日本の電車写真 945282 羅傑峰 電車の定義 電車とは、通勤・通学者を主な乗客と想定し、 近距離電車のうち大量輸送に最適化された接客 設備と走行性能を有する電車を指す用語である。 通常、車内はすべてロングシートで、多数のつ り革を設置しており、座席数よりも立席面積の 確保を優先してラッシュ輸送に対応している。 ドア数は片側3ドアか4ドアが普通だが、5ドアや 6ドアの特殊例もあり、いずれも乗降性を重視し たものである。 103系 103系1963年に登場した通勤形電車。 21年間に渡り3447両が製造され 国鉄所有車両として最多両数を誇る。 101系の後継として MT比を1:1とし、 モーターを高トルク化して 加速性を向上。 駅間の短い都心圏内などで 最適になるよう設計された。 関東地区では鶴見線を最後に 営業運転からは引退したが、 関西地区では今でも活躍中。 103系1500番帶 福岡市営地下鉄乗り入れの為、九州唯一と なる直流電化区間である筑肥線に投入する 為、1982年に登場。6両編成を9編成、計54 両製造された。後に4編成が2分割されて3連 化されている。 105系 1981年にデビュー。ローカル線で未だに使われていた 旧型の電車を置き換える目的で開発された直流の通勤型 電車。 現在はJR西日本にのみ存在する。 107系 1988年デビュー。老朽化した急行型車両「165系」を 使用していた関東北部の路線においてより効率の良い輸 送形態を実現するべく165系の足回り、機器類を流用し て登場。 2両編成を基本としており用途に合わせて2・4・6両と編 成を組み柔軟な運用を可能とさせた。 さらに3扉ロングシートのレイアウトは通勤輸送の効率 を向上させた。 113系 1964年にデビュー。1962年に登場した111系の 出力アップバージョン。近郊型電車の先駆け的存在。 2006年3月17日をもって東京-熱海間から引退すること となった。 115系 1963年にデビュー。113系と同様、111系をベースとし、 113系に対し、山岳路線対応の抑速発電ブレーキを搭載 した勾配線区用近郊電車。 こちらも全国の直流区間で様々なバリエーションが存在 する。 117系 1979年デビュー。私鉄との競争が激化していた関西圏で 153系や165系が使われていた「新快速」のグレードアッ プを目的として登場。1982年には名古屋地区の東海道線 にも投入された。 登場時のベージュにマルーン帯の塗装は戦後の電車を連 想させるものであるが、これも従来の国鉄のルールを打 破し系列専用色として採用されたものである。 123系 1986年に13両がデビュー。余剰となった荷物電車を種車 にローカル線向けに造られた近郊型電車。種車によって それぞれ異なる特徴を持つ。単行運転を可能にするべく 1M方式を採用。 2007年3月まで身延線で「富士ポニー」として活躍した 他、中央本線辰野支線では「ミニエコー」、西日本では 宇部線・小野田線などで最後の力走を続ける。 125系 2003年デビュー。 電化された小浜線用に、223系2000番 台の中間車をベースに開発された近郊型直流電車。 車体は2ドアであるが、3ドアに向けて扉が増設できる。 125系は翌2004年には加古川線にも投入された。 E127 E127は1995年デビュー。新潟近郊で使用されていた 165系の置換えを目的として登場。 基本は2両編成であるが、必要に応じて4・6両編成にて 使われる。 201系 1979年に試作車がデビュー。1981年より量産開始。 乗り心地の良い空気バネ台車の採用などそれまでの国鉄 通勤型電車の概念を覆した。 205系 1985年に山手線でデビュー。コストの高い201系に代わ り、101・103系の置き換えを目的に大量増備された通勤 型電車。 207系(JR東日本) 1986年デビュー。国鉄最初で最後のVVVFインバータ制 御車。 207系(JR西日本) 1991年デビュー。JR西日本初の通勤型電車。 2005年4月25日に発生した福知山線脱線事故の当該車と なってしまった悲劇の車両。 209系 1993年にデビュー。老朽化した103系を置き換えるべく 次世代の通勤電車としてJR東日本が大量投入した形式。 「重量半分・価格半分・寿命半分」が達成目標として掲 げられ、209系以降の車両を「新系列車両」として区分 している。 211系 1985年にデビューした113系・115系の後継車種。 車体はステンレスとなり、コストが抑えられている。 211系は室内はセミクロスシートとロングシートのもの がある。 この「顔」もまた、他形式でも使われる スタンダードなものとなっている。 213系 211系や313系との併結も可能。 JRになる前の国鉄時代の最後の車両となった。 215系 1992年にデビュー。東海道線の混雑緩和を目指し、在来 線初のオール2階建て車両として、 開発された。 「湘南ライナー」や「湘南新宿ライン」などに使用。 1両あたりの座席数は、最も多い車両で120名分あり、在 来線の車両では最大数を誇り、着席通勤のサービスを実 現。 E217系 1994年にデビュー。老朽車両、113系1000番代の置換え用 として製造。最高速度が120km/h。 総武線の混雑が激しい為、片側4扉という 通勤型に近いワイド車体となり、クロスシートも千葉寄 り3両の扉間のみで、ほとんどロングシートである。 221系 1989年デビュー。新快速用117系や老朽化の進んだ113系 の置換え用として登場。 近鉄5200系の設計を参考にして3扉転換クロスシートの 車体を持つ。 JR西日本として初めて設計・製造した車両。 私鉄との競 合が激しい琵琶湖・JR京都・神戸線の新快速や大和路快 速を中心に投入された。 223系 1994年、0番代がデビュー。関西空港連絡線が開業する のに合わせ大阪方面から直通する快速用として登場。 ま た、1000番代は阪神・淡路大震災後の東海道本線・山陽 本線の輸送力増強のため、当初の予定よりも前倒しして 1995年夏に新製投入された。最高速度130km/h運転に対 応する。 関西圏、アーバンネットワークの更なる輸送改善のため 新快速用車両として増備され、活躍中。 5000系 2003年デビュー。瀬戸大橋線の利用者減少に歯止めをか けるべく、快速「マリンライナー」の輸送改善を目的と して登場したJR四国の直流近郊型電車。 特徴的な高松寄りの先頭車はE217系グリーン車をモチー フとしたダブルデッカー(2階建て)で、2階がグリー ン席、1階が指定席。また運転席後ろは展望席となって いる。 E231系 1999年にデビュー。209系とE217系の後継車種。 従来の車両区分であった「通勤型電車」「近郊型電車」 を統一し『一般型電車』として設計され仕様を共通化し た。 大手私鉄の車両開発においてもベースとなり新世代車両 のスタンダードとなった。 E233系 中央快速線、およびその周辺の路線で活躍していた201 系の置換えを目的とし、E231系をベースに開発された。 中央沿線だけでなく京浜東北線にも投入され209系の置 換えも進む。今後常磐緩行線、東海道本線へも投入予定。 303系 1999年デビュー。九州唯一の直流電化区間の筑肥線で ダイヤ改正による列車増発に対応する為登場。6両×3編 成のみ在籍。JR九州で唯一新製された直流電車。 福岡市営地下鉄直通に伴うワンマン運転にも対応してい る。 311系 1989年7月デビュー。この年の3月に東海道本線豊橋~大 垣間に新設された「新快速」用として登場。 1999年に313系が登場した後は普通運用が中心となり中 京圏にて活躍を続けている。 313系 1999年にJR東海からデビュー。老朽化した103系、113系、 165系などを置き換える目的で開発された。 JR東海の電化路線の全路線で走行可能であり基本仕様を 同一としながら使用線区によって細部を変更するという コスト削減を意識した手法を採用。 321系 2005年デビュー。JRの大阪近郊の路線群 「アーバンネットワーク」に投入された 新しい通勤型電車。207系の後継車両として開発された。 321系はJR京都線・神戸線・宝塚線で活躍中。 E331系 E331系は「ACトレイン」ことE993系の試験結果を踏ま えて開発された新しい近郊型車両。 試運転を繰り返したのち、2007年3月に営業運転に就く がその後運用を離脱。部品の改良、試運転を重ねて2008 年12月より再び営業運転を開始した。 413系 1986年にデビュー。北陸本線のローカル輸送改善の為に 登場。 当時の国鉄の財政事情により、余剰となった60Hz用交 直流急行形電車471系、473系の機器を流用し417系に準じ たセミクロスの両開き2扉車体を載せたリサイクル電車。 415系 1971年デビュー。403系(50Hz用)、423系(60Hz用)の後継と して登場。 415系は直流1500V、交流20000V(50Hz・60Hz)の全ての電 源に対応した交直流近郊型電車。 七尾線 415系800番代 1991年デビュー。JR西日本の七尾線電化に伴い登場。 415系800番代は113系0・800番代を種車に、183系に編入 させた485系の不要となった交流機器を装備させて交直 流化改造を施した変り種。 417系 1978年デビュー。仙台などの地方都市圏の 客車列車の置換えを目的とした、直流1500Vと交流 50/60Hz・20000Vの3電源方式に対応する交・直流両用の 近郊型電車。 2007年7月に全5編成が運用離脱、1編成が阿武隈急行へ 譲渡され「A417系」として生まれ変わり残りの編成は廃 車となった。 419系 1984年デビュー。夜行列車の削減により 余剰となった581,583系を近郊型電車に改造した、究極の リサイクル車両。 419系は中間車に運転台を取り付けて先頭車改造したも のがあり、通称「食パン電車」と呼ばれる。 E501系 1995年にデビュー。 常磐線取手以北の交流電化区間に乗り入れる、 通勤型としては初の交直両用電車として登場。 ドイツ・シーメンス社のVVVFインバータ制御装置を採 用し発車時、停車時には音階のような 独特の動作音を奏でる。 E531系 E531系は2005年に開通するつくばエクスプレスに対抗す るため、最高速度は在来線の通勤型としては初の 130km/hにまで 引き上げられている。 701系 1993年にデビューした東北地区で活躍する 通勤用初の交流電車。それまで活躍していた50系や12系 といった客車列車、715系電車を置き換える為に登場。 秋田・山形新幹線の路線では標準軌に改軌された車両が ローカル用として活躍。 717系 1986年にデビュー。仙台や九州南部の地方都市圏におけ る輸送サービスの改善を目的として登場。 仙台地区では2007年3月よりE721系などによる車両置き 換えが始まり、引退・廃車となった。 717系は現在は数編成が九州で活躍中。 719系 719系は1989年登場。 719系は2両編成が基本となり、最大8両で運用できる。 721系 721系は1988年デビュー。711系や客車列車の置換えや札 幌近郊の輸送量の増加に対応するべく開発された交流近 郊型電車。 2002年からは130km/h運転に対応できるようヨーダンパ 設置等の改造を受けた車両も登場、札幌近郊輸送に活躍 している。 E721系 2007年2月に東北本線にてデビュー。 E721系は乗降に時間がかかる旧型車、455系・717系・ 417系の置換えを目的とし開発された3扉の新型交流近郊 型電車。 731系 1996年デビュー。 731系は札幌近郊の通勤輸送用として 老朽化した711系の置換えを目的に開発。 721系電車・キハ201系気動車と併結運転が可能で日本で 唯一の「気動車+電車」の総括運転が見られる。 813系 1994年デビュー。 813系は北九州地区の輸送改善と421・423系や715系等の置 換えを目的に開発された近郊型交流電車。 815系 1999年デビュー。 豊肥線 熊本~肥後大津間の電化、423系や457系・475系 の置換え、ワンマン運転化に対応することを目的に登場。 815系は2枚のアルミ合金の間に補強材を入れた ダブルスキン構造を採用し、 813系よりも更に軽量化が図られている。 817系 2001年デビュー。JR九州にて活躍する 交流近郊型電車。 817系をベースとしたアルミ車体の3ドア車。VVVFイン バータ制御で最高速度は120km/h。ワンマン運転に対応 している。
© Copyright 2025 ExpyDoc