組織の限界 第1章 p.14 l.5~ 総合政策学部4年 佐藤 建仁 環境情報学部3年 生田目 啓 総合政策学部2年 谷 明日美 【ちょっとしたおさらい】 ~p.14 l.4 システムがよいという判断基準は 効率性・最適性 社会に属するすべての個人が自分自身の個人的な価値体系に 基づいてある状態・システム・配分を他よりも「よい」と感じていること 実現 【長所】 ■わずかな知識しか要求しない (自分自身の欲求について知ってさえすれば よい) ■システムの内部では自由に行 動することができる。 【短所】 ■自由は多くの人々にとって限られたも のかもしれないという事実が無視されや すい ■利己主義を美徳化する 個々人は世界の他のすべてを無視できる 【ここからp.14 l.5~】 価格システムの短所 【~p.14 l.4】 ・自由は多くの人々にとって限られたものかもしれないという事実が無視されやすい ・利己主義を美徳化する 個々人は世界の他のすべてを無視できる ■所得の公正な分配をあたえるものではない ⇒最大の短所 ■ある種の物には価格がつけられない。 ex)水、大気汚染 価格が付けられないものとは “信頼” 社会システムの潤滑剤である。 しかし、非常に容易に購入できる財ではない。 信頼・それに類似した価値・忠実さ・嘘をつかないこと等の価値 “外部性” 財である。 ※しかしそれらは、公開の市場においてそれについての取引が技術的に 可能であるような財ではないし、あるいは取引に意味があるような財でさえもない。 価格システムの短所から 分配上の正義の観点のみならず、効率性の観点からしても、 市場より以上のなにものかがもとめられている (その他の資源配分を規制する方法) さまざまなレベルのおける政府 ⇒外部性を認識し測定するためのシグナルが 不完全 ⇒権力は貨幣と等しく腐敗をもたらす。 【価格システム内 部】 ・財を買う ・サービスを与える 【非市場的方法】 ・税を徴収 ・法律 ・行政的規制 政府より以上のなにものかがもとめられている 価格システム ・要求される知識が比較的小さい ・個人における自由の感覚 ・利己主義を美徳化する ・個人以外のすべてのものとのつながりを無視 ・個人は世界の他のすべてのものを無視できる 効率性 左ベクトル 信頼の阻害 右ベクトル 効率的であるとされる「価格システム」は同時に、効率を 高める重要な要素である「信頼」を構築することを阻害 しているという矛盾が存在 = 完璧に「効率的」ではない マーケット・ソリューションの限界 【補足・「取引コスト」の経済学】 企業が市場の中でヒエラルキー組織を構築する根拠 ①コミュニケーション・コスト 情報検索コスト・マーケティングコスト ②信用コスト 取引相手の信用を保証するための契約・保険・ モニターに関するコスト インターネット社会 コミュニケーション・コスト 信用コスト ??? Down↓↓ ヒエラルキー・ソリューション Q,政府が行う資源配分には「分配上の正義」があるのか? 平均値 = 抽象 意味がないのでは ないか? Ex.) 所得 社会保障 介護サービス Ex.)平均的な日本人像? 標準世帯? 個々人の差異 客観的な分配上の基準を設定することは不可能 感情や信頼の外部性を政府が内部化することには限界 ヒエラルキー・ソリューションの限界 【「信頼」の原点】 分配の「負正義」から生じる対立問題 同情 (シンパシー) ・他人の場所に自分自身をおいて感ずる 緩和作用 ・利他的関心の表明 ソーシャルキャピタル コミュニティにおける「関係」のメモリーの蓄積 メンバー間の相互信頼とサンクション(社会規範)を醸成 協定の2つの側面 協定:「目に見えない制度」 「倫理や道徳の原則」 良い側面=相互の利益をもたらす 悪い側面=変えることが難しい 相互の利益とは? ①信頼: 「社会はその進化の過程において、 他人へ一定の配慮を払うことに関する 暗黙の協定を発展させてきた」 =他人を信頼するべきというルールが存在する 「自分の行動がすべての他人に及ぼす 影響を、何もかも知ることはできない」 =他人のことを完全に理解することは不可能 相互の利益とは? ②妥協: 「個人は必然的に彼の個人的欲望と、 社会の要求との間の対立に直面している」 「あらゆる瞬間において、われわれのとる価値は、 妥協の産物でなければならない」 =人は社会との対立をなくすために 妥協をする必要がある 協定を変えるのは難しい 「自分自身のみならず、他の多くの人々を ある事業にいったん結び付けてしまうと、 それを変更することの難しさは、相当なものとなる」 例)『イリアッド』byホメロス つまらない理由から始まった戦争に 多くの人命が失われた。 「過去は現在を支配し続けるしかない」
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