知能システム論1(12) ロボットの腕の制御(力制御) 2008.7.1 講義内容 1.はじめに 2.ベクトルの基礎 3.運動学(Kinematics) 4.動力学(Dynamics) 5.ロボットの腕の制御(Control)力制御 6.軌道計算(Trajectory) 7.行列の演算と応用(Matrix) 8.応用(Application) 作業システムの構築 P1 P2 z0 x0 ロボットで机に力Fを与えながら、 滑らかに移動する作業システム(制御系) y0 直交座標系での力・位置組合せ制御 Z 位置 X 力 Y z0 x0 y0 力と位置の混成(ハイブリッド)制御 (1)直交座標制御+力ベクトル制御 (コンプライアンス制御) 直交座標での位置制御と力制御に必要なトルクを力学的に 算出し重ね合わせる。 (2)関節位置制御に基づく方法 直交座標での位置を関節座標に変換し、それを関節位置 サーボの目標値として与える。力を制御するために手先に バネを取り付け、力が望ましい値になるように位置を調整 する。 位置制御に基づく力の設定 xr x(t ) F0 : 力の設定値 yr 0 F0 k s ( z E z ) F0 zr z E ks ばね常数 k 手先 s z E : 環境側の位置 y x 力の誤差積分項の付加 F0 : 力の設定値 Fs : 力センサによる観測値 xr x(t ) yr 0 F0 zr z E k ( F0 Fs )dt ks アーム Fs k s ( z E zr ) 手先 ばね常数 k s zr k ( F0 Fs ) z E : 環境側の位置 Fs k s zr Fs k ( Fo Fs ) Fs Ce kk s t F0 ks 関節位置制御による位置と力の制御 xr x(t ) yr 0 F0 zr z E k ( F0 Fs )dt ks 角度検出器 0 x r (t ) y r (t ) z r (t ) k dt F0 r1 座 標 変 換 モータ 関節サーボ系 k p1 - T1 関節1 - k v1 rn d dt T1 A111 1 z0 Fs x0 力センサ フィードバック y0 力と位置の混成(ハイブリッド)制御 (1)直交座標制御+力ベクトル制御 (コンプライアンス制御) 直交座標での位置制御と力制御に必要なトルクを力学的に 算出し重ね合わせる。 (2)関節位置制御に基づく方法 直交座標での位置を関節座標に変換し、それを関節位置 サーボの目標値として与える。力を制御するために手先に バネを取り付け、力が望ましい値になるように位置を調整 する。 力と力のモーメント 第 i 関節にかかる力のモーメント: M ( P Pi ) F 第 i 関節の回転力 Ti : Ti pi ( M ( P Pi ) F ) P J pi M ( pi ( P Pi )) F F M P T1 ( p1 ( P P1 )) : : T6 ( p6 ( P P6 )) T T TF TJ M p F : T M p6 P-Pi Zi T 1 J T Pi Yi=pi Z0 X0 P1 Y0 力ベクトルの生成 F T1 T : JTF Tn z0 1)各関節をロックした状態で先端に力Fを与えると、 関節トルク-Tが生じる x0 y0 2)先端を固定した状態で関節トルクTを与えると、 先端で力Fを外界に与える 3)先端を自由にして関節トルクTを与えると、 関節トルクをゼロにして先端にFを与えたときと同じ運動が生じる 部分拘束運動(Partially constrained motion) 人工拘束面 コンプライアンス 物体 Z X Y 自然拘束面 人工拘束とコンプライアンス コンプライアンス(Compliance):相手に合わせて変化する性質、ばね、一定力 コンプライアンス制御(直交座標サーボ制御) ばね特性 ダンパー特性 Fx k s ( xr x) k d ( x ) Fy k s ( yr y ) k d ( y ) Fz Fc 一定力 バネ特性やダンパー特性のゲインを大きくすると 人工拘束がかけられる 直交座標サーボ制御の特性 ばね特性 ダンパー特性 Fx k s ( xr x) k d ( x ) 腕先端における等価慣 性を M xとすると、 Fx M x x k s ( xr x) k d ( x ) M x x k d x k s x k s xr これを解くと次のよう x C1e k d k d2 4 M x k s t 2M x になる。 C2 e k d k d2 4 M x k s t 2M x xr パラメータ (k s , k d ) を適切に設定することで x xr となる。 x C1e x k d k d2 4 M x k s t 2M x k d2 4M x k s 0 k s , kd 大 C2 e k d k d2 4 M x k s t 2M x xr 臨界減衰 k d2 4M x k s 0 k d2 4M x k s 0 xr 時間t Xの応答 コンプライアンス(直交座標)制御系 目標値 xr y r * e 0 0 F0 + + K s e K d e + F T JT ロボットの腕 - k sx K s 0 0 0 k sy 0 0 0 0 kdx K d 0 0 0 kdy 0 0 0 0 X Y F () Z 座標変換: 順運動学 X Y Z 作業システムの構築 100cm P1 100cm P2 10cm 演習:図のロボットで机に力Fを与えながら、 x0 P1 から P2 まで滑らかに移動する作業 システム(制御系)を構築せよ。ただし、 0 50cm 100cm F 0 , P1 0 , P2 0 とする。 0.1kg 50cm 50cm z0 y0
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