オープンリサーチセンター公開講座 in 雷祭 タイのスラム地域とコミュニティ ネットワークの活動 2004年11月6日 国際共生社会研究センター 研究員 髙橋一男 研究の背景(1) • 国際共生社会研究センターのプロジェクト プロジェクト1-アジア大都市圏地域を対象とした 定住環境の形成・整備 プロジェクト2-環境共生社会論の体系化 プロジェクト3-地域開発データベースと計画作成・ 評価支援シミュレータの開発・整備 研究の背景(2) • 「アジアのまちづくりに関する計画論的研究」 (平成11~13年度 科研費) • 「アジアの都市コミュニティの開発プロセスに関する 計画論的研究」 (平成13年~15年度 東洋大学特別研究) • 「アジアのまちづくりにおけるコミュニティネットワー ク活動の成立と展開に関する計画論的研究」 (平成15年~ 東洋大学学術推進センター助成・地域活性化研究所プロジェク ト) • 「ネットワーク活動を通したアジアのまちづくりに関 する計画論的研究」 (平成16年~ 科研費) 東南アジア社会の研究 タイ王国 Kingdom of Thailand タイ王国 Kingdom of Thailand • • • • 面積 人口 首都 人種 51万4,000㎢ (日本 37万7,835 ㎢ ) 6,181万人(2001年) バンコク 大多数がタイ族。その他、華僑、マレー族、山 岳少数民族等 • 言語 タイ語 • 宗教 仏教 95%、イスラム教 4% • 略史 タイ王国の基礎は13世紀のスコータイ王朝よ り築かれ、その後アユタヤ王朝(14~18世紀)、トンブ リー王朝(1767~1782)を経て、現在のチャックリー 王朝(1782~)に至る。1932年立憲革命。 政治体制・内政 • 政体 立憲君主制 • 元首 プーミポン・アドゥンヤデート国王(ラーマ 9 世王) (1946年6月即位、在位58年) • 議会 上院200名、下院500名の二院制(両院とも民選) • 政府 (1)首相名 タクシン・シナワット (2)外相名 スラキアット・サティアンタイ 研究の目的 • アジアの大都市における貧困層(the Urban Poor) の生活、住宅、環境改善について調査研究し、途上 国・先進国の区別なく、都市の計画論を構築するこ と ↓ • Slum、Squatterにおける種々の改善のためのコミュ ニティ活動に着目 • コミュニティ開発のプロセスを追う→コミュニティネッ トワークの活動 • 住民、行政、NGO等の役割 バンコクおよびその周辺におけるスラムの分布状況 (CODIの資料より作成) アユタヤ バンコクの都市開発 • 1960年代以降都市へ人口が集中 • スラム、スクオッターが急増 • 1970年代前半、バンコクにはおよそ2,000 のスラムコミュニティが存在した • 1980年代以降、政府の政策はスラムの撲 滅へ→強制撤去、強制移住(EVICTION) • 失敗 バンコクのスラム開発 • 1990年代に入り、プロジェクト型スラム開発 から自助型スラム開発へ • スラムコミュニティのネットワーク化 • 1992年、UCDO(Urban Community Development Office)の設立 • 2000年、CODI(Community Organization Development Institute)の設立 • 2003年、“Baan Mankong” Projectの試み スラム開発の方向 • 2003年から、”Baan Mankong” Projectの 試み→5つの方針による貧困層の住宅改善 ① Upgrading ② Land Shearing ③ Re-construction ④ Re-location ⑤ Re-blocking 計画論への知見(1) • コミュニティ開発のための活動、運動 →セービング・グループ、住宅協同組合 →持続性(sustainability)の担保 • コミュニティネットワークの活用 →次項を参照 Network Network SAVINGS - CREDIT LAND - HOUSING WELFARE COMMUNITY ENTERPRISE CODI ENVIRONMENT Network Academics Community Development Committee Supported Agencies Others NGOs Local Authorities OTHERS 計画論への知見(2) • 混住(multi-habitation or -habitat) • 費用効果の測定尺度 →VISIBLE vs. INVISIBLE ↓ 映像社会学の活用 • “Development”は「開発」か? それとも「発展」か? 以上
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