事業概要ダウンロード

BPO人材育成モデル事業(概要)
事業の背景
1.BPO市場動向
近年、社内業務そのものを情報システムの運用とともに、外部に委託するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシン
グ)が注目を集めている。
ミック経済研究所の国内ITサービス市場に関する中期予測では、システム開発サービスに次いで、アウトソーシング
サービスが今後大きく成長すると報告。
同報告では、アウトソーシングサービスは06年度以降、年3.8%~4.0%の成長を続け、09年度には3兆円の市場
規模となると予想し、今後も安定的に成長することが予想されている。
2.日本における労働力人口の減少
日本における労働力人口は2005年に6,772万人でピークを迎え、その後は減少に転じており、2025年には6,296万人と
ピーク時から7%減少すると推計されており、IT人材の確保が今後ますます困難になることが予想される。
3.インド、中国におけるBPOへの取り組み(海外への業務の流出)
近年、経済成長の著しいインド、中国においては、経済のグローバル化の流れを受け、海外からのBPO業務受託で大
きな成果を挙げている。これらの国では豊富な労働力を背景に国を挙げてBPO産業の育成に取り組んでおり、2006年6
月に中国商務省高官は、「サービス貿易の発展に力を入れ、外国企業から業務アウトソーシングを積極的受注する」方
針を決め、国家が戦略的にBPO産業を育成することで雇用の場の確保を図ることとしている。
日本国内企業のBPO需要の高まりや日本の労働力人口の減少等を鑑みると、中国等における日本企業からのBPO
受託は今後増大することが予想される。雇用の場の少ない本県においては、雇用の場の創出が重要な課題となってお
り、国内から海外への雇用の流出を防ぎ、本県への雇用の場の誘致を図ることが肝要。
4.沖縄IT津梁パーク構想におけるBPOの位置づけ
ITの戦略拠点として内閣府と沖縄県が整備を進めているIT津梁パークでは、新しいIT産業の拠点として8,000人の
雇用創出を見込み、うち7割程度がBPO関連での雇用創出となることを想定しており、沖縄が日本国内におけるBPO
拠点地として大きな役割を果たすことが期待されている。
1
BPO人材育成モデル事業
必要性・重要性
○「全国並の完全失業率」を達成するためには、産業振興策と雇用対策について、官民が一体となり総合的
に推進することが肝要
○沖縄IT津梁パーク構想による更なる飛躍の好機
○国内BPO需要の増大によるが予想されている中、県外アウトソーサー等が沖縄への注目が高まっている
現在、本県における新たなIT産業の展開、産業拡大のためにBPO人材を短期・大量に育成することで、人材
の豊富さを強力にPRし、国内オフショア拠点の中核エリア形成に資する。
事業内容(H21~H23年度)
実施スキーム
1.BPO人材育成研修
○国内BPO拠点地形成のため、企業と連携してBPO人材を育成すること
で、本県におけるBPOの重点的発展、新しいIT産業の振興を図り、民間主
導による自立型経済の構築を目指す。
・産官連携による年間210人(初年度)の人材育成
①基礎研修(県が実施)→②専門研修(BPO企業が実施)→③常用雇用
2.BPO企業説明会・面接会
研修前に各BPO企業の業務内容等を説明し、BPO業務に対する理解浸
透や意欲向上等を図る。
また、育成した人材を就職まで確実に繋げるため、BPO企業による面接
会を開催する。(地域就業支援事業との連携)
内閣府
(財源)本府予算
補助
(2/3)
沖 縄 県
委託
(10/10)
受託業者
2
■ 事業スキーム
求職者(学生を含む)
BPO人材育成モデル事業
③各BPO企業での
専門研修(10日間)
①BPO企業説明会(研修説明会)
研修開始前に各BPO企業の業務内容
等を説明
(目的)
○専門研修受講先(県内BPO企業が担
当)を適切に選択させる
○BPO業務への理解促進による就職
後のミスマッチの解消
○就職先の明確化
○研修に対するモチベーション向上
初年度210名の受講
生を想定。
BPO産業協議会
(仮称)
物流関係
A社
求職者が
研修先を
選択
B社
④BPO企業合同面接会(地域就職支援事業との連携)
育成した人材を就職まで確実に繋げるためBPO企
業合同面接会を開催。
(目的)
○就職まで確実に繋ぐ
○定期的に面接会を開催することで、計画的な採
用を企業に促すことが可能となる
○企業と連携し、事前に採用予定人数を把握する
ことで、次年度以降の研修規模を適正に把握するこ
とが可能となる
○企業が一堂に会し、雇用条件等を開示するため、
給与等の待遇の差が明確になり、獲得競争が生じ
ることで企業の雇用条件の向上を図る
基礎研修の必要がない求職者 70名
②共通基礎研修(10日間)
事務系
BPO企業で必要とされる基礎能力を獲
得するための研修を実施。
20名×年間7回開催(年間140名)
(内容)
○IT機器の操作
○情報セキュリティマネジメント 一般求職者
○電話応対の基本エチケット 140名
○コミュニケーションスキル
○ビジネスメール
等
C社
常用雇用による
BPO企業への就職
D社
求職者
企業
3
BPO人材育成モデル事業
【平成21年度】
【平成22~23年度】
○年間210人規模のBPO人材の育成
○企業と求職者のマッチング支援
○学生・求職者向けBPO業務の広報、周知活動
○企業の進出状況に応じたBPO人材の育成
○企業と求職者のマッチング支援
○学生・求職者向けBPO業務の広報、周知活動
○積極的なBPO企業の誘致促進
【事業内容】
①共通基礎研修(10日間)
②各BPO企業における
専門研修
県が実施
③常用雇用によるBPO
企業へ就職
○IT機器の操作
○情報セキュリティマネジメント
○電話応対の基本エチケット
○コミュニケーションスキル
求職者
企業
○ビジネスメール
等
BPO企業にて
専門研修実施
【実施体制】
就職支援機関
・BPO産業協議会
(傘下企業等で専門研修を実施)
国(2/3負担)
委託
県(1/3負担)
企業
誘致・
業務
拡大
による
雇用
の場
の拡
大
ハローワーク
雇用能力開発機構
連携
・民間教育訓練機関
(共通基礎研修を実施)
経済団体
沖縄県経営者協会
中小企業家同友会
産官
連携
による
産業
振興
・
国
内
B
P
O
拠
点
地
域
の
形
成
・
新
た
な
産
業
の
振
興
に
よ
る
六
千
人
の
雇
用
発
生
4