2016年3月発行 第4号 - 旭川開発建設部

Web版広報誌 第4号 2016. 3月発行
旭川開発建設部ホームページURL http://www.as.hkd.mlit.go.jp/
旭川開発建設部では、当部事業や取組について、広く皆様に知って
いただくため、Web版広報誌「旭川開発建設部ニュース」を発行してい
ます。
目次
○危険な区間を重点的に解消!事故ゼロプラン
○水防技術の向上へ!天塩川水系天塩川総合水防演習<予告>
事故ゼロプラン(事故危険区間重点解消作戦)とは?
事故データや地方公共団体、地域住民からの意見等に基づき交通事故の危険性の高い区間(事故
危険区間)を選定し、地域住民への注意喚起や事故要因に即した対策を重点的・集中的に講じること
により効果的・効率的な交通事故対策を推進しています。また、完了後はその効果を測定・評価し、マ
ネジメントサイクルにより逐次改善を図っています。
事故データや地域の声を元に、事故の危険性
が高い特定の区間を明確化
意見
北海道交通
事故対策
検討委員会
事故の要因を分析
要因に即した効果の高い対策を立案
対策の実施
マネジメント
サイクルで改善
対策完了後の効果を評価
旭川開発建設部HP「道路」「事故ゼロプラン」より抜粋
http://www.as.hkd.mlit.go.jp/road1/index.html
旭川開発建設部管内の死傷事故の統計
総件数
1,384 件
北海道における事故の特性として、死亡事故率や致
死率が全国平均に比べて高い事が挙げられます。また、
死者の平均年齢は60歳超となり、死亡事故は非市街
地や単路での発生割合が高くなっています。
都道府県別の死亡事故死者数では、北海道は常に
ワースト上位となっています。
死傷事故はH22~H25
年で総件数1,384 件が発
生し、そのうち、交点の事
故が931 件(67%)、単路
部の事故が453 件(33%)
となっています。
また、事故類型別では、
追突事故が638 件(46%)、
出会頭事故が235 件
(17%)、右折時事故が138
件(10%)等となっています。
【用語の解説】
死亡事故率:死傷事故100件あたりの死亡事故発生件数
致死率:死傷事故100件あたりの交通事故死者数
※死傷事故=軽傷事故+重傷事故+死亡事故
~事故ゼロプランの対策事例と効果~
【位置図】
至 当麻町
当該箇所は、国道39号と道道旭川環状線とが交わる交差点で、
商業施設・卸売市場等が隣接し交通量が多いため、前方不注意に
よる追突事故、右折時の衝突事故、歩行者との接触事故も発生し
ていることから、事故危険区間に選定されています。
本事業は、ドライバーに対して走行車線の誘導を明確にすることや
交差点進入への注意喚起をするため、カラー舗装、路面標示等の
交差点改良を行い、事故の発生を防止するとともに円滑な走行及
び安全・安心な通行の確保を図るものです。
国道39号 永山3-4
交差点改良事業
至 旭川市街地
対策前
右折車両と対向直進車
両の衝突。
至旭川市街地
至当麻町
右折待ち車両の直進車線へ
のはみ出しに伴う追突事故。
道路幅員図
3.38
1.75
7.00
3.50
3.00
3.50
1.75
7.00
3.50
3.38
短い右折専用
レーン
3.50
沿道の清掃活動ゴミゼロキャンペーン
(旭川市西神楽)
対策後
右折レーン延伸
至旭川市街地
カラー舗装
右折誘導線
横断歩道位置変更による
交差点コンパクト化
カラー舗装
道路幅員図
3.38
1.75
至当麻町
右折レーン延伸
カラー舗装化
3.00
7.00
3.50
右折レーン延伸により、右折車の滞留
スペースを確保し、右折誘導線やカ
ラー舗装を行い交差点内の走行の安定
化を図りました。
3.50
1.75
7.00
3.50
3.50
3.38
右折専用レーン
の延伸
【道路利用者の評価】
▼右折レーン延伸による ▼カラー舗装化による
安全性の変化
安全性の変化
変わらな
い
13%
やや低く 無回答
なった 2%
5%
やや高
くなっ
た
42%
やや低く
なった
2%
高く
なった
38%
変わらな
い
8%
高く
なった
35%
▼整備前と比べた交差点全般
に対しての安全性
変わらな
い
10%
やや高
くなっ
た
55%
やや低く
なった
2%
やや高
くなっ
た
46%
N=60
N=61
高く
なった
42%
【利用者の声】
●右折レーンが長くなったこと
により走りやすくなりました。
●右折が前よりスムーズにすす
んでいるような気がします。
●カラー舗装などで、安全意識
が歩行者、運転者ともに向上す
ると思います。
N=61
【交通事故の発生状況】
事故件数(件/年)
8
6
6
4
対策後は追突事故などが
減少しています!
2.5
2
対策によって、課題となっていた
右折滞留による後続車への阻害を解
消し、カラー舗装及び右折誘導線の
整備により追突や右折時事故が減少
し、快適性・安全性が向上しました。
0
H20-23
H25-26
資料:イタルダデータ
ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
ひといき
旭川開発建設部では、ホームページに「土木構造物等に関する
豆知識ハンドブック」を掲載しています。ここでは、北海道開発局で
行っている事業やストック効果についてQ&A形式でご紹介
しています。例えば、道路編では・・・?
・地点標連絡標識
国道の起点からの
距離を1Kmごとに表示
している地点標(キ
ロポスト)です。
国道に関してお気
づきのことがあれば
この標識で位置を確
認することができま
す。
旭川開発建設部HP「土木構造物等に関する豆知識ハンドブック」より抜粋
http://www.as.hkd.mlit.go.jp/doboku/mametishiki/index.html
水防とは?
洪水時あるいは洪水のおそれがある時に、地域に住んでいる人々(住民)が中心となって、土のう積
みなどの水防工法で川があふれるのを防いだり、注意を呼びかけたり、避難をしたりすることで、水害に
よる人命や財産への被害を防止あるいは軽減することが「水防」の主な活動ですが、国や地方自治体
も、気象や河川に関する情報や水防資器材(排水ポンプ車等)の提供などを通じて住民の活動を支援
しています。
「水防」とは、こうした水害に立ち向かう自助・共助・公助をすべて含めた概念であると言うことが出来
ます。消防のような火災や地震等が起こった後の対応ではなく、水害を未然に防止することを究極の
目標としているため、人目につきにくく、効果がわかりにくいのですが、地域の安全のために重要な役
割を担っています。
(国土交通省ホームページ:防災ページより抜粋)
旭川開発建設部では「浸水想定区域図」及び「浸水想定区域はんらんシミュレーション」
をホームページで公開したり、平成27 年9 月関東・東北豪雨を踏まえた国土交通省の「避
難を促す緊急行動」の取組みの一環として、関係自治体との河川の共同点検や市町村職員へ
の説明会を開催するなどの取り組みをしています。
平成28年度 天塩川水系天塩川総合水防演習の開催
■ 開催日時 平成28年6月25日(土) 9:30~12:10
■ 実施場所 天塩川水系天塩川左岸(名寄市砺波地先)
本演習は、出水に備え、防災関係機関の密接な連携と水防技術の向上、並びに水防意識の高揚を図ると
共に、水防に対する地域住民の皆様の理解と協力を求めることを目的として昭和59年から実施しています。
平成28年度には名寄市で開催を予定しており、天塩川流域での演習は4回目となります。
※詳細は後日、ホームページにて公表予定
となみ
名寄市砺波地先
地域住民の皆様のご理解・ご協力を得ることが、出水時の被害の軽減に繋がります。
平成28年6月25日(土)、ぜひ天塩川水系天塩川左岸(名寄市砺波地先)にお越しください。
水防演習の概要
■開会式
写真は、昨年開催された平成27年度石狩川水系夕張川
総合水防演習の開会式の様子です。毎年各地の河川で行
われる総合水防演習には、多くの機関が参加し、大規模に
行われます。
■水防工法訓練
・洗堀防止工法(木流し工)
木を使い、激流から堤防を守る
工法です。
・越水対策工法(水マット工) ・漏水対策工法(月の輪工)
水マットにポンプで水を注入し、 堤防の水もれ部分に掛かる水圧
・漏水対策工法(釜段工)
平らな場所の水もれ対策に用います。
川の水があふれるのを防ぎます。 を弱めて決壊を防ぐ工法です。
■関係機関との連携による総合的な訓練
北海道警察による孤立者救助訓練
消防による救助訓練
■子ども水防団が参加
陸上自衛隊の炊事者による炊き出しで
赤十字奉仕団がおにぎりを作成
河川協力団体の子ども水防団
が住宅浸水防止訓練を実施
■同時開催企画
総合水防演習では、訓練のほかにも自衛隊・消防などの車両展示コーナーや、体験型のアトラクションとして流速体
験装置や地下浸水体験装置などの災害体験装置による自助の育成やAED講習や高齢者疑似体験など地域住民参
加による共助の育成にも取り組んでいます。また、管内市町村による地域PRコーナーでは特産物の販売も行われます。
降雨体験装置
地下浸水体験装置
流速体験装置
風雨の強さにより避難の困難さ
を体験
浸水時の水圧によりドアの開扉
の困難さを体験
3段階の流速を設定し、流速
に応じた歩行の困難さを体験
車両展示コーナー
AED講習
高齢者疑似体験