携帯電話と2次元コードを用いた観光案内 ~携帯スタンプラリー~ 課題 部門:街に活きているコンピュータ 登録番号:10045 システムの目的 僕たちは、コンパクトで普及率の高い携帯電話に着目し、QRコードを用いて携帯電話でスタンプラリーを 行うことを考えました。その中には、携帯電話のアプリ上にスタンプを集めているという遊び感覚の楽しさ、 観光本来の楽しさ、その他の機能が融合されれば新しい観光の形ができるのではないかと考えました。 さらにこのシステムでは地図情報配信や写真アップロード機能などを提供します。携帯電話を用いるの で大きなガイドブックは不要になり、これからは思いついた時に携帯電話を持って観光に出かけてくださ い。もちろんリアルタイムな情報配信ですのでガイドブックよりも新しい情報を受け取ることができます。 携帯電話片手にいつでも観光できる! スタンプを集める楽しさ・クイズ 地図情報配信・写真アップロード 観光本来の楽しさ スタンプデータ取得 携帯電話 (DocomoSH505i) チェックポイント システムの機能 観光者が気軽に観光を楽しめるように以下の機能を提供します。 •スタンプラリー機能- 各地点のQRコードから、スタンプの情報を取り込むことでスタンプラリーを実現する。 •クイズ情報配信-チェックポイントごとにクイズが受け取れ、他の観光者とのランキングも表示される。 •地図情報配信-次のチェックポイントまでのルートを表示してくれるなど •写真アップロード機能-観光地で撮った写真を街のウェブサイトにアップロードできる。 •パソコンとの連動した機能-パソコンにスタンプラリーをした情報を取り込み、観光した場所のさらに詳しい 情報を見ることや写真の編集をすることができる。 •店内情報配信システム-店の前にあるQRコードを取り込むことでそのお店の最新情報が分かる。 ■今までにある技術事例との相違点 1.PDAによる歩行者用観光地情報提供を行うシステムとの違い 僕たちのシステムは、スタンプラリーを行うことにより、初めての土地でも目的を失わずに行動でき たり、娯楽性が付加される点、コンパクトで普及率の高い携帯電話を使用することにより、システ ムの敷居を下げている点において優れています。 2. 携帯電話によるGPSを使ったナビゲーションシステムとの違い 僕たちのシステムは目的地へのナビゲートだけでなく、観光旅行全体のバックアップを行うもので す。例えば、僕たちのシステムでは、観光旅行後も自分の撮影してきた写真を、webページ上で開 催されるイベントに応募するなどして楽しめるというのが相違点です。 これは旅行中撮ってきた写真を見ながら思い出に浸るというのも、観光旅行の醍醐味であるという、 我々の考えから生まれたものです。 対象者:携帯電話を持っていて観光する人 システム構成 開発環境 Windows XP 携帯電話:DocomoのSH505is iアプリのVersion DoJa-3.0 動作環境 サーバ:Perl5.6, Apache1.3.26, 携帯電話:DocomoのQRコード読み取りに Debian/GNU Linux 対応したiアプリ対応端末(DoJa-3.0以上) QRコード作成ソフト 「QRファクトリー」 パソコン:インターネットにつながりブラウザ iαppli Development Kit for DoJa 3.0 ソフト必要 Java2 SDK, Standard Edition Version 1.3.1 サーバ スタンプ情報 地図情報 写真の情報 お店情報 クイズ情報 ランキング情報 イベント情報 観光者の管理 時間の管理 ウェブサイト システムの流れ 写真・識別番号等 QRコード対応携帯端末 (docomo SH505i) 地図・クイズ・チェック ポイントに関する情 報等 識別番号・Web サーバのURL 観光者や 各種データ の管理・各 種計算等 お店・イベント 情報等の提供 Webサーバとその管理者 データ提供者 (商店街、市役所) 街の各種情報の公開・ フォトコンテストの開催 各チェックポイントのQRコード 街のWebページ QRコードの説明 QRコードの国際的位置づけ QRコードは、ISO,JIS等にも規格化されており国際的にも認められている二次元コー ドです。これからますます利用されていくQRコードを本システムは採用します。 携帯電話の弱点を克服できる 携帯電話の弱点として入力が挙げられます。携帯電話のキーの数はとても少なく、 多くの文字(例:URL等)を打つのは容易ではありません。そこで、QRコードを用いる ことでワンタッチでの入力を可能にします。 QRコードに書き込む内容 ・アクセスするURL ・チェックポイントの識別番号 以上の二つを書き込む予定です。QRコード作成にはDocomoから提供されている 「QRファクトリー」のiアプリ連携機能を使用します。 QRコード作成画面「QRファクトリー」 【ツール提供元】株式会社NTTドコモ イメージ図 機能1-スタンプラリー機能 エンターテイメント的な要素 この機能には、携帯電話でスタンプを集めているという遊び感覚、エンターテイメン ト的要素があります。さらに「携帯電話でスタンプラリー」というアピールで観光客を 集めることもできると考えられます。 クイズ情報の配信 付加機能として、チェックポイントの情報をサーバに送信することでスタンプと共に、 iアプリ上にクイズを一問出題します。クイズはチェックポイントごとに配信され、結果 はサーバに保存されます。その結果は、スタンプラリー終了後、ランキングと共に携 帯電話上に表示されます。個人を識別するために製造番号をサーバが取得するこ ととします。 チェックポイント 送信するデータ(制限:10kバイト以下) IアプリのHttpConnectionインタフェース を利用して ・利用者の携帯電話の製造番号 ・2桁の識別番号 ・URLを送信 カメラ機能 iアプリの com.nttdocom o.device.Came raクラスを使用 利用者 受信するデータ(制限:20kバイト以下) スタンプ・クイズ情報・お店情報を受信 サーバ 処理する内容 地図のルート解析 クイズ問題の選択 説明文の選択等 ※個人識別のための製造番号取得には、Iアプリのcom.nttdocomo.util.PhoneクラスのstaticメソッドgetProperty()を使用 機能2-地図情報 現在位置情報・イベント情報 スタンプラリーのチェックポイントでは、現在いる位置の情報を取得することができます。この 地図は、サーバ側で保存してあり、いつでも最新の地図を見ることができます。さらに、 そのチェックポイント付近のイベント情報なども見ることができます。 次のチェックポイントまでの案内 チェックポイントを通過した情報を随時サーバに送信してあるのでこれまで進んできたルート 表示が可能です。また、次のチェックポイントまでのルート表示も見ることができます。 お店情報 地図上に番号が振ってありお店の情報を取り込むことも可能です。その中にはクーポ ン付の紹介やこれまでに来られた観光客のコメントなども見ることが可能です。 説明 左図のように元の地図画像の 上にルート表示画像を重ねる ことでチェックポイントまでの 案内を行います。画像処理に ついてはサーバ側で行うもの とします。 表示例 元の地図画像 ルート表示画像 データの送受信方法については、機能1と同じ方法を用います。 機能3-その他 写真アップロード機能 今回、ターゲットにしている観光客の多くの人は、その街で写真をとることになるで しょう。そこで、iアプリに写真を読み込める機能を搭載してさらにサーバにそ のデータにメッセージなどを添えてアップロードできるようにします。サーバ に送られた情報は人間を通して掲載の可否が判断されるようにします。 携帯電話内の 画像管理領域 iアプリ 掲載可否 の判断 画像データ送信 サーバ ウェブサイトへ掲載 ※画像データ管理機能の呼び出しには、Iアプリのcom.nttdocomo.system.ImageStoreクラスを使用 ※画像データ送信には、メール送信、または、CGIを使用 パソコンと連動した機能 観光客は、観光をしてからその街の情報をもっと知りたくなるはずです。その街の ウェブサイトにアクセスすれば今日通過した街のルート表示ができ、さらに地図上に アップロードした写真が撮った場所で表示され、編集・投稿できるようになる。さらに 他の観光客とのコミュニティ機能も考えています。 パソコン サーバ 識別IDでアクセスすると 自分の観光情報が取り込める 携帯電話 製造番号から算出した 個別の識別IDを与える システムの発展性 フォトコンテストの実施 本システムでは写真がとったその場で応募できます。そのため、多くの観光者からの応 募が見込めます。そうすれば、フォトコンテストの実施等も簡単にすぐ行えます。 観光している人数の把握 多くの人がこのシステムを利用すれば観光している人数・場所の把握が可能になります。 モデルコースの作成1~時間管理~ スタンプラリーをした結果を管理することで、あるチェックポイントではどれくらいの時間 を要するかなどのモデルコースなどの作成に役立てることなども可能です。 モデルコースの作成2~フリーコース機能の追加~ チェックポイントから自分で好きなようにコースを作成してもらう機能です。このような機 能を用いれば、観光客の好みが分かり、モデルコースの作成に役立ちます。さらに年齢 などの個人情報を入力してもらえば年齢別コースなどといったようなモデルコースを作成 できます。 僕たちは、このようなシステムを通して街がより活発に元気になっていくこと を目指して、携帯電話用観光案内WEBシステムを開発していきます。 モデルコースを作成する機能・フリーコース機能については時間があれば 作っていきたいと考えています。
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