6.情報の活用

6.情報の活用
• 情報の活用段階
• 1)情報活用の目的、目標の確認段階における問
題点と対応
• 2)情報収集段階の問題点と対応
• 3)情報の選択、整理、加工、分析段階の問題点
と対応(情報の質)
• 4)判断、意志決定段階の問題点と対応
• 5)行動段階の問題点と対応
情報の活用段階
1
目的
目標
2
3
情
報
収
集
情報の
選択
整理
加工
分析
4
5
判断
意志
決定
行動
1) 目的、目標確認段階
の問題点
• 不十分な意志確認
• 不十分な目的確認
• 不十分な目標確認
目的、目標確認段階
の問題対応
• 意志確認
– 何をしたいのか
• 目的確認
– 何をするために情報を使うか
– 情報を使って何をするのか。
• 目標確認
– 目的を達成する到達目標
– 情報の利用方法
• 目的や目標を明確にしないまま情報収集すると
情報量が増える割には本当に必要情報が収集
できない状況に陥りやすい。
• 情報活用の前にできる限り目的や目標を明確に
することが良い情報活用につながる
2)情報収集段階
• 関連情報を集め、情報量を確保する
• 集めただけで満足する場合が多いが、手
元に在るだけでは情報にならない
• 情報の量
情報収集段階の問題点
• (1)情報の洪水の中から関連ある情報を効率よく
収集できない
– 検索は簡単に実行できる
• (2)情報が多すぎて情報収集する時間が足りない
• (3)収集した情報を物理的に処理できない
– 量が非常に多くなると、対象の情報資源全てに目を通
すことができなくな
• (4)処理できないほどの情報量は、実質的には全
く情報がないのと同一の状態
• (5)必要か不要かを判断する十分な時間が無い
– 必要な情報を見逃す
• (6)判断能力の不足
– 理解する知識がない
– 知識が必要、知っている分野については評価
可能だが、知らない分野については評価でき
ない
– 量が多くなると対象範囲が広すぎて個人では
関連情報であるか判断できなくなる
– 専門用語
•
•
•
•
(7)情報が重複する
(8)原文が見つからない
(9)場所をとる
(10)情報が無いという情報を得ることは非常に困
難または不可能
– 無い情報は無い
• (11)探し方が解らない
– 探す分野、種類が解らない
• (12)知らない情報は捜せない
– リンクから探す
情報収集段階の問題対応
• 対応情報の洪水のなかから情報を収集する
• (1)SDI
– Selective
Dissemination
– 選択的情報流通 (種まき、散布)
Information
• (2)必要な時に捜す
– 捜す方法のみを明確に身に付ける
• (3)インターネット、新聞の遡及記事
– 辞書として使う
– 情報を捜す手がかりを得る
– 情報まで得ることは期待しない
• (4)良く使用する(使用頻度の高い)情報
のみを手元に置く
• (5)情報収集の目的・目標を明確にする
– 目的を絞り込む
– どのように使えるか想定する
• (6)基本的な知識を持つ
– 日頃から基礎情報を集めておく
• (7)的確な指示をもらえる人を確保する
• (8)良く使用するサイト、DB、キーワード、リンク
集,分野を決めておく
– 複数の収集方法
• (9)図書館の利用
• (10)情報収集の程度
– 概要を知るためには3年の情報,5割の情報で対応可
– 100%集められない
– 詳細な情報収集は概念、分野、キーワードを変えて探
す
– (11)自分も情報を発信する
情報の選択、整理、加工、分析
段階
• 収集した情報から、情報を整理し、判断に役
立つ質の高い情報を選び出す
• 本当に必要な情報は自分が判断に必要とす
る情報(自分の判断に有用な情報)
• 質(信頼性)の高い情報は自分の判断材料と
して選択できる情報
• 情報の質
情報の選択、整理、加工、分析
段階の問題点
• (1) 判断できない情報を評価する必要がある
– 自分で評価できなくても選択が必要な場合が多い
– 会社経営や国際政治の場面では日常的に行われて
いる
• 例)北朝鮮の食糧危機、イラクの生物兵器製造
• 例)為替、投資(不完全情報化のゲーム)
– 評価能力が無い場合は、専門家に判断を求めること
もある
• (2)複数の矛盾した情報を使用して判断
する必要がある
• (3)質の良い情報と悪い情報が混在する
• (4)不要な情報、誤った情報を除くことが
できない
– デマ、無責任な情報、恣意的な情報
• 結果がわかってから、情報の価値や信頼
性の判断をつけることはだれでもできる
情報の選択、整理、加工、分析
段階の問題対応
• (1)質の高い情報を選択する
– 正確さ、早さ、解りやすさ、客観性、体系度、信頼性
– 質が高い情報を使えば正しい判断の確率が高くなる
– 特に主観的定性情報の場合は質による選択が重要と
なる
– 報量が増えれば増えるほど情報の質による選択の割
合が増える
• (2) key-manの情報を選択する
– 定性情報の場合は発言した人により情報の質が決ま
ることが多い
• (3)評価を専門家に依頼する
– 評価を有識者、専門家に依頼する
– 10年以上同じ分野を研究している人
– 評価をたのむのであり選択を頼むのではな
い
– 友人は専門家でない
• (4)評価できない情報は付帯情報から情報の質
を考慮し情報を選択する
– 出典、出所の不明な情報は排除する
• (5)複数の出所の違った情報を選択する。
– 情報の発信は目的別に行われているので、ある目的
に重要で公表されなくても、他の重要でない別の目的
では公表されることがある
– 比較し判断することが不可欠
– 偏った判断をさける
• 新製品のニュース
• たばこの内容成分と米国FDA
• (6)幅広い情報から関連情報を選択する(情報
量の必要性)
– 質の高い情報を見つけ出す可能性が大きい
– 質(信頼性)の高い情報のみを得ることは不可能なの
で多量の情報から選択する
努力が必要。
– 関連情報を集めて参考にする
– 反対意見も参考にする
• (7)目的を再確認する
• 情報発信者の意志を考慮する
• (8)知識を増やす
6)判断、意志決定
• 特定の目的について判断し、意志決定する
• 自分で考えて質の高い情報を選び出し、それを
基に判断する
• 情報の内容を再構成し判断する
• 複数の情報で判断する
• 判断結果から、行動内容を決める
• 意志決定という行為に対し、情報は単なる材料
にすぎない
• 情報の期待価値
判断、意志決定の問題点
• (1)特定の目的が不明確、不明なため、判
断ができない
– 目的が途中で不明確になる
• (2)単一の情報で判断する
• (3)無謀な決断と危険を冒さない決断
– ハイリスク-ハイリターンかローリスク-ローリ
ターンか
– 責任を取れない判断(原発)
• (4)個人の判断と組織の判断が相反する
• (5)数の多い情報、多数の意見、知人の
意見に惑わされる
• (6)個人の判断、企業の判断、社会の判
断が相反する
判断、意志決定の問題対応
– (1)目的を再確認する
– (2)複数の情報で判断する
• 情報の組み合わせ
– (3)リスク管理
• 失敗したときの対応を予め決めておく。
• どこまで失敗が許されるかを予め決めておく。
• 責任のとれる判断
• (4)社会の価値観と組織の価値観を同じにする。
• コンプライアンス、Compliance、服従、従順、承諾、納得
• 社会秩序を乱す行動や、社会から非難される行動(企業の
不祥事)をしなこと
• 法律を犯さない(従来)
– →規則を守る
– →論理、社会規範に即した行動
規範:判断、評価または行為などの拠るべき基準
• 情報をもとに自分で考える習慣を身に付ける
• 個人としての価値観を持つ
• (5)友人や知人の意見に惑わされず自分
で決める
– 客観的に、冷静に判断する
• (6)議論して決めると間違いはないが、創
造性もなくなるのでバランスを考える
7)行動の問題点と対応
• 自分で行動するため、責任も自分でとることにな
る
• 行動の問題点
– 行動には責任が伴う
• 行動の問題対応
– 責任を取れない行動はしない。
• 情報の実現価値
• 情報の発信