導入 季節は夏、蝉の声が響き渡り太陽がさんさんと照り付ける暑い昼下がり、じっとりと汗をか く昼下がり 1 人部屋で無駄な時間を過ごしている探索者たちの携帯に一軒の着信が入る。 電話の主は「光岡 正吾」探索者たちの大学での友人の1人である。 彼の話によるとどうやらこの夏休み中に一級小型船舶操縦士の免許を取ったので日帰りの 海上遊覧にでもいかないか?とのお誘いだった。 詳しく話を聞くと予定では「3 日後」 「千葉県」の「粋戸港」というところから出発するら しい。 ほかの参加者は残りの探索者である。 →「光岡 正吾」の情報は設定資料参照。 折角の夏休みをだらだらと怠惰な毎日を過ごしていた探索者たちはこの誘いに一も二もな く飛びついた。 枠戸港:千葉県の最南端部に位置する小さい港、その港の名産品は鯛で他にも、稀に渡り鳥 が大量に南方に飛んでいく姿を見ることもできる。 *持ち物や事前に調べておくことがあればこの時点で最終チェックが入る 探索者たちは電車や車などの交通手段を利用して粋戸港で合流することになる。 粋戸港 海の近くに駅と港が隣接している場所、あたりは特ににぎわっているわけではないが人が まったくいないわけでもない。 当たりにはコンビニや古いアパート、民家が並び大げさに言っても繁華している様子はな い。 コンビニ 普通のコンビニ何か持ってき忘れたものがあればここで買うのもよい、ただしコンビ ニにありそうなものならである。 港 船着き場、3隻ほどクルーザーが泊まっている。その中の一隻が光岡の所有するクルー ザーである。 海 天気がいいからかほとんど波もたっていない、荒れそうな感じはしない。 千葉県の最南部に位置する粋戸港、探索者たちが駅の近くの駐車場に車を止めて全員合流 すると後から「光岡正吾」がちかづいてくる。 持ち物の確認や、全員の準備ができ次第「光岡正吾」のクルーザーにのりこむことになる。 クルーザー 光岡正吾のクルーザー中古で買ったにしては外も中もだいぶ綺麗に手入れされている。 中には釣具やクーラー、トイレや冷蔵庫電子レンジや簡素なベットまでもついていて 快適に暮らせそうなものである。 全員の乗り込みが終了したのを確認すると光岡正吾はエンジンをかける。 ドルン・と大きな音を出した後にクルーザーは水平線めがけて発進し始める。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 時間にして1時間から2時間くらいだろうか、すっかり港が見えなくなったころ船上では 話も盛り上がってきたころで当たりの様子が変わり始める。 (アイデア) 辺りが薄暗くなり霧がでてきていることに気が付く。 (聞き耳) 成功した探索者はクルーザーの下のほうから「バキン」という音が聞こえる。 その時、突然クルーザーに衝撃が走り船体が揺れる。 異変に気が付いた「光岡」はエンジンをかけるがまったく推力を得ることはできずクルーザ ーは動くことがない。 「光岡」が機関室に入り、エンジンの様子を見てきたところ内側には何も故障している様子 がないことがわかり、何か外側から力が加えられたのではないかと考え始める。 (SAN) 1/0 探索者たちが騒いでいる中(目星)が成功すると前方から黒い影がこちらに向かって近づい てきていることに気が付く。 近づいてきていたのは小型の帆船である。 ここで「光岡」は近づいてきた帆船に向かって助けを求めて叫ぶが帆船からの反応はない、 その後このままでは漂流してしまうので帆船に乗り込み助けてもらおうと提案する。 クルーザーの持ち主である「光岡」はクルーザーから離れられないので探索者が帆船に乗り 込まないといけない状況になる。 帆船には梯子が付いていて登るのは簡単にできそうである。 光岡はクルーザーと帆船をロープでつないでおこうと提案してくれる。 ・神流船 探索者たちが海上を漂流していると前方から小型の古い帆船がゆっくり近づいてくる。 神流船にはエンジンはついていない帆船である、帆船の帆は張ってあるが風は吹いていな いのか帆はたるんでいる。 ・ 船体 船体の側面には梯子が付いていて、海からでも上れるようになっている。 ・ 甲板 甲板は濡れている、ところどころ傷んでいる。 床には船内に入る用の床扉が付いている。 ・ マスト 甲板の中央付近にまっすぐ立っているボロボロのマスト、マストの付け根には「神流船」 と文字が書かれている。 船内1F 床扉を入ると中には暗い空間が広がっている、入り口の横には火がつけられそうな燭台が 付いている。 燭台には真新しい蝋燭がおいてある。 ここは居住スペースになっている。 どこからか異臭を感じる。 この一室にあるものは 6 つのハンモック、大きなテーブル、木箱、海図がおいてある。 船内1F に降りてくると船は突然ガタンと一度大きく揺れるとゆっくりと走り出す。 ・ テーブル テーブルには持ち運びできる燭台と蝋燭が載っている、6 人掛けであることがわかる ・ 海図 昔の海図約 50 年前の物、この近辺の海図が張られている。 ちゃんと読みたいなら博物学などで読む必要がある。 ちゃんと読めるとここが東京の果てしない南方であることがわかる。 ・ ハンモック 6 つのハンモックが並んでいる、もちろん誰も寝てはいないが前に誰かが使った形跡が ある。 ハンモックがならんでいる さらに、そこの下に続く扉が付いていることがわかる。 ・ 木箱 中には投網、銛、未開封の酒、ロープ、壊れた羅針盤などが入っている。 投網:使い古された投網ところどころ破けていて本来の用途には使えない 銛 :一本銛こちらも使った形跡がある、ダメージ 1d3+1+db 一回使うごとに(幸運) ロールが必要失敗すると折れてしまう。 基本命中率は 35% それが二本入っている。 未開封の酒:船の古さに似合わず最近のお酒が入っている。パッと見開けた形跡は見え ないが目星などを使うことで実際は開けられていていることがわかる。 ------このお酒には睡眠薬が入っていて飲んでしまった PL は後々CON×5 で成功しな ければ眠ってしまう。 ロープ:きつく締められた麻縄長さは 10m ほどある 壊れた羅針盤:機械修理や政策で治すことができるかもしれない、海図と羅針盤があれ ば大まかな場所はわかるかもしれない。 船内2F 居住スペースからさらに下に降りてくると、そこは倉庫になっている。 倉庫の床は水が溜まっているのかあることぴしゃぴしゃと音が鳴る。 倉庫内には異臭が充満している。 明かりはなく、人はしゃがみながら出なければ移動できない。 倉庫には(死体、壊れた木箱の残骸)がある。 倉庫の入り口から最も離れた所に何か落ちているのが見える。 死体には大量のカニやフナ虫などが付いていて探索者が近付くと死体についている生物は 蠢くように離れていきます。死体の損傷は激しくところどころ骨が見えるくらいまで肉が はがれている。 死体は手に携帯電話を持っている。 携帯には二つのメモが残っている。 しばらく探索するか、眠って時間がたつと船は孤島にたどり着く。 →孤島 孤島に入る前に光岡の乗っているクルーザーとつながっているロープを切るか、ショゴス などの手によってクルーザ―と光岡を沈めておくと進行がしやすくなる。 孤島 帆船はしばらくすると岩の孤島にたどり着く。 この島には植物と思われるものは全く生えて無い。 この島の上には降りてすぐのところに鳥居が一つ、神社の本殿が1社と、倉庫が1つあるこ とが降りた地点からわかる。 倉庫:倉庫には鍵がかかっている。耐久力 15 倉庫の中には様々なものが並べられている。投網、ガラスの瓶、高級そうな木製の箱、 鎖、工具などがある。 投網:普通の投網、使うならそれなりの技術が必要。 ガラスの瓶:様々な大きさのガラス瓶が 8 つ中には何も入っていない。 ちかへしのたま 高級そうな木製の箱:桐でできた 30 ㎝の立方体中には(道 返 玉)が入っている。 さらに古いメモが入っている。 (道返玉)薄い緑色でできた勾玉、紐に三つの勾玉が等間隔についている。 ※この言葉を道返玉を掲げながらつぶやくと 鎖:頑丈そうな鎖、長さは 1m が 3 本 工具:簡単な工作ができそうな工具 鳥居:島の入り口にある鳥居、色が海のような青色をしている。 (オカルト)この鳥居は現代日本のどのタイプの鳥居にも類似しておらず、ここ固有 なものであることがわかる。 (博物学)この物質は人間の加工できる物質でないことがわかる。 神社:鳥居と同じ青い物質でできている。左右ほとんど同じ形にに作られるようにみえるが どこかに違和感を覚える。 右の部屋:司祭の部屋中には赤い法衣を来たインスマスがいる。 部屋で聞き耳をすると風の流れる音が聞こえる。この部屋には地下につながる 落とし扉がある。 この部屋には机や本棚がある。机には一冊の手記が入っている 本棚には古い書物が入っている。 左の部屋:部屋の奥側が樫の木でできた座敷牢になっている、1 人の男が捕まっている。 その見張りとして 1 体のインスマスが常にそばにいる。 男は座敷牢のほかに、手かせがしてありどちらの鍵も赤いインスマスが持って いる。 見張りのインスマスと戦っていると、騒ぎを聞きつけてほかのインスマスがや ってくる。 は ぶ 捕まっている男(羽生 たつき 樹 )は長い間捕まっていたため歩くことはできるが急 激な運動ができない。しかし、彼はこの島からの脱出方法及びモーターボートを運転できる キーマンである。 本殿:本殿にはご神体としてハイドラの大爪が祀られている。 ご神体の入っているところには頑丈な鍵がかかっている。耐久 30 鍵は赤いインスマスが持っている。 天井や壁には一面読めない文字の血の祝詞が書いてある。SAN0/1 ここにはくる必要もない。 ハイドラの爪には夢の映像の呪文がかけられており持っているものはすさまじい悪 夢を見ることになる。 地下道:右の部屋の下部から入ることのできる通路。 道の途中に水が溜まっているところがあり、水泳の技能の成功が必要となる。 奥に進むと空洞ができており、そこには黒い法衣のインスマスがいる。 黒い法衣のインスマスの後ろには通路があり奥には内側から鍵の開けられる鉄製 の扉がある。 その扉の向こうにはモーターボートのある岸壁部に出ることができる。 岸壁部 地下道か上から来ることのできる岸壁部、そこには二艘のモーターボートがロープに結わ かれ泊まっている。 モーターボートの鍵は赤いインスマスの持っている鍵束の中に入っている。 探索者たちがモーターボートで出発するときに黒いインスマスが生きていた場合、モータ ーボート黒いインスマスの操る鮫に追われることになる。 鮫はモーターボートにタックルしてきて探索者は STR×5の判定をし失敗した場合は海に 投げ出される。 水泳の技能に失敗した場合はモーターボートが泊まらない限りおいて行かれることになる。 結末:モーターボートを走らせていると青ヶ島と言うところに到着する。 ここは本土と船での航路がつながっているので帰ることができる。 1. 羽生を救出し赤、黒のインスマスを倒した場合はボーナスとして SAN は+1d6+2 クトゥルフ神話技能は 1d6 得ることができる。 2. 羽生を救出し赤のインスマスのみ倒した場合は SAN+1d6 1d3 になる。 クトゥルフ神話技能は 3. 羽生の救出に失敗し赤のインスマスだけを倒した場合は SAN+1d3 クトゥルフ神話 技能は 1d3 になる。 なんてことなの! 私たちはただ休みを満喫したかっただけなのに、船は原因不明の不調で止ま っちゃうし衛星電話も故障なんてもう漂流じゃない・・・。 途方に暮れてるところにこの船が来るのを見たときは助かったと思ったの に、助けを求めてみたら誰も乗ってない幽霊船。 大体、男どもは楽観的過ぎるのよ!こんな状況なのにおいてあった酒を飲ん で騒いでるなんて! ん?なんだか急に上が静かになったわね? ようやく状況が把握できたみたいね、ちょっと様子を見に行ってみようかし ら。 (メモ1) なんなのあれ。 みんな眠っているんだと思ったら上からへんな魚がおりてきた魚はみん なのからだをしらべてるみたいだし 幸い下にいる私はまだきがついてないみたいだからいりぐちを木の板で ふさいどいたけどいつまでばれないでいられるかな・・・ (メモ 2) 布瑠ノ言 一二三四五六七八九十、布留部 由良由良止 布留部 汝、呪力ヲ用イ八千矛神ノ力ヲ拝領スレバ、十種神宝ヲ掲ゲ切二念ズルベシ (古いメモ) 。 綿津見様から授かった黒い生き物はとても素晴らしいものだ。 奇妙な音がすることだけ目をつぶれば、私の思った通りに姿を変え私の手足 となり動いてくれる・・・。 この生き物さえいれば誰もこの島からは逃げられない。 この力を与えられてからは生贄を集めるのがとても効率的になった、これも すべて神の啓示に従った結果だ。 夢の中にまた綿津見様が現れた、さらなる我々の種の繁栄と生贄を求めてい た。 神の御意思にしたがって私はさらなる生贄を集めよう。 (手記)
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