INS/GPS複合航法の 精度向上に関する調査報告

Low-Cost INS/GPS複合航法
に関する研究の進捗状況
鈴木・土屋研
修士課程 1年
56367 成岡 優
1
概要
1.
2.
3.
4.
5.
6.
背景
研究目標
実験
実験結果
解析
今後の予定
2005/11/21
鈴木・土屋研 輪講用資料
2
背景(1)

現在の位置・速度・姿勢情報を安価に精度
よく知りたい
航空機のナビゲーションに
 電車・自動車のモニタリングに
 ロボットの制御に
 ヘッドマウントディスプレィの知覚情報取得に
などなど

2005/11/21
鈴木・土屋研 輪講用資料
3
背景(2)

一つの解決策としてINS/GPS

安価な慣性センサを利用したInertial
Navigation System (INS)


民生用Global Positioning System (GPS)


精度高いが、遅い更新周期
両者を統合 = INS/GPS

2005/11/21
精度低いが、早い更新周期
精度高く、早い更新周期(両者のいいとこどり)
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4
背景(3)
INS
位置
加速度
角速度
6軸センサ
位置
統合
速度
積分
姿勢
速度
姿勢
位置・速度等
GPS
2005/11/21
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研究目標(1)

既存の製品よりも


安価
高精度
(価格: 10[万円]以下)
(誤差: 10[m]、1[deg]以下)
なINS/GPSを、システムとして構築する
(研究室で開発している小型無人機に搭載する)
副次的に


2005/11/21
アルゴリズムの検証
シミュレーションによる評価
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研究目標(2)

アルゴリズムの検証
Kalman Filter,H(∞) Filter,Particle Filterなど
様々なINSとGPSの統合方式があるが、本研
究にはどれが適しているのか
 特定のアプリケーションに特化したアルゴリズ
ムを採用すれば精度が改善するのではない
か (アクロバットしない低速航空機など)

2005/11/21
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7
研究目標(3)

シミュレーションによる評価
システム全体の精度要求がされた場合、どの
ような構成を選択すればよいか
 モデル化を行うことによって定量的に誤差要
因を検証する

2005/11/21
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8
実験(1)

11/17(木)、調布飛行場にて小型飛行機で
飛行実験

自作実験機器
今回は生データ取得のみ
 INSとGPSの統合処理は飛行後に行う


リファレンスとしてCrossBow

2005/11/21
CrossBowは民生品の中で最も価格(199万円)と
性能を両立した製品として評価されている
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実験(2)

実験風景
2005/11/21
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実験(3)
2005/11/21
自作機器<1>
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実験(4)

自作機器<2>
構成図
センサ
3万円
加速度計
24bit
ジャイロ
1万円
緯度・経度・高度
ADC
USB
温度センサ
3軸速度
その他生データ
記録用
PC
2005/11/21
GPS
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(擬似距離・搬送波位相)
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実験(5)

CrossBow<1>
搭載しているのは
(3軸)加速度計
 (3軸)ジャイロ
 (3軸)地磁気センサ
 GPS
 温度センサ(4つ)


これらをKalman Filterで統合(中身は
Black Boxでわからない)
2005/11/21
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実験(6)

CossBow<2>
構成図
2005/11/21
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実験結果(1)

データの取得に成功

自作機器
100Hzで加速度計、ジャイロの出力を取得
 4HzでGPSの出力を取得


CrossBow

2005/11/21
100HzでKalman Filterをかけた後の位置・速度・
姿勢情報を取得
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実験結果(2)

自作機器生データ
Aは加速度計・ジャイロ等
GはGPS
A 6460 4224960 8974355 7898701 7567850 8281912 8137836 8347663 8388581
A 6470 4223642 8972692 7897661 7564149 8245442 8133765 8347633 8388608
A 6480 4223155 8973181 7895859 7598716 8245685 8149387 8347669 8388586
A 6490 4223084 8971315 7895255 7544118 8250047 8090971 8347702 8388602
G B5 62 02 10 08 00 53 B8 D8 15 45 05 00 00 5C 54
A 6500 4223889 8972200 7895066 7568744 8235318 8126039 8347352 8388600
A 6510 4226395 8976213 7896566 7575920 8241803 8124678 8347630 8388600
G B5 62 01 06 34 00 54 B8 D8 15 08 6B 00 00 45 05 00 DC 21 41 7A E8 C0 9E 11 14 F9 62 0B 16 16 DB 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00
00 00 00 67 06 00 00 0F 27 00 00 00 00 00 00 24 84
G B5 62 01 02 1C 00 54 B8 D8 15 9C 93 2A 53 2C A5 42 15 51 0B 01 00 C1 71 00 00 3E 86 08 00 53 C2 00 00 5C 39
A 6520 4226677 8978878 7898656 7602586 8227252 8162793 8347345 8388584
A 6530 4228306 8978531 7898661 7557103 8248054 8152620 8347644 8388610
G B5 62 01 04 12 00 54 B8 D8 15 0F 27 0F 27 0F 27 0F 27 0F 27 0F 27 0F 27 8A 6C
G B5 62 01 03 10 00 54 B8 D8 15 00 DC 00 00 78 C9 00 00 41 DB 46 00 8C 2A
A 6540 4230341 8978534 7899510 7537882 8188792 8124975 8347452 8388622
G B5 62 01 12 24 00 54 B8 D8 15 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 A8 04 C7 01 67 06 00 00 00 51 25 02 89 17
A 6550 4231095 8978577 7899960 7512848 8243089 8180571 8347562 8388590
A 6560 4231145 8978349 7902171 7624785 8259306 8154566 8347533 8388613
A 6570 4233196 8976400 7901060 7542710 8236688 8139588 8347610 8388599
A 6580 4234578 8976220 7902896 7564049 8263481 8125544 8347331 8388618
A 6590 4236352 8974891 7902182 7544665 8249414 8130497 8347475 8388628
2005/11/21
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実験結果(3)

CrossBow(赤) vs. 自作機器搭載GPS(青)
一致している
↓
データは問題なく
取れている模様
2005/11/21
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実験結果(4)

機軸方向 加速度計 履歴
2005/11/21
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実験結果(5)

ヨー方向 ジャイロ 履歴
2005/11/21
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解析(1)

今回、INSとGPSの統合にはKalman
Filterを用いる
Loose-Coupling方式
 Tight-Coupling方式


INSで用いるセンサは安価・低性能であり、
時間的にゼロ点が変動する

2005/11/21
ゼロ点をKalman Filterで推定する
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解析(2)
Loose vs. Tight<1>
GPS出力をどのように統合するか
 GPSの仕組み

受信機は衛星からの測距コード(時報のような
もの)を受信、衛星までの距離(擬似距離)を測
る
 三角測量の原理で自身の時刻と位置、計4自
由度を解く
 従って位置決定には4衛星以上補足する必要

2005/11/21
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解析(3)

Loose vs. Tight<2>
Loose-Coupling方式
GPS内部で4自由度が決定された場合のみ
出力を利用して補正
 アルゴリズムは単純、4衛星以上観測必要


Tight-Coupling方式
GPSの擬似距離等、より生なデータを利用し
て補正
 アルゴリズムは複雑、1衛星でも補正可能

2005/11/21
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解析(4)

ゼロ点推定<1>
ゼロ点の変動は時相関である

2005/11/21
Markov過程(未来の挙動が現在の値だけで
決定可能)として近似することが可能
θ
角度
θ0
ゼロ点
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解析(5)

ゼロ点推定<2>
例題としてジャイロ1軸を静置
ジャイロ出力(角速度)を積分し角度を求める
 静置なので角度がゼロになるはず

積分した値(角度)
10
5
0
[deg]
-5
0
500
1000
-10
-15
1500
2000
θ(真値)
θ(単純積分)
θ(ゼロ点未推定KF)
θ(ゼロ点推定KF)
-20
-25
-30
[sec]
2005/11/21
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解析(6)
全体図
ゼロ点推定
位置
加速度
位置
Kalman
Filter
速度
角速度
積分
6軸センサ
姿勢
速度
姿勢
INS
位置・速度 等
2005/11/21
GPS
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今後の予定(1)

今回取得したデータの解析


CrossBowと比較してどうか、特に姿勢
更なるデータの取得
朝日新聞(Citation)
 下地島(747)

2005/11/21
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今後の予定(2)

別の解析手法を試みる


アルゴリズムを変えてみる
実験と同じ結果がでるようシミュレータを構
成する

2005/11/21
誤差要因の追求
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27
参考文献

Applied Mathematics in Integration
Navigation System, Second Edition


精説GPS


AIAA Educational Series, 1-56347-656-B)
日本航海学会 GPS研究会, 4-921187-10-X)
Tightly Coupled GPS/INS Integration for
Missile Application

2005/11/21
Jan Wendel, Gert F. Trommer
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(おまけ) デモンストレーション

実験機器を体感してみてください
2005/11/21
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