金融班

金融班
Iduchi.M
Ikehara.K
Shi.T
Ishige.H
Uchida.E
Ono.S
結論
短期
公債の購入主体を銀行から家計へ
+
財政を効率化させ地方債の発行額を抑える
長期
資本の効率性を上げる
これらを複合的に上昇させることによって、
経済成長を促進する
短期
長期
地方債の問題
金融経路の問題
直接投資への弊害
不確実性の問題
資本装備率
財政上の問題
公共投資の便益の低下
資本係数
地方によって差異
各地方における成長要因
の分析
資源配分の効率化
資本の効率性を高める
安定的な地方債(財源)の確保
地方経済成長の要因
短
期
短期のまとめ
地方債の購入を銀行などの間接に任せず直接
のほうへと比重を移行させる。
→貯蓄
額の減少・郵政民営化
地方財政の資源配分を効率的におこない、地
方債の必要額を減少させる
↓
安定的な財政基盤の確保
貯蓄の減少原因
(1) 少子高齢化の進展(高貯蓄率の若年層が減
少し、貯蓄率がマイナスの高齢者が増加す
る)
(2) 可処分所得の減少(賃金の減少、特にボー
ナスの減少が影響大。及び利子収入の減少)
(3) 消費の慣性効果 (所得の減少ほどには消
費を落とせない現象)
ラチェット効果の発生
消費の変動は所得の変動よりも小さいので、不
況期に所得が減少しても、消費性向が上
昇して景気を下支えする効果
↓
貯蓄額の低下
貯蓄率の推移
0.12
0.1
0.08
0.06
0.04
0.02
0
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
年
出所:統計局ホームページ
貯蓄額の変化率の推移
20.0
%
10.0
年
0.0
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
-10.0
-20.0
-30.0
-40.0
出所:統計局ホームページ
貯蓄額減少による問題点
現在の公債の大部分を保有しているのは、
金融機関
貯蓄額の減少に伴い、金融機関が公債を保
有しきれなくなる
↓
金融機関を介さずに直接公債を購入しなけ
ればならない
経済主体の変化による公債の保有率
出所:地方債協会
個人投資家を増やすために
市場公募債
一般投資家に購入してもらう地方債で、20
05年度での段階で35自治体が発行してい
る。
ミニ公募債
地域住民を対象にした地方債で2001年か
ら実施されている。
地方のリスクの軽減策
共同発行市場公募地方債
27の地方公共団体が共同して発行する債券で、
平成15年4月から毎月発行されています。
この27の団体は、毎月発行額全額について連
帯債務を負います。
地方分権による制度改革
地方債許可制度→協議制への移行
地方債許可制度→協議制への移行
地方債発行の自由化
地方公共団体の責任と判断のもと、地方債の
発行条件の改善
地方債市場の整備育成
地方債証券の流通性の向上
資金調達方法の多様化や共同発行の促進
地方分権による影響
地方債は国の信用力をバックに発行されてい
るので、どの自治体が発行しても金利が同じ
になるはずであるが、最近では地方債の流通
価格が自治体ごとに幾らか変化し、それが新
発債の利率にも反映され始めた。財政が破綻
状態にある大阪府は府債の金利上昇に悩ん
でいる。
地方債と地方財政の関係
公共投資等を行う際には収入源が必要
地方債の財源調達手段
1)地方債発行
2)租税額の上昇
地方債の発行による影響
起債制から協議制への移行に伴い、各地方
自治体により地方債の不確実性に違いが生
じる。
↓
不確実性の増加
↓
税源調達の難化
財源調達手段としての租税
租税が経済に与える影響
Y=C+I+G
C=C0+c(Y-T)
Y={1/(1-c)}×(C0-cT+I+G)
Tが上昇すればするほど乗数効果を通じて国
民所得に負の効果
租税と公債発行
公債発行額の減少
↓
地方自治体の歳入の減少
↓
租税による歳入の増加(増税)
地方債発行額増大による増税
地方債が増大してくると、地方債に対するリスクが上昇する
↓
公債の利回りが上昇する
↓
財政が悪化し、さらに財源確保が難化
最低限必要な支出を確保するために、増税をせざるを得なく
なる。
⇒増税による弊害の顕在化
したがって、安定的な地方債を供給する必要がある。
資源配分の効率化
資源配分を効率化して地方債減少へ
より便益の高い部分に資金配分することによ
って経済成長を促すことにより財政が改善し
地方債発行額が減少する。
短期のまとめ
地方債の購入を銀行などの間接に任せず直接
のほうへと比重を移行させる。
→貯蓄
額の減少・郵政民営化
地方財政の資源配分を効率的におこない、地
方債の必要額を減少させる
↓
安定的な財政基盤の確保
長
期
技術進歩ない場合
Y
K
L



Y
K
L
K
K
Y
Y
資本生産性が高い
(資本装備率などを上げることが、経済成長に大きく影響する)
新古典派の経済成長モデル
 
Y AK L
Y:市(府)内総生産
K:資本
L:労働
l
o
g
Y

l
o
g
A


l
o
g
K


l
o
g
L
Y
K
L



Y
K
L
技術進歩
資本の増加率
労働の増加率
途上国
先進国(日本)
生
産
性
K(資本)、L(労働)
各都市の成長に対して資本はどれだけ
影響力があるのか
資本装備率(K/L)
労働生産性(Y/L)
各都市の経済成長にどれだけ関係性があるのか
その都市が資本・労働のどちらによって成長しているか
相関関係の結果
各都市によって資本・労働の特徴がはっきりと表れる
労働に依存
労働生産性順位
1位
仙台市
2位
横浜市
3位
神戸市
4位
北九州市
5位
京都市
6位
福岡市
7位
札幌市
8位
千葉市
0.832511
0.681069
0.628597
0.531668
0.498665
0.429261
-0.02231
-0.05006
資本に依存
資本装備率順位
1位
福岡市
2位
千葉市
3位
札幌市
4位
京都市
5位
仙台市
6位
横浜市
7位
北九州市
8位
神戸市
0.998944
0.891131
0.674892
0.124263
-0.16229
-0.22956
-0.31362
-0.93593
出所:各市役所ホームページ(統計
資本・労働が経済成長に与える影響
北九州市
千葉市
1
0.5
福岡市
0
-0.5
横浜市
-1
京都市
仙台市
札幌市
神戸市
Y/L(労働生産性)
K/L(資本装備率)
資本装備率(一人当たり資本)が高い
労働生産性低い
資本装備率低い
労働生産性高い
資本装備率1位と最下位の比較(相関関係)
福岡市
市内総生産成長率
Y/L
K/Y
市内総生産成長率
1
Y/L
0.429260728
1
K/Y(資本係数)
0.971772758 -0.99118
1
K/L
0.998943676 -0.94761 0.981587
K/L
1
資本係数(生産に対しての資本の割合)の違い
神戸市
市内総生産成長率
市内総生産成長率
1
Y/L
0.628597078
K/Y(資本係数)
0.408276577
K/L
-0.935930583
資本係数↓
Y/L
1
-0.99517
0.158357
K/Y
1
-0.06062
K/L
1
生産に対して効率的な資本投資が
行われていない
資本装備率(一人当たり資本)を上げるだけでは成長に影響しない
生産にダイレクトに影響する資本投資が必要なのではないか
まとめ
成長論より
資本面で経済を成長させることの必要性
しかし
ただ単に資本を増やす(資本装備率を上げる)だけでは経済成長に
あまり影響を与えない。
資本係数を上げる(資本の効率性を高める)ことにより、
経済成長できる可能性がある。
資本係数(=K/Y)が
高い
効率的な資本投資
資本面では飽和状態
高い
資本装備率(=K/L)
低い
経済成長を増進させる
要因になる可能性あり
資本装備率が高い都市
福岡市(1位)
市内総生産成長率
市内総生産成長率
1
Y/L
0.429
K/Y
0.972
K/L
0.999
千葉市(2位)
市内総生産成長率
市内総生産成長率
1
Y/L
-0.050
K/Y
0.885
K/L
0.891
札幌市(3位)
市内総生産成長率
市内総生産成長率
1
Y/L
-0.022
K/Y
0.642
K/L
0.675
出所:各都市ホームページ
資本装備率が高い都市は、資本係数(資本の効率性)が高い
労働生産性が高い都市
仙台市(1位)
市内総生産成長率
市内総生産成長率
1
Y/L
0.833
K/Y
-0.279
K/L
-0.166
北九州市(4位)
市内総生産成長率
市内総生産成長率
1
Y/L
0.532
K/Y
-0.250
K/L
-0.314
横浜市(2位)
市内総生産成長率
市内総生産成長率
1.000
Y/L
0.681
K/Y
-0.167
K/L
-0.230
京都市(5位)
市内総生産成長率
市内総生産成長率
1
Y/L
0.499
K/Y
-0.226
K/L
0.124
神戸市(3位)
市内総生産成長率
市内総生産成長率
1
Y/L
0.629
K/Y
0.408
K/L
-0.936
出所:各都市ホームページ
効率的な資本投資をすることにより、経済成長できる可能性がある。
長期の結論
・各都市において、労働生産性が高い都市と、資本
装備率が高い都市とに分かれる。
・労働生産性が高い都市でも資本装備率を上げて
いくことによって、経済が成長できる可能性はある。
・「資本の効率性」を高めることが経済成長を増進さ
せる大きな要因である。
結論
短期
公債の購入主体を銀行から家計へ
+
財政を効率化させ地方債の発行額を抑える
長期
資本の効率性を上げる
これらを複合的に上昇させることによって、
経済成長を促進する
参考文献
各市役所ホームページ(統計書)
統計局ホームページ
財団法人 地方債協会
(http://www.chihousai.or.jp/index.html)
P.クルーグマン 「良い経済学 悪い経済学」
日経ビジネス人文庫