経済統計学 第7回 5/29 Business Statistics 1 流れ:区間推定から検定へ • 推測統計の二本の柱:区間推定と検定 • 区間推定と検定は表裏一体。 • 信頼係数95%の信頼区間に収まらないと いうことは、5%という低い確率。 • 母集団特性値が信頼区間外にあるとは考 えにくい。 • だから、母集団特性値が信頼区間外にあ るという仮説なら却下できる。 2 検定の考え(母集団平均) • μの区間推定の際、t-分布を考えた。 t X 2 ~ t (n 1). s n Xはサイズ nの標本平均で、 s 2は標本分散。 Pr( t0.025,n 1 t t0.025,n 1 ) 95%. • t-分布の性質より、t-値がゼロから大きく乖 離することはほとんどない。 3 検定の手順(母集団平均) ① (1)まずμの値について、仮説を立てる。 例)H0:μ=0 H1:μ≠0. ①通常、主張したい内容をH1に盛り込み、 H0を否定することで、自分の主張が統計 学的に支持されることを示す。 ②H0を棄却仮説、H1を対立仮説と呼ぶ。 4 検定の手順(母集団平均) ② (2)H0の下で、t-値を計算する。 t X s 2 ~ t (n 1). n μにはH0で想定した値を代入する。 ・t-値が、例えばt0.025を超えれば、「有意水準 5%」でH0を棄却できる。 ・t-値が、t0.025を超えなければ、「有意水準 5%で」H0を棄却できない。 5 検定の考え(母集団比率) • pの区間推定の際、正規分布を考えた。 x n p Z ~ N (0, 2 ). x n (1 x n) n ここで、 x nはサイズ nの標本から 計算した標本比率であ る。 Pr( 1.96 Z 1.96) 95%. • Zが1.96を超えることは5%未満の確率。 6 検定の手順(母集団比率) ① (1)まずpの値について、仮説を立てる。 例)H0:p=0 H1:p≠0. ①通常、主張したい内容をH1に盛り込み、 H0を否定することで、自分の主張が統計 学的に支持されることを示す。 ②H0を棄却仮説、H1を対立仮説と呼ぶ。 7 検定の手順(母集団比率) ② (2)H0の下で、Zを計算する。 Z x n p ~ N (0, 2 ). x n (1 x n) n pにはH0で想定した値を代入する。 ・Zが1.96を超えれば、「有意水準5%」でH0 を棄却できる。 ・Zが1.96を超えなければ、「有意水準5%」 でH0を棄却できない。 8 両側検定と片側検定 • 両側検定の例 H0:μ=0 H1:μ≠0 • 片側検定の例 H0:μ=0 H1:μ>0 • 有意水準5%で片側検定をやるなら、 critical value はt0.05を使う。 9 使える応用:比率の差の検定 • 二つの母集団の比率を比べる:P1とP2 • 仮説は、H0:P1=P2 H1:P1≠P2。 x1 Z n1 x2 ˆ (1 p ˆ )( p ここで、 n2 1 1 ) n1 n2 ~ N (0,1) x1 x2 ˆ p . n1 n2 Pr( 1.96 Z 1.96) 95%. 10 比率の差の検定(例) • 男性有権者の中から1,200人、女性有権者 の中から900人を選んで、内閣支持者を調 べたところ、各々432人、276人であった。 男性の支持率をp1、女性の支持率をp2と 表し、男女で内閣支持率に差があるか否 か検定せよ。 • (仮説)H0:p1=p2 H1:p1=p2。 11 比率の差の検定(例)続 検定の結果 n1 1200, n2 900, x1 432, x2 276である。 432 276 708 , 1200 900 2100 432 276 1200 900 Z 2.56. 708 708 1 1 (1 )( ) 2100 2100 1200 900 Z 1.96 なので、有意水準5% でH 0を棄却。 pˆ 結論:男女間で、内閣 支持率に差がある。 12
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