社会保障論(第1回講義) 経済学部准教授 鈴木 亘 社会保障論とは、学ぶ意義 • 社会保障とは、年金、医療、介護、生活保護、 少子化、保育といった生活のリスク・失敗を吸 収するセーフティーネットの仕組み。 • 社会保障を学ぶ第一の意義は、賢く生きるた めの基礎知識として重要である。 • 例)学生の納付特例、 3号無年金、フリーター は無年金、がん保険は必要か、アルバイトは いくらまでやるか、生活保護はどうかかる、 ホームレスになった場合 • しかしながら、わが国の世界的にも希に見る 急速な少子高齢化中で、社会保障の多くの仕 組みが財政的にこのままでは破綻することに なる。 • また、そうなると、セーフティーネット機能も弱 体化して貧困問題、格差問題が深刻に。 • 現在行なわれている様々な改革、見直しをど う見るか、賢い消費者、国民、投票者として社 会保障の知識があることは重要になってきて いる。 授業の目的 • 日本が現在抱える様々な社会保障問題に関 する知識を身につけ、問題解決のためにどう すれば良いのかを経済学的な視点から考察 する。 • 経済学を現実問題に応用して問題を解決す る好例。 • 毎回、この問題に対する基礎知識とともに、 現在政策の現場で議論されている事柄、これ に対する経済学的な考察などを紹介する。 • 企業、公務員、資格取得にも一部有用。 授業に求められる要件 • 社会保障、社会福祉に興味があること。 • 経済学については、基礎的なものしか用いな いので、ミクロ経済学の初歩が分かっていれ ば良い。 • 他学部、他学科の場合には、同時に履修す るか、何か一冊初歩的な本を読めば十分で 有る。参考に進められる本 高校生のための経済学入門 小塩 隆士 著 シリーズ: 定価:735円(税込) Cコード:0233 整理番号:336 刊行日: 2002/03/19 判型:新書判 ページ数:224 ISBN:4-480-05936-9 JANコード:9784480059369 ミ ク ロ 経 済 学 入 門 ミクロ経済学入門2版 日 経文庫 523 経済学入門 シリーズ 奥野正寛/著 出版 社名 日本経済新聞出版社 (ISBN:4532-01523-5) 発行 年月 1990年03月 サイズ 239P 18cm 価格 903円(税込) 教科書 • 無し。全て、講師のホームページからレジュメ がダウンロードできる。また、授業に関連した 文献も、PDFでダウンロードできるようにする。 • HPは、(http://www.geocities.jp/kqsmr859/) • 鈴木亘で検索するとトップ。 • 参考図書 • 椋野美智子・田中耕太郎『はじめての社会保 障』(第6版)有斐閣アルマ⇒法経図書センター にある。 はじめての社会保障 第6版 1,890円(本体1,800円+税) 9784641123540 授業のスケジュール • 前期(福祉分野を中心に) • ①ホームレス問題の経済学 • ②生活保護の経済学 • ③少子化問題・少子化対策 • ④保育、保育所改革 • 後期(社会保障分野を中心に) • ⑤公的年金 • ⑥医療保険制度 • ⑦介護保険制度 成績評価 • 前期、後期に1回ずつレポート(A4、5枚以上、表 紙はタイトル、名前、学生番号)を課す。 • 前期、後期にそれぞれ習った社会保障のいずれ かのトピックスに対して、問題を解決するための自 分なりのアイディアを論ずること。 • オリジナリティーが高ければ、拙い議論でも高く評 価する。逆に、人まね、教科書などに書いてある 内容であれば、低く評価する。 • ワープロが望ましい。グラフ、表も適宜入れる。 • 出席点は無い。
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