夏の虫たち

夏の虫たち
ヘイケボタル
ゲンジボタルより小さく、
光る間隔(かんかく)も
短(みじか)い。きれい
な田んぼなど、流(な
が)れのない場所(ば
しょ)にいるよ。幼虫(よ
うちゅう)は、ヒメモノア
ラガイなどをつかまえて
食べるんだ。夜行性(や
こうせい)。
夏の虫たち
ゲンジボタル
日本で一番大きなホタ
ル。きれいな流(なが)
れのある水辺(みずべ)
にいるよ。昼はすずしい
場所(ばしょ)で休み、
夕方からゆっくりと光り
出すよ。たまごや幼虫
(ようちゅう)も、わずか
に光るんだ。夜行性(や
こうせい)。
夏の虫たち
コガネムシ
ピカピカと「黄金」色に
光る体。緑色(みどりい
ろ)をおびたもののほか
に、赤っぽかったり、黒
みがかったものもある
んだ。サクラやクヌギな
どの葉(は)を食べるよ。
夜行性(やこうせい)。
夏の虫たち
ノコギリクワガタ
大きくて立派(りっぱ)だ
ね。大あごの内側(うち
がわ)はノコギリのよう
なギザギザ。でもこの
大あごは真(ま)っ直ぐ
だったり曲(ま)がってい
たり、形や大きさも様
(さま)ざま。クヌギなど
の木のしるに集(あつ)
まるよ。夜行性(やこう
せい)。新しい成虫(せ
いちゅう)は、蛹室(よう
しつ)で冬をこすよ。
夏の虫たち
ミヤマクワガタ
大きくてどうどうとしたク
ワガタムシ。「深山(み
やま)」とついているけ
ど、関西(かんさい)より
西では、平地(へいち)
の林でも見られるよ。ク
ヌギなどの木のしるが
大すき。オスは、体の大
きさにちがいがあるん
だ。夜行性(やこうせ
い)。
夏の虫たち
アオカナブン
あざやかな緑色(みどり
いろ)のコガネムシ。カ
ナブンより大きく、少し
スマート。昼間に活動
(かつどう)し、クヌギな
どの木のしるに集(あ
つ)まるよ。幼虫(よう
ちゅう)の住(す)みかに
なるくち木がへり、数も
少なくなってしまったん
夏の虫たち
カブトムシ
立派(りっぱ)なツノを持
(も)つ、雑木林(ぞうき
ばやし)の人気者(も
の)。このツノは、ほか
のオスとたたかうため
に使(つか)うんだ。成
虫(せいちゅう)は、クヌ
ギやコナラの木のしる
が大すき。夜行性(やこ
うせい)。
夏の虫たち
キボシカミキリ
触角(しょっかく)が、体
の2倍(ばい)以上(い
じょう)もあるよ。体に黄
色い斑点(はんてん)の
模様(もよう)があること
からついた名前なんだ。
模様の形や入り方は、
住(す)んでいる場所
(ばしょ)によっていろい
ろだよ。
夏の虫たち
アゲハチョウ
家のまわりで見かける
よ。もし、家にミカン科
の木があったら、葉
(は)のうらをよく見てご
らん。きっと、たまごが
見つかるよ。幼虫(よう
ちゅう)は、この木が大
すき。ここで、年に4~6
回も、世代交代(せだい
こうたい)をくり返(かえ)
すんだ。
夏の虫たち
ツマグロヒョウモン
川原や畑(はたけ)、街
(まち)など、様(さま)ざ
まな場所(ばしょ)で見
られるよ。成虫(せい
ちゅう)は、コスモスや
セイタカアワダチソウの
花のみつが大すきなん
だ。オスは、後ろ羽の黒
いふちどりがとくちょう
夏の虫たち
ミツバチ
ハチミツを取るために
ヨーロッパから取りよせ
たセイヨウミツバチ、も
ともと日本にいたニホン
ミツバチ、熱帯(ねった
い)アジアから来たオオ
ミツバチがいるよ。写真
(しゃしん)はセイヨウミ
ツバチ。成虫(せいちゅ
う)で冬をこすよ。
夏の虫たち
オオスズメバチ
黒い体にオレンジ色の
縞模様(しまもよう)がと
くちょう。日本で一番大
きくてきけんなハチだ。
ほかの昆虫(こんちゅ
う)を食べたりしている
よ。土の中、家のかべ
などに大きな巣(す)を
作るんだ。見かけても、
ぜったいに近づかない
夏の虫たち
ナナホシテントウ
名前の通り、羽に7つ
の黒い星があるよ。公
園や庭(にわ)でもよく
見かけるテントウムシだ。
草についているアブラ
ムシをたくさん食べるよ。
茎(くき)の上まで行くと、
パッととび立ち、びっくり
すると、足からオレンジ
色のしるを出すんだ。
成虫(せいちゅう)で冬
をこすよ。
夏の虫たち
アブラゼミ
ジリジリと暑(あつ)そう
な声で鳴くよ。リンゴや
ナシ畑(ばたけ)で大発
生(はっせい)して、作
物(さくもつ)がひがいを
受(う)けてしまうことも。
幼虫(ようちゅう)の大き
な前足は、土をほるの
に役立(やくだ)つよ。
夏の虫たち
クマゼミ
日本で一番大きなセミ。
すき通っていて、きれい
な羽だね。午前中の早
い時間や夕方に、
シャーシャーと大きな声
で鳴くよ。雑木林(ぞう
きばやし)のセンダンや
アオギリなどの木に、た
くさん集(あつ)まって止
まることがあるよ。
夏の虫たち
ツクツクボウシ
ツクツクオーシという鳴
き声から名前がついた
よ。セミの中では一番お
そくに生まれる仲間(な
かま)で、秋のはじめま
で、元気よく鳴いている
よ。セミの鳴き声には、
オス同士(どうし)鳴き
合う時と、メスをよびよ
せる時があるんだって。
夏の虫たち
ヒグラシ
カナカナと、すんだ声で
鳴く。梅雨(つゆ)のころ
生まれて、真夏(まな
つ)には、もういないん
だ。少し暗(くら)くてし
めった林がすき。羽にく
らべるとおなかが大きく、
体の色は様(さま)ざま。
明け方や夕方、くもりの
日によく鳴くよ。