卒業研究成果報告 社会情報システム学講座 0312003092 高橋 拓志 1 本研究の成果 • 本研究では、バスケットボールのプレー 経験はあるものの、コーチ経験がない人 を対象としたバスケットボールの長期的 な練習計画を支援するシステムの開発・ 評価を行った • システムの有用性は確認できたものの、 実用段階に進むには更なる改善が必要 2 はじめに • 日本のバスケットボール人口は約600万人 と言われている • きちんとした指導者がいないチームでも 競技人口に対して環境が整っているとは 言い難い 質の高い練習ができる環境を提供したい • 特に指導者がいない 3 システムの設計方針 • このような開発動機からEPSSを踏まえて 設計を行った • Electric Performance Support System – 他人からの最小限のサポートで高いレベルの ジョブパフォーマンスを可能にする統合され た電子的なシステム コーチを育成するのではなく、ユーザの コーチングを支援するシステム 4 ドリルの出典 • 日本バスケットボール協会 エンデバー 委員会 「エンデバーのためのバスケットボール ドリル」①②③ 株式会社ベースボール・マガジン社 2004,2005. • 様々なテキストの中でも質・量ともに豊 富だった 5 ドリルの分析 • 各ドリル(114種類)を – 基礎 – 応用 – 実戦 三つの分野に分類 • それらのドリルに設定されている「ドリ ルの目的(481項目)」を10のカテゴリに 分類 6 ドリルの分析 対面パス&ゴー・ドリル ・基本的なパスのスキルを習得、確認 ・ストップ&ステップの確認 ・ギブ&ゴーの習慣をつける ・スピード・パス、クイック・パスの 育成 ・ボールミート~ギブ&ゴーの ビジョン確保 ストップ&ステップ パッシング ドリブル ビジョンの広さ・判断力 ドリルをバスケットにおける 強さの要素別に体系化 リバウンド ポイント作りのためのディフェンス・ ドリル① ・ボールマンにストレスを与えるための シール・ディフェンスの実戦と スキルアップ ・ボールマンとの駆け引きの実戦と向上 ・オールコート・プレス・ディフェンスに おけるチーム・コンビネーション・プレー への考え方・スキルの導入 コート上での動き シュート ディフェンス オフェンス チームワーク 7 システム構成図 支援システム ユーザ (チームのコーチ) ・チーム情報 ・練習結果入力 練習メニュー 作成機能 ・メニュー作成 ・作成時の支援 作成時 アドバイス機能 練習メニュー表示 この流れを繰り返すことで 長期的な練習を支援する ・練習の実施 ・活動の評価 ・入力データ蓄積 ・支援内容の反映 ・支援内容の反映 ・練習計画の フィードバック データ蓄積 表示機能 チームメンバー (練習実行者) チーム情報 練習結果 支援データ 8 システムの構成・機能 • デモをご覧下さい 9 評価1(練習メニュー作成機能) • 「あなたがもし突然バスケットボール チームのコーチを任せられたら」という 仮定の下にバスケットボール経験者2人 に依頼 • ユーザビリティについていくつかの問題 点が指摘された 10 評価2(システム全体)-ユーザビリティ • 評価1と同様の条件で3名に依頼 • 概ねよい評価を得た • 「ヘルプをもっと強調した方がいい」 (読み飛ばしてしまう) • 「初めて使う際のマニュアルが欲しい」 との指摘も受けた 11 評価2(システム全体)-有用性について • 評価1と同様の条件で3名に依頼 • とても簡単にメニューを立てられるのはいい • ドリルのデータが豊富である • 分からない単語がいくつかあって、どんなドリ ルなのか分からないものがある • 自分でオリジナルのドリルを登録したい • ぜひこのシステムを利用したい!!(2/3) 12 考察・今後の課題 • コーチ初心者を評価の対象としたため、 アドバイスが本当に適切であるかが確認 できなかった • 専門用語が多いため、ヘルプや単語の解 説の充実が必要であることが判明した • ネットワーク環境のない練習場でもメ ニューの進行管理ができるツールの開発 が必要 13 まとめ • 本研究では、バスケットボール経験のあ るコーチ初心者を対象とした長期的な練 習計画の立案を支援するシステムを開 発・評価した • 有用性は確認できたものの、実用には更 に改善が必要だと分かった 14
© Copyright 2024 ExpyDoc