大韓民国の資源循環管理制度 ―ソウルのゴミ従量制を中心にして― 1 大韓民国ソウルの地政学的位置 -大韓民国の首都、東北アジ アの真ん中(東京都北京の 真ん中) -面積:605.4K㎡ -25の自治区に区省 -過密した人口 定住市民:10,470,000名 人口密集度:17,289名/K㎡ 交通混雑、住宅不足、廃棄物の大量 発生など多くの都市問題 East Asia Beijing Seoul Tokyo Taiwan Hong Kong Philippines Vietnam 2 1970-1980年代、ソウルの廃棄物問題 1970年代初めまで、ソウルで発生した廃棄物は主に、低地帯の水田や畑に捨てた。(当時 の廃棄物の大部分は練炭材がなかった 1980年からソウルでは、漢江近隣のナンチド埋立地に廃棄物を集中埋立。 (アイロニカルなことにも、廃棄物を埋め立てた70年代初頭、低地帯の田畑は急速にア パート団地に変化したし、ナンチド埋立地は2002年ワールドカップサッカー場、近隣の公 園に変貌) 1986年、ナンチド埋立地は、もはや適正容量を超過した状態で、これ以上廃棄物を埋め立 てることはできない限界状況となる。 廃棄物埋立地の不足 →新しく、金浦海岸上の新埋立地の建設(建設期間:1983-1991) 3 1990年代、ソウルの廃棄物問題 1990年代初め韓国では、経済的と政治的発展が同時に成功を遂げる ①早いGDP成長⇒消費量増加↑⇒廃棄物問題の深刻化↑ ②政治的民主化⇒地方自治制の再開(Resumption) このような変化する雰囲気の中で金浦地域の住民たちは、近隣の大規模埋立施 設を強く反対。 ⇒金浦埋立地は完成後、1992年まで運営されなかった。 ⇒ソウル市政府は、新しい対案を模索しなければならなかった。 廃棄物焼却政策VS.資源再活用政策 しかし、ソウルの大規模焼却場建設計画は ⇒市民の反焼却運動に直面し、 ⇒このような市民運動は多くの環境NGOの活動として連係化 4 さらに違う代案、資源再活用政策⇒ “ゴミ回収手数料の従量制”(以下ゴミ従量制) ゴミ従量制;焼却、埋立処理をするために 排出されたゴミの容積量ごとに回収手 数料を賦課する制度 ゴミ従量制以前(1994年) ソウル生活系廃棄物の総発生量(埋立量+ 焼却量+再活用量)→1994年度 15,397ton /day ゴミ従量制以後(1995年) 1995年度 14,102 ton/day ▼ 8.4% 減少 1996 1997 1998 1999 2000 13,685 ton/day ▼2.9 12,662 ton/day ▼ 8.1 10,765 ton/day ▼14.9 10,972 ton/day ▲ 1.9 追加 11,339 ton/day ▲ 3.3 5 ゴミ従量制以前(1994) • 埋立量 12,144 ton/day • 焼却量 94 ton/day 総発生量 15,397ton/day 埋立、焼却処理量 12,238 ton/day • 再活用量 3,159 ton/day ゴミ従量制以後(2000) • 埋立量 6,480 ton/day • 焼却量 533 ton/day 総発生量 11,339 ton/day 埋立、焼却処理量 7,013ton/day • 再活用量 4,889 ton/day ゴミ従量制の効果:処理量減少&再活用資源増加 • 埋立、焼却処理量 • 再活用量 5,225 ton/day 減少 (▼ 42.6%) 1,730 ton/day 増加 (▲ 54.7%) 6 ゴミ従量制の理論的背景 1st Axis 協同生産 (Coproduction) ゴミ回収サービスで市民の生産的参与制度化 -都市政府と自発的市民たちの相互的間の公共サー ビス協同生産方式適用 -再活用のためのゴミ分離排出について自発的参与 を制度化 ⇒ソウルの25の自治区(基礎自治団体)は再活用分離 排出品目について、市民たちが費用を負担しなくて もいいように無料回収を制度化 VGCF Coproduction PolluterPays Principle 2nd Axis 排出者負担の原則 ソウルの自治区は、焼却、埋立処理用ゴミの排出量に 比例して回収費用を賦課 Recycling: Free Curbside collect Collection fee on Waste volume (ゴミ規格袋ごとに、差別化して価格賦課) Cf. アメリカの “pay as you throw(PAYT)” 7 事例研究:ゴミ従量制の段階的施行方法 STEP I 廃棄物処理量の正確なデータ-の確保 ゴミ従量制計画および、執行に 必要な基本情報の収集 Kimpo seaside landfill facility 正確な廃棄物焼却、埋立処理量 データの確保 4th 1994年から、ソウルは金浦埋立 地に搬入された、すべての生活 廃棄物の発生地別実例、廃棄物 量データ-をえられるようになる こと。 (金浦埋立地 面積:20,749,000 ㎡、埋立可能容量:289,000,000 ㎡) 3rd 2nd 2001-? 1st ‘92-’20 Computerized Waste Measure System 8 STEP II ごみ従量制規格袋の製作:類型&容量 ごみ従量制標準規格袋の大きさと厚さ ---------------------Capacity Size Thickness (liter) (width*length cm) (mm) ------------------------------------------------10 33 * 56.5 0.025 20 42 * 69.5 0.03 50 56 * 91.5 0.04 100 71 * 113.5 0.05 ------------------------------------------------Made of HDPE(high density polyethylene) for use at incinerators or LDPE(low density polyethylene) for use at landfills 9 ごみ従量制規格袋(以下ごみ袋)の価格決 STEP III 定および販売 家庭用ごみ袋 - 15cent/10 liter bag - 31cent/ 20 liter bag - 77cent/ 50 liter bag 事業場用ごみ袋 - 1$ 14cent/ 50 liter bag - 2$ 17cent/ 100 liter bag (Average Retail Price in 2002) 町のスーパーマーケットやコンビニエン スストアで購入 10 STEP IV 家庭、事業場でのごみ従量制回収方 式適用 • 焼却、埋め立て処理用廃棄物はご み従量制規格封筒に入れて、外部 の一定の場所に排出。 • 再活用品(紙、カン、プラスティッ ク...)と飲食物ごみは、分離して 排出。 • 零細な民間再活用業社では、利益 が多い排紙などを主に回収。 • 有害廃棄物は廃棄物負担金を適用 し別途分離回収。 • 1992年廃棄物預け金制を拡大させ、 2003年ERP制度の施行として、生 産者の責任回収の拡大。(監督機 関 環境部傘下の韓国環境資源公 社) Garbage Collection Station at Apartment Standard Garbage Bag 11 STEP V ごみ従量制の施行 1995年ごみ従量制の施行以後、 (1) Cheaper than before 過去、財産税で賦課されていた方式より、 真の環境的制度。 予想より市民が税金負担を切り詰める効 果。 (2) Easy to find どのくらいごみを捨てて、費用を支払うの かみて、はっきりと理解。 (3) Bridge to EPR • • ごみ従量制を通して消費者の責任拡大以 後、生産者の責任も拡大要求が強まった。 2005年 飲食物ごみの埋め立て禁止によ り、生活廃棄物処理量の急激に減少。 Recyclable papers are put aside separately for collectors 12 ソウル地域ごみ従量制の政策的成果評価 Before(1994) vs. After(2000) : 埋立・焼却量の減量効果 5,225 ton/day 減量化効果 42.6% ↓ リサイクル品収集量の増加効果 1,730 ton/day リサイクル効果 54.7% ↑ 埋め立て地使用年限増加効果 金浦海岸埋め立て地の使用年 約 20年以上 ↑ ソウルに予定された 9箇所の大型焼却場のうち、5ヵ所の焼却場建設計画の取り消し $ 150 mil. * planned 5 facilities = Approximately $ 750 mil. Saving 約 7億5千万ドルの財政支出節減效果 EPRの積極的導入雰囲気造成 13 ごみ従量制と EPR, Zero-Waste 関係 ごみ従量制は EPRを成功的に施行するための礎石 - リサイクルしないで廃棄させるごみに対して消費者はお金を出さなければならないというごみ従 量制は一種の消費者のリサイクル責任拡大制も (ECR; Extended Consumer Responsibility) - 消費者責任拡大制度化-> 生産者がリサイクル責任拡大を回避する根拠喪失 (EPR; Extended Producer Responsibility) ごみ従量制は Zero-Wasteへの近道 - 消費者が資源を廃棄することに直接費用を支払うによって 生産-消費-循環過程での多様な 3R(Reduce, Reuse, Recycle) 政策は根本的に他のパターン変化を発揮する可能性↑ - 有害廃棄物が発生されない資源循環体系政策開発可能性↑ 14 資源循環社会への道 資源循環社会 Zero-Waste (有紀廃物ゼロ含む) EPR(拡大生産者責任制度) ごみ従量制(消費者責任再活用制) 廃棄物の削減(Reduce), 再使用(Reuse), 再生利用(Recycle) 15
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