視聴覚刺激と行動特性 ジョセフソンやブッシュマンは、性格的に高い攻撃性 を保持する対象者の方が、メディアにおける暴力映 像が攻撃的な行動を促進しやすい傾向にあることを 実験的に証明している。(1,2) これは、マルティメディア社会に置ける重要な知見と して特筆される。 Type A •A型行動パターンでは些細なストレスがかかっても、交感神経がすぐ活発化して、血圧や心 拍数が上昇したり、冠動脈の内膜を傷つけたりして、動脈硬化を引き起こす。昂進した交感 神経は内分泌系の副腎に作用し、コレステロールや中性脂肪を増加させたり、血液の血小 板に働き血管のスパスムスや血小板凝集を引き起こすのである。 •加齢医学研究所に置ける研究では、タイプA行動パターンにおいて、有意の血中コレステ ロール濃度の上昇を認めている(3)。これらの症例では薬剤に置ける反応性には有意の差 を認めなかったが、性格分類心理スケーリングで規定されるところの高次脳神経機能特性 と代謝の関連性を考える上で興味深い結果と思われる。 •高次脳神経機能を表す心理スケーリング尺度と、行動パターンや疾患の病態生理学的変 化はテクノストレス社会を迎えますます重要になりつつある。 AHA フリードマンとローゼンスタインのタイプA行動パターンの 研究は、冠動脈疾患の発生と性格分類に大きな貢献を なしたが、近年のメガスタディでは否定的な知見も散見さ れるようになってきている。 • Multiple risk factor iuntervention trial (MRFIT) TypeAは、冠動脈疾患の発症・死亡率の予測 因子にはならない。 Weatern Collaborative Group Study (WCGS) 冠動脈疾患におけるtypeA構成要素の比較 研究 AHA-2 • • • • • • • 最近では、このタイプA行動パターンの下位尺度とも言える怒り、 敵意、攻撃性の三つがより冠動脈疾患の相関するという報告も 行われるようになった。 怒り(Anger) 敵意(Hostility) 攻撃性(aggressiveness) • の三つは、AHAとしてまとめ表されるが、 苛立ちや劇高と言った情動的側面としての怒り、 悪意や否定的見方、態度といった認知的側面としての敵意=ホスティリティ 人に攻撃を加える行動的側面としての攻撃性。 • として、厳密には分類されている(湯川:心理測定尺度2) 敵意性 敵意性とは、対人関係における他人への陰 性の態度(negative attitute) 認知、情動、行動のどの面に現れてもよい。 皮肉、怒り、不信、攻撃性などを含んだ概念 である。
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