で ある。 • 負パリティの方がα相関が大きい。 • 1p1hの自由度によっては負パリティを実験結果 における負パリティまで下げることができない。 (正パリティ-165MeV、負パリティ-155MeV) AMD-SSS21Ne(J射影はしない) ←α壊す→ 16Oの1p1h αの1p1h ←α壊さない → 16Oの1p1h 負パリティ 10MeV 正パリティ より広い空間 5MeV -155MeV -165MeV クラスターモデルの拡張 ( 16O+α+n ) 16O+αクラスター間距離 D=1.0-4.5[fm] 、ランダムに 中性子を配置 D [fm] (16O*+α+n ),(16O+α*+n ) 16Oのp-h励起を取り入れる。た だし、n-n は同じ位置に設定。 16O+αクラスター間距離 + D=1.0-4.5[fm] 、ランダムに 励起した中性子とバレンス中性 子を配置 αparticle neoutron 1p1h励起を加えたときにのエネルギー(K=1/2, 3/2) (16O+α+n, 16O*+α*+n) 16O+α+n 1st 20Ne states K=0- 20Ne K=0+ 21Ne K=1/2+ 21Ne K=3/2+ 2nd states 21Ne K=1/2+,3/2+ K=3/2,1/2 の励起状態 16O+α,K=0- 16O+α,K=0+ 10MeV シェル的なph励起 18MeV 分子的 21Neの正(負)パリティ状態 正パリティ励起状態 中性子の分子軌道配置 1p1h励起 10MeV 18MeV 中性子の分布 中性子の分布 ホール 中性子の分布 中性子の分布 まとめ • 21Ne負パリティの記述においてもαクラス ター相関を考慮するべき。 • 1/2-はαクラスター相関、1p1hの自由度で は記述できない。 • 正パリティの分子軌道状態、粒子空孔励 起状態が得られた。 • 実験とのさらに詳細な比較が必要 21Neでのバレンス中性子に関する値 正パリティ 負パリティ Energy Pn Jz(neutron) Energy -165.3224 -164.7952 -163.9898 -163.1069 -161.8389 -161.5149 -161.0987 -160.3322 -159.7572 -159.3427 -158.8066 -158.6757 -158.2775 -157.7810 -157.3517 -157.0374 -156.8231 -156.4723 -156.3649 -155.8029 -155.5768 -155.2918 -155.0346 -154.4674 0.9848 0.9894 0.9837 0.9830 0.9794 0.9780 0.9782 0.9811 0.9796 0.9752 0.9799 0.9777 0.9764 0.9781 0.9677 0.9742 0.9699 0.9607 0.9765 0.9701 0.9760 0.9704 0.9687 0.9646 1.5790 1.1647 1.5141 1.3248 1.4338 1.3837 1.3582 1.2303 1.0113 1.3679 1.0476 1.0461 1.1265 0.9412 1.2629 1.2425 1.0181 0.9263 0.7442 0.5625 0.9193 0.9068 0.8734 0.8807 -154.0442 -152.1360 -150.9561 -150.3634 -150.2446 -149.9078 -149.2016 -148.3708 -147.9435 -147.1509 -146.3990 -146.0182 -145.9236 -145.4619 -145.1576 -144.5350 -144.3530 -143.7879 -143.5226 -143.1572 -142.6544 -142.1893 -142.0617 -141.7748 Pn -0.4954 -0.5396 -0.2983 -0.1325 -0.1427 0.3292 -0.1030 -0.4756 0.1399 -0.0396 0.1895 0.3333 0.1837 0.1974 0.2578 0.1177 0.0228 -0.1051 0.0223 0.0094 0.2761 0.4472 0.1027 0.3956 Jz(neutron) 1.6874 1.6419 1.3289 1.2394 1.1773 1.3878 1.4622 1.3692 1.2263 1.2185 0.9751 1.1757 1.0143 1.1116 1.0764 1.3461 0.9992 1.4221 1.1117 1.0911 0.7238 0.7620 0.7970 0.9703
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