2010 年度 TAMA 開発研究計画

2010 年度
TAMA 開発研究計画
国立天文台
辰巳大輔
2010-06-16 @ ICRR, Univ. of Tokyo
TAMA RSE と LCGT の関連性
TAMA
LCGT
Broadband
(tuned)
Narrowband
(detuned)
Length sensing
30 MHz (AM)
75 MHz (PM)
11 MHz (AM)
45 MHz (PM)
Alignment
WFS sensing
control for shot noise reduction
RSE condition
** enable to switch
broadband
TAMA RSE では出来ないこと
o Radiation pressure による共振器不安定性への対処と技術実証
o Alignment control による低周波感度悪化をおこさない対策と技術実証
PLUS 2010 での答申
• 実働人員増員の上、TAMA で RSE のアライメント実験を行う
が、それで 2010年は (RSE ミラー導入で) 精いっぱい。
• 制御の実態(方法)は、LCGT そのものではない。
(TAMA 干渉計の geometry の制約により、違ったものにせざ
るを得ない。)
• 一方 LCGT 最終案まで至ってない。
(特に LCGT での alignment sensing control については
今年度、集中的に議論を進めているところである。)
• 作業部会で、LCGT 案を細部まで検討してもらい、その最終案
をみて RSE の進め方(場所、方式など)を決定したい。
TAMA RSEの
length 制御信号取得
国立天文台、Caltech
宮川 治
辰巳大輔、新井宏二、苔山啓以子
TAMA Collaboration
干渉計光学設定の発展
Michelson interferometer (MI)
Fabry-Perot MI (FPMI)
ショットノイズを下げる
ため検出器側をダー
クに保つよう制御
Power recycling (PRFPMI)
Bright Port側の光
を再び打ち返し、実
効的な内部パワー
を上げる
Fabry-Perot caivtyを
用い、腕で光を折り返
し光路長をかせぐ
Dual recycling (DR)
Dark Port側の重力波シグ
ナルを打ち返し増幅する
(Signal Recycling)
RSEとは
• 干渉計の光学設定の一つでResonant Sideband Extractionの
略
• 水野潤氏によって考案されたSignal Recyclingの発展型
• Dark port側に鏡を追加し、腕キャビティー内でのパワーを高
く保ちつつ、重力波信号に対するフィネスを低くすることにより、
帯域を確保する方法
• パワーリサイクリングとは独立な技術
• Advanced LIGO、LCGTで採用される予定(多分Advanced
Virgoとかでも)
RSEによる感度向上の原理
e
nois
Low
Finesse
mic
Seis
Sensitivity
DCのショットノイズがよくなる
Shot noise
L ow
Fi nesse
The
rm
Hi gh
Fi nesse
al n
oise
Frequency
• 数kmクラスの長基線長干渉計ではフィネスをあげることに限界がある(ex. LIGO
~100)
• なぜなら、腕のフィネスを上げてもDCでの shotonoise limited sensitivityが上がる
のみで、地面振動などに制限され干渉計の感度は向上しない
• フィネスを上げる技術はあるのに、上げれないという状況はもったいない
Shot noise
Seis
Sensitivity
RSEによる感度向上の原理
mic
e
nois
重力波信号
Hi gh
Finesse
Signal
Extracti on
Mi rror
Signal extraction
cavity (SEC)
The
rma
l no
SEM
ise
Frequency
• パワーに対するフィネスと、重力波信号に対するのフィネスを分け
て考えよう!
• そのためにはもう一枚鏡をダークポート側に置いてやり、その鏡と
フロントミラーでできる共振器(SEC)の反射率が、フロントミラー単
体の反射率よりも低くになるように制御すれば良い
Shot noise
Seis
Sensitivity
Detuning
mic
Detuni ng
e
nois
Detuning
The
rma
l no
ise
Frequency
• さらに、SRMのミクロな位置を変えることにより(detuning)、重力波に対する周波
数応答を複雑に変えることができる
The way to full RSE
Detuned dual
recycled Michelson
5 DOF lock with
offset in CARM
ETMy
Reducing
CARM offset
ITMy
PRM
BS
RSE
ITMx
SRM
Carrier
33MHz
166MHz
ETMx
Geometry
• NM,EMはSASインストール済みなため、
移動不可能(最大で数mm)
• アシンメトリーは鏡厚等も考慮して
2.8679 - 2.3213 = 0.5466 [m]
で固定
• PRMは真空槽内で動かせる
• SRMは真空槽自身を移動できる
• ピックオフが両BS-NM間に入っている
各種パラメータ
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干渉計への入射パワー : 2W
PDへの最大入射パワー : 10mW for L+, L-, l+, l-, ls , 40mW for L腕キャビティーFinesse : 516
PRM反射率 : 0.85
SRM反射率 : 0.48085
パワーリサイクリングゲイン : 14.2
量子効率 : 0.93
変調はf1 、 f2 と2つ使い、それぞれMach-Zehnderで足し合わせる
実効変調指数 : 0.175 (EOM単体では0.35、Mach-Zehnderのため効率低下)
f1は7次まで、f2は2次まで計算
変調周波数はモードクリーナーのFree Spectral Rangeである15.235MHzの倍数
RF変調周波数の選択
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•
変調周波数はMCのFSRである15.235MHzの倍数
Michelsonのアシンメトリーに厳しい制限あり
Michelsonを透過するサイドバンドはその9倍の135MHz付近
Michelsonを全透過するための2つ目の変調周波数 f2がWFS(wave front
sensor)のQPDに対して高くなりすぎる
• DDM(double demodulation)は分離比は良いが、一般的にshotnoise limit
sensitivityが悪い、AM-PMの組み合わせになる
• SDM(single demodulation)は分離比は悪いが、一般的にshotnoise limit
sensitivityが良い、 PM-PMの組み合わせになる
• THD(3rd harmonics demodulation)なども使えないか?
RF変調周波数の選択
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15MHz-AM, 135MHz-PM, DDM (LCGTに一番近い、WFS全然ダメ)
15MHz-AM, 75MHz-PM, DDM (宗宮法をより一般化、WFSまだダメ)
15MHz-AM, 45MHz-PM, DDM (WFSなんとかOK、エラーにoffset大)
15MHz-PM, 75MHz-PM, SDM, THD by 45MHz (DDM使えず、THDだとL+ , L-から
の混入大、WFSOK、現TAMAの回路が使える)
• 15MHz-PM, (30MHz-AM), 75MHz-PM, DDM by 75MHz and 30MHz, SDM (DDM
でもL+ , L-からの混入大、WFS:OK、現TAMAの回路が使える)
• 15MHz-PM, (30MHz-AM), 75MHz-PM,
diff. demod. by 45MHz, SDM (L+ , L-からの混入大、WFS:OK、現TAMAの回路が
使える)
• 15MHz-PM, (30MHz-AM), 75MHz-PM,
sum. demod. by 105MHz, SDM (分離比良い、WFS:OK、現TAMAの回路が使え
る)
計算はOptickle(宮川)で実行、FINESSE(苔山)にておかしな所がないか確認
Length 制御のまとめ
• 変調:15MHz-PM, 75MMHz-PM
• 中央部の DRMI 部分のロックには 30MHz の AM を
利用した、30MHz+75MHz の Summation Demodulationを使う
(Acquisition mode)
• これまでの 15MHz の回路がそのまま使用できる
• ロック後にいくつかの自由度は Single demodulationに切替
(Detection mode)
• 各自由度の coupling を考えると、Feed forward などの技術が必要
• 真の Quantum noise に達するには DC readout も要検討