毎月レポート くらしの情報 (2008年12月号) くらしの情報 2008年12月号 ■備えは十分に、情報収集はマメに。インフルエンザ パンデミック対策。 風邪の季節になると気になる「インフルエンザ パンデミック」。テレビや新聞などでも見かけるこの言葉は、『限 られた期間内に世界規模で感染症が大流行する』という意味です。 過去に発生したインフルエンザ パンデミックには、1918年のスペイン インフルエンザ、1957年のアジア インフル エンザ、1968年の香港 インフルエンザの3つが上げられます。今言われている新型インフルエンザとは、トリインフ ルエンザが変異するというもの。人に免疫がないため、一度発生すると流行するおそれがあるとされています。まし て現代は、「人」と「モノ」が大量に世界中を行き来する時代です。地球のどこかで発生すれば短期間・世界規模で 流行するのは確実とさえ言われているほど。10月末現在、「インフルエンザ パンデミック」はアラート(警告)時期 にあります。 すでに厚生労働省から家庭でのマスクや食糧常備の通達も出ているように、感染の拡散を防ぐため国や自治体、そ して一人ひとりの対策が必要不可欠となりそうです。外出後の手洗い・うがいはもちろん、咳が出る時はマスクを着 用して飛散を防ぎましょう。バランスのよい食事と規則正しい生活で、体力と抵抗力をつけることも大切です。パン デミックの場合、物資の流通が停止する可能性も念頭においておきましょう。 インフルエンザ パンデミックがアラート時期に入っていることは事実ですが、やみくもに恐怖心を持つのではなく、 報道やインターネットをマメにチェックし、できることをできる範囲で行うことが大切です。 ※参考:厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/ 国立感染症研究所 感染症情報センター http://idsc.nih.go.jp/index-j.html グラクソ・スミソクライン株式会社 http://glaxosmithkline.co.jp/ ■「消費者」としてのチカラをつけよう。 職人さん、会社員、お医者さん、おまわりさん、お母さん、小学生、おじいちゃん。あらゆる職業とすべての人々 に共通すること、それは「消費者」であること。モノを買う、料理を作る、食べるなど日常のほとんどは消費であり、 生活とは切り離せません。 ところが消費者である私たちの暮らしを揺るがしかねないできごとが、今多発しています。事故品の流通や産地偽 装、異物混入などは企業の法令遵守や企業倫理の徹底を求めるのが第一ですが、一方では振り込め詐欺や悪徳商法に よる被害も後を絶たないのです。そこで消費者である自分たちも力をつけてしっかりしよう、というのが「消費者 力」です。 自分がどの程度「消費者力」を持っているのかを見極めるためにおすすめなのが「消費者力検定」。財団法人日本 消費者協会が主催し、2004年から毎年、全国主要都市10か所で行なわれています。一般問題と基本問題の2つの試験 を受験。級ごとに問題が変わるわけではなく、得点によって級が認定される仕組みです。出題には「消費期限と賞味 期限の違い」「サプリメントの正しい購入方法」など生活に密着したものが採用されており、検定を受けるだけでも 役立ちそう。 ふだんの暮らしで「何となくは知っているけど、ちょっとあやふや」なことがらをしっかり理解して消費者力をつ け、食や暮らしの安全に関心を持ちたいですね。 ※参考:財団法人日本消費者協会 http://www1.sphere.ne.jp/jca-home/ 日本生活協同組合連合会 http://jccu.coop/ ■琥珀を磨いて発見された静電気 冬になると気になるのが静電気。玄関の鍵をあける時にパチッ、セーターを脱ぐ時にバチバチッ、ものに触ってビ リビリなど、痛さとともに不快感をもたらします。 世界で初めて静電気を発見したのはタレス。はるか昔の古代ギリシャ時代の人です。琥珀を磨くとホコリがくっつ くことに注目し、磨いてはさまざまなものをくっつけていたとか。そのためElectricity(電気)の語源はギリシャ語 の琥珀なのだそうです。 私たち人間を始め、あらゆるものは電気を持っています。静止していればプラスイオンとマイナスイオンはきちん と配列していますが、歩いたりものを動かすことによってバランスがかたよってしまうことがあります。この現象が 「帯電」、静電気状態というそうです。この静電気は何かに接触するのをきっかけに、待ってました!とばかりに 「放電」。これがパチパチッの正体です。 では静電気は、私たちにいやな思いをさせるだけの「悪者」なのでしょうか。いえいえ、実は私たちの周りには静 電気を利用している製品がいっぱい。身近なところでは食品をつつむ包装ラップがお皿にくっつくのは静電気を利用 しているからですし、ATMや駅の券売機などのタッチパネルにも静電気が使われたりしています。 静電気は流れる電流も小さいのですが、パチッは回避したいもの。玄関の鍵をあける前に壁に触れ、電気を逃がす のが効果的です。暖房を使う室内は加湿を心がけてください。セルフのガソリンスタンドを利用する時は、気化した ガソリンに引火させないよう、静電気除去シートにタッチしましょう。 さまざまな静電気除去グッズも売られているので、パチパチッに悩まされている方は試してみるのもいいかもしれ ません。 ※参考:静電気おもしろ教室 http://www.seidenkiclass.com/ 渡辺電機工業株式会社 http://www.watanabe-electric.co.jp/ 静電気の仕組み http://contest2008.thinkquest.jp/tqj2008/100336/ 株式会社キーエンス http://www.keyence.co.jp/ 学びの場 http://www.manabinoba.com/
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