SKI001002

高齢者の家族介護と 介護継続の規定要因
山脇
「
敬子。
課題へのアプローチ
戦後,民主化政策と 高度経済成長によって ,核家族化,同居率の
低下,伝統的美徳 と親 扶養意識
0 弱体化がすすめ , 高齢者問題が 浮上するようになった.今日, 介護を支えてきた 女性の就労率の
上昇に伴って ,家族介護力は 低下し,家族規範も 子ども世代との 同居を避ける 傾向が強くなってき
た. こうして結婚後,同居することが 一般的であ った戦前の家族は ,結婚直後別居や 数年後同居と
いったものから ,観世代とは 一度も同居しないで 終わる家族にまで ,多様化している.
後期高齢者の 増加が顕著となり ,その大半の高齢者は住みなれた 自宅で暮らしたいと 希望してい
るが, しかしそれをかなえる 介護力は不足し ,高齢者の身体能力の 低下が生活状態を 惨めなもの
にしている.また 近年は,介護役割を 引き受けない 子どもの他に「子どもに 頼らない」高齢者も 増
加し, 高齢期の親子関係も 多様化している. こうして今日,社会的介護の 趨勢が避けられない 時代
的条件の下での 家族介護のあ り方が改めて 問われ,高齢者介護研究の 重要テーマとなっている. 本
稿は ,調査データの 分析に基づいて ,
このテーマの 解明を試みるものであ る
1) 研究の背景
近年,介護家族の 精神的問題に 関する研究は ,数多く出されるよ う になってきているが ,その研究
の多くはストレスの 分析に重点が 置かれ, 介護による負担感の 測定が行われている
(Zaht,et
al.1980 ; Pearlin,et al.1990). Zar 土もらは「負担感尺度」を 用いて,男性と 女性の主観的な 負担感が
異なること, また客観的な 負担感の極めて 高い人とそうでない 人がいることなどを 明らかにした
(Barusch and Spaid.1989 ;Fitting,etal.1986 ;Young and Kohana l989 ;Zarit,etal.1989).
Pea 血 n らほ ,ストレス論の援用によるストレス 一対処モデルの 導入をしている (Pea Ⅰ n,etal.1989;
Schulz,etal. 1989 ;Zar t,etal.1989), 介護の動機として ,互酬性や義務感を 指摘する報告もみられ
る (Couper l989 ;Motenko 1989 ;Picot,etaI.1997).
日本では,寝たきり 老人の実態調査が 全国民生委員の 50 周年を記念して 行われ,介護者の 状況が
明らかにされた (朝日新聞 1968 9 14). 「昭和 46 年東京都老人福祉基礎調査」を 初めとして, 73 年
大阪, 74 年京都と調査が 行われたが, この時期における 関心は介護老人本人の 生活実態や原因調査,
問題の把握に 重点が置かれたものだった.その 後,介護者と 被 介護者の関係を ,東京都老人総合研究
所が調査するようになった (立川市と町田市における 調査, 1975/6 年 ). この調査でようやく 圭介護
者に眼が向けられ ,介護者属性の 分析,男性高齢者と 女性高齢者の 主介護者の違い ,介護者が感じて
いる主観的な 困難などについて ,ニーズや判定基準に 関する考察が 行われた.
近年は,安部が 介護による達成感が 介護者の精神的健康の 悪化を防ぐ,山本らは 介護に対する 肯定
的 評価が高いほど 介護者の生きがい 感が高くなることを 指摘している (安部 2002 、 山本 2002). また,
広瀬らは,家族介護者の 介護に対する 認知的評価に 関連する要因として ,仕事の有無,介護者健康度,
介護者年会,インフォーマルサポートに 関する満足感などが 影響していることを 明らかにした (広瀬。
ほか 2006).
土
本稿は,これらの 先行研究から ,介護とは人生の 最期における 他者との関わりであ り,介護活動へ
の 肯定的評価が 介護者自身に 生きがいと充実感をもたらすという 視点をはじめ ,家族介護調査の 枠組
や調査項目を 考える際のヒントなど ,多くのことを 学んでいる.
本学人間学部非常勤講師
一 16
一
2) 研究の課題
プラースは高齢期を long engagement
という視点からとらえ , 人 との関わりによる 変化に着目し
てライフコースを 分析した・この longengagement の視点からみれば ,介護関係も 高齢期を迎えた 人
間の不可避の 全人的関わりとしてとらえられる.その 関係の良し悪しによって 晩年が語られ , 自分の
人生の幸・不幸を 判断する
介護は長期にわたる 場合が少なくなく ,そのときは , しばしば心理的。 精神的要因や 生の人間的意
味 づけが介護の 質を左右する 結果となる・ 本稿は, longengagement の視点から介護者と 被 介護者の
相互関係性に 注目する.そして 今日の時代的条件の 下での家族介護のあ り方をめぐる 研究テーマの 中
から,次の3 つの課題を選んで 分析,検討することにした.
①家族介護に 関して,介護者と被 介護者の間に 温かい情緒的交流のあ る良好な介護関係はどのよう
な要因によって 維持されているのか.家族介護の 良好度を左右する 要因を明らかにすること・
②長期にわたる 介護の継続に 必要な介護者の 強い意思を支えているのは ,介護生活におけるどのよ
うな要因なのか.介護継続意思を 支える主要な 要因を明らかにすること.
③近年,介護における 親子、 夫婦などの「親族関係のきずな」の 弱体化傾向が 見受けられ,指摘さ
れているが,それはどこまで 進んでいるのか.継続的介護を 支える要因としての「親族関係のきずな」
の機能変化を 明らかにすること.
3) 調査対象と方法
事例調査 地 として, A 県内の大都市近郊の
中都市地域
(人口約 2 0 万都市 ) を選び,市内に 30 数
箇所あ る大小の居宅介護支援事業所のうち ,最大規模の B 事業所の利用者及び 利用希望者の 中から調
査対象を選んだ.調査期間は 2004 年 10 月∼ 2006 年 3 月.調査方法は 質問紙法によったが ,必要に
応じて,面接による 聞き取り調査も 併用した.調査対象の 選定においては , この期間に,ケアプラン
作成後更新の 時期にさしかかった 人 および新たに 利用を希望する 人の中から, コンピュータ 一による
毎月の申し込みリストの 掲載 順 に無作為に 1 0 名ずつを選んだ ,
施設入所者でなく 在宅介護者を 対象とし,独居や 短期入所者には ,できるかぎり 介護者に立ち 会っ
てもらって回答をえたが ,相手がいて 対面で言いにくいことは ,質問紙調査終了後に 個別に意見を 聞
き,確認をとって 回答に修正を 加えた.なお,倫理的配慮として ,研究の趣旨と ,個人データの 特定
化は不可能で ,調査協力していただいた 対象者が不利益を 被ることはないということを 調査者が対象
者に口頭で説明し ,同意を得たりえで 調査している
調査数は, 180 件であ るが,調査項目の返答が得られないもの ,半分以上無回答であ ったものを 除
いた 151 件を有効な資料として 使用した (有効数 83.9%). 調査は , 主に直接高齢者とその 家族に対
して質問紙法で 行われたが,寝たきり 高齢者や認知症の 場合,介護者が 代弁したものを 含んでいる・
2 介護良好度と 関連諸要因
家族介護の現状は ,親密な心の交流や充足感が 得られる非常に 良好なケースから ,その対極にあ る
非常に劣悪なケースまで ,良好度の異なる 多様なケースから 成り立っているが ,家族介護の 良好な ケ
一スは , どのような要因。 条件によって 維持されているのだろうか
調査データから ,家族介護の 良
好度と関わっている 要因を明らかにする.
1 ) 介護者, 被介
まず,調査対象者となった 被 介護者と介護者の 属性からみておきたい (表 n
一 %7 一
被 介護者については ,性別でみると 女性が 64.2% で,男性が 35.8% であ る, 被 介護者の年齢は 80
歳代が多く,平均年齢は 81.6 歳 (5D7.53). 介護 度 でみると要支援から 要介護 1, 要介護 2 の軽度の
ものが 72% 。 を占める (平均 1.89, 5D1.21). 介護年数は 3 年以上が 49.3%, 平均年数 3.21 午 . 2005
年 全国の要介護度が 軽度。要支援∼要介護 2 のものが全体の 63.8%, 介護期間 3 年以上が半数 (国民
衛生の動向
H18 年度版より ) であ るので,調査対象はほぼ 全国データに 近いといえよ う .
次に介護者については ,性別では女性の 介護が 7 割
と 多数を占め,介護者の 年齢は, 50 代に集中するが ,
表 1 介護者 被 介護者の基礎データ
被 介護高齢者
N 二 l51
男性
女性
年齢
60 代
70 代
80 代
90 代
54
97
35.8
6CK代 3 割,7CM代 2 割弱と半数近くが 6CM代 以上となっ
64.2
ている,世代間介護が 7 割,世代内 介護の配偶者介護
10
47
6.6
31.1
70
23
46.4
100 以上
介護 度
平均
81.6 歳
要支援軽度 介 1
86
要介護 2
22
要介護 3 。 中度 27
要介護 4
7
要介護 5 。 重度 8
15.2
O.7
4.7
5.3
介護年数
%
この調査は,関係性の 良好度を便宜的に 設けた以下
の 「望ましい」「普通」「望ましくない」の 3 つの力
テゴリ一に基づく 質問項目によって 捉えた
①「望ましⅡ介護
:
行動次元で必要な 介護活動へ
28.5
の 積極的な取り 組みが行われているだけではなく
7 Ⅰ・ 5
親密な心の交流や 満足感。 充足感などが ,相手に対
40 代
50 犬
60 代
70 代
80 代
60 歳以上
24
54
31
28
13
72
16.0
36.0
29.7
18.7
妻
夫
娘
息子
嫁
その他
25
16
47
27
29
7
小生
サ
続柄
(1) 介護良好度
43
108
三栗芳
女性
年齢
2) 介護良好度の 関連要因
介護関係の良好度をどのようにして 把握するか
57.3
14.7
18.0
介護者
N 二 l51
が 3 割弱であ った
初期 2 年末 ?
38
中期 (1) 3 年未満 39
中期 (2) 5 年未満 47
長期・5 年以上
平均
27
8.7
48.0
16.6
10.6
31.1
17.9
19.2
4.6
25.3
25.3
31.3
18.0
3.2 だ手
,
する「感謝」や「思いやり」の 言動などから 確認い
れる場合
②「普通」の 介護 : 一応,行動次元における 必要な
介護は行われ ,介護関係が 維持されてはいるが , 心
のこもった交流や 満足感。 充足感などは 確認は れず,
むしろ義務感や 打算から仕方なくやっている 面の割
合 が多いと判断されるケース.義務的介護
③「望ましくない」介護 : 必要な介護活動 は 十分に
行われないし ,気持ちのつむ がりや満足感。 充足感
もみられない ,義務感さえ 十分ではないという
たい」関係のケース・「 00
ぅ
「
冷
さんを嫌っている」,「 も
介護したくない」「自分は 介護者でない」などの 言
動 を聞いた上での 調査者の判断に よ る.介護放棄や
行動制限,心理的,身体的暴力などの「虐待」まで
を含む.破綻的介護.
(2)
介護者の年齢
介護の良好度と 関連していると 考えられる第 1 の要因は,介護者の 年齢であ る.表2 が示している
よ う に,「望ましい」介護がもっとも多い⑭ 8%) のは 40 代であ り,逆に,「望ましくない」介護が
多いのは介護者自身が 高齢な場合であ る (80 代, 30.8%).
これは,介護者が 比較的若くて 体力もあ る場合は介護労働が 負担にならないのでスムースに 行われ
易いが,高齢になると 身体的衰えが 介護に悪影響を 与える場合が 増えてくるということであ ろう
一 18 一
「普通」の介護は 70 代に多く (57.1%), 「望ましくない」介護も 10.7% と少ない.このことから
70 代は安定した 介護が多く,介護が 必要になっていても 老年期を充実して 過ごしていると 思われる.
(3) 介護者の続柄と 期間
介護期間は嫁が 介護している 期間が長く (4.1 午 ), 次いで要介護の 3,9 年であ る.男性が介護者で
あ る場合は,嫁に対し息子 2.7 年, 妻 介護に対し大介護 2 皿 年 というとうに ,いずれもⅠ年 以上短い.
「望ましい」介護は 女性に多く,息子は「望ましくない」介護が 多く,その理由として 挙げられてい
るのは,若 く 忙しいこと,家事に 不,漬れなことなどであ り,介護に苦労している 様子が伺える ,
表3 介護者別人数と
介護期間
望ましい介護
普通の介護
望ましくない 介護
平均年数
息子
嫁
娘
人数
(年) 人数
19 4.15
20 2.98
8 3%4
3.48
(午) 人数
11
10
6@
5.05
3.00
4.29@
4,12
妻
(年) 人数
7
2.50
8@
2.94@
2.67
12
2.58
夫
(年) 人数
10
4.78
13
3.23
2@ 4.00
3.g
工
(年)
6
2.83
2.21
3@ 2.00
2.40
7
三世代
二世代
夫婦
独居
図]
家族形態と介護のレベル
「望ましい」介護では 娘 4.2 年に対し , 嫁は 5.1 年,良好な関係が 長く介護を続けさせる 要因であ
ることがわかる・
男性の介護がどのカテゴリ
一でも 2 午から 3 年までと短いのに 対し,女性の 介護は
3 年 から 5 年 と 長い,また嫁 介護の「望ましくない」関係は 一番長く 4.3 年, 妻 介護の 4.0 午 , 娘
介護が続く (表 3).
(4) 家族構成
家族形態は夫婦家族,二世代家族に 多く,「望ましくない」介護は 独居に多い (図
1). 「普通」の介護は 三世代家族に 多く (6 割 ), 愛着関係が家族成員の 多さで薄められ ,日本的な家
族規範が強く 残存していることがわかる・ 夫婦家族では「望ましい」介護が 多く三世代家族では 少な
いので,高齢期になっても 子ども家族との 同居を選択しない 理由がわかる.
(5) 階層要因
「望ましい」介護の
一 19 一
介護関係に影響を 及ぼす階層要因に 関しては,職業的地位や 威信を失った 要介護者の場合,経済的
条件とりわけ 可処分所得の 有無。大小が重要な 要因となることが 多いので, ここでは,収入の 多寡に
着目することにした.高齢者にお 金があ る場合は子どもが 世話をしてくれるが ,貧しいと子どもも 孫
も 寄ってこないといわれるよさに ,親子であっても,互いの 互酬性のメリット @ませ 寸き 合いの親しさに
影響する たとえば,借金を 頼む親には子ども 夫婦は距離を 置くであ ろうし,孫の 教育費や住宅新築
に支援を惜しまない 老親には子ども 世代は感謝をする. しかし現実には ,高齢者の大半は 年金生活
者で,稼働所得や 財産収入は少ないので ,年収200 万前半に集申する 傾向にあ る (H16 年高齢者世帯
の平均 290 . 9 万円, 中央値は 234 万円, 「厚生労働省 国民生活基礎調査」による ),
そこで、 年収 150 万円までを「 下 」, 300 万までを「 中 」, 400 万までを「中の 上」,400 万以上を「 上
」
とした.その他に不動産収入や 預貯金なども 考慮に入れ , 暮らし向きで 修正した.その 結果は,「望ま
しい」介護に「 上 」の階層が多く
( 上 40.0%12 人,「中の上」 51.9%。 14 人 ), 「普通」の介護は「
「
」
中
」
(47%35 人, 60%12 人,図2). 「望ましくない」介護は , 上 (30%9 人 ) や「 下
(25%5 人 ) に多いことから ,経済的に富裕であ るからといって「望ましい」介護になるとは 限らな
いが, しかし,貧困であることもまた ,「望ましくない」介護を 引き起こす介護条件であ ることがわか
や
「
下 」に多い
「
」
」
る.
なお,階層と 介護良好度との 関連性に関しては ,親の階層だけではなく 介護をする子ども 家族の階
層も関連すると 考えられる. しかし,介護者の職業。 学歴。 収入・所得などの 階層要因を調べる 作業
には困難な点が 出てきたので ,今回は,その
調査は断俳した
3
継続的介護を 支える要因
1 ) 介護継続意思の 関連要因
介護者になるとは , ときには大変な 犠牲を伴
う
ことであ る・それが長期にわたる
場合には, 自分の
人生の大半が 介護によって 占められることにもなる.従って ,介護を継続するには ,介護者自身の 強
固な意思が必要になるが ,そのような 継続意思を支えているのは ,介護生活におけるどのような 要因
なのであ ろうか.次に 取り上げるのはこの 問題であ る.
まず, このテーマに 関する計量データの 分析を行
う
ために,介護継続意思と 関連すると思われる
事者の主観的要因として , 「高齢者への 親近感」「介護継続不安感」と
当
「意思の疎通」の 3 項目をとり
上げて, SPSSg.0forwindows による相関分析を 行った・双の 2 項目は,広瀬。
岡田。 白樺 (2006)
の 6 項目から選んだ.「意思の疎通」に関しては ,出雲や岡本の「家族介護の 事例分析」 (1996) や中
谷の「家族介護者の 負担感」 (1996) の家族介護 MBI スケール (18 項目 ) が介護の重要な 関連要因
であ ることを明らかにしているので , これら先行研究の 成果によった.
介護継続意思と 関連すると思われる
当事者の要因として , ADL,
年齢,問題行動を 考え,点数化については , ADL
介護者年齢,介護年数,
被 介護者
を身体状況の 介護 度 によって要支援∼要介護 5 の 5
段階にわけ,要介護 5 を 1 点,自立高齢者に 近い要支援や 要介護 1 に 5 点を与えた・
介護認定を受け
ていないもの , 申請中のものは 軽度 5 点,中度は3 点,重度1 点とした,
そのほか,介護継続不安感については ,不安と継続意思は 関連しているとの 仮定に基づく 質問項目
によって,積極的,やや
積極的,あまり積極的でない ,全く積極的でない ,の4 件法にして点数化し
た.高齢者への 親近感,意思の疎通も同じように 点数化し,問題行動 (失禁する,作り 話をする, う
そなづ く,暴言暴行があ る,不潔な行為,排泄物をもてあ
そぶなど ) の有無も加えた (問題行動の点
数化にあ たっては,厚生労働省。
「痴呆性老人の 日常生活自立 度 」判定基準に 従って, 自立を 1 点、
レベル 1, Ⅱ , Ⅲ, IVM を 2 ∼ 5 点とした ). 介護要因を構成する 下位項目を表 4 に示す・
一 20
一
表4
介護主観を構成する 下位項目
00 さんはあ なたがお世話していることに 感謝していると 思
高齢者への親近感
00
さんが家族に 介護されていることをうれしく
う
偲、 う
介護することで 自分の老後を 考え,自分のことのよ j に居、
う
介護継続不安感
自分でお世話できる 限界まできたと 思 う
この先ずっとお 世話を続けていかねばならないことが
不安であ る
最後までお世話をしたいと 思 う
意思の疎通
00
00
さんと気持ちが 通じたときは ,はずんだ気持ちになる
さんがどのように 感じているか ,わかる
言 う ことや身振り ,行動も理解不能と 思う
ピアソンの相関係数の
分析の結果は ,表5 のようになった
この結果によれば ,第1 に ,介護を継続しょうとする 意思には,高齢者への 親近感や意思の 疎通が
影響していることが 読み取れる.介護を 継続するには , とりわけ高齢者との 親密な関係性が 重要であ
ることが分かる
(r=0 773
・
p く O.01)
介護年数
'一 0 . 183*
介護者年齢
介護度
, 一 0 . 2t3,*
幸
p
く
. 05
0 232**
一
・
ネ
* p
く
0 t98,
・
. 01
第 2 に,高齢者が 判断力,認識力があ り会話ができる 場合は介護に 張り合いがあ るが,認知症 のよ
,介護者のモラール (morale) が低下するためであ ろうか,継続意思と 問
題行動がわずかに 負の相関を示し (ト 一 0.192,p<0.05),
介護者との関係が 築き難いことを 示している・
うに何もわからなくなると
東京都老人総合研究所の 調査でも ,認知症 が重くなると 家族。 親族との交流が 少なくなることが 報告
されており (1996), Poulshock と Deimling(1984n
でも,客観的負担の 1 つであ る介護関係,家族関係
の 悪化には,認知 症 高齢者の問題行動と
問題行動をめぐる 主観的負担が 大きな影響を 与えていると 指
現象を高齢期家族の 研究の中で認めている
摘されている ,更に,安達もこの
(安達 1999). こうした
研究が明らかにしているように ,介護行為への 問題行動の有無が 介護継続への 障碍となっていること
は疑
う
余地がないと 考えられるので ,ここでは,
r 三一 0,192 という結果をそのようなコンテクストで
理解することにした.
これは、 い う までもなく,施設や 専門病院などが 家族介護力をこえて 介護をし
なければならない 今日の状況を 物語っている (認知 症 があ る割合は,在宅で 男性 9.6%, 女性 13.6%
に 対し施設入所者では 男女とも半数以上を 占めている.平成 17 年版高齢社会白書 )
これに対して 第 3 に,意思疎通と 親近感は正の 相関 ( =0.341,p<0.01) を示しており , コミュニ
「
ケーションを 通して,親近感が 増すことが可能だということがわかる.最初は 遠慮や誤解があ っても,
言語的,非言語的なコミュニケーションを 重ねることにより ,対応の仕方や相手の気持ちを 理解し,
こうして親近感がわくようになるということであ ろう. これが,やがて 介護継続の力強い 条件となる
ことほ言うまでもない.
しかしながら 第 4 に, 被 介護者の年齢と 意思疎通とは 負の相関をしており
齢が高くなるほど 意思疎通ができるというものではなく
一 21 一
臼= 一 0 225.po0.01),年
・
,むしろ若い高齢者ほど介護者とよい 接触を
していることがわかった・その
他,介護者年齢が 若いこと,問題行動が 少ないことは 継続意思に影響
するが,介護年数は 介護継続意思や 親近感にはほとんど 関係がないこと ,介護の長期化で 家族の間で
は意思疎通や 親近感が認められないこと ,などもこの 結果から分かった.
2) 映画
T 折り梅山の事例
介護継続の意思に 影響を及ぼす 要因の数量的分析から ,介護の継続にはとりわけ 高齢者との親しい
関係性がつくられることが 重要であ り,親しい心の交流が生まれるなら
,それによって 介護の諸活動
も良好なものに 変わり,こうして 介護の継続が 可能になるだろうということが 分かった. しかし, こ
の 過程とは具体的にどのようなものなのだろうか.次に ,その具体的過程を 描いた 1 つの事例によっ
て,その質的側面の 解釈を試みることにしたい・
る・
どこにでもあ る家庭をモデルにしたこの
取り上げるのは ,映画 折り梅』の描くケースであ
は
映画は , 軽い認知症の 姑を抱えた家族の 介護をめぐる 物
語で ,主人公の主婦は 姑を嫌い姑に 殴られ引きずり 回されるが,やがて 姑の不安や悲しみを 理解する
ように心を開いたことから
,両者の間に 新しい関係が 生まれるのであ る.スト一リーをたどってみる.
この家の姑,政子は ,三男の家族 (夫婦と中学生の 長女、 小学生の長男の 4 人 ) と暮らしている。
「私のお金を 返せ・ ドロボー ! 」と姑は嫁の 巴 ( ともえ ) を大声でののしる.息子は.嫁に
花屋の パ
一トの 仕事をやめて ,介護に専念しろという.
ヘルパーを雇ってパートを 続けるといったのは 嫁であ る・息子は「仕事で 疲れて帰ってきておふく
ろの悪口聞かされるのはうんざり
だ ・施設でもどこにでも
預けに行け ょ 」と嫁に言
設 に入所させようと 立ち寄った動物園で 姑が身の上話をしている
と
姑が心を通わせるようになったのであ
る・
う
う
.
ところが, 施
ちに,嫁の心に 変化が生じる. 嫁
「私が 5 つのときお父ちゃんが 死んで,おかやはそのう
ち田辺に働きに 行って年に何回も 会えんかったけど ,きれいな人やった」
「梅を生けてくれたけど ,
梅は木に母 て 書くや る, 母の木 や ,そのうち待っても 待っても帰ってこんようになった」
「東京の品
川の義父いう 人が訪ねてきて ,東京にいった.義父にいつも
殴られ あ ざ をつくって た .私がかわいげ
のない子やったから ,早く家を出たくて 一回目の見合いで 結婚を決めた.」
姑が 生い立ちを語り , 家で孤立していた 姑に嫁が心を 開くよ
う
になって,二人の 仲の良い暮らしが
始まる・孫が「お 母さん最近やさしくなったね.前みたいにおばあ ちゃんのこと 嫌ってないもん」 姑
は , 「巴さんから 嫌われたらもう 死ぬしかないと 思っている.いつも 意地悪ばかりしてごめんなさい」
といい,嫁は「このごろお 義母さんのこと 見てると,すく』涙がでてくる」という
関係に変わっていっ
たのであ る
この事例が示しているのは , 姑と 嫁の間に生まれる 親近感が介護関係を 義務的関係から 良好な関係
へと変えていく 具体的な過程であ り,最初は誤解し 疎遠な関係であ っても,言語的,非言語的コミュ
ニケーションを 重ねる過程で ,相手の気持ちを 理解し気持ちが 通じ合
続の力強い条件になるということが 示されている
う
よ
う
になれば, これが介護継
初めにうまくいかななかったのは 被 介護者の問題
行動のためで ,表5 が示す通りであ るが, しかし,やがて 姑が弱ってきて ,不安におびえ ,夜も眠れ
ない状態にあ ることに嫁は 気づき,幼少期の 母親に捨てられた 姑の人としての 悲しみを理解し
共感
することから 気持ちが通じ 合い,家族としてのアイデンティティを 共有するようになる.親近感と 意
思の疎通, とくに親近感が 二人の関係を 氷解し,義務として 果たされてきた 介護関係が,愛情のあ る
人間的介護に 変る 過程を,スト 一
リ
一の展開に沿って 認、めることができる.
一方の息子は , 母への愛情の 有無はとにかく ,最終的な対応は「早く 施設にでも入れてしまえ」で
一 22 一
ある
配偶者介護の 差異
74
77
z@4@
題
問
乱
64
13
82
08
3
㏄
オ
㏄Ⅱ
田,
ひ
続意
子迷
九九
86
㏄㏄
土日 い
舌,
、
近
親
介
令
午
護者
介偶
比兜
千塚
通憾
珠ふ
。
願主 ㌫
子ども介護と 嫁
度
護
表6
ここで,子ども 介護と 嫁 ・配偶者 (= 血縁でない介護者 ) 介護に関する 調査データの 分析結果を見
ると,子どもは意思の疎通,介護度の 軽度,問題行動の 少なさでは 嫁 ・配偶者を上回っているが ,親近
感や継続意思は ,血のつながらない 親族が高い数値を 示している (表 6).
この結果が物語っているのは
, 第 1 に,実の子どもは,長年育ててもらい ,共に暮らしてきたので ,
意思の疎通は 嫁や配偶者より 容易であ っても,その 意思疎通は,気持ちが 通じ合い,親近感を 感じて
介護の継続を 選ぶという積極的介護意思とは 必ずしも結びついていないということであ り,「血は水よ
り濃い」,最期の 頼りは血のつががりといった「血縁神話」は ,現代の日本社会ではもはや 通用しなく
なっているということに 他ならない.
第 2 に , 実の子どもには 良い思い出ばかりが 残っているわけではないという 問題も示唆している.
高齢期には,親子の 間でも, 力 関係の逆転が 起こり ぅる ・あ る社会学者は , このように振り 返ってい
る.「母親の 死の床で,介護に当たっていたときのことだ。
死んでいくということが 分かっている 人を
目の前にして ,それでもどうしても「あ のとき,あなたはわたしに
,。 。
・」と口に出すのをおさえら
れなかった思い 出が,わたしにはあ る.それも,二人きりで
孤立した空間で ,寝たきりの 相手が逃げ
られないことを 知っての
えの卑劣な状況のもとで だ .「家族介護」ということぼを 聞くたびに,その
記憶は , 辣のようにわたしにつきささる.」 (上野, 2005)
う
介護の関係では ,若かった頃 の親とは違
う
喪失 期 の 人 問と向き合う
子ども時代には 怖かった大き
な 背中や腕が,やせ細り,他者に手伝ってもらわなければ 何もできなくなる.親近感や 意思の疎通は ,
よいコミュニケーションだけで 形成されるのではなく
手に伝えられる.
「あ
,詰問の言葉や憎悪の表情や 行動によっても 相
のとき」とは , も う 昔のことと思えるのか ,今もあの時を生き続けているのか.
親子とは,まさしくプラースのい
う
「重要なみ ち づれ」の最も 根源的な存在なのであ る
3) 介護長期化と 介護形態の変化
家族による介護を 継続するには ,介護者自身の 強固な継続意思とともに ,親子,配偶者などの「親
族関係の強いきずな」が 存在することも ,必要な要件であ る・
従来は,日本の家族の特徴として ,欧米に比べ 親子関係の っが がりが強いことが 指摘されてきたが ,
しかし近年は ,一方において ,従来と同様,同居して
親の介護に当たる 子どもが存在するとともに ,
他方では, 親 と一度も同居しない 子ども,介護役割を 放棄する子どもが 増え,「親族関係のきずな」 の
弱体化の傾向が 見受けられる.また , この「きずな」弱体化の 傾向を強調し ,それは不可避の 時代風
潮だとする言説も 存在する. しかし,現実はどうなのだろうか. ここでは,調査データに 基づいて,
「親族関係のきずな」の 変化を検討し ,継続的介護を 支える要因としてど う 機能しているのかを 探る
ことにしたい.
介護の長期化につれて ,介護の場所は 自宅から病院へ ,老人ホームへと 転々と変化し ,それととも
に,家族介護の形態も同居,別居,途中同居,途中別居,独居。
介護放棄などと 多様化し,変化する ,
調査データから ,まず,介護者の
続柄別に居住形態を 調べると,娘が介護者であ る場合は,同居が
一 23 一
(N 二 14), 途中同居 27.7% (N 二 13), 別居 (高齢夫婦のみの 世帯 ) 23.4% (N 二 11) と続く・嫁
が介護者であ る場合は,同居介護が 47.6%(N=20) と高い率を占め ,独居,途中同居がそれぞれ13%(N=
4) となっている (図 3).
は ,同居が29.8% (N 二 14), 途中同居 27.7% (N 二 13), 別居 (高齢夫婦のみの 世帯 ) 23,4% (N=11)
と続く,嫁が 介護者であ る場合は,同居介護が 47.6% (N=20) と高い率を占め ,独居,途中同居が
それぞれ 13%(N=4) となっている (図 3)
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中期
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図
続柄と居住形態の
選択
4
介護期間と同別居の
選択
次に,介護期間別にみると (図 4), 「初期 0 ∼ 2 年」は夫婦のみで 暮らす人が多く ,「中期(t)2∼ 3
年 」では,同居と 独居が増加し、 その他の形態が 減少している ,独居がこの「中期 (1)」に増えている
のは,やがては 相当な介護力が 必要となるかもしれないが ,先が見えないので 決められないまま ,独
りでいるのだろうと 推測される,ところが ,「中期(2)3∼ 4 年」になると ,同居が最も 多くみられるよ
う になる.これは ,介護度 が重くなるにつれて
,年をとった被 介護者 は 身の回りのことに 家族の助け
を必要とするようになり ,そうしたコードが高くなる時期だからであ ろう・しかし ,「5 年以上の長期」
の場合には,同居も 多いが,高齢夫婦だけで 暮らす人も多くなるように
変わってくる・
子ども家族を
頼りにする人と ,配偶者を頼りとする 人が同じくらい 多くいるということが 分かる・
図 4 で注目されるのは ,親子同居と 高齢夫婦のみを 上層とし,途中別居や 途中同居を下層とする 配
直状況が,介護期間が 初期から 申 ,長期へと変っても ,大きく変化していない 点であ る・従来の家族
意識からすれば ,親が元気な間は別居していても ,介護が必要になれば ,子どもの誰かが 同居して世
話をするというのが 当然の対応であ った.ところが ,そうした対応はもはや 当たり前ではなくなり ,
介護期間が中期や 長期になっても 途中同居が増えないで ,高齢者の多くはそれぞれの 場所で生きてい
かなくてはならなくなっている.図 4 から読みとれるのは ,家族介護のタイプが 3 つの主要な形態,
初めから同居して 親を介護する 従来型 と ,配偶者に介護してもら ぅ しかな い 老々介護型,そして 途中
同居,途中別居。
独居の不安定型に 収 敏 されてくるということであ る その背後には ,車椅子での 移
動や寝たきりなど 親の介護の必要度が 高くなっても ,介護役割を放棄 回避して介護を 引き受けよう
としない子どもが
リ
増えているという「親子関係のきずな」弱体化の
現実があ るということに 体ならな
Ⅱ
以上,冒頭で本稿の分析課題を 3 つ 挙げ,その順に 取り上げてきた ,結果を要約すれば ,①「家族
介護の良好度を 左右する要因」については ,望ましい介護が比較的多いのは ,介護者の年齢が 40 代,
介護者が女性,介護される 親の階層が「 上 」の場合などの 結果がえられた・②「介護継続意思を 支え
一24 一
る 主要な要因」については ,継続意思と 正の相関を示すのは 親近感と意思疎通で ,この両者は 相関し
ており,継続意思の 形成にはとりわけ 高齢者との親密な 関係性が重要なことが 分かった.また ,その
親密な関係性が 生まれる質的側面の 解釈を,映画 折り梅』の事例によって 試みた.③「継続的介護
ニ
の 要因としてのく 親族関係のきずな ノ の機能変化」については ,介護期間が 長期化して親の 介護の必、
要度が高くなっても「途中同居」する 子どもが増えないなど ,「きずな」弱体化の傾向が確認、された.
介護の継続には ,距離をとらずに 関わり合い,頻繁なコミュニケーション 活動。 接触行動を通じて
介護継続の意思を 醸成することが 肝要であ ると分かった・しかし ,日本人の高齢期における 親子の接
触行動は欧米に 比べ少ないことが 指摘されている・ 現代は軋礫を 忌避 し ,接触を避けたがるために ,
かえって親密感を 喪失する傾向にあ るのではないか・もっと
義理でも実の 親子関係でも ,関わりあい
と意思の疎通を 密にすることが 必要ではないか.また ,一方では,介護が
長期になっても 同居しない
子ども家族が 増えてきているけれども
,元気だから 別居や独居をしているのではなく
んでいる高齢者家族も 多くみられる・
子ども家族は , ともすると介護を 負担と受けとめて 忌避しがち
,介護問題に 悩
であ るが, しかし介護の 全人的関わりは ,介護者自身に 生きがいと充実感,人生の 新しい豊かさを 教
えてくれる得がたい 経験でもあ るように思われる.
付
・
本稿は,第 79 回日本社会学会発表「家族介護における
第 55 回日本社会福祉学会発表「圭介護者と
の2
介護するものとされるものの
被 介護者の心理的コンフリクトと
つの発表原稿を 元に作成したので ,内容的に重複している 部分があ
関係性」 (2006 年 ), および
継続的介護をささえる
要因」
(2007
年)
る.
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