午後に特定健康診査を行うことによる収益性の検討

午後に特定健康診査を行う
ことによる収益性の検討
医療法人社団 新浦安虎の門クリニック
山岸 久美 大前 利道 大前 由美 沼本 美由紀
西郷 圭美 篠原 絵美 川村 優子 塚田 桂子
宮本 由希 大塚 英美
目的
当施設において2008年度6月よ
り導入した午後に特定健診を行うこ
とによるメリットと収益性を明らか
にする。
対象
• 2007年度受診者:10,903人
(人間ドック・健康診断・生活習慣病健診)
• 2008年度受診者:11,887人
(人間ドック・健康診断・特定健康診査)
2008年度から生活習慣病健診が
特定健康診査に変わり、対象となる
受診者が変わった。
方法
•対象の受診者数と収入の統計を
とり比較する。
•午後健診導入前と後の仕事がど
のように変化したかを調査する。
人間ドック・健診受診者数の比較
受診者数(人)
9.0
2%増
加
計10,903人
984人
増加
計11,887人
1 2 ,0 0 0
1 0 ,0 0 0
8 ,0 0 0
5 ,8 2 7
585人
増加
6 ,4 1 2
5 ,0 7 6
399人
増加
5 ,4 7 5
6 ,0 0 0
4 ,0 0 0
2 ,0 0 0
健診
ドック
0
2 0 0 7 年度
2 0 0 8 年度
収入の比較
万
4 0 ,0 0 0
3 0 ,0 0 0
収
入
額
( 2 0 ,0 0 0
万
円
)
1 0 ,0 0 0
0
3 4 ,9 9 2
2 0 0 7 年度
2千万増収
3 7 ,1 8 4
2 0 0 8 年度
受診者数の比較
1 2 ,0 0 0
受
診
者
数
(
人
)
1804
8 ,0 0 0
4 ,0 0 0
0
4023
978
1174
4260
5 ,0 7 6
5 ,4 7 5
2 0 0 7 年度
2 0 0 8 年度
348人
増加
計2152人
社保特定健診
国保特定健診
生活習慣病
一般健診
ドック
一人当たりの金額の変化
年度 一人当たり金額(円)
2005
3 2 1 7 0 .0 1
2006
3 2 1 9 6 .4 1
2007
3 2 0 9 4 .0 9
2008
3 1 2 8 1 .1 4 約800円の減収!
健診部の仕事の流れ
8:30
9:30
10:30
11:30
12:30 13:00
午前健診
医師
看護師
検査技師
看護師
検査技師
管理栄養士
事務・エイド
管理栄養士
事務・エイド
昼休み
検査
診察
16:00
17:00
18:00
人間ドック面接 終了後、外来ヘルプへ
昼休み
昼休み
受付
受付もしくは計測
15:00
午後健診
診察
検査
14:00
他の業務へ
検査
特定健診結果説明・栄養指導
他の業務へ
昼休み
昼休み
他の業務へ
受付
片付け・翌日の準備
午前の片付け
午後の準備
• 午後健診を13:00から始められるように
スタッフはシフト制で昼休みをとります。
見取り図
職員ロッカー
更衣室
受付
(入退院)
(婦人)
レントゲン1
ロッカー(47個)
(US)
(生大)
(生小)
(血算) 採血
(血沈)
(血糖)
(OGTT)
尿)
痰)
スメ)
(胸XP)
(胃XP)
(CT)
(マンモ)
胸部・胃部XP
第1エコー室
眼底・眼圧
聴力 視力
(視力)
(眼底)(眼圧) (聴力)
問診1
茶器
(問診) (骨塩)
(血圧)
健診部
問診2
レントゲン2
待合室
(採尿) トイレ
(問診) (胃注)
男
(血圧)
胃部XP
秘書室
(採尿) トイレ
女
(身体)
(血圧)
院長室
(診察)
(直腸)
(前立)
(ECG)
心電図
(肺機)
肺機能
洗面台
考察
• 午後に特定健康診査を行うこと
により、午前中の人数枠に空き
が出来て、人間ドックや健康診
断の受診者数を増加させること
が出来た。
• スタッフの昼休みをシフト制に
することにより、スタッフを増
員なしに午後健診を導入するこ
とが可能となった。
人件費が抑えられ、かつ人間ドック
の受診者数を増加させることが出来
たことで、安価な特定健康診査を
行って一人あたりの金額は減収と
なったものの全体としては増収と
なった。
結語
•特定健康診査は手がける健診施設が
少なく、老人保健法の改正で非常に
多くの受診者が混乱し、受診する人
数は少ない。
• 午後に特定健康診査を行い、スタッ
フがオーバーラップで仕事をこなす
ことにより、法人の収益性が増し、
また特定健康診査の実施施設として
社会的にも貢献出来たと思います。