法 律 を わ作 たり し出 たす ち の 力 2007年度後期 くらしと法律 笹沼 朋子 2007年10月 日 第4講 女性が獲得した男女平等(2) 雇用差別と裁判 結 婚 退 職 制 度 は 違 法 か ? 日本国憲法第14条 すべて国民は、法の 下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的 身分又は門地により、政治的、経済的又は社会 的関係において、差別されない。 日本国憲法24条 婚姻は、両性の合意の みに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有する ことを基本として、相互の協力により、維持さ れなければならない。第2項 配偶者の選択、財 産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び 家族に関するその他の事項に関しては、法律は、 個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制 定されなければならない。 労働基準法4条 使用者は、労働者が女性で あることを理由として、賃金について、男性と 差別的取扱いをしてはならない。 住 友 セ メ ン ト 事 件 事実 昭和35年、原告は就職するにあたって「結 婚したら退職します」という念書を書かい た。その後、原告は結婚したが退職せず、 勤務続けていたところ、昭和39年、会社が 解雇した。 東京地裁の判断 「結婚は・・・女子労働者のみの解雇事由であ るから・・・労働条件につき性別による差別待 遇をした」 「結婚を退職事由と定めることは、女子労 働者に対し結婚するか、又は自己の才能を 生かしつつ社会に貢献し生活の資を確保す るために従前の職に止まるかの選択を迫る 結果に帰着し、かかる精神的、経済的理由 により配偶者の選択、結婚の時期等につき 結婚の自由を著しく制約するもの」 結 婚 退 職 制 度 は 違 法 か ? 日本国憲法第14条 すべて国民は、法の 下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的 身分又は門地により、政治的、経済的又は社会 的関係において、差別されない。 日本国憲法24条 婚姻は、両性の合意の みに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有する ことを基本として、相互の協力により、維持さ れなければならない。第2項 配偶者の選択、財 産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び 家族に関するその他の事項に関しては、法律は、 個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制 定されなければならない。 労働基準法4条 使用者は、労働者が女性で あることを理由として、賃金について、男性と 差別的取扱いをしてはならない。 住 友 セ メ ン ト 事 件 と 法 一人の女性 vs 会社 憲法違反の先例→法規範 その後の立法にも影響 1985年男女雇用機会均等法 1997年改正均等法(現在は2007年 均等法) リ ク ル ー ト ス ー ツ パ レ ー ド 1985年旧均等法と好景気に 支えられて、女性の就職も堅 調だったが、1990年代に入っ て超氷河期に入る。 女子学生は特に採用手続きで ひどい差別を受けるが、1994 年7月、それに怒って、一部 の女子学生たちがリクルート スーツを着てデモ行進をした。 影リ 響ク 力ル ー ト ス ー ツ パ レ ー ド の 1997年の改正均等法 立法過程において、使用者側も 募集・採用については禁止条項 を設けなけることに賛同する。 募集・採用のみならず、配置・ 昇進・教育訓練等について、そ れまで差別しないことを努力す るよう義務付けられていたに過 ぎない規定が、禁止になった。 誰 が 法 律 を 作 っ て い る の か ? 立法府=議会 行政府=内閣 学者 活動家・圧力団体 誰 が 法 律 を 作 っ て い る の か 。 それは、 わたしたち
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