楽読 (ラクヨミ) 2016年7月1日 Vol. 1,115 7月の金融政策、政治・経済イベント 6月の金融市場は、23日に実施された英国の国民投票で、事前予想に反してEU(欧州連合)離脱支持が 過半数となったことから、投資家のリスク回避の動きが高まり、一時、混乱する場面もみられました。 これを受け、主要中央銀行は、資金供給などの市場安定化策を必要に応じて行なう姿勢を打ち出していま す。今後は、英国とEUによる離脱に向けた交渉が注目されますが、6月末のEU首脳会議では、離脱交渉 は、英国の新首相が決まる9月以降に先送りする方向で合意に至りました。そのため、先行き不透明感が 政治経済や企業行動に影響を及ぼす可能性があり、金融市場は引き続き、振れ幅の大きな展開となるこ とも予想されます。 米国では、FRB(連邦準備制度理事会)議長が追加利上げに慎重な姿勢を示していますが、英国のEU離 脱という選択に伴なう先行き不透明感の増幅などを受け、市場では、追加利上げはさらに遠のいたとの見 通しが優勢となっています。そのため、7月のFOMC(連邦公開市場委員会)では、雇用統計などの指標を 踏まえ、年内の利上げに対し、どのような見方が示されるかに注目が集まるとみられます。 日本では、足元の円高・株安を受けて、政府は大規模な経済対策の検討を進めており、一連の不透明要 因を踏まえ、補正予算を10兆円程度にまで積み増すとの期待が高まっています。また、下旬に開かれる日 銀金融政策決定会合での追加金融緩和への期待も強く、その有無はもちろんながら、内容も注目されます。 このほか、中旬には米国で、下旬には日本で、それぞれ企業の4-6月期決算発表が本格化し、世界景気 の先行き不透明感が強まるなか、業績見通しに関心が集まります。特に日本では、為替が企業の想定 レートを超える円高水準となるなか 輸出関連企業を中心に 業績への下押しが懸念されますが 決算内 レートを超える円高水準となるなか、輸出関連企業を中心に、業績への下押しが懸念されますが、決算内 容や今後の業績見通しに底堅さがみられれば、市場の安心感につながると考えられます。 7月の注目される金融政策および政治・経済イベント 予 7月 1日(金) 定 ■米国、6月のISM製造業景況指数、■中国、6月の製造業PMI、 ■日本、日銀短観(6月調査の概要)、路線価公表(国税庁) 8日(金) ■米国、6月の雇用統計 10日(日) ■日本、参議院選挙の投開票(選挙権年齢が18歳以上になって初の国政選挙) 11日(月) ■ユーロ圏、財務相会合(12日、EU財務相理事会) 12日(火) ■南シナ海の領有権を巡る、初の国際司法判断(オランダ、ハーグ仲裁裁判所) 14日(木) ●英国、金融政策委員会(議事要旨発表)、■日本、東京都知事選挙の告示(31日投開票) 15日(金) ■中国、4-6月期GDP 21日(木) ●欧州、ECB(欧州中央銀行)理事会 23日(土) ■G20財務相・中央銀行総裁会議(~24日、中国) 26日(火) ●米国、FOMC(~27日) ●金融政策関連 ■政治・経済関連 28日(木) ●日本、金融政策決定会合(~29日、展望リポート公表) 29日(金) ■米国、4-6月期GDP(速報値)、■ユーロ圏、4-6月期GDP(速報値) 月内 ■IMF(国際通貨基金)、世界経済見通し・改定版を発表 (信頼できると判断した情報をもとに日興アセットマネジメントが作成。スケジュールは予告なしに変更される可能性があります。) ※上記は過去のものおよび予定であり、将来を約束するものではありません。 ■ 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資 料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成 時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。■投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産に は為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。 投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご 覧ください。 1/1
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