空気感染するはしか(麻疹)

Q 患者と同じ飛行機に乗った人が、空港周辺
の施設に足止めされたのはなぜか?
A 感染拡大を防ぐため。
患者に面と向かって話したり、2メートル以内
の席に座ったりしていた場合、感染の可能性
が高い「濃厚接触者」とみなされる。
新型インフルエンザは普通のインフルと同じ
で、主に「飛沫(ひまつ)感染」でうつると考えら
れる。
Q 「飛沫感染」とは?
A 患者のくしゃみやせきが原因の感染。患
者はのどが炎症を起こし、粘液が普段より
多い。
せきなどでウイルスが粘液の水分とともに
粒子(飛沫)になって飛び出す。吸い込めば
感染する可能性がある。
実験で、飛沫は1~2メートルしか飛ばない
とされ、足止めする同乗者の範囲を決める
元になっている。
Q 席が離れていれば安心か?
A ウイルスを含む飛沫より小さい粒子が空
気中を漂い、それを吸い込んで起きる「空気
感染」(飛沫核感染)も注意が必要だとする
専門家もいる。
しかし、それもまれとみられ、機内全体に
感染が広がる可能性は、ほとんどないとさ
れる。
Q 別の経路で、感染の恐れは
ないか?
A 患者がせきなどを抑えた手でドアや
スイッチを触れば、そこにウイルスが
付く。
それらに触れた人が、さらに鼻や口
を触ることで「接触感染」も起こるため、
手洗いが大切だ。
Q 感染力はどうか?
A 新型インフルは通常のインフルのように、
その場にいる患者1人からまわりの1~4人
程度に感染するとみられる。
空気感染するはしか(麻疹)は患者1人か
ら15~20人で、これよりは弱い。
新型インフルは電車の同じ車両に乗り合
わせたぐらいではうつらないようだ。
Q どの程度の期間、注意が必要か?
A 発症する1日前から7日後までが、患者か
ら他人にウイルスがうつる期間。
今回はこの期間中だったため、保健所が感染
の可能性がある人を追跡調査する。必要と判
断すれば、患者に接触してから7日間は自宅
待機してもらう。
従わずに出歩く人は感染をさらに広げてしま
いかねないので、名前が公表されることもあ
る。