VoIPアプリケーションの特性解析 05id018 岡田享介 指導教員:冬爪成人 背景 • 通常の電話回線より安価で会話が出来る通 信手段としてインターネット電話というものが ある. • インターネット電話ではVoIPが使用され、音 声信号を符号化し、パケット化させる機能を 持つ. • しかし、VoIPはパケットロスなどの劣化が発 生するので、品質保証は通常の電話と比べ 低い. VoIPについて • VoIP:インターネットで音声をパケットに圧縮 して送受信する技術 – UDPを使用してリアルタイムに音声データを送る – 遅延などの劣化のため通常の電話と比べて品質 が保障できない. – X-Liteのようにパソコンにインストールする形で使 える VoIPによる音声の劣化の検証 • 今回はVoIPによる音声通信の劣化を確認 するために、 2ノード間通信にパケットロスな どの劣化を発生させて音声品質を測定した. • 上の測定するためにSIPサーバ 、SIPクライ アント、ネットワークエミュレータを用いて通信 環境および測定装置を作成した. 測定装置の構成要素 • サーバOS Dummynetを用いるためFreeBSD,SIPサーバとしてWindows XPを用い る. • クライアントOS SIPクライアントとして、Windows XPを用いる. • ネットワークエミュレータ 2ノード間の通信に劣化を発生させるためDummynetを用いる. • クライアントソフト G.711 uLAW(帯域:64kbit/s)によるVoIPの音声通信を行うためにX-Liteを 用いる. • SIPサーバ 2ノード間のセッションを確立させるためにBrekeke SIP Serverを用いる. ネットワークの構成図 ① Dummynet で 劣化を発生させ るために FreeBSD機を配 置 FreeBSD: Dummynet サブネット2 サブネット1 ノード1 SIP サーバ ②2ノード通信の セッションを確立 させるために SIPサーバを配置 ③両端にある、ノード1と ノード2間でクライアント ソフトを用いて音声通信 ノード2 被験者による測定 • 2人の被験者による2ノード間通信を行い音 声の品質を検証する. • 劣化なしの音を始めに聞かせ、次に遅延 (600ms)、パケットロス(35%)、帯域制限 (100kbit/s)と劣化をかけ、どのように感じた かを述べてもらった. 結果 • 遅延 音の劣化はないが、互いの音声が遅れて伝 わるため、会話にならない. • パケットロス 音がざらついて聞こえた.文章を聞き取るこ とも困難に感じた. • 帯域制限 音声の劣化が発生し、多少の遅延も発生し たが、会話には影響が無かった. まとめ • 以上の装置を用いて、VoIPの音声劣化の 測定を行った. • 被験者による測定により、それぞれの劣化 による特徴等を述べてもらい、検証した. • 今後は、劣化のパラメータの組み合わせ等 を検討し、多くの被験者による測定を行う.
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