日心-2014-趣旨説明plus

2014/09/11 15:30-17:30 会場:RY302
日本心理学会第78回大会 公募シンポジウム SS-067
エビデンスの「質」を意識した研究計画へ
の誘い:研究を始める前に知っておきたい
研究報告の国際基準
【話題提供者】
奥村泰之
竹林由武
市倉加奈子
土屋政雄
(医療経済研究機構)#
(統計数理研究所)
(東京医科歯科大学/日本学術振興会)#
(労働安全衛生総合研究所)
【指定討論者】
豊田秀樹
熊野宏昭
(早稲田大学)
(早稲田大学)
#:非会員
1
タイムテーブル
時刻
所要時間
項目
15:30
2分主旨説明 (土屋政雄)
15:32
1分 移動
15:33
20分研究報告の質の低さの問題への総合的対策 (奥村泰之)
15:53
1分 移動
15:54
20分観察研究 (竹林由武)
16:14
1分 移動
16:15
20分メタ分析 (市倉加奈子)
16:35
1分 移動
16:36
20分尺度研究 (土屋政雄)
16:56
1分 移動
16:57
10分指定討論 (豊田秀樹)
17:07
1分 移動
17:08
10分指定討論 (熊野宏昭)
17:18
6分指定討論への回答
17:24
4分質疑応答 (フロア)
17:28
2分閉会の辞 (奥村泰之)
17:30
終了
2
120分
社会および科学の世界への悪影響
不正
質の低さ
=再現性×,透明性×
無駄な研究
3
新しい研究ほど効果量が低下?
:子どものうつへの認知行動療法のメタ分析
Klein et al (2007) Fig.1
効果量と95%信頼区間を経年的に横に並
べた図
メタ分析
結果
ES=0.53
1986年
2004年
Klein et al. J Am Acad Child Adolesc Psychiatry. 2007 ;46(11):1403-13
4
結果に影響する要因は何が大きかったか?
Klein et al (2007) Table 3
研究報告ガイドラインの
基準を満たした数
CONSORTの基準合致が17個以上かどうか
方法論的な厳密さの影響大!
Klein et al. J Am Acad Child Adolesc Psychiatry. 2007 ;46(11):1403-13
5
心理学における研究の統合性
Cumming. (2014) タイトルページの画像
• 重大な3つの問題点
– 出版された研究は全ての研究からの偏った選択の
結果である
– データ解析と報告は選択的でバイアスがかかる
ことがよくある
– 多くの研究分野において,研究はめったに再現
6
されず,誤った結論が残り続ける
心理学における研究の統合性
Cumming. (2014) タイトルページの画像
• 25項目のガイドライン(以下抜粋)
– 完全で正確な研究報告を(1)
– 研究の統合性を考慮する際に推定による観点を(25)
– 小規模・大規模なメタアナリシスを使う(18)
– 将来メタアナリシスに含められることを想定して結果を
出版する(20)
Cumming. 2014 The new statistics: why and how. Psychol Sci. 25(1):7-29.
7
再現性と透明性を高めるために
すべきこと
1. 無駄な研究とはどういうものを
指すのか理解する
2. 研究報告ガイドラインに沿って
研究遂行する
3. 指導的立場にある研究者に浸透
させる
8
話題提供
1
2
• 万延する研究報告の質の低さの問題
への総合的対策(奥村泰之)
• 観察研究の必須事項(竹林由武)
• メタ分析の必須事項(市倉加奈子)
• 尺度研究の必須事項(土屋政雄)
指定討論
3
• 統計学者の立場から(豊田秀樹)
• 臨床の立場から(熊野宏昭)
9