新入社員の意識調査

平成28年6月
新入社員の意識調査について
(お取引先様向け新入社員研修会におけるアンケート集計結果)
株式会社 東邦銀行 法人営業部
東邦銀行では、4月に「お取引先様向け新入社員研修会」を開催し、 その中で新入
社員の意識調査としてアンケートを実施いたしました。 アンケート集計結果が出まし
たので、お知らせいたします。
Ⅰ.調査概要
□ 調査実施日
平成28年4月4日(月)から平成28年4月8日(金)
□ 調査実施地区
6地区8会場(福島2会場、郡山2会場、会津、いわき、白河、相双)
□ 調査方式
無記名(男女による区分)
□ 参加取引企業と受講者数
194社/718名 (平成27年度213社/753名)
□ アンケート回答数 (回収率97.6%)
男性
409名
女性
292名
無回答
0名
計
701名
□ 参加者内訳
男 性
女
性
合
計
福島
103名
70名
173名
郡山
137名
106名
243名
白河
30名
20名
50名
いわき
29名
47名
76名
会津
77名
43名
120名
相双
43名
13名
56名
419名
299名
718名
合
計
1
Ⅱ.総論





会社を選ぶ際に重視した項目では、例年同様「職務適性」がトップ。次いで技
術習得や会社の業績を重視する比率が高く、手に職を付け、長く働きたいとの
意向が強いと考えられる。
新入社員の8割以上が「仕事」や「人間関係」に不安を抱えており、特に「人
間関係」について不安を抱えている割合は、増加傾向にある。
福島労働局の統計によれば、平成28年3月末の高卒者における就職内定率は
99.5%(前年比+0.1%)と平成10年以来18年ぶりの高い水準であ
り、就職環境は改善に向かっていると考えられる。
一方で、今年の就職活動の感想に関する質問では、「順調だった」「問題なかっ
た」との回答が63.4%と前年比△2.7%となり、「やや厳しかった」「厳
しかった」との回答は32.3%、前年比+1.6%となったことから、前年
度に比べ、就職環境は厳しい環境にあると感じる新入社員が多かったことを示
す結果となった。
また、会社での働き方として、「できるだけ長く」「定年まで」との回答が全体
の7割超となり、例年同様、企業との安定した雇用関係を求める傾向にあるこ
とが分かる。
主な特徴は次の通りである。
(1)『今の会社を選ぶとき、どんなことを一番重視しましたか?(Q1)』
という問いに対する回答において、昨年同様最も男女別の差が見られた。
A.最も多い「職務適性」と2番目に多い「技術習得」の差が男性では12.2%
であったのに対し、女性では22.9%と大きな差(10.7%)が出た。
B.女性は男性と比較して、より「職務適性」を重視する傾向があり、男性は「職
務適性」を重視する回答が最も多いものの、同じ職場への定着意識が女性に比
べ高い(後述(4)参照)こともあり、「技術習得」を選択する回答も 多く見
られた。
(2)『就職して、一番不安に思っていることは?(Q2)』という問いに対する回答
について、新入社員の8割以上が「仕事」「人間関係」に不安を抱えているとい
う結果を示している。
A.新入社員の8割以上が「仕事」「人間関係」に不安を抱えており、特に「人間
関係」に不安を抱く新入社員が増加傾向にある。
2
(3)就職環境について
A.福島労働局より発表された「平成28年3月新規高等学校卒業者の職業紹介状
況」によると、高校卒業者の就職内定率が99.5%(前年比+0.1%)と
18年ぶりの高水準となった。
B.また同じく福島労働局より発表された「平成28年3月新規大学等卒業者の就
職内定状況」では、大学等卒業者の就職内定率が統計のある過去18年間で最
高の94.9%(前年比+0.1%)であることが示されており、高校卒業者
だけではなく、大学等卒業者にとっても就職環境が良好であったものと想定さ
れる。
C.一方で、アンケートの「今年の就職活動の感想は?(Q.3)」において、「順
調だった」「問題なかった」が63.4%(前年比△2.7%)、「やや厳しか
った」「厳しかった」が32.3%(+1.6%)と、本研修会の参加者につ
いては厳しい就職環境だと感じた人が多かった。
(4)『今の会社(職場)で、いつまで働くと思いますか?(Q6 )』
という問いに対する回答において、『できるだけ長く』『定年まで』と回答した
参加者が過去3年で最も多 く、全体の7割超を占めた。特に男性の定着意識が
高いことを示す結果となった。
A.全体としては「できるだけ長く(42.4%)」と回答した参加者が最も多か
った。
B.女性は「できるだけ長く」と回答した人が45.5%と最も多く、
「定年まで」
と回答したのは16.8%に留まったのに対し、男性は「できるだけ長く(4
0.1%)」「定年まで(37.2%)」と回答した参加者が 8割近くに上り、
男性は同じ職場への定着意識が女性に比べ高いことを示す結果となった。
C. 女性が「結婚したら辞めたい」「子どもができたら辞めたい」と考える割合は、
年々減少していることが読み取れる。
3
Ⅲ.アンケート結果
Q1. 今の会社を選ぶとき、どんなことを一番重視しましたか?
項目
職務適性
技術習得
業績
将来性
通勤圏
休日・休暇
経営者
やむなく
その他
男性
女性 平成28年度 平成27年度 平成26年度
27.6%
15.4%
11.7%
8.8%
6.4%
2.9%
2.0%
2.2%
23.0%
31.5%
8.6%
10.3%
5.8%
8.2%
10.3%
3.8%
2.4%
19.1%
29.2%
12.6%
11.1%
7.6%
7.1%
6.0%
2.7%
2.3%
21.4%
30.3%
15.7%
10.0%
9.6%
5.5%
3.5%
3.8%
2.6%
19.0%
30.1%
12.4%
10.3%
9.3%
7.9%
3.4%
3.9%
3.8%
18.9%
100.0% 100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
会社選定のポイント
その他
21.4%
職務適性
29.2%
やむなく
2.3%
経営者
2.7%
休日・休暇
6.0%
技術習得
12.6%
業績
11.1%
通勤圏
7.1%
将来性
7.6%
【 解説 】
・例年同様、「職務適性」がトップ。
・技術習得や会社の業績を重視する比率は依然として上位を占めており、 「手に
職を付けたい」という意識が強い。
・例年に比べ「休日・休暇」を重視する人が増加した。
4
Ⅲ.アンケート結果
Q2. 就職して、一番不安に思っていることは?
項目
仕事
人間関係
特に不安はない
休日・休暇
その他
合計
男性
女性 平成28年度 平成27年度 平成26年度
46.7%
32.8%
11.7%
7.1%
1.7%
53.8%
31.2%
6.5%
4.5%
4.0%
49.6%
32.1%
9.6%
6.0%
2.7%
48.0%
29.5%
11.4%
9.7%
1.4%
52.8%
27.2%
9.3%
8.3%
2.4%
100.0% 100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
不安なポイント
休日・休暇
その他
6.0%
2.7%
特に不安はない
9.6%
仕事
49.6%
人間関係
32.1%
【 解説 】
・新入社員の8割以上が「仕事」や「人間関係」に不安を抱いているとの回答。
・特に「人間関係」に不安を抱いている人の割合は増加傾向にある。
5
Ⅲ.アンケート結果
Q3. 今年の就職活動の感想は?
項目
順調だった
問題なかった
やや厳しかった
厳しかった
その他
合計
男性
女性 平成28年度 平成27年度 平成26年度
31.8%
32.8%
21.3%
10.5%
3.6%
33.9%
27.7%
26.0%
6.8%
5.6%
32.7%
30.7%
23.3%
9.0%
4.3%
33.4%
32.7%
23.7%
7.0%
3.2%
29.0%
32.9%
23.4%
11.8%
2.9%
100.0% 100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
今年の就職戦線
厳しかった
9.0%
その他
4.3%
順調だった
32.7%
やや厳しかった
23.3%
問題なかった
30.7%
【 解説 】
・「順調だった」「問題なかった」と回答した参加者は63.4%、前年比△2.7%となった。
・「やや厳しかった」「厳しかった」32.3%、前年比+1.6%となっており、
厳しい環境だったと感じた新入社員が多いことが読み取れる。
・一方で、福島労働局の資料によると、県内高校卒業者の就職内定率は99.5%
(28年3月末)と平成10年以来18年ぶりの高水準となった。
6
Ⅲ.アンケート結果
Q4. あなたの働く目的は?
項目
経済的豊かさ
社会に役立つ
生活をエンジョイ
能力を生かす
恋人・家族のため
目的はない
その他
合計
男性
女性
平成28年度 平成27年度 平成26年度
28.6%
22.2%
19.6%
10.0%
9.0%
4.6%
6.0%
37.7%
20.9%
17.5%
12.7%
5.8%
2.7%
2.7%
32.4%
21.7%
18.7%
11.1%
7.7%
3.9%
4.5%
27.9%
29.6%
19.6%
15.2%
30.8%
26.3%
20.4%
12.2%
4.5%
3.2%
5.1%
5.2%
100.0% 100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
仕事の目的
目的はない
3.9%
恋人・家族のた
め
7.7%
その他
4.5%
経済的豊かさ
32.4%
能力を生かす
11.1%
生活をエン
ジョイ
18.7%
社会に役立つ
21.7%
【 解説 】
・今年度は「経済的豊かさ」が第1位となり、昨年度1位だった「社会に役立つ」を
10%以上上回る結果となった。
7
Ⅲ.アンケート結果
Q5. 仕事と余暇のどちらを優先しますか?
項目
仕事も余暇も同じ
仕事優先
余暇優先
その他
合計
男性
女性 平成28年度 平成27年度 平成26年度
56.7%
27.4%
15.9%
0.0%
65.1%
25.3%
9.6%
0.0%
60.2%
26.5%
13.3%
0.0%
60.6%
27.7%
11.4%
0.3%
60.2%
25.8%
14.0%
0.0%
100.0% 100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
仕事優先度
余暇優先
13.3%
仕事優先
26.5%
仕事も余暇も同
じ
60.2%
【 解説 】
・順位、シェアとも例年と大きな違いはない。
・「仕事と余暇を両立したい」とする回答が6割超であるが、「仕事」を優先とする
回答が「余暇」優先を上回る傾向は続いている。
8
Ⅲ.アンケート結果
Q6. 今の会社(職場)で、いつまで働くと思いますか?
項目
長く
定年まで
しばらくの間
転職も考える
結婚まで
独立したい
子供出産まで
その他
合計
男性
女性 平成28年度 平成27年度 平成26年度
40.1%
37.2%
9.8%
9.5%
0.2%
2.0%
0.0%
1.2%
45.5%
16.8%
12.3%
11.6%
6.5%
1.4%
4.8%
1.1%
42.4%
28.7%
10.8%
10.4%
2.9%
1.7%
2.0%
1.1%
41.0%
28.7%
10.6%
9.7%
3.5%
3.0%
2.6%
0.9%
45.3%
24.5%
9.3%
11.7%
4.0%
1.7%
2.4%
1.1%
100.0% 100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
定着意識
独立したい
1.7%
結婚まで
2.9%
転職も考える
10.4%
子供出産まで
その他
2.0%
1.1%
長く
42.4%
しばらくの間
10.8%
定年まで
28.7%
【 解説 】
・「長く」、「定年まで」を合わせると、全体の7割超となる。
・男女別に見ると、男性は「長く」、「定年まで」との回答が8割に迫るのに対し、
女性の場合は、長く働きたいとの意向はあるが、「定年まで」の回答は男性と比べ
▲20.4%と意識の違いが明確に表れている。「結婚したら辞めたい」、
「子どもができたら辞めたい」と考える女性の割合は年々減少傾向にある。
9
Ⅲ.アンケート結果
Q7. 今の一番、関心のあることは?
項目
男性
女性 平成28年度 平成27年度 平成26年度
趣味
52.1% 41.4%
仕事
19.1% 17.8%
旅行(国内外)
6.4% 12.7%
資格取得など
8.6%
8.2%
ショッピング
4.6% 13.0%
デート・恋人
7.1%
4.8%
その他
2.1%
2.1%
合計
100.0% 100.0%
47.6%
18.5%
9.0%
8.4%
8.1%
6.1%
2.3%
100.0%
46.7%
18.0%
5.5%
10.7%
8.9%
7.2%
3.0%
100.0%
42.1%
22.0%
7.4%
8.9%
8.9%
6.6%
4.1%
100.0%
今一番の関心事
ショッピング
8.1%
デート・恋人
6.1%
その他
2.3%
資格取得など
8.4%
趣味
47.6%
旅行(国内外)
9.0%
仕事
18.5%
【 解説 】
・例年同様「趣味」がトップ。「旅行」の割合が例年に比べ増加した。
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Ⅲ.アンケート結果
Q8. これからの休日・余暇の過ごし方は?
項目
趣味
友人
恋人・家族
ゆっくり休む
野外活動
勉強
仕事関連
その他
合計
男性
女性
31.3%
24.3%
11.5%
10.1%
10.5%
7.0%
2.9%
2.4%
100.0%
31.0%
27.2%
15.1%
11.3%
3.4%
6.7%
2.6%
2.7%
100.0%
仕事関連
2.8%
平成28年度 平成27年度 平成26年度
31.2%
25.5%
13.0%
10.6%
7.6%
6.8%
2.8%
2.5%
100.0%
31.2%
29.7%
29.8%
28.6%
14.9%
8.9%
7.4%
3.4%
4.5%
100.0%
14.9%
9.9%
7.7%
4.7%
4.4%
100.0%
余暇の過ごし方
勉強
6.8%
その他
2.5%
野外活動
7.6%
趣味
31.2%
ゆっくり休む
10.6%
恋人・家族
13.0%
友人
25.5%
【 解説 】
・例年同様「趣味」との回答がトップであった。
・「友人」や「恋人・家族」と過ごすという付き合いを重視する回答も多かった。
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