中性子I.I.を用いた熱流動機器の可視化例 神戸大学 杉本勝美 特徴 1. 中性子線を高感度,高解像度,広帯域で画像化出来ます. 2. カラーイメージインテンシファイア(カラー電子増倍管)には 広いダイナミックレンジ,高い感度を有し,残光時間も少な いカラーイメージインテンシファイアを採用しています. 3. 中性子線,γ線等からカラーイメジインテンシファイアおよ び撮像ユニットを保護し,画像ノイズを極力低減するため の遮蔽容器を標準で用意しています. 4. 標準のカラーカメラ以外のカメラの設置を考慮し,遮蔽容 器は十分なスペースを確保しています. 中性子I.I.カタログより 中性子I.I.を利用した可視化 GdタイプI.I. ・固体高分子形燃料電池のダイナミックCT計測 ・小型4ストロークエンジン内のオイル挙動の可視化 ・固体高分子形燃料電池の水分布定量計測 ・ヒートパイプの流動挙動の可視化 10BタイプI.I. ・固体高分子形燃料電池の膜厚方向水分布計測 中性子I.I. 9インチ中性子カラーイメージインテンシファイヤ(㈱東芝) コントローラー 中性子I.I. カメラ 視野切換:9,6,4.5 インチ 本体重量:150kg システム配置1 Visible light ② ① Neutron beam ③ ④ 1. Test section 3. C-MOS camera 2. Neutron image intensifier 4. Host computer 5 システム配置2 Visible light ② ① Neutron beam ③ ⑤ ④ 1. Test section 3. Mirror 5. Host computer 2. Neutron image intensifier 4. CCD camera 6 カメラ ダイナミックCT計測・・・高速度C-MOSカメラ (Basler, A504kc) 画素数:1280×1024 最大フレームレート:500fps 輝度階調:8bit 定量計測・・・・・・・・・・・冷却型CCDカメラ (Princeton Instruments, PIXIS1024 ) 画素数:1024×1024 輝度階調:16bit * 出力蛍光面寸法 Φ25mm 7 高速度カメラによるCT計測システム 中性子線 可視光 回転 電池 高速度カメラ 中性子I.I. 高速回転ステージ ・1秒間に1 回のCT 計測を実現 ・2.6秒毎に1時間以上の連続計測が可能 (1秒/CT,100fpsの場合) 撮影画像1 撮影条件 ・1CTあたりの撮影時間 :9sec ※15 秒間隔で連続CT撮影 ・画素寸法:107μm ・I.I.視野6インチ ・フレームレート:50fps 発電前画像 ア ノ ー ド 側 カ ソ ー ド 側 冷却流路 撮影画像2 発電中画像 カ ソ ー ド 側 ア ノ ー ド 側 MEA,GDL,ガス流路 画像処理後 ボリュームレンダリング 高速度カメラによるエンジン内可視化 中性子線 可視光 高速度カメラ 中性子I.I. 小型エンジン 小型4ストロークエンジン 25ccエンジンモータリング 撮影画像1 撮影条件 ・フレームレート:30~500fps ・画素寸法:160μm 30fps 3600rpm 内径×行程:34×27 [mm] 撮影画像2 250fps 3600rpm 撮影条件 ・フレームレート:30~500fps ・画素寸法:160μm 撮影画像3 500fps 3600rpm 撮影条件 ・フレームレート:30~500fps ・画素寸法:160μm 冷却型CCDカメラシステム 可視光 中性子線 電池 カメラ 中性子I.I. ・ 冷却型CCDカメラ (1024×1024pixcel,16bit) ・ 露光時間 : 12sec ・ 検出分解能 : 8μm ・ 空間分解能 : 108 μm B4Cグリッドを用いた水分布の定量計測 2 流路・リブ下部において1×3mm の計測メッシュで平均水厚さ 1mm 流路 (+GDL) 1mm リブ下(≈GDL) 3mm 3mm 流路(+GDL) リブ下(≈GDL) 中性子吸収体(B4C)グリッドで以下のオフセットを計測 GDL ・被写体中の中性子線の散乱 MEA ・暗箱中での光の散乱 水の厚さ ・カメラの暗電流 流路 ρ: 密度 S0 x, y O0 x, y μ: 質量減衰係数 1 tW x, y発電時の電池内の平均水厚さの2次元分布の取得 ,t ln W mW SG x, y, t OG x, y, t S , S : 輝度 o G Oo, OG: オフセット項 コンバーター撮影画像 撮影条件 発電前 ・露光時間:12sec ・画素寸法:108μm ボロン入りグリッド使用 撮影画像 撮影条件 発電中 ・露光時間:1sec ・画素寸法:98μm ボロン遮蔽部 の輝度が高い ボロン入りグリッド使用 まとめ ・中性子I.I.と高速度カメラを用いることにより,CT 計測や速い流動現象の撮影が可能である. ・中性子I.I.と冷却型CCDカメラを用いることにより, 従来より短い露光時間による計測が可能である. ・視野切換によりズームアップが簡単にできる. ・定量計測においては,オフセットへの考慮が必要 である.
© Copyright 2024 ExpyDoc