カワモズクニューズ№18

カワモズクニュース№18
24.9.25
池の右側が流れが
強いようです。石枠
の手前や流れに幼
体や藻体が発生し
たり消失したりして
います。
ピンセットで摘んでしまった
ミョウテンジカワモズク
小さい藻体ですが、すでに
沢山の果胞子体付けていま
す。
*シャントランシア体・・カワモズクの生
育期の一時期
*精子嚢・造果器・・生殖器、受精後
果胞子体を形成する。
〔ミョウテンジカワモズク〕
池を修理していただいたお陰で流れが出来まし
た。池にアオミドロが付きにくくなり、またこの渇水
にも関わらず干上がることなく流れています。
しかし雨量の影響で9月の湧水量は昨年の3分
の1の158cc/秒です。
金枠の湧水温は18.4℃と高めです。アオミドロ
が次第に増えて金枠の3分の2を覆ってしまいまし
た。
金枠や石枠に沢山付着し
ていた刷毛状のシャントラン
シア体が8月中旬にはすっ
かり消失しました。
ところが8月下旬になると
既に発生している幼体とは
別に、新たなシャントランシ
ア体(2㎜程度)が石枠や金
枠にポツポツと発生し始め
ました。
金枠にアオミドロが覆う事
で照度が押さえられ、ミョウテ
ンジカワモズクが生息してい
るとも考えられます。が、金枠
のカワモズクの様子を記録し
ているので、一方ではそのま
まにしておきたい思いもある
ものの、ピンセットで少し取っ
たりします。その際、一緒に
カワモズクも引っ張ってしまう
事がよくあります。
2、3cmの藻体ですが、既
に精子嚢、造果器、そして果
胞子体も持ち、しっかり成長
している事が分かります。
昨年の11月に湧水が止まり
湧水は復活しましたが、カワ
モズクは6月頃からようやく藻
体に発育し始めました。そし
て8月には湧水温が18℃を
超える上昇となりましが、例
年いない酷暑をなんとか乗り
切ったようです。
石枠のシャントランシア体
シャントランシア体は
沢山の単胞子を持ち
元気です。
越戸川上流部・東上線下
強清水(こわしみず)
新倉ふれあいの森湧水
〔越戸川流域のカワモズク〕
なぜか白子川流域はニホンカワモスク、越戸川流域にはチャイロカワモズクが確認されてい
ます。水質となんらかの関係があるのではないかと考えさせられます。
〔新倉ふれあいの森の
チャイロカワモズク〕
ふれあいの森が平成18年
整備、開設され、市民団体が
管理をしています。斜面から
垂れていた湧水を集めると、
近隣の人々のホッとする小さ
な池が出来ました。
散歩の途中で手を洗ったり、
犬に水を飲ませたりする姿が
見受けられます。
チャイロカワモズクの藻体
8月、初めてアオカワモズクが
確認されました。
左:アオカワモズク
右:チャイロカワモスク
平成23年1月になってこの
池にチャイロカワモズクが発
生しました。
この湧水は水温が15.5℃か
ら17.4℃と市内では低目です。
道路際にあって照度は高いと
思われますが、周囲の草やウ
キクサが適度の日陰を作り、
年間を通して生息しています。
チャイロカワモズクの造果器
は5~9細胞の枝の先につき
ますので、果胞子体は中軸よ
り少し離れたところに形成さ
れます。
今夏、初めてアオカワモズ
クが確認されました。
枝の先の造果器
受精し果胞子体を形成し始
めた造果器
中軸より少し離れて果胞子
体が形成されます。
白子・大坂湧水林保全の会