ヒッグス粒子の性質

ヒッグス粒子探索
HWWlnjj
佐藤
CDF Japan
June 18, 2008
ヒッグス粒子の性質
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生成断面積 < 1 pb.
mH ≤135 GeV : bb崩壊で探す.
mH ≥135 GeV : WW崩壊で探す.
HWWlnjj チャンネル
quark
• jet in calorimeter
l
W
n
hadronization
H
lepton
• e : calorimeter
• m : muon chambers
u, c
proton
W
anti-proton
d, s
検出する粒子:
 電子orミューオン 1個
 ニュートリノ 1個
 ジェット 2個
anti-quark
• jet in calorimeter
neutrino
• energy invalance
in calorimeter
なぜHWWlnjjチャンネルか?
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WW崩壊 は、ヒッグス粒子の質量が
高い場合に分岐比が大きい。
WW lnlnチャンネルが最もよいチャ
ンネルだが、それだけでいいか?
WW lnjj チャンネルも解析し、2チャ
ンネルを足し合わせて発見の可能性
を増やすべき。
WW lnjj チャンネルの生成率は
WW lnlnチャンネルの3倍もある。
WW lnlnチャンネルと違って、簡単
に不変質量が組める。
QCD過程のバックグラウンド
W+2jetsがたくさん! どうバックグラ
ウンドを落とすかが腕のみせどころ。
 ジェットの測定法によってさまざま
な改良の仕方がある。
HWWlnln (CDF 1.9 pb-1)
Limits at mH=160 GeV :
• expected : 2.2×sSM
• observed (in data) : 1.2×sSM
# events in 2 fb-1
バックグラウンドの評価―課題1
Reconstructed mH (GeV)

いろいろなバックグラウンドプロセスを見る。
 プロセスによって、モンテ・カルロ・シミュレーションも
実データも使っての解析。
チャーム・ジェットの同定―課題2
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シグナル過程 :
 HWW(ln) (ud or cs)
udとcsの2チャンネルに分けて解析す
る。
うまくチャーム・ジェットを同定できれ
ば、csチャンネルのバックグラウンド
は大幅に減らすことができる。
チャーム・クォークは寿命の長いDメソ
ンを生成し、このDメソンは少し飛んで
から崩壊する。
基本的に、このメソンの飛んだ距離を
測ることでチャームを同定している。
CDFにはいくつか別々のアルゴリズ
ムが用意されているので、いろいろ試
してどれがベストかを比べる。
l
W
n
H
c
W
s
質量解像度の改良(1)―課題3
signal
シグナル事象がバックグラウンド
事象に埋もれて観測されるので、
実際には簡単に綺麗に見えるも
のではない。
What we’ll see in data:
background
Reconstructed mH (GeV)
Reconstructed mH (GeV)
たとえば、左のシグナルとバックグ
ラウンドだったら、上のようなプロット
が計測される。
Reconstructed mH (GeV)
質量解像度の改良(2)―課題3
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シグナル事象の分布を細くできれば、粒子発見の可能性
が上がる。
Reconstructed mH (GeV)
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Reconstructed mH (GeV)
左と右でシグナル事象数は同じ。
分布の幅が違うだけだが、(目で見るだけでも)右のほう
がシグナルがいるらしいことが一目瞭然!
質量解像度の改良(3)―課題3

シグナル事象の分布を細くできれば、粒子発見の可能性
が上がる。
Reconstructed mH (GeV)

Reconstructed mH (GeV)
どうやってやるか?
 ヒッグス探索“専用”ジェット測定ツールを作る。
質量解像度の改良(4)―課題3
quark
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クォークがハドロンを作る過
程が物理過程ごとに違いが
ある。
hadronization
研究する物理過程“専用”
のジェット測定ツールを作る
と、ジェットの測定性能があ
proton
がるはず。
シグナルのモンテ・カルロ事
象を、パートン・レベルおよ
び検出器レベルで解析する
。
neutrino
• energy invalance
in calorimeter
• jet in calorimeter
lepton
• e : calorimeter
• m : muon chambers
anti-proton
anti-quark
• jet in calorimeter
まとめ
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さしあたって次の3つの課題を考えている:
 バックグラウンドの見積もり。
 チャーム・タグのアルゴリズムの最適化。
 ジェット・エネルギー測定の改良。
来るまでにやっておくこと:
 C/C++ の本を持ってくること。
 プログラミングの仕方を勉強する(し始める)。
See You
Next Week!