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宇宙用信号処理・通信システム II
東京大学大学院理学系研究科物理学専攻
石徹白晃治
第6回DECIGOワークショップ, 国立天文台 , 2008年4月16日
はじめに
今までの宇宙機器通信:衛星、搭載機器毎に別のIF
IFの開発、試験が大きな手間
ESA,NASA,JAXAが共同で共通IFを選定
次世代宇宙機器通信規格「SpaceWire」
JAXAを中心に「SpaceWire」の宇宙実証
SWIM(Space WIre demonstration Module)
小型実証衛星SDS-I (GOSATのピギーバック)で打ち上げ
SWIMセンサー部:超小型重力波検出器(SWIMmn)
宇宙用信号処理・通信システムの例:SWIM信号処理系
(SWIMmnに焦点、レジスタアクセスを基本とする処理系)
第6回DECIGOワークショップ, 国立天文台 , 2008年4月16日
目次
 SpaceWireとRAMP
 SWIMとSWIMmn
 SWIM SpW実装とUserApplication
 SWIMmn 信号処理
 まとめ
第6回DECIGOワークショップ, 国立天文台 , 2008年4月16日
目次
 SpaceWireとRAMP
 SWIMとSWIMmn
 SWIM SpW実装とUserApplication
 SWIMmn 信号処理
 まとめ
第6回DECIGOワークショップ, 国立天文台 , 2008年4月16日
SpaceWireとRAMP
SpaceWire:次世代宇宙機器通信規格(ESA,NASA,JAXA)
コンセプト

個々の機器をUSBのようにつなぐと衛星になる
特徴




電力消費を低減できる、簡単なプロトコル
冗長系が設計しやすい、自由なネットワークトポロジー
2-400Mbpsという幅広い通信速度
自由に決められるパケットサイズ
RMAP (Remote Memory Access Protocol):SpWのプロトコル
コンセプト
マスタ-が内部レジスタにアクセスするように、
他ノードのレジスタにアクセス

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目次
 SpaceWireとRAMP
 SWIMとSWIMmn
 SWIM SpW実装とUserApplication
 SWIMmn 信号処理
 まとめ
第6回DECIGOワークショップ, 国立天文台 , 2008年4月16日
SWIM
SWIM(Space WIre demonstration Module)
SDS-I (GOSATのピギーバック衛星)で9月打ち上げ予定
SpaceCubeII:SpW IFを実装するアーキテクチャー
T-Kernelで動くリアルタイムOS
SWIMmn
:SWIMのセンサー部分、超小型重力波検出器
SWIMmn
(重力波検出器部)
SWIMmn
SpW
Space
CubeII
SpaceCubeII
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目次
 SpaceWireとRAMP
 SWIMとSWIMmn
 SWIM SpW実装とUserApplication
 SWIMmn 信号処理
 まとめ
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SWIM SpWの実装とUserApplication
階層化
UserApplication
RMAP Library
モジュール化
CPU
Driver Software
PCI Bus
SpW IP
SpW
SpW IP
UserFPGA
(User Application)
SpaceCubeII
SWIMmn
BusArbiter
FPGA
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FPGA
目次
 SpaceWireとRAMP
 SWIMとSWIMmn
 SWIM SpW実装とUserApplication
 SWIMmn 信号処理
 まとめ
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SWIMmn信号処理系
SWIMmn信号処理系:モジュール化
ユーザ側はBusArbiterを考慮して
UserFPGAだけを開発すれば十分 (なはず)
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UserFPGA
UserFPGAに必要な機能:TAM制御、データ取得
UserFPGAとSpCIIがレジスタを
仮想的に共有することで実現
共有Register
TAM
Feed
back
制御
User
FPGA
HK
User
Data
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Space
CubeII
UserFPGAの設計
Space
CubeII
目的: TAM制御 データ取得
接続: ExtBusとのIF
状態制御: レジスタアクセス
状態監視: レジスタアクセス
DataRegister (SRAM)
UserFPGA
TAM
Controller
TAM
Controller
FIFO Controller
SpW IP
Frame
Generater
HK
Register
User
Register
SpW
Bus
IF
BusArbiter
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データ取得の方法
Space
CubeII
1. SpCIIからデータ取得開始のレジスタをたたく
2. UserFPGAはDataレジスタに書き込み
3. SpCIIがDataレジスタを読み込み
DataRegister (SRAM)
UserFPGA
TAM
Controller
TAM
Controller
FIFO Controller
SpW IP
Frame
Generater
HK
Register
User
Register
SpW
Bus
IF
BusArbiter
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目次
 SpaceWireとRAMP
 SWIMとSWIMmn
 SWIM SpW実装とUserApplication
 SWIMmn 信号処理
 まとめ
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まとめ
宇宙用信号処理・通信システムの例
⇒ SWIM、特にSWIMmn信号処理の概念をまとめた
レジスタアクセスを基本とした信号処理系
SWIMの現状
SWIMmn信号処理系 ⇒ 全ての機能試験を終え、FPGAに焼きこみ
SpCII信号処理系
⇒ 下位層とのかみ合わせ、プログラム試験
全体で熱真空試験へ向けたベーキング中 温度変化と機能試験
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付録
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SWIMmn重力波検出原理
+偏向重力波
棒状回転子
棒状回転子の運動方程式
PSで変位測定
磁気浮上(フィードバック制御
⇒回転に自由
棒状回転子
周波数依存性が無い
⇒ 低周波まで重力波に対する感度
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UserFPGA
実際
HK, UserRegisterはUserFPGA内部で実装
DataRegisterはSRAMにFIFOとして実装
UserFPGA
BusIF
SpW IP
Frame
Generater
SpW
Space
CubeII
ActiveMode
StateMachine
HK
Register
User
Register
FIFO Controller
PassiveMode
StateMachine
BusArbiter
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SRAM
SWIM の目的と概要
2008年度打ち上げ GOSAT のピギーバック
小型実証衛星 SDS-1
高度670km 太陽同期軌道
サイズ: 70×70×60 cm、
重量: 約100kg
小型衛星 SDS-1
SpaceWire Interface demonstration Module (SWIM)
構成 : SpaceCube II ・ センサ部(重力波検出器SWIMmn・MHIモジュール)
目的 : 新しい宇宙機用通信規格「SpaceWire」の実証
→ ローコスト・高速・高信頼性・柔軟なネットワークトポロジー・高いスケーラビリティ
をもつ宇宙機用シリアル通信規格 NeXTやMMO、小型衛星標準バスで採用予定
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SWIMmn の概要
構成要素
• 浮上マスモジュール(ねじれ型重力波検出器)
× 2セット(互いに直交する方向)
• アナログエレクトロニクス部
• デジタルエレクトロニクス部(FPGA搭載ボード)
浮上マスモジュール
SpaceCube II と SpaceWire を通じ接続
目的・特徴
地上のレーザー干渉計に比べ感度は悪い(h~10-7/Hz1/2 @1Hz)
が、宇宙空間で重力波探査を行う世界初の検出器となる
衛星の振動環境を高精度で測定できる
DPF に向け、衛星製作・打ち上げの経験と実績を蓄積
DECIGO Pathfinder のさらに前のステップ
同時に、SpaceWire の開発にも成果をフィードバックし協力している
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Proof Mass
SWIMmn の信号フロー
User側信号処理のキーポイント:FPGA
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FPGA?
Field Programmable Gate Array
 内部論理を再構築可能なLSI
使用例
 携帯電話
 自動車
 GRAPE (重力相互作用の計算機)
開発会社
 Xilinx, Altera (Actel)
価格例
気球実験、飛行機実験データ取得用 約5,000円
SWIMmnのFM品
約300万円
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FPGAの背景
1980年代、大規模論理LSIの設計
ASIC・・GateArray方式:設計の自由度が大きい
多数のトランジスタを持つ汎用シリコンウェハから
ユーザーの設計に従ったメタル配線工程 を行う。
PLD・・・PLA方式:論理が書き換え可能
規則的に配列・接続されたAND-ORゲートに、
論理式を積和形式に変換させて実装。
FPGA:
GateArrayの設計の自由度、PLAの論理書き換え可能性を持つ
ユーザーが設計した論理・配線情報をSRAM型記録素子に送ることで実現
Complex PLD:小さなPLDを結合
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FPGAのプログラム
HDL: Hardware Description Language
 Verilog HDL:現Cadence社が開発
 VHDL (Very High Speed Integrated Circuit HDL)
:米国国防総省の提唱
RTL (Register Transfer Level)での記述
⇒ CADツールによる自動的にロジック回路を生成
CやMatlabのみからロジック回路生成可能 (有料ソフト)
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境界条件:ExtBus規格
提供 シマフジ電機
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FPGAの仕事
UserFPGAの仕事
データ取得 、TAMのデジタル制御
それに付属した詳細な機能
ダウンサンプリング、Busステートマシーン、HKデータ生成
ADC,DAC,MUXのコントロール、 LEDのon/off、信号対角化
User側が設計、作成
SpWFPGAの仕事
SpW IP、デジタルボード管理
三菱重工が作成
気球実験、飛行機実験で使用したボードではシマフジ電機
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SWIMmn の信号処理系
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SWIMmn FPGA
Xilinx XQVR600
SWIMデジタルボード
(UserFPGA, SpwFPGA)
UserFPGAの開発、試験@東大
⇒ 論理合成、試験@MHI
⇒ 実機試験@東大
SWIM ADCボード
SWIM DACボード
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SWIMmn制御ループ
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SWIMmn制御ループ
ADCボード
50mm
MUX
PS x6
PSm x6
捩れ型回転子
ADC
変位センサー (PS)
発光強度モニター(PSm)
EN x4
Digital signals x2
IC型加速度計、ジャイロ
DAC
コイル=磁石型
アクチュエータ
DACボード
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FPGA
UserFPGAの信号処理
Decorder
128kHz,16bit,2signals
⇒ 2.15kHz,16bit,16signals
Filter
4PS signals
⇒ Yaw,Z Error signals
⇒ Yaw,Z Feedback signals
by PD fitlters
⇒ Signal injection
⇒ Coil Feedback signals
CoilController
2’s complement
⇒ Offset binary
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Decorder
465us (~2.15kHz)
77us
PS1
PS2
PS3
PS4
PS5
PS6
EN1
EN2
PS LEDは間欠点灯
例:PS1 LEDの点灯タイミング
PS signlas
← 4点平均
← PS LED on/off 引き算
EN signals
← 6点加算/8
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Filter
制限:加算+零点シフトのみで構成
対角化
 Yaw_Er[k]   1 2

 
 Z_Er[k]   0
PDフィルター
0
1
2
1
2
0
  PS1[k]   PS1Offset  

 


0   PS3[k]   PS3Offset  




1  PS4[k]
PS4Offset  
 

2  
  PS6[k]   PS6Offset  
 


 Yaw_Er[k]   Yaw_Er[k]   Yaw_Er[k] - Yaw_Er[k - 1] 

  
  4

 Z_Fb[k]   32  Z_Er[k]   32  Z_Er[k] - Z_Er[k - 1] 
対角化
 Coil1[k]   1 0 

 

 Coil2[k]   1 0   Yaw_Fb[k]   Yaw_inj[k]  
 
 Coil3[k]    0 1   Z_Fb[k]    Z_inj[k]
 


 
 
 Coil4[k]   0  1
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 第6回DECIGOワークショップ,
 

Filter
ゲイン
 Yaw_Er[k]   Yaw_Er[k]   Yaw_Er[k] - Yaw_Er[k - 1] 

  
  4

 Z_Fb[k]   32  Z_Er[k]   32  Z_Er[k] - Z_Er[k - 1] 
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国立天文台
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周波数
[Hz]
Filter
伝達関数測定のためFB信号の矩形波を注入可能
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試験の様子
DAC
ボード
TAM
デジタル
ボード
ADC
ボード
SpaceCube
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力学的特性
回転方向
鉛直方向
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オープンループ伝達関数
回転方向
鉛直方向
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エラー信号
鉛直方向
回転方向
4x10-8 [m/Hz1/2]@1Hz
10-8 [m/Hz1/2]@1Hz
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