i = 1

プログラミング入門
第５回講義制御の流れ（１）
第６回講義
ループ（その２） - for for文(3)
break/continue(9)
見やすいプログラム(15)
効率の良い変数利用(20)
マークのあるサンプルプログラムは
/home/course/prog0/public_html/2013/lec/source/
下に置いてありますから、各自自分のディレクトリに
コピーして、コンパイル・実行してみてください
Prog-0 2013 Lec06-1
Copyright (C) 1999 – 2013 by Programming-0 Group
再掲：ループの種類(p.132)
見張り方式
１
前回とりあげました
ある特定の条件を満たしている間は、処理を
繰り返す（例：aが0より大きい間）
一般に繰り返し回数はあらかじめ
決まっていない
カウンタ方式
２
今回とりあげます
ループの回数を数える変数（カウンタ変数などと呼ぶ）
を用いて繰り返し処理を決定する（例：１０回）
一般的に繰り返し回数は固定
Prog-0 2013 Lec06-2
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for 文（カウンタ方式に良く使われる）
(p.143)
おもにカウンタ方式のループに使用
whileに、初期化とカウンタ変数の更新を追加
３
for(初期化 ; 条件式 ; カウンタ変数更新){
文;
…
}
Prog-0 2013 Lec06-3
Copyright (C) 1999 – 2013 by Programming-0 Group
サンプルプログラム
#include <stdio.h>
１から１０まで
main()
の和を求める
{
int i,total;
i = 1;
total = 0;
while(i <= 10){
for(i = 1 ; i <= 10 ; i++){
total += i;
total += i;
i++;
}
(while版)
}
printf("１から１０までの和は %d です＼n",total);
}
４
/home/course/prog0/public_html/2013/lec/source/lec06-1.c
Prog-0 2013 Lec06-4
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for と whileの比較(p.144)
for(初期化;条件式;カウンタ更新){
文
…
}
初期化
while(条件式){
文
…
両者使い道は異なるが、
カウンタ更新
書き換えると、こうなる。
}
例
例
for(i = 0; i < 10; i++){
i = 0
sum += i;
while(i < 10){
}
sum += i;
i++;
}
Prog-0 2013 Lec06-5
５
Copyright (C) 1999 – 2013 by Programming-0 Group
カウンタ変数に関する注意
カウンタ変数には通常整数型変数を用いる
浮動小数点数では、等号条件(==)が成立しな
いことがある（誤差を含むため）例えば0.1は２進数では循
６
環小数になり、正確に表現
出来ない
カウンタ変数には、整数型を用いる
/home/course/prog0/public_html/2013/lec/source/lec06-2.c
Prog-0 2013 Lec06-6
Copyright (C) 1999 – 2013 by Programming-0 Group
いろいろなループ
for(i = 0 ; i < 10 ; i++ ){
.....
}
基本形 i : 0,1,...9のループ
for(i = 0 ; i <= 10 ; i += 2７ ){
.....
}
等差数列 i : 0,2,4...10のループ
for(i = 1 ; i <= 16 ; i *= 2 ){
.....
}
等比数列 i : 1,2,4,8,16のループ
Prog-0 2013 Lec06-7
Copyright (C) 1999 – 2013 by Programming-0 Group
ループの制御(p.142,151)
ループ実行中に、break、continueを使用して
ループの動作を変更する事が出来る
ループ実行中に、ループの残りの全ての実行を取り
やめる（ループからの脱出）：break
ループ実行中にその回の残りの実行を取りやめ、次
の回の実行に移る（ループの早送り）: continue
while/for以外のループとしてdo-whileが、
ループの制御としてその他にgotoがあるが、使用頻
度も少ないのでプログラミング入門では割愛する（自
習のこと）
Prog-0 2013 Lec06-8
Copyright (C) 1999 – 2013 by Programming-0 Group
break(p.146,152)
ループ中にbreakがあると、
ループを脱出し、
ループの次の文に制御を移す。
case文の場合、caseからの
脱出に使用される。（第４回講
義参照）
二重ループなど、入れ子に
なっているループの場合は、
一番内側のループからのみ脱
出する。
右例のように無限ループからの
脱出に良く使用される。
（第５回講義参照）
while(..){
８
Prog-0 2013 Lec06-9
break;
}
次の文
while(1){
if(条件) break;
}
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continue(p.142)
ループ中にcontinueがあると、
以降を実行せず、
条件判断の直前に制御を移す
ループの外に脱出しない
forの場合はカウンタ更新
を行い、再度条件判断
を行う
while(..){
continue;
９
Prog-0 2013 Lec06-10
}
Copyright (C) 1999 – 2013 by Programming-0 Group
break/continueのプログラム例
#include <stdio.h>
データを１０個読み、正のデータのみの平均を計算
するプログラム
main()
{
データの値が０ならループから抜け、
int i, data;
それまで読んだデータと個数を用いて
int num = 0, sum = 0;
平均を計算する
for(i = 0 ; i < 10 ; i++){
scanf("%d",&data);
データが負なら読み飛ばし、平均の計
算には使用しない（有効データ数にもカ
if(data == 0) break;
１０
ウントしない）
if(data < 0) continue; １１
sum += data;
１０個のデータのうち値が０より大きかっ
num++;
た「有効データ数」を表示
}
printf("有効データ数 : %d＼n",num);
if(num != 0)
printf("平均
}
Prog-0 2013 Lec06-11
有効データ数が０で
なければ平均を表示
: %f＼n",(double)sum/num);
/home/course/prog0/public_html/2013/lec/source/lec06-3.c
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break/continueのプログラム実行例
std1dc1{s1000000}1: gcc lec06-5.c
std1dc1{s1000000}2: ./a.out
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
有効データ数 : 10
平均
: 5.500000
std1dc1{s1000000}3: ./a.out
1 -2 3 4 -5 0
有効データ数 : 3
平均
: 2.666667
std1dc1{s1000000}4:
Prog-0 2013 Lec06-12
１から１０までの１０個の
データが使用される
１、３、４の３個のデータが
使用される
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まとめ：while/forの使い分け
whileとforは書き換え可
しかし、下記のように適材適所で使い分ける
while文をつかう場面
見張り方式に良く使われる(Lec05-11)
ループする回数が分からない、又は分かり辛い場合（「１００以下の２のべき
乗の数2nの総和」など）
無限ループにも良く使われる
無限ループは while(1){..} と書く
for文をつかう場面
カウンタ方式に良く使われる(Lec06-3)
ループする回数が定数や決まっている場合（「１から１０の合計」など）
for文は初期化、条件、更新を１文で書けるので以下の長所がある
Prog-0 2013 Lec06-13
コンパクトにまとめられる
初期化等の書き忘れがない
Copyright (C) 1999 – 2013 by Programming-0 Group
コラム：「難読Cプログラム国際コンテスト」？
プログラミング入門の講義・演習では、一貫して「わかりやすいプログラム」を書くことを重
点にしています。しかし、世の中には、逆に「わかりにくいプログラム」を競うという、なん
とも変わったコンテストがあります。それが、IOCCC (International Obfuscated C Code
Contenst。日本語に訳せば「難読Cプログラム国際コンテスト」)です。このコンテストでは、
私たちの講義・演習とは逆に「いかにわかりにくく」「いかに読みにくく」「でもコンパイルは
ちゃんと通って動く」というプログラムを作り、そのすごさを競うというものです。入賞作品、
そして優勝作品は、http://www.ioccc.orgでみることができます。
プログラムをみただけで頭が痛くなるようなものがたくさんありますが、中にはまるで芸術
作品のように「きれいな」(但し、見た目がです)ものもあったりします。例えば、こんなプロ
グラム(1984年の「匿名希望」さんの作品)も、ちゃんとコンパイルでき、動作します。試し
てみてはいかがでしょう？但し、あまり深入りして解析しようとは思わない方がいいです
よ。
int i;main(){for(;i["]<i;++i){--i;}"];read('-'-'-',i+++"hell\o, world!\n",'/'/'/'));}read(j,i,p){write(j/p+p,i---j,i/i);}
Prog-0 2013 Lec06-14
Copyright (C) 1999 – 2013 by Programming-0 Group
見やすいソースプログラム
一見してプログラムの構造がわかるように、
空白
空行
インデント
１２
などを利用して、ソースプログラムを整形する
整形せず、乱雑に書いたプログラムは、誤りが
混入しやすい
Prog-0 2013 Lec06-15
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インデント(1)
プログラム中で、if文や、for、while ループの中身
を、行頭に空白を入れて一段下げて記述することつまり
{ }
下げる文字数は２～４文字ぐらいが適当
emacsのC-modeの場合 M-x indent-region(領域) か
タブキー（１行）でインデントが出来る。
インデントが崩れているプログラムは「汚い！」と感じる
美意識を持とう
１３
Prog-0 2013 Lec06-16
Copyright (C) 1999 – 2013 by Programming-0 Group
インデント(2)
インデントの方法には何通りかある。いろいろなプロ
グラムを見て自分のスタイルを作ること
同じプログラムではインデントスタイルを首尾一貫
させること。そうでないと余計見づらい。
以下はインデントの代表例である（他にもある）
for(i = 0 ; i < 10 ; i++)
{
do_something();
}
Prog-0 2013 Lec06-17
１４
for(i = 0 ; i < 10 ; i++){
do_something();
}
Copyright (C) 1999 – 2013 by Programming-0 Group
インデント・空行の例
#include <stdio.h>
main(){
int i;
while(1){
printf("input number");
scanf("%d",&i);
if(i<=0) break;
if(i%2 == 0) printf("%dは偶数＼n",
i);
else{
printf("%dは奇数＼n", i);
}}
}
Prog-0 2013 Lec06-18
#include <stdio.h>
main()
{
int i;
while(1)
{
printf("input number");
scanf("%d",&i);
意味の切れ目の
空行
if(i<=0) break;
if(i%2 == 0)
{
printf("%dは偶数＼n", i);
}
else
{
printf("%dは奇数＼n", i);
}
}
}
Copyright (C) 1999 – 2013 by Programming-0 Group
実現方法の選択
#include <stdio.h>
main()
{
int i, sum;
/* 方法１ */
sum = 0;
for(i = 1 ; i <= 10 ; i++){
sum += i;
}
1から10までの和を5通りの方法で求める
/* 方法２ */
sum = 0;
i = 1;
while(i <= 10){
sum += i;
i++;
}
５通りのループの計算結果は、
どれも同じである
なるべく理解しやすい表現を選
ぶことが大事(特に、初心者のう
ちは)
１から１０までの和を求めるルー
プの他の書き方を考えてみよう
それぞれ変数
sumに１から１０
までの和が計算
される
/* 方法３ */
sum = 0;
for(i = 1 ; i <= 10 ; sum += i++);
/* 方法４ */
sum = 0;
for(i = 0 ; i < 10 ;){
sum += ++i;
}
/* 方法５ */
sum = 0;
i = 0;
while(i < 10){
sum += ++i ;
}
}
Prog-0 2013 Lec06-19
Copyright (C) 1999 – 2013 by Programming-0 Group
コラム：計算量のオーダー
一般にn個のデータを処理するプログラムにおいて、計算する量が何に比例するかを表すものを
「計算量のオーダー」と呼び、「O（）」で表す。これは「ランダウのO-記法」と呼ばれるが、単に「オー
ダー」とも言われる。例えば計算量がｎ２に比例する場合はO（ｎ２）と書く。
 ここで１＋２＋３＋…＋ｎと言う計算を考える。





普通にループで計算するとすると、加算の回数はｎ－１回。これはO（ｎ）
となる。
等比数列の和の公式 n(n+1)/2 を使うとｎに関わらず演算の回数は３回。
これは、ｎに関係しないので、O（１）と書く。
ｎをどんどん大きくすると両者の計算量はどんどん開いていく。
次にｎ個の要素の配列の大きさ順の並び替え（ソートと呼ぶ）を考える



一番簡単なのは、まず最大の要素を見つけ、次に２位の要素を見つける
作業を順に行うもので、比較の回数は(n-1)+(n-2)+...+1 でO（ｎ2）
高速であるQuick sortだと、説明は省くが、O（n・log2n）となる。
グラフを見ると分るように、この場合もｎが大きくなるとその差は大きくなる。
このように同じ作業（計算）を行う場合にも手順（アルゴリズム）によって
計算量は大きく変わる。
 計算量が変わると言う事は、実行時間も変わって来ると言う事で、プログラミングコンテストなどで
は実行時間に制限を設けたりする場合もある。

Prog-0 2013 Lec06-20
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