「需要減少社会における新規顧客開拓!!」 ケイ・コンサルティングサービス 中小企業診断士 小西 正伸 講師プロフィール 1968年 生まれ 1992年 化学メーカーにて主に営業畑を歩む 2004年 営業系コンサルティング会社にて修行 2006年 ケイ・コンサルティングサービス設立 2007~2009年3月 SOHOプラザ(神戸市)にて創業支援相談員 として起業家支援を行う 2010年~ 中小企業応援センター八尾にてコーディネー ターを務める 2 概 要 1.需要減少社会がやってきた 2.マーケット(市場)との対話が道をひらく 3.未来を創造するマーケット開拓法 4.新規顧客開拓のポイント 5.まとめ 3 1.需要減少社会がやってきた (1)人口減少社会が始まる 日本は歴史上はじめて長期的に人口が減少 する時代を迎える。 総務省HPより抜粋 4 1.需要減少社会がやってきた (2)需要減少社会とは 人口の減少に加え、グローバル競争の激化に より需要が減少する社会。既に多くの事業分野 で市場(マーケット)の縮小が始まっている。 5 1.需要減少社会がやってきた (3)需要減少社会の特徴 ①供給過多 マーケットの縮小が止まらず、需要より供給が 上回り、価格下落圧力が強い。 ②下りエスカレーター 下りのエスカレーターを昇るようなもの、現状 維持すら困難。 6 1.需要減少社会がやってきた (4)需要増加社会型経営の限界 ①業界バトルロワイヤル 下りのエレベーターから降りる勇気が必要。 ②借入金はホントに返せるのか 借入金の返済原資は 「税引後当期利益+減価償却費」 ※売上高対経常利益率の平均が2.4%(H20中小企業実体基本調査より)し かない時代に借入金を返済するのは至難。 7 2.マーケット(市場)との対話が道をひらく (1)マーケットとの対話 「マーケットとの対話」とは自らの足で歩き、人 と会い、話し、触り、働きかけ、マーケットその ものと直接コミュニケーションを取ること。 マーケットとの対話が事業運営の基盤となる。 ※論理ではなく、肌でマーケットを理解すること。 8 2.マーケット(市場)との対話が道をひらく (2)3つの「ワーク」のバランス ヘッドワーク フットワークが知恵 を生み、知恵がフッ トワークを生む。 フットワーク 知恵が人のつな がりを生み出し、 人のつながりが 知恵を生む。 ネットワーク フットワークが人のつながりを生み、 人のつながりがフットワークを生む。 9 2.マーケット(市場)との対話が道をひらく (3)顧客起点で考える 顧客起点で事業を設計する。顧客に満足を提供 することによって利益と資金を生み出す仕組みづ くりが大切(マーケティング志向)。 ※「売りたい製品」を起点に事業を考えてはならない。 10 3.未来を創造するマーケット開拓法 (1)自社が抱える課題を明らかにする ①顧客を理解する 顧客は誰か?顧客の悩みは何か? ②競合を理解する 競合はマーケットとどう向き合っているのか? ③自社を理解する ビジネスモデルはきちんと機能しているのか? 11 3.未来を創造するマーケット開拓法 (2)「過去の防衛」より「未来の創造」に取り組む 過去から現在、そして未来へと続く「時の流れ」は 止められない。 【製品ライフサイクル】 導 入 期 成 長 期 成 熟 期 衰 退 期 ※携帯電話、ipad、自動車な どを例に製品のライフサイ クルを考えてみる。 12 3.未来を創造するマーケット開拓法 (3)今のビジネスモデルを検証する 今までのやり方(ビジネスモデル)で未来は勝ち 残れる強みはあるか? なければ作る、作れなければ廃棄するしかない。 13 3.未来を創造するマーケット開拓法 (4)未来の事業機会を模索する(アンゾフの成長モデル) 新 市 場 市 場 既 存 市 場 市場開拓戦略 多角化戦略 市場浸透戦略 新製品開発戦略 既存製品 新製品 製品 14 4.新規顧客開拓のポイント (1)新規顧客開拓営業は狩猟であり、ルート営業 は農耕である。 魚釣りに例えると、獲物がどこに生息し、どのような餌 を好み、どのような行動特性を持っているのか知り、 適切な釣り道具や釣り方を考え、実行することが成果 を上げるポイントである。 15 4.新規顧客開拓のポイント (2)魚釣りの例 釣 り に 行 く 魚 を 決 め る ど こ で 釣 る か を 決 め る 餌 や 道 具 を 準 備 実 際 に 釣 り を す る 結 果 を 評 価 ・ 検 証 す る 次 回 の 釣 り に つ な げ る ・起点は魚 ・PDCAサイクル ※他の釣り人(競合)と比べて成果(釣果)はどうだったのか? 16 4.新規顧客開拓のポイント (3)新規顧客開拓の特性を理解する 設タ 定ー ゲ ッ ト の ( ア集 プ ロ客 ー チ ) マーケティング活動 商 受 談 注 固 定 客 化 ルート営業 新規顧客開拓営業 17 4.新規顧客開拓のポイント (4)マーケティング・プロセス全体を検証 ①顧客を起点に考える ターゲットの選定から販売までのマーケティン グ・プロセスのどこにボトルネックが存在するのか を考える。 ②マーケティング・プロセスの特性を考える 顧客と直接面談しなければ売れないビジネスな ら、まず顧客と面談することに集中する。 18 4.新規顧客開拓のポイント (5)大型商談のポイント ①1回の商談の成果を検証する 成 功 受注が決まった 進展があった 失 敗 継続(進展なし) 失注した 19 4.新規顧客開拓のポイント ②商談の正しいプロセス 1)予備段階:商談開始に入る前の場づくり 2)調査:顧客ニーズや事実確認を行う 3)顧客ニーズの解決力を示す 4)商談を次の段階へと進める ※顧客のニーズを知らずに解決策は示せない。 20 4.新規顧客開拓のポイント ③商談前の下準備 ・商談前に見込み客が抱えていて、自社の商品・ サービスで解決可能な問題点を考える。 ・その問題点を相手から聞き出すにはどんな質 問をすればいいかを考える。 ※出たとこ勝負の営業はギャンブルに過ぎない。 21 4.新規顧客開拓のポイント ④製品・サービスの特長ではなく、それによって 得られる顧客の利益を語る ・「特徴」とは製品・サービスの他との違い。 ・「利益」とは製品・サービスによって満たされる 顧客のニーズ。 ※利益は顧客のニーズを知らなければ語れない。 22 4.新規顧客開拓のポイント (6)営業担当者の育成 ①新規顧客開拓のための時間を確保する 「余った時間」を新規顧客開拓の時間に当てる ようでは成功はない。 ②評価を明確にする 既存顧客からの売上と新規顧客からの売上で は価値が違うことを示す。 23 4.新規顧客開拓のポイント ③同行営業を行う 上司と部下の同行営業によって新規顧客開拓 ノウハウを組織内に蓄積する。 ④営業ミーティングを行う 営業結果(過去)について話すのではなく、これ からどうするのか(未来)について話し合うことで 「考える営業」を育てる。 24 5.まとめ (1)需要減少社会に対する認識を深める (2)「マーケットとの対話」を事業の基盤に据える (3)ビジネスモデルを検証する (4)新規顧客開拓の仕組みを導入する 25 ご静聴いただきありがとうございました。 ケイ・コンサルティングサービス E-mail:[email protected] 電話:0774-26-3579 小西 正伸 26
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