私が岡田研究室を希望した理由 及び 略歴

ブックオフの経営体制について
学籍番号
氏名
200611046
野澤寛
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1.ブックオフの成立 Data(2008.3.31)
創業
1990年
店舗数合計
スタッフ数合計
902店(うちFC店 +41店舗
590店)
703名
パートアルバイト
スタッフ 7,482人
売上
32.545.474千円
前年度比
(2008.4.1~2008.12.31)
ブックオフ公式HP企業情報より
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2.出版業界について
 2005年 書籍市場規模
2兆2000億円
1997年から縮小傾向
 規制
 再販売価格維持制度(著作権維持のため)
小売価格が出版社によって決められる。
 委託販売制度
売れ残りを出版社に返品可←返本率40%(1990年後半)
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2-1-1.
この制度による影響
本の書店粗利減少(22%)2004年ごろ
→多くの書店が赤字経営
陳列期間が大幅に短縮
出版社利益率低下(10%1980年代→5%2000年代)
大規模書店チェーンのシェアが高まる
→中小規模の書店の閉店増加
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2-1-2.
従来の古書店
文化的に重要な本を扱う。
→不要な本(安いコミックスや文庫本)を処分した
い、というニーズを満たしていなかった。
店舗が暗く、カビ臭く、入りにくいイメージ。
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3-1-1.
ブックオフ起業について
発端は中古ピアノビジネス→成功!
背景・・・中古ビジネスは規制がなく粗利が高い。
→ 中古書をクリーニングし、人目を引く清潔な
チェーン店で販売するビジネスを思いつく。
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3.問題点
1. 古書店のマイナスイメージ(暗い、汚い
etc…)
2. 人材の確保
3. 価格設定
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3.解決
1. 清潔な本、店舗を徹底する
2. パートタイマーを有効活用
3. ①状態がよい・・・定価の一割買取、半額で
売る。
②売残り、5冊以上の本・・・100円
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4.ブックオフ・サービスマネジメント
 業務手順標準化→チェーン展開を可能に
80%以上がパートタイマー
 各店舗の店長が時には一時間以上に渡る面
接、オリエンテーション→意欲の向上
 「ヘルプ」の存在・・・ベテランが新店舗スタッフ
に技術指導
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4-1.買取
 オペレーション管理
基本的な業務は①買取②加工③陳列④販売
買取・・・ABCDのランク付け
半額で売れる良品→A,B
加工しても100円にしかならない→C
販売できない→D
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4-2.加工、陳列
 加工
側面を削り、ブックカバーを洗う。
→希少価値や資料性などを評価対象としない
買取後の付加価値を高める。
 陳列
基本的に半額コーナー(A,B)と100円(C)コーナー
100円コーナー目当の客も(掘出物探しの楽しみ)
状態の悪い本は決して棚に並べない。
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4-3.販売
 各店舗が地元で本を調達
 当該地域の顧客層にあった品揃えに
 従業員の挨拶を一番に重視
 万引き防止、明るい雰囲気作り
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4-4.マーケティング
 キャッチフレーズ「本を売るならブックオフ
 知名度アップ、買取数向上
 本を売りやすい環境
 平均20台の駐車スペース
 自宅に本を取りに行くサービス
 ブックオフに無料で本を送る「宅本便」サービス
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4-5-1.人的資源管理
 パートタイマー
 時には一時間に渡る採用面接
 具体的な目標
 明確な担当職務
 キャリアパスプラン
 肩書と時間給を明確にする。
 教育
 ベテラン社員の新店舗への自発的出張(ヘルプ)
 新任スタッフを賞賛し、自信を養成
 社内報導入、有用事例紹介
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5.発展のプロセス
 フランチャイズ制
 「利他の精神」
フランチャイズ店の為に働く
 店員全員の理念の共有
 ベテラン店長を派遣し、理念の共有を促進
 競合企業




ブックオフを模倣した店舗が多数登場
「ブックマーケット」「古本市場」
ブックオフ売上シェア61%2006年目標2013年75%
TSUTAYA、文教堂、平安堂参入
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6.成長の機会
 2006年、書籍小売チェーン3位、850店舗
 再販売価格維持制度が廃止される?
 新刊書の値段が下がる→不利益?
 今後ブックオフが取るべき戦略
1. 既存事業強化
2. 非書籍事業への多角化
3. 海外展開
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6-1.既存事業強化
 専門店、郊外大型店
 都心店
 買取専用センターで本の供給
 経費が高いので、小規模店を出店
 オンライン店舗
 「eBOOKOFF」
 本、CD、DVD、ゲームソフト
 アマゾンと違い、BtoCのスタイル
 膨大な在庫から検索可能、売却が容易
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6-2.非書籍中古販売事業への多角化
 子供用品、婦人服、メンズカジュアル、スポー
ツ用品など
 「中古劇場」の展開
一つの店舗で本、服、子供用品など
様々なものを販売
 問題点
 他社と比べ商品知識がない
 マニュアル化、徹底的な研修→難航
定価がわからない。(本は明らか)
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6-3.海外展開
 海外他社では現在は中古書店ビジネスには
興味を示していない。
 3つのステップでの海外進出
1. まず一店舗出店し日本のビジネスモデルを実行
2. 更に2店舗出店し現地のニーズに合わせる
3. 現地パートナーと協力して事業拡大
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6-3.海外展開
 ハワイ、ニューヨーク、パリなどに出店1998~
 日本人向けに和書を割高価格で販売
 数店は成功(黒字転換)。
 人件費、家賃などの問題。
海外進出に山積みの課題・・・
(政府の規制、労働時間規制、現地語業務マニュアルの整備etc・・・)
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7.今後の展望.Q&A
 Q1
 100年にわたって存続する企業にするためにどの選択肢を
追求すべきか。
 Q2
 どのように事業を拡張すべきか。それは持続可能か。
 Q3
 拡大を阻害する要因があるとすれば何であろうか
 Q4
 確率したビジネスモデルをどの程度応用することができる
のであろうか。
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7-1.回答
100年にわたって存続する企業にするためにどの選
択肢を追求すべきか。
 ③.
 規制や人種などの壁はあっても、一度乗り越えて
ビジネスモデルを確定できればその後は日本同
様拡張が期待できる。
 中古ビジネス自体がほとんど存在しないことから
もわかるように、ほぼ未開の分野である。
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7-2.回答
どのように事業を拡張すべきか。それは持
続可能か。
 1での答えのように、海外に事業展開していく
のがよいと思われる。理由は前述のとおり。
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7-3.
拡大を阻害する要因があるとすれば何であろうか
 政府による規制、著作権の問題
 近年著作権に関する問題が多々起きており、中古
品も著作権を侵害しているとみなされ規制される
恐れがある。
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7-4.
確率したビジネスモデルをどの程度応用することが
できるのであろうか。
 基本的に人の使い方は他の業種でも同じと思
われる。
 主に、自信の養成の仕方やベテランを利用した技
術向上など。
 パートタイマーの働き方については仕事によっ
て熟練度が求められるものがあるので応用は
難しいかもしれない。
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