スポーツ種目による試合への意識の違いについて

スポーツ種目による試合への
意識の違いについて
~ミスに対する意識に着目して~
指導教官 落合 優
0451139 田村浩成
はじめに
「ミスが勝敗を分けた」
「あのミスがなければ…」
スポーツの試合で誰もが
聞いたことのあるフレーズ
しかし、同じ「ミス」でも・・・
スポーツ種目
試合状況
攻撃や守備
異なった意味を持つのでは?
研究目的
ミス
ミスの種類
種目や
スポーツ類型別
意識
これらによって
差があるかどうか明らかにする
研究方法
(1)調査対象:
横浜国立大学体育会部活動競技者
新潟大学公式野球部
計201名
配布数350 回収数201 回収率57.4%
(2)調査期間:2007年11月~12月
(3)調査方法:質問紙調査方法
TSMI(スポーツマンの競技意欲検査)を参考に作
成した質問と、独自に作成した質問を使用し作成し
たものを用いた。
結果・考察
攻撃のミスの意識
スポーツ類型×攻撃のミスは試合の流れを変えやすい
ゴール型
8.5
野球型
16.9
15.3
ネット型
47.5
16.7
40.3
27.5
0%
10%
よくあてはまる
27.1
27.8
26.1
20%
30%
40%
ややあてはまる
攻撃のミス
39.1
50%
60%
70%
あまりあてはまらない
=
7.2
80%
90%
100%
全くあてはまらない
p<0.01
失点
ネット型スポーツの特性が
影響していると考えられる
守備のミスの意識
スポーツ類型×守備のミスは試合の流れを変えやすい
ゴール型
49.2
野球型
27.1
52.8
ネット型
17.4
0%
22.2
26.1
20%
よくあてはまる
16.9
15.3
46.4
40%
ややあてはまる
60%
あまりあてはまらない
6.8
9.7
10.1
80%
100%
全くあてはまらない
p<0.001
① 守備のミス
② 適切な守備
失点の可能性が高い
失点を防ぐ
ネット型の攻撃と守備の意識の違い
ネット型の攻守×ミスは試合の流れを変えやすい
攻撃
27.5
守備
26.1
17.4
0%
39.1
26.1
20%
よくあてはまる
46.4
40%
ややあてはまる
①攻撃のミス
② 守備のミス
7.2
60%
10.1
80%
あまりあてはまらない
100%
全くあてはまらない
得点への期待を無にする
区別が
難しい
相手の優れた攻撃
これらの理由が推測できる
スポーツ類型別に攻撃・守備のミスにおける予想され
る影響とミスに対する意識または認識
攻撃時
のミス
守備時
のミス
ゴール型
野球型
・失点につながりにくい
・直接失点にはつながらない
・直接失点になる
・明白にミスと認識でき
る傾向がある
・得点の機会を失ってしまう
傾向がある
・ミスがなければ、得点
への期待が持てる
・失点につながりやすい ・失点につながりやすい
・明白にミスと認識でき
る
・明白にミスと認識できる
ネット型
・直接失点になる
・ミスと相手の優れた攻
撃との区別が難しい
結論
攻撃のミスに対する意識
ネット型スポーツ
が高い
守備のミスに対する意識
ゴール型・野球型
スポーツが高い
・攻撃のミスによって相手に得点を与えない
競技特性を活かした
・相手のミスを誘発させるような戦術をとる
試合の進め方が必要
詳しくはポスターセッションへお越し下さい。
ご清聴ありがとうございました。