生産情報システム学(14) 作業システム(Task Control System) 2003.7.28 講義内容 1.はじめに 2.ベクトルの基礎 3.運動学(Kinematics) 4.動力学(Dynamics) 5.行列の演算と応用(Matrix) 6.軌道計算(Trajectory) 7.ロボットの制御(Control)直交座標、力 8.応用(Application) 作業システムの構築 100cm P1 100cm P2 10cm 設問:図のロボットで机に力Fを与えながら、 x0 P1 から P2 まで滑らかに移動する作業 システム(制御系)を構築せよ。ただし、 0 50cm 100cm F 0 , P1 0 , P2 0 とする。 0.1kg 50cm 50cm z0 y0 滑らかな軌道の設計 Z S X,Y,Zごとの運動を時間の多項式で表す。 ・指定時刻に指定の位置を通る。 X ・位置、速度、(加速度)が連続となる。 ・始点終点で速度、(加速度)が指定値となる。 X G Y G S 時間 例:始点(X=50)が時刻0、終点(X=100)が時刻1となるような軌道の 設計。ただし位置、速度、加速度が連続で、始点終点で速度、 加速度が0となること。 条件式が6個 100 50 1 時間 5次の多項式 5次の多項式 2 3 4 5 [位置] x (t ) a0 a1t a2t a3t a4t a5t [速度] [加速度] x (t ) a1 2a2t 3a3t 2 4a4t 3 5a5t 4 x(t ) 2a2 6a3t 12a4t 2 20a5t 3 x (0) 50, x (0) x(0) 0 x (1) 100, x (1) x(1) 0 a0 50, a1 a2 0 a3 500, a4 750, a5 300 X 100 x(t ) 50 500t 3 750t 4 300t 5 75 一般にはスプライン関数を用いて 軌道を表現する。 50 0.5 1 時間 力と位置の混成(ハイブリッド)制御 (1)直交座標制御+力ベクトル制御 直交座標での位置制御と力制御に必要なトルクを力学的に 算出し重ね合わせる。 (2)関節位置制御に基づく方法 直交座標での位置を関節座標に変換し、それを関節位置 サーボの目標値として与える。力を制御するために力センサ で力を計測し、それが望ましい値になるように位置を調整する。 (3)関節速度制御に基づく方法 直交座標での位置をフィードバックし、目標位置と比較し 偏差がゼロになるような手先速度を求め、次に関節速度に 変換し、それを関節速度サーボの目標値として与える。 力を制御するために力センサで力を計測し、それが望ましい 値になるように速度を調整する。 (1)直交座標制御+力ベクトル制御 T (2) T ( 3) J X Y Z ) B(, T ( 3) F ー J 0 0 F0 Xr 目標値 Yr * 1 T (2) A T (1) T B(, ) T A k px Kp 0 0 JT d2 e ー 0 k py 0 0 kvx 0 K v 0 0 0 dt 2 K p e K v e X Y F () Z T ( 3) 0 kvy 0 0 0 0 X Y Z (2)関節位置制御に基づく方法 x (t ) y (t ) z (t ) xr ( t ) y (t ) r zr (t ) r1 座 標 変 換 - d k p1 k v 1 dt 関節1 1 z0 x0 r3 座標変換:逆運動学 y0 関節位置制御に基づく力制御 xr x ( t ) Fs : 力センサからのフィードバック yr 0 F0 : 力の目標値 zr z0 k f ( F0 Fs )dt z 力センサ F zE z0 k f ( F0 Fs )dt ks dF k s k f ( Fs F0 ) 0 dt ks k f t Fs F0 Ce ばね常数 k Fs ks ( zE z ) z : 手先の位置 z E : 環境側の位置 s (3)関節速度制御に基づく方法 xr y r zr xr y r zr - k x 0 0 0 ky 0 0 0 0 r1 J x y z 1 - 1 r 3 座標変換 k x ( xr x ) xr x x k x ( x xr ) 0 関節1 k v1 x xr ce k xt d dt 1 関節速度制御に基づく力制御 zr k f ( F0 F ) z 力センサ F k s ( zE z ) ばね常数 k F k f ( F0 F ) ks F ks k f ( F F0 ) 0 ks k f t F F0 Ce F k s ( zE z ) z : 手先の位置 z E : 環境側の位置 s 生産情報システム論レポート(2)課題 設問:図のこれまで例題とし 100cm てもちいてきたロボットで机に 力Fを与えながら、P1 から P2 P1 まで滑らかに移動 する作業シス P2 テム(制御系) を構築せよ。 ただし、 10cm 0 50cm 100cm F 0 , P1 0 , P2 0 とする。 x 0 0.1kg 50cm 50cm 100cm z0 y0 力と位置の混成(ハイブリッド)制御の3つの方法の中から1つ選び、ブロック線図を 作成せよ。入力や各ブロックの処理内容を数式を用いて説明せよ。関節位置制御や 関節速度制御に基づく方法を選択した場合はそれらのサーボ系を詳しく述べる必要 はない。 (提出期限:8月29日(金)、提出先:P棟4階U専攻事務室前ポスト)
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