議長を支援するチャットシステム 社会情報システム講座4年 伊藤英典 目的 •質の高い議論を行うにはいろいろな条件が あり、その中で最も重要なものとして「議長と しての能力と良識を持った人に議長を任せ る」というものが有る。議長の経験が少ない 人であっても、システムや参加者の援助に よって、少しでも質の高い議論を行えるよう にする。 •電子会議システムにおける議論には問題 点が多数あるのでそれを克服したい 電子会議システムにおける問題点 •検討対象の全体像が見えない •整理した結論も1つの発言と同じ形で投稿される •議長による議論のコントロールが難しい •発言が一気に一文で表示されるため、間違った 内容が発言されると一気に反論が出される •すべての発言が保存されるため、相手の発言を 引用した反論が簡単にできる •言いたいことを上手に発言できない場合に、曲解が起 こり引用反論される 議論の質を上げるための条件 •議論を行う際のルールをきちんと守る •質の高い議論を行うための条件を参加者が 全員知っている。 議論のルール •議長は議論へ直接参加してはいけない。 •議長へ発言の許可を得てから発言を行う。 •議論の邪魔をしない •議長より発言を認められていないのに発言を行わない •他人の発言をさえぎらない •論理的に話し合う •発言者が誰かによって評価しない •質問されたらきちんと答える 議論の質を上げるための条件 •検討対象の全体像を見えるようにする •検討対象を細分化して具体的に明示する •参加者が議長の役割を理解し、議長に逆らわずに協 力する •邪魔者の排除などを議長のみで実行するには、強い意志 と行動力が必要となるので、参加者で手助けを行う。 •議長が警告を出した際には同意する •参加者の方から「議論の邪魔をする行為である」と警 告を求める。その際にも発言の許可を議長へ求める。 議論の質を上げるための条件 •結論をしっかりと出す •議論の最後に結論として確認すべき内容 1.結論を導いた前提条件 2.結論を得るまでに検討した過程の要点 3.最終的な結論となる方法やルール (担当部署や担当者、実施日や期日、協力相手、 費用などの制限) 4.未解決の事項、今後の課題 5.反対意見の内容と発言者 •正当な理由が有る場合には再び会議を開いて再検討を行う こともありうる •前提条件が崩れた場合など 議論の質を上げるための条件 •意見の位置づけを明確にして発言する •対象 •どの部分に対する意見なのかを現す •方向 •賛成、反対 •誰かの意見を補足、部分的な改良、別な案を提示、問題点の指摘、質問 •本体 •自分が述べたいことの中心部分を表現(結論) •理由 •説明することにより、意見に説得力を持たせる •誤解や間違いから導き出された意見の場合には、その指摘が行える •資料 •データの紹介(出所・信憑性も可能な限り明確に示す) 議長の役割 •常に第三者的な視点で居る •第三者的に議論を見て、議論全体を上手に進めるのが 議長の大きな役割のため •よいアイデアが浮かんでも、自分の意見を述べるという形ではな く、「~と考えたらいかがでしょう?」などのように誰かに投げかけ る形で、自分のアイデアを議論へ投入する •変な方向に脱線したり、期待される成果を出さない ような流れを止めて、正しい方向へ導く •発言権を与える(指名は偏らないこと) •議論のルールを守れない人には警告を出す・退場 させる •休憩などの指示 議長の役割 •議論の最初に、議論の範囲となる対象を明確に示す •色々な意見が出たら、適度な所で打ち切り整理し直し て提示する •皆に問いかけて巻き込む •発言しない人へ発言を促す •アイデアを出せそうな人に意見を求めたり、視点を変え させたりする •ばかげた反論などは悪い箇所を指摘して引っ込めさ せる •質問などが出た場合にはきちんと回答させる •皆が納得するように結論を纏める 議長の役割 •参加者の発言した内容が明確でない場合など、議 長が手助けしてより良い内容に言い直してもらう •考えが整理できてないなら、整理できるように質問をいく つか投げかける •言い方が曖昧なら、正確に行ってもらうか、別な表現で 確認を求める •発言をしているうちに収集が着かなくなってしまう人の補 助 •うまく先回りして完結に発言内容をまとめる (もし整理できない場合には、別の参加者に助けを求 めるのも良い) システム •基本的なチャットシステムとしての機能 を兼ね備えている •資料の掲示 •Html自動作成 •ログとしての画面表示 •議長への色々な支援 議長への色々な支援1 •議長による会話をコントロールする支援 •議長へ発言の許可の権限を与える •参加者の発言数の表示(指名の偏りな ど) •ルール違反者への警告退場の権限を与 える •時間を計測し知らせる •発言をしていない人へ発言を促す •休憩などの時間を知るための支援 議長への色々な支援2 •書式を指定することによる支援 •結論を纏める支援 •議論の最後に結論として確認すべき内 容を確認しながら書けるようにする •議論の範囲の提示に対する支援 •目的と成果物を明確に表示できる ようにする 議長への色々な支援3 •議論参加者の協力による支援 (議長の判断支援 •発言者の言った内容が明確でないと議長が判断 した場合に、発言者へ考えの整理をできるように 参加者へ協力を求める •論点がずれていると参加者が判断したらそれを議 長へ伝える(又は全体へ提示する) •ルール違反を行っていると他の参加者が判断した 場合にそれを議長へ伝える(又は全体へ提示す る・参加者で決を採り自動的に警告を与える) 評価計画 • 未定 今後行うこと 8~10月 11月 12月~ システム開発 システム改善 形成的評価 したいなぁ 参考文献 川 村 渇 真 の 「 知 性 の 泉 」 議 論 手 法 (2004/06/29) http://www.st.rim.or.jp/~k-kazuma/index.html Kent Web CGI-チャット-windy.cgi (2004/08/09) http://www.kent-web.com/
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