筋(軟部組織)による疼痛と判断した場合,どう治療するか?

筋の痛み
アウトライン
・ 筋の痛みとは
・ PTができること
・ 疼痛改善の考え方
・ ストレッチの考え方
2010.09.02 勉強会
筋の痛み
- Introduction -
ex.腰痛
有訴病率:男性第1位 女性第2位
通院者率:男性第2位 女性第2位
→90%が保存療法.(物理療法,腰痛体操…)
PTの関わりが治療の大半を占める.
筋(軟部組織)による疼痛と判断した場合,どう治療するか?
マッサージ? ホットパック? ストレッチ?
McKenzieなどの運動療法?
筋痛に関わる神経系の特徴
本来ならば・・・
反応する刺激
高閾値機械受容器
神経線維 関与する痛み
強い侵害刺激 Aδ線維
ポリモーダル受容器 機械的刺激
熱刺激
化学的刺激
C線維
一次痛
二次痛
筋では・・・
・ 有髄・無髄の区別がほとんどない.
・ 多様な刺激のいずれに対しても反応する.
・ 各神経の投射範囲が広い.
→ 的確に知覚することが困難. 関連痛の発生.
cf. (×)筋線維、毛細血管
(○)筋線維を包む結合組織、筋腱結合部、細動脈の周囲
PTとして何ができるか
器質的
変化
Dr.
器質的+機能的
変化
Dr.+ PT
機能的
変化
PT
PTとして何ができるか
【 等尺性収縮検査 】
(cf.ストレステスト
ゆるみの肢位)
機能的変化
器質的変化
慢性痛、関連痛、OA 、
神経因性疼痛、心因性疼痛…
(DNIC,圧刺激アプローチ,種々の筋弛緩方法…)
筋痛
骨格筋の侵害受容線維が興奮
筋硬度の上昇
脊髄反射により
運動神経 筋収縮
自律神経 血管収縮
痛みの悪循環
筋は阻血状態になる
筋運動時にATP産生不足
筋収縮の持続 cf. 筋硬結
組織損傷
炎症・発痛物質の産生
発痛物質の蓄積
疼痛改善の考え方
- 骨格筋の模式図 クロスブリッジ,筋フィラメント,
コネクチンの弾性 収縮要素
腱の弾性
結合組織内の
粘性部分
筋膜や筋小胞体などの結合組織の弾性
弾性:変位に比例する抗力 (SEC,PEC)
外力に応じて変形し外力が除かれれば元に戻る
粘性:速度に比例する抗力
骨格筋内の水分や結合組織の基質を構成するプロテオグリカン等による
筋長と張力 (安静時)
筋長と張力 (運動時)
長さ-張力曲線
能動的張力(active tension)
:骨格筋をある一定の長さに保ちながら最大等尺性収縮させたときに発生する張力
受動的張力(passive tension)
:筋収縮していない静止状態から骨格筋を伸長していくと,ある長さから生じる抵抗
→骨格筋の伸張性の指標になる
まとめ
筋(軟部組織)の痛みを訴える…
・ 痛みを的確に知覚できていない可能性を考える.
・ PTに治せるのか否かを考える.
・ できることは何かを考える.
- 疼痛改善の考え方
- ストレッチの考え方
・ 四重円のどこが大きいか考える.