水質変容性

研究概要
気候変動
多様な都市水資源の質・量の変動
利用可能性
需要/供給バランス
既存用途の代替
新規用途の創出
表流水
雨水
地下水
再生水
etc.
水質変容性(時間的安定性)に関する情報の提示
微生物による有機物利用
・消費者心理→水質が変容しやすい(微生物再増殖しやすい)水は
利用したくない。
・利用用途と求められる安定性との関係?
・あるレベルの安定性を達成・維持するための処理、保管、輸送技術
・消毒の方法・コストとの関連性
既存の有機物の変容に関連する指標の問題
点
「水質変容ポテンシャル指標」の創出と適用
★各々の都市水資源の有機物安定性
★有機物の生分解性 (BOD、BDOC)
・水質変容の面で重要な有機物の特定
★再増殖指標 (AOC、BRP、HPC) Upgrade! ・安定な有機物の構造的特徴
・すべて包括的な指標にとどまっており、低濃
度域の水質変容性の詳細(有機物分解性、微
生物増殖)に関する情報は欠如。
★微生物の基質利用特性
・指標性のある(例:基質利用性が異なる)
微生物の増殖性
研究計画
表流水
雨水
有機物解析
1)各試料の詳細な有機物分析
・生分解性試験、AOC試験
・分子量分析、蛍光分析など
・FT-MS →H22備品購入に計上
(超高分解能質量分析計による組成解析)
2)各試料の有機物変容特性の評価
・水循環、水利用において微生物再増殖に
寄与する易分解性成分の同定・挙動
・各水資源の安定化経路の特徴
・安定な有機物の最終形態は共通か
→有機物の安定性を判断できるマーカー
分子の探索?
地下水
再生水
Etc.
微生物解析
1)環境水~水道水~再生水中における
微生物生態と再増殖性の評価
・各試料における微生物多様性・生態解析
・各試料における有機物資化微生物の特定
(RI:MAR-FISH法、安定同位体:SIP法)
2)水質変容に関する指標微生物の
スクリーニング・水質変容性の評価
・基質利用性の異なる微生物の選択
・再増殖応答 or 水利用上の指標となるよう
な微生物の選択
・遺伝子マーカーに特異的なプライマー・プ
ローブの設計
・指標微生物カクテル/遺伝子解析を用いた
再増殖試験から水質変容性を考察
有機物解析×微生物解析→「水質変容ポテンシャル指標」の開発・適用
研究成果のイメージ 例 再生水の生分解試験
微生物増殖
有機物組成変化
多様性
群集構造
蛍光分析
各種有機物分解の指標(特
異的な増殖応答)となる微
生物の同定・分離
基質利用性(SIP)
易分解性/難分解性成分
の同定と安定化の特徴
精密質量分析
(MAR-FISH)
再増殖能から評価した水質変容性
有機物構造から評価した安定度状態
都市水利用におい
て求められる水の
安定性とは?
水質変容ポテンシャル
1000
成分C
成分B
成分A
750
活用案
どの水資源をどの用途に充てるか
500
安定化という観点からみた水処理
技術の評価
250
0
表流水
雨水
地下水
下水
再生水
水質変容ポテンシャルの定量化
水質変容成分の中身に関する負
荷情報の提示
タイムスケジュール
研究展開
H21年度
H22年度
H23年度
成果発表
既存のAOC指標の精査 :HPLC購入
・生物活性炭を対象としたAOC分解微生物の特定
・同位体トレーサーを用いた微生物基質利用特性評価手法の検討
・FT-MSの文献調査
JSWE
再生水にAOCの概念を適用、高度な有機物特性解析の検討: FT-MS購入
・再生水に存在する微生物の多様性と基質利用特性の解析
・生物活性炭を対象としたAOC分解微生物との比較
・FT-MSによる有機物構造解析手法の検討
・蛍光分析等による有機物特性分析手法の適用
JSWE
IWA Water Research Conf.
JWWA
ISME13
SEAWE
JSWE
水質変容ポテンシャルの試行と改良
・水質変容に関する指標微生物、指標遺伝子マーカーの選択
・選択した微生物、遺伝子を用いた水質変容ポテンシャル指標の試行・改良
ASPIRE(東京)
・様々な試料を対象としたFT-MS等による有機物の生分解過程解析
未定
H24年度
水質変容ポテンシャルの確立
・指標微生物、遺伝子マーカーの拡充と選抜
・生分解成分、安定化構造の特徴の同定
・水質変容ポテンシャル指標の確立と指標性の確認
未定
H25年度
水質変容ポテンシャルの適用
・都市水資源の水質変容ポテンシャルによる評価
・都市水利用デザインチームへのフィードバック
H26年度
総括
研究の総括と全体総括との調整
未定