高ルミノシティー時におけるシリコン バーテックス検出器の性能評価 目次 DSSDについて Hit Efficiency Study まとめ Y.FUJIYAMA Tokyo Tech Mar.24th(Thu.) 本研究の動機 Luminosity の増加 2,3年以内に現在の3倍 バックグラウンドが増加 occupancy の増加 SVDの性能の劣化が考えられる。 位置分解能 クラスターの形状変化 (Sasa, 樹林) 検出効率 BaBar でも報告されている。 本研究の課題 DSSD (Double-sided Silicon Strip Detector) SVD を構成する検出器 半導体位置検出器 二次元位置情報の取得 検出効率(Hit Efficiency) の定義 定義 分母:DSSD をトラックが通過した数 分子:DSSD上でトラックに付随したシグナルクラス ターが nとp 両面で見つかった数 粒子の軌跡と DSSDとの交点 粒子の軌跡 residual DSSD cluster position Hit efficiency の研究に使用した事象 磁場なし宇宙線 ビームのない環境 バックグラウンドがほぼない(occupancy~0) μペアevent back-to-back であるため選別しやすい 運動量が高い(4~6GeV/c) 宇宙線と同じ粒子 磁場、ビームありの環境 Hit Efficiency 解析に用いたデータ 磁場なし宇宙線, 300,000events μペアevent, 300,000events dead channel による 片面でのinefficiency ~5% μペアevent 磁場なし宇宙線 Eff. 1st layer 2nd layer 3rd layer 4th layer 1st layer 2nd layer 3rd layer 4th layer 0.910 ±0.004 0.883 ±0.005 0.909 ±0.004 0.755 ±0.003 0.859 ±0.002 0.906 ±0.002 0.910 ±0.002 0.899 ±0.004 一層目の hit efficiency は 磁場なし宇宙線を用いた場合と明らかに異なる 原因はどこに・・・? Hit Efficiency 一層目は最内層にあるため他の 層に比べoccupancyが高い occupancy 磁場なし宇宙線とμペアeventの違いは何か? occupancy ではないか? occupancy の定義 occupancy = ヒットが見つかったストリップの数 DSSD 上のストリップの数(512) Hit Efficiency vs Occupancy Real data 1st layer 2nd layer 3rd layer 4th layer hit efficiency 1 0.6 0% 30% occupancy occupancy が高くなると efficiency が低下する Hit Efficiency vs Occupancy occupancy が高くなると efficiency が落ちるのは何故か? 一つの理由:occupancy が増えて、バックグランドによるクラスターが シグナルクラスターと重なる。 トラッキングの際 cluster width が6以上ものを除いているため。 一層目のN-sideについて閾値を上げてみる。 cluster width < 6 cluster width < 8 cluster width について DSSD strip width = 2 Hit Efficiency 解析に用いたデータ 磁場なし宇宙線, 300,000events μペアevent, 200,000events(cluster width < 8) μペアevent 磁場なし宇宙線 Eff. 1st layer 2nd layer 3rd layer 4th layer 1st layer 2nd layer 3rd layer 4th layer 0.910 ±0.004 0.883 ±0.005 0.909 ±0.004 0.861 ±0.002 0.890 ±0.002 0.924 ±0.002 0.924 ±0.002 0.899 ±0.004 磁場なし宇宙線を用いた場合と近い値になった Hit Efficiency vs Occupancy Real data 1st layer 2nd layer 3rd layer 4th layer hit efficiency 1 0.6 0% 30% occupancy まとめ 磁場なし宇宙線とμペアeventを用いて hit efficiency を計算 両者の間で違いが見られた μペアeventの方が期待した値より低い 原因は occupancy にある cluster width cut が原因の一つ。 バックグランドが増えると、シグナルクラスターとつながってし まい、cluster width が増える。 ひとつの解決方法 cluster width cut の閾値をあげる。 質の悪い(c2が大きい)トラックが増加する。 それらの影響を詳しく研究する必要がある。 backup slides Cluster width vs Occupancy large width > 7 occupancy が高くなると cluster width が大きいものが 増えているように見える より詳しい解析が必要 occupancy Hit Efficiency vs Occupancy Real data MC data occupancy が高くなると efficiency が低下する 一層目のefficiencyがMCの場合と明らかに異なる! Hit Efficiency vs Occupancy Real data MC data Cluster width Distribution Silicon Vertex Detector(SVD) 最内層に位置する検出器 分解能 ~数μm 2003年の夏にアップグレード アクセプタンスの向上 三層→四層 より衝突点に近づく 放射線耐性の向上 Belle実験 この宇宙は物質ばかりで反物質がない 宇宙規模での非対称 初期宇宙では等量存在したはず・・・ この謎を解く鍵は・・・? CP対称性の破れ Belle実験 Cluster Width Distribution occupancy が高くなると cluster width が大きくなるのでは? 黒:0.00<occupancy<0.03 赤:0.03<occupancy<0.06 緑:0.06<occupancy<0.09 青:0.09<occupancy<0.12 紫:0.12<occupancy<0.15 黒:0.15<occupancy<0.18 赤:0.18<occupancy<0.21 緑:0.21<occupancy<0.30 cluster width の分布に違い が見られるが・・・ cluster width が原因の一つ・・・? これだけでは何とも言えない Hit Efficiency vs Occupancy Real data MC data MC とほぼ同じ傾向になった Belle 検出器
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